174 / 373
連載
寮に戻りましょう
しおりを挟む
陛下とリリー様が王宮へお帰りになり、残った私たちはというと、昼食を摂りに戻るよう
学園長に促されて学園長室を出た。
「ええと……僕たちは寮の食堂があるサロン棟に向かうんだけど、クリステアたちは特別寮に戻るんだよね?」
お兄様が私をエスコートしながら質問してきた。
「ええ、私たちは他の生徒と接触しないようにと言われて、寮内の食堂で食事をしていましたから。そういえば、入学式後はどうするのかしら……」
ニール先生からは特に今後は他の生徒と一緒に食事をするようには言われてないので多分このままなんだろうなぁ。
まあ、その方が食べたいものも食べられるから気楽でいいけど。
でも、他の生徒との交流がないというデメリットもある。
友達をたくさん作る計画が早くも暗礁に乗り上げてしまったよね……うぐぐ。
……あれ? ニール先生といえば、式の間先生の姿が見えなかったけど……どこにいたのかしら。
「そういえば、ニール先生をお見かけしませんでしたが、先生はどちらに……?」
そうだよ、ニール先生憧れの聖獣レオン様が学園内にいたっていうのに、姿が全く見えなかったのってどういうこと?
そんな私の疑問にレイ殿下が答えてくださった。
「ああ……ニール先生なら、クリステア嬢が来るよりも前に講堂を出ていたな。連れていた使役獣が騒ぎ出して式どころじゃなくなったから、大人しくなるまで学園内を見回りするようにと他の先生に追い出されていたぞ」
「そ、そうなのですか……」
多分、あのお猿さんが一緒だったんだろうなぁ。レオン様がいらっしゃって、その気配に怯えて騒いだところを追い出されたってわけか……ニール先生、ついてないね。
この調子じゃあ、レオン様に会える日は来ないかもしれない……はは。
それから私とセイはお兄様たちに特別寮まで送っていただいた。
お兄様たちは食堂で昼食を摂り、午後からは授業に向かうそうだ。
私たち新入学生は明日の適正検査に向けて予習するなどしてゆっくり休むようにと言われている。
適正検査は、魔力量や属性を調べたり、学力を診断するための筆記試験などがあるそうだ。
学園に入る前にそういうのってするもんじゃないの? と思うのだけれど、入学資格は推薦状があればいいのだそう。
貴族はもともと高い魔力持ちが多いから、親の申請があれば大丈夫だし、平民は教会や領主の推薦があれば入学資格が得られ、入学後に適正を調べてその人に合う進路を勧めるそうな。
基本的に初めに貴族も平民も一緒に基礎的な学力を身につけてから専門的なことを学ぶために科目を選択することになる。
貴族は社交を学ぶために貴族科や、騎士になるための騎士科などを選ぶし、平民は手に職をつけるために薬師科や魔導具科、執事やメイドになるための家政科などに進むことが多いみたい。
平民でも、剣術に長けていれば騎士科に進む子がいるそうだけど、貴族と違って色々と大変なんですって。
そんな進路を決めるための試験が明日行われるのだ。
私は入学前から家庭教師がいたし、どんな試験でも問題なく解けるだろうとのお墨付きもいただいているので、多分大丈夫だろう。
前世の受験戦争を乗り越えた身としては、児童が受けるような試験なんて恐るるに足りず。わっはっは。
それよりも、明日は他の生徒と一緒に試験を受けるってことにドキドキするよ……
寮の玄関の前でお兄様たちを見送っていると、お兄様が思い出したように振り返った。
「そういえば、テアたちは今まで寮から出ていないから、校内の説明を受けていないだろう? 明日の試験後に僕が校内を案内するから、それまで出歩かないようにね」
「えっ? ……は、はい。ありがとうございます」
そっか、他の生徒はもう校内を案内されているんだ。いいなぁ。
まあ、今日の入学式で私やセイが聖獣契約者であることが知られちゃったし、絡まれても困るから下手に出歩くつもりはないけど……
「おっ、俺も一緒に案内するぞ! 任せておけ!」
えっ、レイ殿下も⁉︎ 悪目立ちしそうだから辞退してもいいでしょうか⁉︎
「……殿下は生徒会の仕事でお忙しいのですから、僕だけで大丈夫です」
お兄様がにっこり笑って言った。
……笑顔なのにちょっと怖い。レイ殿下もちょっとだけ怯んだ様子を見せた。
「い、忙しいのはお前だって同じだろう⁉︎」
「僕が忙しいのは殿下のサポートもしているからですよ? 殿下は僕が抜ける分、そちらを頑張ってください」
わーお……お兄様強い。
「くっ……いや! 俺も同行するぞ! 絶対だ!」
えええ……レイ殿下、そんなに仕事サボりたいの? お兄様大変だなぁ……
「……はあ、仕方ないですね。その代わり、今日の放課後は頑張っていただきますよ?」
お兄様が渋々といった様子で答えた。
お兄様、甘い! 甘々だよ!
レイ殿下は未来の国王になる身なんだから、ビシバシいかないと!
そうじゃないと、お兄様が将来苦労しちゃうじゃないの!
「お、おう……わかった! じゃあ明日楽しみにしてるからな! ……じゃない、楽しみにしてろよ!」
レイ殿下は嬉しそうに手を振って寮に戻っていった。
まったく、お仕事サボれるのがそんなに嬉しいのか……お兄様、苦労してるなぁ。
お兄様には、今度労いの気持ちを込めてお菓子を差し入れしようっと。
「クリステア嬢、寮に入ろう」
お兄様たちを一緒に見送っていたセイに声をかけられ、私は寮に戻ったのだった。
その後は、昼食を摂るために皆と食堂に移動した。
ニール先生は結局戻ってこなかったので、今回はインベントリからオーク汁にだし巻き卵、炊き込みご飯を出して皆に振る舞った。
「おお! やっぱオーク汁うめぇな!」
「本当ですわね……この卵もふんわりと柔らかくて、お味も上品でたまりませんわぁ」
「うむ、やはり主の料理は絶品だな」
「うん、このたきこみごはんもいろんなあじがしておいしいよ!」
くいしんぼ聖獣の皆さんが次々とおかわりをする中、セイは箸が進まない様子なのが気になった。
「セイ、どうしたの? 食欲がない?」
「ああ、いや……明日の適正検査が気になって。魔力量とか属性とか言われてもピンとこなくてな」
セイは元々魔法が使えるわけではなく、ドリスタン王国で言うところの魔力にあたる神力は持っていたらしいけれど、実際に魔法らしきものをちゃんと使えるようになったのは、四神獣でいらっしゃる皆様の加護を得てからなのだそう。
「それまでは武家の子として武道だけを仕込まれていたし、市井に神力を使える者がいないからどう使えばいいのかわからなかったんだ。神力があるとわかれば皆神職に就くために神官見習いになっていたから……」
幼い頃は神力が膨れ上がって熱を出していたため、病弱と思われていたそうだ。
その頃も女の子の格好をしていたんだって。
前世でもそういう風習ってあったものね。
「神力が魔力と同じものかはわからないから、明日の適正検査でどのような結果になるのか……」
セイが不安そうにしていると、白虎様がお代わりしたオーク汁の最後の一杯を平らげて言った。
「んな心配しなくたって大丈夫だって。お前は留学生の立場なんだしさ。それに、過去にも帝候補が留学してたことだってあるから学園側もそのへんわかってっだろ」
「えっ? 過去にも⁉︎」
それは初耳だ。
「ああ、俺たちもそいつに護衛としてついてきてたからな。そんで、その外遊してる間に黒銀や真白の親に出会ってたってわけだ」
なるほど、それが縁で黒銀たちを紹介してくれたのね。
「お主と出会ったのは相当前の話だろう」
「そうだなぁ、何代前の帝の頃だったかな?」
そんな昔に出会ってたの?
そういえば、どうやってドリスタン王国とヤハトゥールの聖獣が出会ったのか、その経緯を聞いたことなかったわ。
黒銀にその頃の話を聞いてみたいけど、話してくれるかしら?
白虎様に聞くほうが早いかもしれないわね。
「まあ、過去にも事例があったから留学も受け入れられたんだし、大丈夫だって」
ニカッと笑う白虎様を見て、セイは気が抜けたのか「ああ、そうだな」と言って笑った。
それから私たちは皆で夕食の準備をして、ニール先生がヘトヘトになって戻ってきてから一緒に食事をしたのだった。
学園長に促されて学園長室を出た。
「ええと……僕たちは寮の食堂があるサロン棟に向かうんだけど、クリステアたちは特別寮に戻るんだよね?」
お兄様が私をエスコートしながら質問してきた。
「ええ、私たちは他の生徒と接触しないようにと言われて、寮内の食堂で食事をしていましたから。そういえば、入学式後はどうするのかしら……」
ニール先生からは特に今後は他の生徒と一緒に食事をするようには言われてないので多分このままなんだろうなぁ。
まあ、その方が食べたいものも食べられるから気楽でいいけど。
でも、他の生徒との交流がないというデメリットもある。
友達をたくさん作る計画が早くも暗礁に乗り上げてしまったよね……うぐぐ。
……あれ? ニール先生といえば、式の間先生の姿が見えなかったけど……どこにいたのかしら。
「そういえば、ニール先生をお見かけしませんでしたが、先生はどちらに……?」
そうだよ、ニール先生憧れの聖獣レオン様が学園内にいたっていうのに、姿が全く見えなかったのってどういうこと?
そんな私の疑問にレイ殿下が答えてくださった。
「ああ……ニール先生なら、クリステア嬢が来るよりも前に講堂を出ていたな。連れていた使役獣が騒ぎ出して式どころじゃなくなったから、大人しくなるまで学園内を見回りするようにと他の先生に追い出されていたぞ」
「そ、そうなのですか……」
多分、あのお猿さんが一緒だったんだろうなぁ。レオン様がいらっしゃって、その気配に怯えて騒いだところを追い出されたってわけか……ニール先生、ついてないね。
この調子じゃあ、レオン様に会える日は来ないかもしれない……はは。
それから私とセイはお兄様たちに特別寮まで送っていただいた。
お兄様たちは食堂で昼食を摂り、午後からは授業に向かうそうだ。
私たち新入学生は明日の適正検査に向けて予習するなどしてゆっくり休むようにと言われている。
適正検査は、魔力量や属性を調べたり、学力を診断するための筆記試験などがあるそうだ。
学園に入る前にそういうのってするもんじゃないの? と思うのだけれど、入学資格は推薦状があればいいのだそう。
貴族はもともと高い魔力持ちが多いから、親の申請があれば大丈夫だし、平民は教会や領主の推薦があれば入学資格が得られ、入学後に適正を調べてその人に合う進路を勧めるそうな。
基本的に初めに貴族も平民も一緒に基礎的な学力を身につけてから専門的なことを学ぶために科目を選択することになる。
貴族は社交を学ぶために貴族科や、騎士になるための騎士科などを選ぶし、平民は手に職をつけるために薬師科や魔導具科、執事やメイドになるための家政科などに進むことが多いみたい。
平民でも、剣術に長けていれば騎士科に進む子がいるそうだけど、貴族と違って色々と大変なんですって。
そんな進路を決めるための試験が明日行われるのだ。
私は入学前から家庭教師がいたし、どんな試験でも問題なく解けるだろうとのお墨付きもいただいているので、多分大丈夫だろう。
前世の受験戦争を乗り越えた身としては、児童が受けるような試験なんて恐るるに足りず。わっはっは。
それよりも、明日は他の生徒と一緒に試験を受けるってことにドキドキするよ……
寮の玄関の前でお兄様たちを見送っていると、お兄様が思い出したように振り返った。
「そういえば、テアたちは今まで寮から出ていないから、校内の説明を受けていないだろう? 明日の試験後に僕が校内を案内するから、それまで出歩かないようにね」
「えっ? ……は、はい。ありがとうございます」
そっか、他の生徒はもう校内を案内されているんだ。いいなぁ。
まあ、今日の入学式で私やセイが聖獣契約者であることが知られちゃったし、絡まれても困るから下手に出歩くつもりはないけど……
「おっ、俺も一緒に案内するぞ! 任せておけ!」
えっ、レイ殿下も⁉︎ 悪目立ちしそうだから辞退してもいいでしょうか⁉︎
「……殿下は生徒会の仕事でお忙しいのですから、僕だけで大丈夫です」
お兄様がにっこり笑って言った。
……笑顔なのにちょっと怖い。レイ殿下もちょっとだけ怯んだ様子を見せた。
「い、忙しいのはお前だって同じだろう⁉︎」
「僕が忙しいのは殿下のサポートもしているからですよ? 殿下は僕が抜ける分、そちらを頑張ってください」
わーお……お兄様強い。
「くっ……いや! 俺も同行するぞ! 絶対だ!」
えええ……レイ殿下、そんなに仕事サボりたいの? お兄様大変だなぁ……
「……はあ、仕方ないですね。その代わり、今日の放課後は頑張っていただきますよ?」
お兄様が渋々といった様子で答えた。
お兄様、甘い! 甘々だよ!
レイ殿下は未来の国王になる身なんだから、ビシバシいかないと!
そうじゃないと、お兄様が将来苦労しちゃうじゃないの!
「お、おう……わかった! じゃあ明日楽しみにしてるからな! ……じゃない、楽しみにしてろよ!」
レイ殿下は嬉しそうに手を振って寮に戻っていった。
まったく、お仕事サボれるのがそんなに嬉しいのか……お兄様、苦労してるなぁ。
お兄様には、今度労いの気持ちを込めてお菓子を差し入れしようっと。
「クリステア嬢、寮に入ろう」
お兄様たちを一緒に見送っていたセイに声をかけられ、私は寮に戻ったのだった。
その後は、昼食を摂るために皆と食堂に移動した。
ニール先生は結局戻ってこなかったので、今回はインベントリからオーク汁にだし巻き卵、炊き込みご飯を出して皆に振る舞った。
「おお! やっぱオーク汁うめぇな!」
「本当ですわね……この卵もふんわりと柔らかくて、お味も上品でたまりませんわぁ」
「うむ、やはり主の料理は絶品だな」
「うん、このたきこみごはんもいろんなあじがしておいしいよ!」
くいしんぼ聖獣の皆さんが次々とおかわりをする中、セイは箸が進まない様子なのが気になった。
「セイ、どうしたの? 食欲がない?」
「ああ、いや……明日の適正検査が気になって。魔力量とか属性とか言われてもピンとこなくてな」
セイは元々魔法が使えるわけではなく、ドリスタン王国で言うところの魔力にあたる神力は持っていたらしいけれど、実際に魔法らしきものをちゃんと使えるようになったのは、四神獣でいらっしゃる皆様の加護を得てからなのだそう。
「それまでは武家の子として武道だけを仕込まれていたし、市井に神力を使える者がいないからどう使えばいいのかわからなかったんだ。神力があるとわかれば皆神職に就くために神官見習いになっていたから……」
幼い頃は神力が膨れ上がって熱を出していたため、病弱と思われていたそうだ。
その頃も女の子の格好をしていたんだって。
前世でもそういう風習ってあったものね。
「神力が魔力と同じものかはわからないから、明日の適正検査でどのような結果になるのか……」
セイが不安そうにしていると、白虎様がお代わりしたオーク汁の最後の一杯を平らげて言った。
「んな心配しなくたって大丈夫だって。お前は留学生の立場なんだしさ。それに、過去にも帝候補が留学してたことだってあるから学園側もそのへんわかってっだろ」
「えっ? 過去にも⁉︎」
それは初耳だ。
「ああ、俺たちもそいつに護衛としてついてきてたからな。そんで、その外遊してる間に黒銀や真白の親に出会ってたってわけだ」
なるほど、それが縁で黒銀たちを紹介してくれたのね。
「お主と出会ったのは相当前の話だろう」
「そうだなぁ、何代前の帝の頃だったかな?」
そんな昔に出会ってたの?
そういえば、どうやってドリスタン王国とヤハトゥールの聖獣が出会ったのか、その経緯を聞いたことなかったわ。
黒銀にその頃の話を聞いてみたいけど、話してくれるかしら?
白虎様に聞くほうが早いかもしれないわね。
「まあ、過去にも事例があったから留学も受け入れられたんだし、大丈夫だって」
ニカッと笑う白虎様を見て、セイは気が抜けたのか「ああ、そうだな」と言って笑った。
それから私たちは皆で夕食の準備をして、ニール先生がヘトヘトになって戻ってきてから一緒に食事をしたのだった。
91
お気に入りに追加
13,937
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。