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軌跡への遁走曲《フーガ》
神官と魔導銃
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「………」
無言で見つめ合う私とフィル、それを何時も通りのニコニコ顔で
横から眺めているマリス、そして私とフィルのただならない雰囲気
に巻き込まれて片津をのんで見守ってる店の主人………
フィルの瞳はいつも以上に決意に満ちた色を宿してる、相変わらず
私の事となると必要以上に真剣になるね、もう少し自分の事にも
目を向けて欲しい所だけど………
とは言えフィルが自ら言った通り何を言っても説得は無理そうだ。
むしろ反対する材料はほぼ無いに等しい、私が引っかかってるのは
ただ単に「フィルに銃を持って欲しくない」と言う感情のみだ。
………となれば私がどうすればいいかは決まってる。
「分かったよ、フィルがそこまで言うなら私は止めることは出来ない
それにマリスの話だと、その銃は私が知ってるのより
ずっと安全な代物みたいだから、私の危惧してる事は
起こりそうに無さげだしね」
ふっと、緊張を和らげるために息を吐き微笑みながら言う。
「………心配してくれて嬉しいわ、レン
それだけでも、この武器を使おうと思った甲斐があったわ」
私の答えに反応してフィルもふっと笑顔を見せる。
「いやはや、2人共毎度毎度面白い物も見せてくれるねぇ
マリス背中がむず痒くてたまんないよ、あはははは♪」
そして私達のやり取りを楽しそうに見守ってたマリスがカラカラと笑う。
「アンタを楽しませる訳にやってる訳じゃないけどね
けど、この武器の事を教えてくれた事には礼を言っとくわ」
そんなマリスをジト目で見ながらそう言い放つフィル。
おやま珍しい、フィルがマリスに礼を言うなんてね。
「え、えーっと…それじゃあそれを買うって事でいいんだよな?」
私達の雰囲気に妙に当てられたのか店の主人が遠慮しがちに問いかけてくる。
「ええ、買わせて頂きます
お値段はおいくらでしょうか?」
「お、おう…3000ルクルだ」
いきなり対人モードに切り替わったフィルに動揺しながらも
店の主人は値段を伝える。
「おんや、思ったより安いね~
んじゃおっちゃん、ついでにこれとこれとこれもお願いするよん
中々品揃え良いね~おっちゃんとこって」
そしてマリスが陳列されている商品をいくつか無造作に手に取ると
店の主人に差し出す。
………見たところよく分からない代物ばかりだけど
マリスが買おうとしてるしあれも魔法の道具なのかな?
「お、おう…ありがとよ
全部で7700ルクルになるが………」
「ほいほ~い」
マリスは慣れた手つきでキューブから金貨袋を取り出して、店の主人に
数十枚の金貨を渡す。
あれ?マリスってばフィルの銃の分も払ってない?
「何でアンタが払うのよ、これは私が買おうとしてる物なんだけど?」
「細かい事は気にしな~い、あはははは」
マリスは笑いながら支払いを終え、買ったものを次々と
インベントリ・キューブに入れていく。
………とりあえず経費て事で後でマリスにお金渡しとこう。
「いろいろ買ってくれてありがとな嬢ちゃん達
また何か珍しいもん仕入れとくからその時は宜しくな!!」
「ほいほ~い、またちょくちょく寄らして貰うよん」
店の主人の上機嫌な言葉に、マリスは手を振って応える。
どうやら金払いのいい客と思われたみたいだね。
まぁ1万ルクル近くも使えば当然か。
「それでどうするフィル?その銃がどんなものか早めに試してみる?」
「………そうね、食料の買い出しもほぼ終わった事だし
使い勝手がどんなものか早めに試した方がいいわね」
試し撃ちをするかどうかフィルに聞いてみると
やってみたいと返事が返ってくる、となると射撃場みたいなところに
行かないといけない訳だけど………
「ギルドに行けば弓の訓練場があるからそこを使わせて貰うといいよん
まぁ弓と使い勝手はだいぶ違うだろうけど的に当てるのは一緒だから
たちまちはそこで試せるんじゃないかな?」
私の考えを読んだのかマリスがそんな提案をしてくる。
弓の訓練場………弓道場みたいな感じの所かな?
「そんなところがあるのね、なら早速向かうとしましょうか
マリス…貴方に頼むのは癪だけど、使い方を教えて貰えるかしら」
「了解りょうか~い
さてさて、フィルミールお姉ちゃんの魔力でぶっ放したら
どんな威力になるか楽しみだな~っと」
フィルは粛々と、そしてマリスは楽しそうにギルドへ向かって歩き始める。
何かマリスが怖い事言ってた様な気がするけど、武器の使用感を
確認するのは冒険者としては必須事項だ、なら早く済ませるに越した事は無いね。
私はギルドに向かう2人の後姿を見ながら歩き始めた―――
………
………………
………………………
「取り合えずここの魔石に手を触れて魔力を注ぎ込むんだよ
んで、後は適当な量の魔力が貯まったら目標に向かって
ここを指で引くと………」
あれから直ぐにギルドに向かい、職員に話して弓の練習場の使用許可を貰い
私達はフィルの銃についてマリスから説明を受けていた。
マリスはてきぱきと実演をしながら説明をし、フィルも真剣に聞いている。
………何か久々な光景だ、確かリーゼと戦った後に
マリスがフィルに魔法を教えてた時以来の光景かな。
そんな事を思い出していると、魔力が貯まったのかマリスがトリガーを引く。
その瞬間ドシュッ!!と耳慣れない発射音が聞こえ、銃口が跳ね上がり
緑色に発光した円形の飛翔体………多分あれが弾丸なんだろう
それが練習場の的に命中し、的を揺らす。
マリスが手加減したのか、威力はそうでもないね。
弾速も目で追えるほどの速さだし、元の世界での銃程の脅威ではないね。
マリスがあまり役に立たないって言ってたのもこれなら納得だ。
「基本はこんな感じかな~、込める魔力の量と純度によって威力は変わるけど
当然ながら込める魔力量が多ければ多い程チャージに時間もかかるよ
思ってたより貯蔵量が多いけど魔力の充填し過ぎには注意してね」
そう言ってマリスはフィルに銃を渡す。
フィルは無言で受け取るとそのままマリスの見様見真似で発射態勢を取る。
………なんか無駄に力が入り過ぎだね、銃を支えてる手がプルプルと震えてる。
初めてだからしょうがないとしても
もう少し力を抜かないとちょっと危ないかな。
「フィル…力入り過ぎだよ、もっとリラックスして
それだと反動をもろに体で受け止める事になるから怪我するよ」
そう言ってフィルの身体に手を置き落ち着かせる。
途端にフィルはビクッと体を跳ねさせる、えらく緊張してるね。
「ご、ご御免なさいレン
だけどどうしても体から力が抜けなくって………」
珍しく不安げな表情をこっちに向け、震え気味の声で訴えてくるフィル。
これはもしかして………
「………フィル、もしかして武器を持つのは初めて?」
そうフィルに問いかける、フィルは不安そうな表情のままこくんと頷く。
やっぱりか………人間って言うのは基本的に生物を傷つける事に
忌避感を持つようになっている、生物の内臓とかを見て
嫌悪感が強く出るのもその現れだ。
特に相手を傷つける為の武器を持つとそれが強く出る、慣れの問題では
あるんだけどこのままだと銃口があらぬ方向へ向いて変なとこに
弾丸を飛ばしそうだし、なにより過度の緊張状態は怪我の元だ。
取り合えずフィルの緊張を和らげないと………
「大丈夫、マリスの射撃を見たよね?
軽く撃つだけだし撃つ目標もあの的なんだから変な事は起こらないよ
けどそのまんまだとフィルが危ないからね、ほら力を抜いて」
兎に角フィルの緊張を和らげさせるために優しく語り掛け、ゆっくりと
強張っている肩を揉む、これで緊張が和らいでくれればいいんだけど………
「あっ………」
フィルは一瞬だけビクンと体を跳ねさせるも、徐々に肩の力を抜いていく。
………よしよし、いい感じに力が抜けてきてる。
「そのまま銃身を保持できる程の力だけを残して、的に神経を集中させて
そうそうそのまま………撃って!!」
魔力の貯蔵量とやらは分からないけど、たいして時間もかけてないから
そんな大層な事にならないだろう、そう思ってフィルが分かり易いように
射撃の号令を出す。
「っ!!」
フィルは銃身をぎゅっと握りしめトリガーを引く………するとその瞬間銃身が
光り出し、唸るような音が聞こえ始める。
「えっ!?何!?」
慌てて銃身を見る、その瞬間………物凄い音を出しながら銃口から
光の奔流………まるでアニメなんかであるビームが
発射されて射線上の的を飲み込み、その先にある練習場の壁を
爆音とともに破壊してしまう!!
「………は?」
いきなりの事態に呆気に取られる私とフィル、突然できた大穴を
呆然と見る事しか出来なかった………
無言で見つめ合う私とフィル、それを何時も通りのニコニコ顔で
横から眺めているマリス、そして私とフィルのただならない雰囲気
に巻き込まれて片津をのんで見守ってる店の主人………
フィルの瞳はいつも以上に決意に満ちた色を宿してる、相変わらず
私の事となると必要以上に真剣になるね、もう少し自分の事にも
目を向けて欲しい所だけど………
とは言えフィルが自ら言った通り何を言っても説得は無理そうだ。
むしろ反対する材料はほぼ無いに等しい、私が引っかかってるのは
ただ単に「フィルに銃を持って欲しくない」と言う感情のみだ。
………となれば私がどうすればいいかは決まってる。
「分かったよ、フィルがそこまで言うなら私は止めることは出来ない
それにマリスの話だと、その銃は私が知ってるのより
ずっと安全な代物みたいだから、私の危惧してる事は
起こりそうに無さげだしね」
ふっと、緊張を和らげるために息を吐き微笑みながら言う。
「………心配してくれて嬉しいわ、レン
それだけでも、この武器を使おうと思った甲斐があったわ」
私の答えに反応してフィルもふっと笑顔を見せる。
「いやはや、2人共毎度毎度面白い物も見せてくれるねぇ
マリス背中がむず痒くてたまんないよ、あはははは♪」
そして私達のやり取りを楽しそうに見守ってたマリスがカラカラと笑う。
「アンタを楽しませる訳にやってる訳じゃないけどね
けど、この武器の事を教えてくれた事には礼を言っとくわ」
そんなマリスをジト目で見ながらそう言い放つフィル。
おやま珍しい、フィルがマリスに礼を言うなんてね。
「え、えーっと…それじゃあそれを買うって事でいいんだよな?」
私達の雰囲気に妙に当てられたのか店の主人が遠慮しがちに問いかけてくる。
「ええ、買わせて頂きます
お値段はおいくらでしょうか?」
「お、おう…3000ルクルだ」
いきなり対人モードに切り替わったフィルに動揺しながらも
店の主人は値段を伝える。
「おんや、思ったより安いね~
んじゃおっちゃん、ついでにこれとこれとこれもお願いするよん
中々品揃え良いね~おっちゃんとこって」
そしてマリスが陳列されている商品をいくつか無造作に手に取ると
店の主人に差し出す。
………見たところよく分からない代物ばかりだけど
マリスが買おうとしてるしあれも魔法の道具なのかな?
「お、おう…ありがとよ
全部で7700ルクルになるが………」
「ほいほ~い」
マリスは慣れた手つきでキューブから金貨袋を取り出して、店の主人に
数十枚の金貨を渡す。
あれ?マリスってばフィルの銃の分も払ってない?
「何でアンタが払うのよ、これは私が買おうとしてる物なんだけど?」
「細かい事は気にしな~い、あはははは」
マリスは笑いながら支払いを終え、買ったものを次々と
インベントリ・キューブに入れていく。
………とりあえず経費て事で後でマリスにお金渡しとこう。
「いろいろ買ってくれてありがとな嬢ちゃん達
また何か珍しいもん仕入れとくからその時は宜しくな!!」
「ほいほ~い、またちょくちょく寄らして貰うよん」
店の主人の上機嫌な言葉に、マリスは手を振って応える。
どうやら金払いのいい客と思われたみたいだね。
まぁ1万ルクル近くも使えば当然か。
「それでどうするフィル?その銃がどんなものか早めに試してみる?」
「………そうね、食料の買い出しもほぼ終わった事だし
使い勝手がどんなものか早めに試した方がいいわね」
試し撃ちをするかどうかフィルに聞いてみると
やってみたいと返事が返ってくる、となると射撃場みたいなところに
行かないといけない訳だけど………
「ギルドに行けば弓の訓練場があるからそこを使わせて貰うといいよん
まぁ弓と使い勝手はだいぶ違うだろうけど的に当てるのは一緒だから
たちまちはそこで試せるんじゃないかな?」
私の考えを読んだのかマリスがそんな提案をしてくる。
弓の訓練場………弓道場みたいな感じの所かな?
「そんなところがあるのね、なら早速向かうとしましょうか
マリス…貴方に頼むのは癪だけど、使い方を教えて貰えるかしら」
「了解りょうか~い
さてさて、フィルミールお姉ちゃんの魔力でぶっ放したら
どんな威力になるか楽しみだな~っと」
フィルは粛々と、そしてマリスは楽しそうにギルドへ向かって歩き始める。
何かマリスが怖い事言ってた様な気がするけど、武器の使用感を
確認するのは冒険者としては必須事項だ、なら早く済ませるに越した事は無いね。
私はギルドに向かう2人の後姿を見ながら歩き始めた―――
………
………………
………………………
「取り合えずここの魔石に手を触れて魔力を注ぎ込むんだよ
んで、後は適当な量の魔力が貯まったら目標に向かって
ここを指で引くと………」
あれから直ぐにギルドに向かい、職員に話して弓の練習場の使用許可を貰い
私達はフィルの銃についてマリスから説明を受けていた。
マリスはてきぱきと実演をしながら説明をし、フィルも真剣に聞いている。
………何か久々な光景だ、確かリーゼと戦った後に
マリスがフィルに魔法を教えてた時以来の光景かな。
そんな事を思い出していると、魔力が貯まったのかマリスがトリガーを引く。
その瞬間ドシュッ!!と耳慣れない発射音が聞こえ、銃口が跳ね上がり
緑色に発光した円形の飛翔体………多分あれが弾丸なんだろう
それが練習場の的に命中し、的を揺らす。
マリスが手加減したのか、威力はそうでもないね。
弾速も目で追えるほどの速さだし、元の世界での銃程の脅威ではないね。
マリスがあまり役に立たないって言ってたのもこれなら納得だ。
「基本はこんな感じかな~、込める魔力の量と純度によって威力は変わるけど
当然ながら込める魔力量が多ければ多い程チャージに時間もかかるよ
思ってたより貯蔵量が多いけど魔力の充填し過ぎには注意してね」
そう言ってマリスはフィルに銃を渡す。
フィルは無言で受け取るとそのままマリスの見様見真似で発射態勢を取る。
………なんか無駄に力が入り過ぎだね、銃を支えてる手がプルプルと震えてる。
初めてだからしょうがないとしても
もう少し力を抜かないとちょっと危ないかな。
「フィル…力入り過ぎだよ、もっとリラックスして
それだと反動をもろに体で受け止める事になるから怪我するよ」
そう言ってフィルの身体に手を置き落ち着かせる。
途端にフィルはビクッと体を跳ねさせる、えらく緊張してるね。
「ご、ご御免なさいレン
だけどどうしても体から力が抜けなくって………」
珍しく不安げな表情をこっちに向け、震え気味の声で訴えてくるフィル。
これはもしかして………
「………フィル、もしかして武器を持つのは初めて?」
そうフィルに問いかける、フィルは不安そうな表情のままこくんと頷く。
やっぱりか………人間って言うのは基本的に生物を傷つける事に
忌避感を持つようになっている、生物の内臓とかを見て
嫌悪感が強く出るのもその現れだ。
特に相手を傷つける為の武器を持つとそれが強く出る、慣れの問題では
あるんだけどこのままだと銃口があらぬ方向へ向いて変なとこに
弾丸を飛ばしそうだし、なにより過度の緊張状態は怪我の元だ。
取り合えずフィルの緊張を和らげないと………
「大丈夫、マリスの射撃を見たよね?
軽く撃つだけだし撃つ目標もあの的なんだから変な事は起こらないよ
けどそのまんまだとフィルが危ないからね、ほら力を抜いて」
兎に角フィルの緊張を和らげさせるために優しく語り掛け、ゆっくりと
強張っている肩を揉む、これで緊張が和らいでくれればいいんだけど………
「あっ………」
フィルは一瞬だけビクンと体を跳ねさせるも、徐々に肩の力を抜いていく。
………よしよし、いい感じに力が抜けてきてる。
「そのまま銃身を保持できる程の力だけを残して、的に神経を集中させて
そうそうそのまま………撃って!!」
魔力の貯蔵量とやらは分からないけど、たいして時間もかけてないから
そんな大層な事にならないだろう、そう思ってフィルが分かり易いように
射撃の号令を出す。
「っ!!」
フィルは銃身をぎゅっと握りしめトリガーを引く………するとその瞬間銃身が
光り出し、唸るような音が聞こえ始める。
「えっ!?何!?」
慌てて銃身を見る、その瞬間………物凄い音を出しながら銃口から
光の奔流………まるでアニメなんかであるビームが
発射されて射線上の的を飲み込み、その先にある練習場の壁を
爆音とともに破壊してしまう!!
「………は?」
いきなりの事態に呆気に取られる私とフィル、突然できた大穴を
呆然と見る事しか出来なかった………
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