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どどどどうしよー!
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「僕がいる限り、こいつは守られていると安心して騒ぎ立てたりしない。それなのにこれだけ怯えるってことは、僕が盾にすらならない強者がいるってことなんだよ」
ニール先生は笑顔でそう言いながら、懐のお猿さんを宥めるようにポンポンと叩いていた。
「残念ながら、僕の能力では誰がそうなのか断言はできないけど……」
ニール先生は笑顔のまま私達を見た。
……これ、絶対バレてるよね?
「多分、ノーマン君は違うよね? 君は休暇前と特に様子が変わったようには思えないし。ただの従者ではなさそうな彼らがあからさまに護っているのは……」
ニール先生が私に目を向けた。
「君だよね、クリステア嬢?」
その途端、黒銀と真白がずいっとニール先生から見えないように私の前に立った。
「だとしたらどうした。我らの主に仇なす者は許さんぞ」
「くりすてあになにかしたら、つぶすよ?」
ちょっとー!
何してくれてるの二人ともおぉー!
真白も不穏な発言は慎もうよ⁉︎
もうこれ、誤魔化しようがないよね……あああ、詰んだ……!
「……てことは、二人ともそうなのかい? 一体でも稀なことなのに複数とは……驚いたな。今年はいったいどうなってるんだ……」
ニール先生は意外だったのか、本当に驚いた様子だった。
うわああぁ……これもう完全にダメなやつ……!
「……まあ、いいや。そういうことなら、これから僕についてきてもらうけどいいかな。ノーマン君も一応同行してね?」
「……わかりました」
にっこり笑うニール先生と、渋い顔で答えるお兄様との対比がすごい。
ニール先生が御者に行き先を告げると、馬車はそのままゆっくりと学園の奥へ向かって走り始めた。
え? え? どこに行くの?
入り口にある受付っぽいあそこで手続きとかしないの?
戸惑う私を他所に、馬車は学園の奥へ進んでいった。
程なくして大きな建物の前に着くと、ニール先生は「ちょっと待ってて」と馬車を出て建物の中に入っていった。
「……あの、お兄様。私、現状がよく飲み込めていないのですが……どうなっているのですか?」
「ああ……うん。さっきのニール先生は魔物学の先生で、魔物や聖獣研究の権威なんだ」
ええ、さっき聞きましたね……え、聖獣の研究?
「そして使い魔と言っていたけれど、あのティミッドモンキーは低ランクの魔獣で索敵に適しているんだ。あれがいたってことは、どうやら新入生が魔獣の持ち込んでいないか検閲していたみたいだね」
「検閲……ですか」
そんなの見つかって当然じゃないの。
だから、お父様やお兄様はすぐにバレるって言ってたんだ……
「うん。でも、普段そんなことしていないのに、よりにもよってどうして今年に限って……」
お兄様は不思議そうに言った。
いつもならそんなことはなかったそうで、お父様やお兄様の予想では、入学後校内で遭遇した時や授業の時に発覚すると思っていたそうだ。
だから、ニール先生がわざわざ校門に立っていたのが意外だったし、よりにもよってなぜ彼がここに……と思ったそう。
「あれはもう完全に気づかれていますよね?」
「そうだね。あの時は馬車の外で誰が聞き耳を立てているかわからないから先生も敢えてはっきり契約とは口にしなかったけど……」
「あの、私はこれからどうなるのでしょうか?」
まさか、入学どころか入寮前に発覚してしまうとは思いもよらなかった。このまま入学できずに家に帰されたらもう後がないも同然じゃないの。
ど、どうしよう……!
「それは……」
答えようとしたところでドアが開いたのでお兄様は口を閉ざした。
ニール先生は、再び馬車に乗り込んできて笑顔で言った。
「やあ、待たせたね! それじゃ行こうか」
え? どこへ?
疑問だらけのまま、馬車はまた走り始めた。
ちょ、私どこに連れて行かれるの?
そんでもって、どうなっちゃうのおおぉ⁉︎
ニール先生は笑顔でそう言いながら、懐のお猿さんを宥めるようにポンポンと叩いていた。
「残念ながら、僕の能力では誰がそうなのか断言はできないけど……」
ニール先生は笑顔のまま私達を見た。
……これ、絶対バレてるよね?
「多分、ノーマン君は違うよね? 君は休暇前と特に様子が変わったようには思えないし。ただの従者ではなさそうな彼らがあからさまに護っているのは……」
ニール先生が私に目を向けた。
「君だよね、クリステア嬢?」
その途端、黒銀と真白がずいっとニール先生から見えないように私の前に立った。
「だとしたらどうした。我らの主に仇なす者は許さんぞ」
「くりすてあになにかしたら、つぶすよ?」
ちょっとー!
何してくれてるの二人ともおぉー!
真白も不穏な発言は慎もうよ⁉︎
もうこれ、誤魔化しようがないよね……あああ、詰んだ……!
「……てことは、二人ともそうなのかい? 一体でも稀なことなのに複数とは……驚いたな。今年はいったいどうなってるんだ……」
ニール先生は意外だったのか、本当に驚いた様子だった。
うわああぁ……これもう完全にダメなやつ……!
「……まあ、いいや。そういうことなら、これから僕についてきてもらうけどいいかな。ノーマン君も一応同行してね?」
「……わかりました」
にっこり笑うニール先生と、渋い顔で答えるお兄様との対比がすごい。
ニール先生が御者に行き先を告げると、馬車はそのままゆっくりと学園の奥へ向かって走り始めた。
え? え? どこに行くの?
入り口にある受付っぽいあそこで手続きとかしないの?
戸惑う私を他所に、馬車は学園の奥へ進んでいった。
程なくして大きな建物の前に着くと、ニール先生は「ちょっと待ってて」と馬車を出て建物の中に入っていった。
「……あの、お兄様。私、現状がよく飲み込めていないのですが……どうなっているのですか?」
「ああ……うん。さっきのニール先生は魔物学の先生で、魔物や聖獣研究の権威なんだ」
ええ、さっき聞きましたね……え、聖獣の研究?
「そして使い魔と言っていたけれど、あのティミッドモンキーは低ランクの魔獣で索敵に適しているんだ。あれがいたってことは、どうやら新入生が魔獣の持ち込んでいないか検閲していたみたいだね」
「検閲……ですか」
そんなの見つかって当然じゃないの。
だから、お父様やお兄様はすぐにバレるって言ってたんだ……
「うん。でも、普段そんなことしていないのに、よりにもよってどうして今年に限って……」
お兄様は不思議そうに言った。
いつもならそんなことはなかったそうで、お父様やお兄様の予想では、入学後校内で遭遇した時や授業の時に発覚すると思っていたそうだ。
だから、ニール先生がわざわざ校門に立っていたのが意外だったし、よりにもよってなぜ彼がここに……と思ったそう。
「あれはもう完全に気づかれていますよね?」
「そうだね。あの時は馬車の外で誰が聞き耳を立てているかわからないから先生も敢えてはっきり契約とは口にしなかったけど……」
「あの、私はこれからどうなるのでしょうか?」
まさか、入学どころか入寮前に発覚してしまうとは思いもよらなかった。このまま入学できずに家に帰されたらもう後がないも同然じゃないの。
ど、どうしよう……!
「それは……」
答えようとしたところでドアが開いたのでお兄様は口を閉ざした。
ニール先生は、再び馬車に乗り込んできて笑顔で言った。
「やあ、待たせたね! それじゃ行こうか」
え? どこへ?
疑問だらけのまま、馬車はまた走り始めた。
ちょ、私どこに連れて行かれるの?
そんでもって、どうなっちゃうのおおぉ⁉︎
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