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1.訪れの時

23.「玉吸い」の恐怖

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 磁極体に吸い込まれていく神波と森澤。しかし、神波は新兵器アタッチメントパーツの威力を試すことにした。既に対策として考えてきたことを実行に移してみる。神波の両腕にはマグネテックパーツが装着されていた。
「フルパワー!!。」全力全開で磁力を磁極体と同じS極性磁力でパーツを磁性体にむけてみる。と、ものすごい反発力で弾き飛ばされる神波と森澤。ギューンと音を立てながら、壁際にまで叩きつけられる。ゴロゴロと転がりながらも、神波は森澤だけはしっかりとガードしている。
やがて、うっすらと森澤が目を開ける。目前に神波の顔がやや苦痛に満ちた表情で横たわっていたが、弾き飛ばされた衝撃で軽い打撲傷はあるものの、どうやら無事に磁極体の磁場からは二人とも逃れ出たようだ。
「どうして、来たんだ・・・?。」と神波が照れ臭そうに彼女に尋ねる。
「あなたに会いたかった・・・ただそれだけよ。」と同時に二人は寝転がったままお互いに口づけを交し合った。
しばらくして神波が「こんな危険極まりない所にやってくるなんて・・・危なかったんだ、俺達。」となぜか涙目になりながら神波が森澤の顔をもう一度見つめなおす。
「ごめんなさい・・・でも、アタシどうしてもアナタに会いたかった・・・会って心の内を聞きたかった・・。」
「ア、アナタがこの南極に来ていると知った時にもう一日でも早く会いたいと思って駆けつけて来たわ。で、でもアナタの姿を見つけて近寄ろうとしたら磁力に吸いこまれて・・・アタシってバカね、ホントに。」とてへっと舌をペロリと出した。神波は、いっそう森澤に対する気持ちが愛おしいものになって思わず彼女をきつく抱きしめるのであった。
「おーい、大丈夫かあ!」と二人の倒れている場所に駆け寄る面々がやって来る。慌てて二人は抱き合っていた腕を離して、何事もなかったかの様な表情に戻る。
「大丈夫か、神波。」と恋町が覗き込む。神波はさも今、気がついたかの様にキョロキョロと辺りを見回して、「イテテテ・・・磁力パーツ全開にするまでもなかったな。」と言いながら起き上がった。
「もう少し、加減を調整しながらであれば、磁極体に近づけると思う。やってみるよ。」

 1時間後、装備を点検して磁力のマグネテックパーツの調整を行ってから神波は、森澤と恋町、シンディらとともにモノポールの近くへ歩んで行った。磁気を遮断する防護服の装着に加え、磁力に引き付けられない素材の綱を腰にセットし杭で固定してからマグネテックパーツの反発磁力を微調整しつつ、吸い込まれずに何とか地上に立って歩くことができる状態になっているのを確認する。ゆっくり歩きながら少しずつ距離を縮めていく。鉄隕石のリングには強力な火炎砲を使い熱線で溶かすことで対処する。
「よし、もうすぐだ。」
ようやく、モノポール本体が露出し、手に届く範囲に至った時ーーー
ブツン!と何かが弾ける様な音がした。
と同時に神波の体勢が崩れ、フワッと体が宙を舞う。急いでマグネテックパーツの磁力を強化、調整する神波。何とかバランスを安定させ、浮かびかかった体を地上へ戻す。そこへガシッと背中から押さえてくれた者がいた。森澤だった。「大丈夫?。」と気づかう森澤。神波は少し照れながら「ああ、サンキュー。」と答える。
後方を振り返ると命綱が杭ごと漂っているのが見受けられる。慌てずに対処できたのが、不幸中の幸いだった。
こうして作業は難航したものの、数十人がかりでほぼ1日かけて続行し、なんとかマジックハンドでモノポールの一部を取り出すことに成功した。

「結構、しんどかったな。財団に手渡すことになったのはちょっとしゃくだけど・・・。」と神波。
「でも、報酬はすごい額が提示されたわ。2950万円よ。ちょっと豪遊できる額だわ。」恋町が熱っぽく語る。
「スゴイな。でもなんか悪魔に魂を売っている様な感じもしないではないけど。」と未練がましく神波が応じる。
「ま、今の現代の若者は超ダサン的で利益になるなら、たまには悪魔とも契約を結ぶこともあるのよ。そう割り切れないと何もできないじゃない?。」
たしかに財団Zには、あれほどヒドイ目にあったというのに簡単に妥協してしまうのもいかがなものかとは思う神波ではあった。しかし、敵とはいえこうして自分達の活動を評価してくれた以上、もらうものをもらえば別に不服は無いのも事実であった。結構、みんなドライな考えもできるんだな、と神波は思った。
(それにしても・・・)神波にはふと、ある疑念が心に沸き起こるのを押さえられなかった。

 モノポールを引き渡して翌日、一行が東京のホテルに帰って来た日の夜のことだった。シンディ達のパーティメンバーの一人である男子高校生のジャック・ハミルトンは、ため息をつきながら、個室のイスにこしかけ机にグラスを置きながら一人、ジンジャーエールを飲んでいた時、突然、ドアをノックする者がいたのだ。
「誰?。シンディかい?。」ジャックはここ最近、シンディが日本の早瀬と付き合い始めたのを知り、以前から好意を持っていた女性をジャパニーズ・ボーイごときに取られた鬱憤もあって、彼の部屋を訪ねたのがシンディであることを期待していたようだ。
しかし、ドアの影から顔を現したのは、恋町だった。
「なんだ、キミか。」少し落胆の色を隠さないジャックだったが、陽気にふるまおうと敢えて笑顔を取り繕った。
「どうしたんだい、何か用?。」
あまり親しい間柄でもない女性とのコンタクトに少しぶっきらぼうに応じるジャック。
と、突然恋町は、ものすごい力でジャックをベッドへ押し倒した。
「な、何をするんだ!。」ジャックは驚いて恋町の肩に手をかけたが、恋町はますます強くジャックに身を押し付けてくる。シューツと霧吹きの様な物を取り出すと何やら液体を噴霧した。やがて鼻に何とも言えないふくよかな香りが漂ってきた。その香りを嗅いだ途端、ジャックの思考は完全に停止してしまった。
「ふふふふ、どうやらビッグ・ヒトヨタケのエキスから抽出したスーパーフェロモンが威力を現し始めたようね。」と人が変わったかの様な表情で呟く恋町・・・いや、恋町によく似たあの鬼道 明日香だった。
「ア、アアッ・・・。」フェロモンの悪魔の様な効果がジャックの思考を完全に停止させ、その自由までも奪おうとしていた。すでに抵抗もできず、口からヨダレを垂らし始めている。
「アタシ、外国の男子とも遊んでみたかったけど、その願いがやっとかなう時がきたわ。さあ、アタシを抱いて!。」と鬼道は、ジャックに体を預けると彼も応じるかの様に女の体を抱き締める。
「うふふふ、イイわよ、ジャック。」と言いながら、鬼道は彼の半ズボンの股間に手をあてがい、陰部をさすりだした。
「ううっ・・・・イイ気持ち・・カ・イ・カ・ン・・・。」男も耐え難い性的快感が募り、興奮し始める。
性的興奮が昂じた頃、鬼道は「それじゃ、アタシの秘技を見せてあげるわ。」と言い放つと、ジャックの黒い半ズボンをズリッと下着ごとずり下ろしてしまう。中から紅潮しすっかり勃起したたくましい性器が出てきたが、鬼道はそんなモノには目もくれず、陰嚢を口にパクッと加え込むと美味そうにチュッチュッと音をたてて、口の中でもてあそび始める。
「ハアアアア・・・。」鬼道の天にも昇る様な何とも言えない口中での陰嚢への心地よい快感に酔いしれて、ジャックは身悶えするのだった。鬼道はうすら笑いを浮かべながら、ペチャッ、ペチャッと男の陰嚢を吸い続けている。と、段々恐ろしい事が彼の身体に起こり始めていた。
ぷちゅっ!、とトマトか何かが弾ける様な音がした。と同時に鬼道に吸われて膨張がマックスに達していた陰嚢が、急にみるみるうちに縮み始めたのだ。だが、ジャックはそれと気づくこともなく、興奮が最高潮クライマックスに達したのか、身をのけ反る。
「アッ・・・あう、うあああっ~。」そしてバタンとそのまま失神して仰向けに気絶してしまった。
「ふふふふ、絶好調に気持ちヨカッタでしょ。かわりにタマタマはいただいたわ。」と言うと口を開く。彼女の口中には、真っ赤な睾丸が舌の上に2個ころがっている。
「どう?アタシの秘技「玉吸い」は?。もう、タマ・・無しね。これでキミも腑抜けになって一生を生きるのよ。もちろん子孫を作れない体になってね。ま、体の負担が無くなって長生きするかも知れないけどね。」と吐き捨てる様にそう言うと、静かにジャックの部屋を立ち去るのであった。

 翌日、シンディ達はすっかり腑抜けみたいになったジャックを空港まで見送ることになった。ジャックは1日ですっかり憔悴しきった表情に変わり、性格まで偏屈なものになっていた。明るくひょうきんな表情だった面影は、全くどこかへ消え去って、うつろな目つきで見送りに来たメンバーを見やると別れの挨拶も無いまま、黙って搭乗口へと消えていった。
「なんか、南極から帰って来てからヘンなんだよなあ。何かあったのかな?。」などと囁きあうシンディ達であったが、彼がまさか「玉吸い」に睾丸を吸い尽くされていたとは誰も知る由もなかった。

 そんな事件が人知れずあった翌日の東京のある昼過ぎ。X中学の男子テニス部が明日の大会に臨むために、部員一同が猛特訓を貫徹していた。先輩部員達が繰り出す千本サーブや激しい打ち込みに球拾いに勤しむ後輩部員達は炎天下、汗だくになりながらも頑張っている。そんな後輩部員の一人、田中蘭次は回転サーブの練習でコート後方の林の中まで飛球していったテニスボールを回収するために林の中まで探しに出向いていた。
「たしか、この辺りだったと思ったけどなあ・・・。」すぐには見つかりそうもないボールを半分あきらめかけて、学校へ戻ろうとした時、後ろから彼を呼び止める者がいた。
「お探しのモノはコレかしら?。」
見ると若い女子高生位の少女がボールらしき物を携えて立っている。顔は恋町にソックリな女だった。
「あ、ありがとうございますっ。」ペコッとお辞儀をして、ボールを受け取りに少女に近づく。少女の前まで進み、まさにボールを受け取ろうとした瞬間、ビューツと白い風が吹きつけてきて、蘭次の体がその風に包み込まれた。
「う、うあ~っ!」たちまち蘭次の体は真っ白になり動かなくなる。木の影から現れたのは、あの藤波だった。
もがいて、わずかながら体を動かして逃げ出そうとする蘭次にシューツと全身にくまなく白い粉を浴びせつける。蘭次の顔も髪も紺のジャージも短パンもハイソックスも真っ白々になって固まっていく。
「わ、わあ・・。」藤波の手先からはノズルが出ていて、相手を石の様に固める白い粉が吹き出るのだ。背中には粉を充填している小型ボンベを背負っている。
「うふふふ、やっぱマンハントは楽しいわあ~♬。」と快活に笑う藤波と鬼道。早速、彫像の様に立ちすくんだまま固まっている蘭次の解体作業に取り掛かる。
白い顔で恐怖の表情になっている男の顔をしげしげと見つめながら、「さあ、お姉さんたちがキミをイイ気持ちにさせてあげる・・・、もっと快楽に身を委ねるのよ、そして天国へ行きなさい。」と言い放つと、服の上から陰部をしなやかな手つきでまさぐりだす。
「これだけじゃ、芸が無いぜ。そうだ、コイツを赤ちゃんにしちまおうよ!。」と藤波が提案する。
「ソレも一興だわね。それじゃ・・。」と言って鬼道が蘭次の顔を手で強制的に彼女の方へ振り向かせると「さ、アタシの目を見てごらん。そうよ、アナタはアタシの赤ちゃんになるのよ。さあ~、イイ気持ちになってきたでしょ。」
女は蘭次の陰部を刺激し快感を与えながら、異様に光る双眸で蘭次を見つめ続けている。最初は首をわずかに振って抵抗していた蘭次だったが、麻痺したかの様に抵抗する力が奪われていくようだった。やがて、彼の口からヨダレと共に「ば、バブウ~。」と赤ん坊の様な声が聞こえて来た。以前に襲われた守に起きたのと同じ現象だ。もはや蘭次の精神年齢は退化してしまったかの様だ。
「ふふふふ、さすが鬼道の催眠術は男を虜にさせる力がバツグンだわね。どれ、ワタシもご相伴にあずかるとしようかな。」と言うと二人して蘭次の体を性的に攻めまくる。藤波も鬼道も自らの上半身の服を脱ぎ捨て、蘭次のジャージを引き裂く様に破り捨てると中学生とはいえ発達している逞しい男の体が露わになる。女たちはそれに群がり嘗め回したり、体をこすりつけたりして嬌態を楽しんでいる。

「アタシは下をしゃぶらせてもらうわW。」と言うと藤波は粉だらけになって白くなった短パンを引き裂いて、中のモノをしゃぶり続けた。
「う・・・ぐ・・・ばぶ、ばぶ・ば・・。」なおも赤ちゃんの様な声をあげて、快感のあまり叫ぶ蘭次。
「さあ、アタシの乳を吸うのよ。赤ちゃんになあれ!。」と鬼道は半裸になった自分の乳房を蘭次の口に無理やりあてがう。
「ば、ばぶう!。」蘭次が乳房の乳首に吸い着き、オッパイを吸い始める。だが、もちろん、本物の乳液は出てこない。それでも必死に乳を吸い続ける蘭次であった。
こうして2時間近くも、もてあそびの嬌態をしたあげく、最後の仕上げに取り掛かった。
今度は鬼道が、蘭次の陰嚢をペチャ、ペチャと口の中に含んで嘗め回し始める。そして時折、チューツと何かを吸い取る様な音も混じり始めた。ペチャ、ペチャ、チューッ・・・。
「ア、アアア・・・き、キモチいいいっ・・ばぶう!。」と嬌声を発する蘭次。
やがて突然、「ブチュウ!」と何かが潰れる音がした。
「うぎゃああああ~っ!。」断末魔の様な叫び声をあげる蘭次。だが、それは痛みによるものではなかった。天国に昇ったかの様な絶頂の快感が彼の体全身をつらぬいたからだ。
グッタリと満足げに気絶している蘭次の陰嚢はプシューツと急速に収縮して、今やただの平べったい袋状のナニカに変形してしまっている。
「ほれ、金玉が2つ~♪♬」とうれし気な鬼道。そのまま、ゴクリと睾丸をまる飲みにして飲み込んでしまうのであった。
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