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嫌いですわ!
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「きゃあぁ!」
真白たちの私に対する認識と独占欲に憤慨していると、背後からアリシア様の悲鳴が上がった。
またもや魔物が出てきたのかと慌てて振り向くと、アリシア様の足元に小さな蛇がいた。
「あ……ぁ」
アリシア様はブルブルと怯えて動けなくなってしまったようだった。
まさか……毒蛇⁉︎
私とマリエルちゃんもどうしたらいいかわからず、その場に立ちすくんでいるとエイディー様が近くに落ちていた枝を拾い、スタスタとアリシア様のところへ向かい、ヒョイっと枝で蛇をすくい上げ茂みの向こうへ放り投げた。
あまりに自然な流れにぽかんとしていた私たちをよそに、エイディー様が呆れたようにアリシア様を見た。
「なんだよ、アリー。今のは毒なんでないし、おとなしいやつだぞ? 昔はあんなの平気だったじゃないか」
どうやらアオダイショウのような無毒の類いだったようで、エイディー様の言葉に私たちもホッと胸をなで下ろした。
しかしアリシア様はキッと涙目でエイディー様を睨みつけた。
「平気なわけないでしょう⁉︎ むしろ嫌いですわ!」
「はあ⁉︎ なんでだよ?」
「あっ、貴方が昔からカエルだの蛇だの捕まえては持ってくるからでしょう⁉︎ 嫌いになってもしかたないじゃありませんの!」
「ええ⁉︎ でかくてかっこいいのを捕まえたからわざわざ見せに行ってたのに!」
「見せるどころか、手や頭に乗せてこられたらいやに決まってますでしょう⁉︎」
「えっ⁉︎ 大人しく乗せたままだったから楽しいのかと思ってたのに……」
「そんなわけあるわけないでしょう⁉︎ 恐怖で動けなかっただけですわ!」
なるほど……エイディー様、それはあかんやつ……!
本人は宝物を見せたり触らせたりしたつもりでしょうけど、アリシア様からしてみればとんだ災難じゃないですか。
私は前世では無毒なら触ってもまあいいかなと思えるくらいは平気だったけど、実際には飼ったりしたことはないし、子どもの頃にそんな体験したら苦手になると思うよ⁉︎
「……エイディー、誰もが蛇やカエルが好きなわけじゃないし、何なら苦手な人は多いぞ。アリシア嬢に謝れ」
セイがエイディー様の肩に手を置き、フルフルと首を横に振って言った。
「え……でも、とっておきの、すげーかっこいいやつだったんだぜ?」
エイディー様が信じられないような表情でセイや私たちを見るので、マリエルちゃんと私もセイと同じように首を横に振った。
「そ、そんな……いでっ⁉︎」
しょんぼりするエイディー様の頭をヘクター様が後ろからガシッと掴んだ。
「お・ま・え・なあぁ……レディに何て事してんだ⁉︎ 今すぐ謝罪しろ!」
ヘクター様がエイディー様の頭をぐいぐいと下げようと押さえつける。
えええ、家格的にはエイディー様のほうが上なのに、そんなことして大丈夫なの⁉︎
「いてーよ、ヘクター兄! し、知らなかったんだからしかたねーだろ⁉︎ 俺はてっきり喜んでるとばかり……」
「騎士たる者、淑女は守り、慈しむべき。そう団長たちから教わってきたはずだろう! 小さなレディを恐怖に陥れてどうする!」
「そ、そうだけど……だから、俺なりに宝物を見せてやってたのに……」
「エイディー、君はもう少しレディが繊細であることを理解したほうがよさそうだね。とにかく、これまでのことを今すぐ謝罪すべきだと思うよ」
お兄様が冷ややかな笑顔で忠告した。
「……それにもし、クリステアにそんなことをしたら僕が許さないから」
「ひっ……す、すみませんでしたぁ!」
ボソリと呟くように言ったお兄様の周囲が冷え冷えとした空気に変わったのに気づいたエイディー様がバッと頭を下げ謝罪した。
……なんで、ヘクター様まで一緒にお兄様に頭を下げてるの?
「……謝るのは僕にじゃないでしょう。やり直し。もちろんしっかり反省した上でね」
「は、はい!」
頭を上げたエイディー様は、真剣な表情でアリシア様に向き直った。
「アリー、知らなかったこととはいえ、すまなかった。俺……アリーも一緒に喜んでくれてると思ってたんだ。怖がらせるつもりじゃなかった……本当にごめん」
謝罪しながらしょんぼりしていくエイディー様はまるで叱られて耳や尻尾が下がったわんこのようだった。
「エイディー様って、つくづくワンコ属性……うぐっ」
マリエルちゃんがボソリと呟くのを咄嗟に肘で小突く。
言ってることは概ね同意だけど、不謹慎よ⁉︎
アリシア様はそんなエイディー様の様子を見て、ふう、とため息を吐いた。
「……謝罪は受け取りますわ。ですが、今後は決してあのようなものを持ち込んだりしないようにしてくださいませ」
「わ、わかった! ……あ、トカゲ……」
「トカゲも嫌いですわよ⁉︎」
「いや、そうじゃなくて、アリーの肩に……」
エイディー様の言葉にアリシア様の左肩を見ると、小さなトカゲがちょこんと乗っていた。
「……い、嫌あああぁッ⁉︎」
アリシア様も自分の肩にトカゲがいるのに気づき、エイディー様に縋りついた。
「と、とと取ってくださいませ! 早くっ!」
「あー、もしかしてさっきの蛇はこいつを追いかけてきたのかもな……っと」
エイディー様は素早くトカゲを捕まえると、蛇を放り出した方向とは別の茂みのほうにトカゲを放ると、トカゲはそそくさと茂みの中へ逃げていった。
「ほら、アリー。もういねーから」
エイディー様がアリシア様の背中をポンポンと叩くと、アリシア様は今の状況に気づいたようでバッとエイディー様から離れた。
「こ、ここここれは恐怖のあまり気が動転しただけで、ごっ誤解しないでくださいましね!」
真っ赤な顔をして私に向かって言い訳してきた。
……いや、うん、その通りだよね?
「はい、わかってます」
「……わかってませんわよね⁉︎」
「え? アリシア様が蛇やトカゲが苦手だって話ですよね?」
「うぐっ……そ、そうですわ! それ以外何もありませんから!」
「はい……?」
アリシア様がプイッとそっぽを向いて薬草採取を再開したので、微妙な空気のまま私たちも採取を再開したのだった。
「……ちょっとアナタねぇ、鈍いにもほどがあるんじゃないかしら?」
マリエルちゃんと一緒に近くで採取していると、ルビィが近寄ってきて軽く体当たりしながら小声で話しかけてきた。
「え? 何がですか?」
「何がですか、じゃないわよ。さっぱりわかってないじゃない」
「クリステアさん……さっきのアリシア様のことですよ」
キョトンとしている私に、マリエルちゃんも呆れたように指摘した。
「アリシア様ですか? 誰にでも苦手なものはあるんですから、別に気にすることじゃ……」
「じゃなくて! やだもう、この子本当に鈍いわ⁉︎」
ちょっとルビィ、鈍いとか酷くないですか⁉︎
「クリステアさん……私もルビィに同意します」
マリエルちゃんまで酷い!
「あのねぇ、あの子は以前からアナタに敵対心を持ってるってマリエルから聞いてるのよ。その理由もね」
「ああ……」
レイモンド殿下の婚約者候補のことね。
確かに絡まれはしたけど、完全なる誤解だし……あ。
「もしかして、苦手なものがわかったくらいで優位に立ったと思わないようにってことですか?」
「……本気で言ってるんじゃないわよね?」
「え? そんなこと思いませんよ? さっきも言いましたけど苦手なものがあっても嫌がらせするつもりなんてないから、別にそれを利用したりは……」
「違うでしょ? エイディーって子に抱きついたりしたけど、好意とかそういうんじゃないから誤解して王太子くんにあの二人はいい仲だ、とか告げ口とかすんなってことでしょ?」
ルビィがイラついたようにダンダンと地面を叩くように踏みつけた。
「あ……ああ、なるほど! そういうことですか」
レイモンド殿下と普段親しくしているわけでもないし、そもそも婚約者候補とか狙ってるわけじゃないから、告げ口とかそういう発想すらなかったよ。
二人は幼馴染だって聞いていたから、やっぱり仲がいいなぁって思ったくらいだし。
そうルビィとマリエルちゃんに話すと、二人がはあ……と、脱力してしまった。
「ここまでとは……こんなに鈍い子にあんなに必死になって敵対心を燃やしているあの子がいっそ憐れに思えてきたわ……」
「ま、まあこれがクリステアさんですから……」
「二人とも酷くないですか⁉︎」
ルビィの言葉よりマリエルちゃんのフォローに傷ついた私なのだった。
真白たちの私に対する認識と独占欲に憤慨していると、背後からアリシア様の悲鳴が上がった。
またもや魔物が出てきたのかと慌てて振り向くと、アリシア様の足元に小さな蛇がいた。
「あ……ぁ」
アリシア様はブルブルと怯えて動けなくなってしまったようだった。
まさか……毒蛇⁉︎
私とマリエルちゃんもどうしたらいいかわからず、その場に立ちすくんでいるとエイディー様が近くに落ちていた枝を拾い、スタスタとアリシア様のところへ向かい、ヒョイっと枝で蛇をすくい上げ茂みの向こうへ放り投げた。
あまりに自然な流れにぽかんとしていた私たちをよそに、エイディー様が呆れたようにアリシア様を見た。
「なんだよ、アリー。今のは毒なんでないし、おとなしいやつだぞ? 昔はあんなの平気だったじゃないか」
どうやらアオダイショウのような無毒の類いだったようで、エイディー様の言葉に私たちもホッと胸をなで下ろした。
しかしアリシア様はキッと涙目でエイディー様を睨みつけた。
「平気なわけないでしょう⁉︎ むしろ嫌いですわ!」
「はあ⁉︎ なんでだよ?」
「あっ、貴方が昔からカエルだの蛇だの捕まえては持ってくるからでしょう⁉︎ 嫌いになってもしかたないじゃありませんの!」
「ええ⁉︎ でかくてかっこいいのを捕まえたからわざわざ見せに行ってたのに!」
「見せるどころか、手や頭に乗せてこられたらいやに決まってますでしょう⁉︎」
「えっ⁉︎ 大人しく乗せたままだったから楽しいのかと思ってたのに……」
「そんなわけあるわけないでしょう⁉︎ 恐怖で動けなかっただけですわ!」
なるほど……エイディー様、それはあかんやつ……!
本人は宝物を見せたり触らせたりしたつもりでしょうけど、アリシア様からしてみればとんだ災難じゃないですか。
私は前世では無毒なら触ってもまあいいかなと思えるくらいは平気だったけど、実際には飼ったりしたことはないし、子どもの頃にそんな体験したら苦手になると思うよ⁉︎
「……エイディー、誰もが蛇やカエルが好きなわけじゃないし、何なら苦手な人は多いぞ。アリシア嬢に謝れ」
セイがエイディー様の肩に手を置き、フルフルと首を横に振って言った。
「え……でも、とっておきの、すげーかっこいいやつだったんだぜ?」
エイディー様が信じられないような表情でセイや私たちを見るので、マリエルちゃんと私もセイと同じように首を横に振った。
「そ、そんな……いでっ⁉︎」
しょんぼりするエイディー様の頭をヘクター様が後ろからガシッと掴んだ。
「お・ま・え・なあぁ……レディに何て事してんだ⁉︎ 今すぐ謝罪しろ!」
ヘクター様がエイディー様の頭をぐいぐいと下げようと押さえつける。
えええ、家格的にはエイディー様のほうが上なのに、そんなことして大丈夫なの⁉︎
「いてーよ、ヘクター兄! し、知らなかったんだからしかたねーだろ⁉︎ 俺はてっきり喜んでるとばかり……」
「騎士たる者、淑女は守り、慈しむべき。そう団長たちから教わってきたはずだろう! 小さなレディを恐怖に陥れてどうする!」
「そ、そうだけど……だから、俺なりに宝物を見せてやってたのに……」
「エイディー、君はもう少しレディが繊細であることを理解したほうがよさそうだね。とにかく、これまでのことを今すぐ謝罪すべきだと思うよ」
お兄様が冷ややかな笑顔で忠告した。
「……それにもし、クリステアにそんなことをしたら僕が許さないから」
「ひっ……す、すみませんでしたぁ!」
ボソリと呟くように言ったお兄様の周囲が冷え冷えとした空気に変わったのに気づいたエイディー様がバッと頭を下げ謝罪した。
……なんで、ヘクター様まで一緒にお兄様に頭を下げてるの?
「……謝るのは僕にじゃないでしょう。やり直し。もちろんしっかり反省した上でね」
「は、はい!」
頭を上げたエイディー様は、真剣な表情でアリシア様に向き直った。
「アリー、知らなかったこととはいえ、すまなかった。俺……アリーも一緒に喜んでくれてると思ってたんだ。怖がらせるつもりじゃなかった……本当にごめん」
謝罪しながらしょんぼりしていくエイディー様はまるで叱られて耳や尻尾が下がったわんこのようだった。
「エイディー様って、つくづくワンコ属性……うぐっ」
マリエルちゃんがボソリと呟くのを咄嗟に肘で小突く。
言ってることは概ね同意だけど、不謹慎よ⁉︎
アリシア様はそんなエイディー様の様子を見て、ふう、とため息を吐いた。
「……謝罪は受け取りますわ。ですが、今後は決してあのようなものを持ち込んだりしないようにしてくださいませ」
「わ、わかった! ……あ、トカゲ……」
「トカゲも嫌いですわよ⁉︎」
「いや、そうじゃなくて、アリーの肩に……」
エイディー様の言葉にアリシア様の左肩を見ると、小さなトカゲがちょこんと乗っていた。
「……い、嫌あああぁッ⁉︎」
アリシア様も自分の肩にトカゲがいるのに気づき、エイディー様に縋りついた。
「と、とと取ってくださいませ! 早くっ!」
「あー、もしかしてさっきの蛇はこいつを追いかけてきたのかもな……っと」
エイディー様は素早くトカゲを捕まえると、蛇を放り出した方向とは別の茂みのほうにトカゲを放ると、トカゲはそそくさと茂みの中へ逃げていった。
「ほら、アリー。もういねーから」
エイディー様がアリシア様の背中をポンポンと叩くと、アリシア様は今の状況に気づいたようでバッとエイディー様から離れた。
「こ、ここここれは恐怖のあまり気が動転しただけで、ごっ誤解しないでくださいましね!」
真っ赤な顔をして私に向かって言い訳してきた。
……いや、うん、その通りだよね?
「はい、わかってます」
「……わかってませんわよね⁉︎」
「え? アリシア様が蛇やトカゲが苦手だって話ですよね?」
「うぐっ……そ、そうですわ! それ以外何もありませんから!」
「はい……?」
アリシア様がプイッとそっぽを向いて薬草採取を再開したので、微妙な空気のまま私たちも採取を再開したのだった。
「……ちょっとアナタねぇ、鈍いにもほどがあるんじゃないかしら?」
マリエルちゃんと一緒に近くで採取していると、ルビィが近寄ってきて軽く体当たりしながら小声で話しかけてきた。
「え? 何がですか?」
「何がですか、じゃないわよ。さっぱりわかってないじゃない」
「クリステアさん……さっきのアリシア様のことですよ」
キョトンとしている私に、マリエルちゃんも呆れたように指摘した。
「アリシア様ですか? 誰にでも苦手なものはあるんですから、別に気にすることじゃ……」
「じゃなくて! やだもう、この子本当に鈍いわ⁉︎」
ちょっとルビィ、鈍いとか酷くないですか⁉︎
「クリステアさん……私もルビィに同意します」
マリエルちゃんまで酷い!
「あのねぇ、あの子は以前からアナタに敵対心を持ってるってマリエルから聞いてるのよ。その理由もね」
「ああ……」
レイモンド殿下の婚約者候補のことね。
確かに絡まれはしたけど、完全なる誤解だし……あ。
「もしかして、苦手なものがわかったくらいで優位に立ったと思わないようにってことですか?」
「……本気で言ってるんじゃないわよね?」
「え? そんなこと思いませんよ? さっきも言いましたけど苦手なものがあっても嫌がらせするつもりなんてないから、別にそれを利用したりは……」
「違うでしょ? エイディーって子に抱きついたりしたけど、好意とかそういうんじゃないから誤解して王太子くんにあの二人はいい仲だ、とか告げ口とかすんなってことでしょ?」
ルビィがイラついたようにダンダンと地面を叩くように踏みつけた。
「あ……ああ、なるほど! そういうことですか」
レイモンド殿下と普段親しくしているわけでもないし、そもそも婚約者候補とか狙ってるわけじゃないから、告げ口とかそういう発想すらなかったよ。
二人は幼馴染だって聞いていたから、やっぱり仲がいいなぁって思ったくらいだし。
そうルビィとマリエルちゃんに話すと、二人がはあ……と、脱力してしまった。
「ここまでとは……こんなに鈍い子にあんなに必死になって敵対心を燃やしているあの子がいっそ憐れに思えてきたわ……」
「ま、まあこれがクリステアさんですから……」
「二人とも酷くないですか⁉︎」
ルビィの言葉よりマリエルちゃんのフォローに傷ついた私なのだった。
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