196 / 373
連載
何が望みだ⁉︎
しおりを挟む
「うむ。主の立場もあるだろうが、我ら聖獣が他の者からいいように使われるわけにはいかぬ」
ええー……黒銀ったら、何を言い出すのよ⁉︎
「そうですわねぇ。何事もはじめが肝心ですもの」
朱雀様まで!
「うん! あいつらのいいなりにはならないもんね!」
真白、嬉々として言わないで⁉︎
「……いったいどうしたいんだ?」
セイが呆れたように言い出しっぺの白虎様に聞いた。
「いや~別にぃ? 姿を見せろって言うんなら、俺たちがいつ学園内のどこをうろつこうが問題ないってこったろ?」
「……は?」
「そうか。我らが姿を見せぬからこのような事態になるわけだしな。本来であれば主を護るために我らはいるのだから、特別寮に留まらなければならない理由などないな」
「ええ、私たちが学園側に振り回される謂れはありませんもの。好きに行動させていただいてもよろしいですわよね?」
「そうだそうだー!」
「えええ……?」
どうやら皆、引きこもり生活に飽き飽きしていたみたい。
でも、こっそり抜け出して狩りとか行ってたよね……?
それとこれとは別ってこと?
「……要するに、好きに出歩きたいと。そういうことだな?」
頭が痛いとばかりにこめかみを押さえるセイに、白虎様はにんまりと笑う。
「当然。そもそも俺たちが特別寮に引きこもらなきゃいけない理由はねぇんだ。それでも大人しくしてるのはお前らの立場があるからしぶしぶだってのはわかってンだろ?」
「それはまあ……そうだな」
うん、それは私も本当に申し訳なく思ってる。
「なぁに、そんなに難しいことじゃねぇ。俺たちが学園内を何時でもどこでも自由に歩き回れて、俺たちに手を出そうとする阿呆どもがいればそいつらを蹴散らそうがお咎めはなし。そんだけだ」
「いやそれ難しいだろ⁉︎」
セイがすかさずツッコミを入れたけれど、私もそれは難しいと思うよ?
自由に出歩くのはいいとしても、蹴散らすのはダメでしょ……
「そうかぁ? 契約済の聖獣にちょっかいだそうとするなんてただの阿呆だろ。そういう奴はハナから聞く耳なんざ持ってねぇんだ。自分が何に手を出そうとしたのかわからせてやんなきゃなぁ?」
白虎様はそう言って手にしたどら焼きにガブっと齧り付いた。
「ええ、それはもう、そんなお馬鹿さんはきっちり躾すべきですわ。ふふっ……」
朱雀様が口角をあげて笑うけれど、目が……目が笑ってなくて怖いんですけど⁉︎
「うむ。それに我が主に手を出した時も同様に制裁を下すことも加えておくべきだな」
「さんせーい!」
「黒銀⁉︎ 真白⁉︎ 制裁だなんて、物騒なこと言っちゃダメでしょ⁉︎」
私はギョッとして止めるけれど、白虎様は手にしていたどら焼きを平らげると手をひらひらさせながら笑った。
「大丈夫だって。命までとるわけじゃないし。二度と俺たちにちょっかい出そうと思わないようにするだけだって」
「「いやそれ全く大丈夫じゃないよね⁉︎」」
セイと私の見事なハモリが談話室に響いたのだった。
ドッと疲れた私たちは料理をする気力もなく、インベントリに備蓄していた料理をいくつか出して夕食にした。
ちょうど私たちが食べ終わる頃にニール先生が帰ってきたので、私とセイの二人で今日のできごとを相談することにした。
「ニール先生、少しお話があって……」
「あ、学園長から話を聞いたんよだね? よろしく頼むね!」
ニール先生がにこやかに返してきた。
「僕としては時期尚早と思うんだけどねぇ。僕や学園長に早くしろとひっきりなしにせっついてきててねぇ……」
「え、ニール先生はお披露目には反対なんですか?」
意外だ。ニール先生のことだから「早く皆に紹介して聖獣の皆様も授業に参加してもらおう!」とか考えてるのかと思ってたのに。
「そりゃあそうさ。聖獣様っていうのはそう簡単に出会える存在じゃないんだよ? このドリスタン王国を護る聖獣レオン様だってそうそう国民の前に姿を見せたりしないんだからね。孤高にして神聖なる存在といっても過言じゃないんだ!」
……いや過言もいいとこですよ。
ニール先生が知らないだけで、レオン様は陛下と妃殿下の護衛に変装して入学式に来ていたし。
何なら市場の屋台でフラッと串焼きとか買いに行ったりしてるみたいですけど⁉︎
ニール先生が知らないだけだよね?
それに、私たちの契約聖獣たちを見てるのに、孤高にして神聖なる存在って……
私は黒銀や真白を思い浮かべるけれど、食いしん坊で過激なまでの過保護な保護者としか思えない。
「それに僕は特別寮で観察できるから必要ないし……と。いや、まあ、その、聖獣の皆様に変にストレスを与えてはいけないと思うからね!」
「はあ」
今、本音が漏れてたよね?
確かにニール先生はわざわざそんな場を設ける必要がないもんねぇ。
私たちがジトっとニール先生を見つめると、先生は慌てたように続けた。
「あの、ほら、本当は君たちの周囲の環境がもう少し落ちついてからのほうが聖獣の皆様の負担も減ると思ったからね! そう説明もしたんだよ⁉︎」
「負担……ですか?」
セイが聞き返すとどうやらごまかせたみたいだとホッとした様子で答えた。
「そう、君たちまだクラス分けされていないだろう? クラス分け後のほうが人間関係がある程度固定されるだろうから聖獣様たちの警戒対象も定まる分、楽になるんじゃないかと思ってね」
「警戒対象……?」
どういうこと?
「うん。君たちは特別クラス……通称Sクラスに振り分けられるのが決まってるからね。Sクラスは成績優秀な生徒揃いだ。聞き分けのいい子ばかりだろうから、変に好奇心でいっぱいの下位の生徒の中にいるよりは過ごしやすいと思うよ?」
「えっ? Sクラス?」
なにそれ。特別クラス?
「そうだよ。先日行った適正検査や筆記試験で優秀な成績を納めた生徒ばかりさ。他のクラスと比べて生徒数が少ないから警戒対象が少ない分、聖獣の皆様も気が楽じゃないかな?」
いやいやいや。それって魔力豊富で成績優秀な子たちばかりってことよね?
普通の生徒より攻撃力だって高めかもしれないじゃない。むしろ警戒度数引き上げられるやつじゃないの⁉︎
「ああ、そうそう。君たちの友人の……えーと、マ……マリ……なんだっけ? 彼女もSクラスだよ。よかったね」
「えっ! ほ、本当ですか?」
「うん。彼女は君たちと同じくらい筆記試験の成績がよかったし、適正も……と、これは僕がベラベラ話すことじゃないな」
「マリエルさんが、同じクラス……」
「あ、そうそう。マリエル嬢だ。彼女もいる分君たちも楽しく過ごせるから聖獣の皆様も喜ぶだろうからね」
や、やったー! マリエルちゃんとセイが同じクラスだなんて!
ぼっち回避だやったー!
「ありがとうございます! それじゃ失礼しま……」
部屋に戻って皆に教えなきゃ!
そう思って立ち去ろうとした私をセイが引き止めた。
「ありがとうございます。それはそれとして、お披露目のことですが……」
あ、そうだった。嬉しさのあまりすっかり忘れるとこだった。
セイが白虎様たちの要望を伝えると、ニール先生はうーん……と考え込んでしまった。
「校内を自由に動けるというのは構わないと思うけど……さすがに、お咎めなしっていうのはどうかなぁ……僕としては問題ないけど、学園長や他の教師たちが何て言うかな」
……ニール先生はいいんだ⁉︎
「明日、学園長に確認してみるよ。聖獣の皆様からしてみれば当然のことだしね」
ニール先生はあくまでも聖獣のために動くつもりのようで、今後の対応について学園長や教師たちと協議してくれることになった。
「……よろしくお願いします」
セイはスッと綺麗な礼をしてから自室に戻っていった。
私は、ニール先生に食堂のマジックボックスに夕食を入れておいたことを伝えてから自室に向かったのだった。
ええー……黒銀ったら、何を言い出すのよ⁉︎
「そうですわねぇ。何事もはじめが肝心ですもの」
朱雀様まで!
「うん! あいつらのいいなりにはならないもんね!」
真白、嬉々として言わないで⁉︎
「……いったいどうしたいんだ?」
セイが呆れたように言い出しっぺの白虎様に聞いた。
「いや~別にぃ? 姿を見せろって言うんなら、俺たちがいつ学園内のどこをうろつこうが問題ないってこったろ?」
「……は?」
「そうか。我らが姿を見せぬからこのような事態になるわけだしな。本来であれば主を護るために我らはいるのだから、特別寮に留まらなければならない理由などないな」
「ええ、私たちが学園側に振り回される謂れはありませんもの。好きに行動させていただいてもよろしいですわよね?」
「そうだそうだー!」
「えええ……?」
どうやら皆、引きこもり生活に飽き飽きしていたみたい。
でも、こっそり抜け出して狩りとか行ってたよね……?
それとこれとは別ってこと?
「……要するに、好きに出歩きたいと。そういうことだな?」
頭が痛いとばかりにこめかみを押さえるセイに、白虎様はにんまりと笑う。
「当然。そもそも俺たちが特別寮に引きこもらなきゃいけない理由はねぇんだ。それでも大人しくしてるのはお前らの立場があるからしぶしぶだってのはわかってンだろ?」
「それはまあ……そうだな」
うん、それは私も本当に申し訳なく思ってる。
「なぁに、そんなに難しいことじゃねぇ。俺たちが学園内を何時でもどこでも自由に歩き回れて、俺たちに手を出そうとする阿呆どもがいればそいつらを蹴散らそうがお咎めはなし。そんだけだ」
「いやそれ難しいだろ⁉︎」
セイがすかさずツッコミを入れたけれど、私もそれは難しいと思うよ?
自由に出歩くのはいいとしても、蹴散らすのはダメでしょ……
「そうかぁ? 契約済の聖獣にちょっかいだそうとするなんてただの阿呆だろ。そういう奴はハナから聞く耳なんざ持ってねぇんだ。自分が何に手を出そうとしたのかわからせてやんなきゃなぁ?」
白虎様はそう言って手にしたどら焼きにガブっと齧り付いた。
「ええ、それはもう、そんなお馬鹿さんはきっちり躾すべきですわ。ふふっ……」
朱雀様が口角をあげて笑うけれど、目が……目が笑ってなくて怖いんですけど⁉︎
「うむ。それに我が主に手を出した時も同様に制裁を下すことも加えておくべきだな」
「さんせーい!」
「黒銀⁉︎ 真白⁉︎ 制裁だなんて、物騒なこと言っちゃダメでしょ⁉︎」
私はギョッとして止めるけれど、白虎様は手にしていたどら焼きを平らげると手をひらひらさせながら笑った。
「大丈夫だって。命までとるわけじゃないし。二度と俺たちにちょっかい出そうと思わないようにするだけだって」
「「いやそれ全く大丈夫じゃないよね⁉︎」」
セイと私の見事なハモリが談話室に響いたのだった。
ドッと疲れた私たちは料理をする気力もなく、インベントリに備蓄していた料理をいくつか出して夕食にした。
ちょうど私たちが食べ終わる頃にニール先生が帰ってきたので、私とセイの二人で今日のできごとを相談することにした。
「ニール先生、少しお話があって……」
「あ、学園長から話を聞いたんよだね? よろしく頼むね!」
ニール先生がにこやかに返してきた。
「僕としては時期尚早と思うんだけどねぇ。僕や学園長に早くしろとひっきりなしにせっついてきててねぇ……」
「え、ニール先生はお披露目には反対なんですか?」
意外だ。ニール先生のことだから「早く皆に紹介して聖獣の皆様も授業に参加してもらおう!」とか考えてるのかと思ってたのに。
「そりゃあそうさ。聖獣様っていうのはそう簡単に出会える存在じゃないんだよ? このドリスタン王国を護る聖獣レオン様だってそうそう国民の前に姿を見せたりしないんだからね。孤高にして神聖なる存在といっても過言じゃないんだ!」
……いや過言もいいとこですよ。
ニール先生が知らないだけで、レオン様は陛下と妃殿下の護衛に変装して入学式に来ていたし。
何なら市場の屋台でフラッと串焼きとか買いに行ったりしてるみたいですけど⁉︎
ニール先生が知らないだけだよね?
それに、私たちの契約聖獣たちを見てるのに、孤高にして神聖なる存在って……
私は黒銀や真白を思い浮かべるけれど、食いしん坊で過激なまでの過保護な保護者としか思えない。
「それに僕は特別寮で観察できるから必要ないし……と。いや、まあ、その、聖獣の皆様に変にストレスを与えてはいけないと思うからね!」
「はあ」
今、本音が漏れてたよね?
確かにニール先生はわざわざそんな場を設ける必要がないもんねぇ。
私たちがジトっとニール先生を見つめると、先生は慌てたように続けた。
「あの、ほら、本当は君たちの周囲の環境がもう少し落ちついてからのほうが聖獣の皆様の負担も減ると思ったからね! そう説明もしたんだよ⁉︎」
「負担……ですか?」
セイが聞き返すとどうやらごまかせたみたいだとホッとした様子で答えた。
「そう、君たちまだクラス分けされていないだろう? クラス分け後のほうが人間関係がある程度固定されるだろうから聖獣様たちの警戒対象も定まる分、楽になるんじゃないかと思ってね」
「警戒対象……?」
どういうこと?
「うん。君たちは特別クラス……通称Sクラスに振り分けられるのが決まってるからね。Sクラスは成績優秀な生徒揃いだ。聞き分けのいい子ばかりだろうから、変に好奇心でいっぱいの下位の生徒の中にいるよりは過ごしやすいと思うよ?」
「えっ? Sクラス?」
なにそれ。特別クラス?
「そうだよ。先日行った適正検査や筆記試験で優秀な成績を納めた生徒ばかりさ。他のクラスと比べて生徒数が少ないから警戒対象が少ない分、聖獣の皆様も気が楽じゃないかな?」
いやいやいや。それって魔力豊富で成績優秀な子たちばかりってことよね?
普通の生徒より攻撃力だって高めかもしれないじゃない。むしろ警戒度数引き上げられるやつじゃないの⁉︎
「ああ、そうそう。君たちの友人の……えーと、マ……マリ……なんだっけ? 彼女もSクラスだよ。よかったね」
「えっ! ほ、本当ですか?」
「うん。彼女は君たちと同じくらい筆記試験の成績がよかったし、適正も……と、これは僕がベラベラ話すことじゃないな」
「マリエルさんが、同じクラス……」
「あ、そうそう。マリエル嬢だ。彼女もいる分君たちも楽しく過ごせるから聖獣の皆様も喜ぶだろうからね」
や、やったー! マリエルちゃんとセイが同じクラスだなんて!
ぼっち回避だやったー!
「ありがとうございます! それじゃ失礼しま……」
部屋に戻って皆に教えなきゃ!
そう思って立ち去ろうとした私をセイが引き止めた。
「ありがとうございます。それはそれとして、お披露目のことですが……」
あ、そうだった。嬉しさのあまりすっかり忘れるとこだった。
セイが白虎様たちの要望を伝えると、ニール先生はうーん……と考え込んでしまった。
「校内を自由に動けるというのは構わないと思うけど……さすがに、お咎めなしっていうのはどうかなぁ……僕としては問題ないけど、学園長や他の教師たちが何て言うかな」
……ニール先生はいいんだ⁉︎
「明日、学園長に確認してみるよ。聖獣の皆様からしてみれば当然のことだしね」
ニール先生はあくまでも聖獣のために動くつもりのようで、今後の対応について学園長や教師たちと協議してくれることになった。
「……よろしくお願いします」
セイはスッと綺麗な礼をしてから自室に戻っていった。
私は、ニール先生に食堂のマジックボックスに夕食を入れておいたことを伝えてから自室に向かったのだった。
101
お気に入りに追加
13,937
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。