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軌跡への遁走曲《フーガ》
マリスの一手
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「フィル!?」
思わず倒れてるフィルに近づこうとするも全身が激痛を上げ
動きが止まってしまう。
若干慣れて来たとは言えとてもじゃないけど簡単に動けるような
痛みじゃない、だけどこの痛みは………
「………レン嬢ちゃん、気が付いたか」
起き上がる事の出来ない私の頭上から声が聞こえ
ロクに動かす事の出来ない視界にゼーレンさんの顔が現れる。
「ゼーレンさん………ッ」
痛みに耐えながら絞り出すように声を出すとゼーレンさんは
私の目の前に手をかざし
「無理して話そうとせんでええ、レン嬢ちゃんの状態は把握しとる
今は揺り戻しの痛みが全身にあるんじゃろう?」
ゼーレンさんの言葉にこくりと頷く、痛みの激しさは段違いだけど
腕吹っ飛ばした時フィルに治してもらった直後に襲い掛かって来た
痛みと同質のものだ。
「無理も無いわ、儂も経験あるからわかるが
切断された腕を魔法で癒合させただけでもかなりの激痛が走る
無くなった腕を再生したレン嬢ちゃんならその数十倍の痛みが発生しても
不思議では無いわい」
ゼーレンさんは真剣な表情でそう告げる。
………成程ね、予想はしてたけど私の右腕はやっぱりフィルが
治してくれたんだ。
「………とんでもないの、フィルミール嬢ちゃんは
つくづくレン嬢ちゃんのパーティは個性的な面子じゃて」
ゼーレンさんはそう言ってふっと笑う。
何だろう?何か今不自然に会話を切られたような………
「フィルミール嬢ちゃんの事なら心配せんでええ
魔力切れで眠っとるだけじゃ
前線の方もレン嬢ちゃんが首無しの攻撃手段を丸裸にしてくれたおかげで
リーゼと《悪喰らい》が善戦しとる」
ゼーレンさんが状況を教えてくれる。
戦況は安定しているみたいだ、だからと言ってこんな所で
のんびり寝てる訳にもいかない、私は全身に力を入れ立ち上がろうと
身体を動かす。
「ぐっ…ぎっ!!」
だけどやっぱり激痛で思うように動かせない、特にフィルが治してくれた
右腕なんて指を動かそうとするだけで全身に電流が走ってるような
激痛が駆け巡る、とてもじゃないけど体が動かせるような状態じゃない。
それは理解してる、けど………
「レン嬢ちゃん、気持ちは解るが無茶をするな!!
戦いは儂らに任せてくれればええんじゃ」
初めて見るかもしれないゼーレンさんの慌てた顔、言ってる事も理解できる。
仮に無理矢理に動けるとしてもそんな状態の私じゃ足手まといにしかならない
だけど、それでも………
「んっふっふ~、酷いなぁレンお姉ちゃん
マリスの見せ場を取ろうとするなんてさ♪」
いきなりマリスの緊張感が無い声が聞こえる。
視線をそちらに向けると幾多の幾何学模様や魔法陣に囲まれた
所謂いつも通りのマリスがそこに居た。
「派手にやられちゃったね~レンお姉ちゃん
でもマリスのお願い通り時間稼ぎしてくれたおかげで何とかなりそうだよ」
マリスはこちらに視線を向けてにぃっと笑う。
これまたいつも通りの胡散臭い笑顔、だけどそれを見て
痛みと共に駆け巡っていた焦りが霧散して行く。
………マリスがこう言う以上、本当に何とかなるんだろう。
自分でも驚くぐらいにそんな考えがストンと入ってくる。
………ホント、つくづく仲間達を信用してるな私。
「………そう言うからには、全部任せて…いいんだよね?マリス」
痛む体を押さえつけながらマリスの方へ向き、そう問いかける。
「もっちろん、レンお姉ちゃんはそのままフィルミールお姉ちゃんに
添い寝してあげてるといいよん」
マリスはそう答えるとウィンクをする。
「流石に添い寝は…遠慮したいかな
なら、後の事は任せるよ……マリス」
私はそう言って全身の力を抜き、再び地面に横たわる。
正直に言うと襲っている痛みは立ってるのも辛い程だったんだよね。
ゼーレンさんの言う通りこんな私が前線に戻っても足手纏いどころか
リーゼ達を巻き込んで酷い事になりかねないのは目に見えてる。
けど、やっぱり動かない訳にはいかないと体を無理矢理動かしてたけど。
マリスがああも「自分に任せろ」と言い切ってくるんだ、なら
相当の勝算があるんだろう、ならそれに素直に乗っかろう。
「了解りょうか~い
さ~てレンお姉ちゃんの許しももらえたし、張り切っていくよ~!!」
マリスは声高に言うと両手を横に広げ、目を見開きにやりと歯を見せて笑う。
その瞬間周囲の幾何学模様や魔法陣が大きくなってマリスの周りを
ぐるぐる回り始める。
何かむっちゃ派手だね、まるで遊園地とかのイリュージョンを
見てるような感覚だ。
「よしよしいい感じ………ほいっと!!」
続けて右腕を上げるマリス、そうするとマリスの目の前で
浮かんでいた赤い石………ルビーに似た何かがくるくると高速で回り始め
赤い光を放ち始める。
「術式構築完了っと、んじゃゼーレン爺ちゃんと魔導士のお姉ちゃん
派手にやっちゃってちょうだ~い!!」
赤い光に照らされながらマリスがそう叫ぶ。
「………分かった、それじゃ行くぞい、イメルダ嬢ちゃん!!」
ゼーレンさんの返事に、目をつぶって詠唱状態なイメルダさんが小さく頷く。
矢を番え目を閉じ精神集中するゼーレンさん、番えた矢が徐々に光を纏い始め
やがて1本の大きな光の矢に変わっていく。
「さて…さっきよりきついの行くぞい、首無し竜!!」
ゼーレンさんは刮目してそう叫び光の矢を放つ、矢は光の尾を引きながら
放物線を描き首無しに着弾する!!
先ほどよりさらに大きな爆音が耳をつんざく、今回は対爆防御の体勢を
取ることが出来ず爆音が鼓膜を響かせる。
距離離れててもこの音って、首無しの上半身を吹き飛ばした事と言い
ゼーレンさんの矢って携行対戦車ミサイル並みの火力があるんじゃないの!?
そして詠唱を終わらせたららしきイメルダさんの魔法が再び発動、さっきと同じ様に
大爆発を起こし地面の穴をさらに一回り大きくする。
この人もこの人で凄い火力だね、この2人なら戦車相手でも
生身でどうにか出来そうな気もする。
再び噴煙に包まれる首無し、ゼーレンさん達の攻撃に巻き込まれない様に
少し下がっていたリーゼとユージスさんが武器を構えながら少しづつ近づき
状況を確認しようとする、ここまではさっきと同じ展開だけど………
「さっすが熟練冒険者の人達だ~ねぇ、あんなデカブツを
9割方吹っ飛ばしてくれたよ、これなら余裕で閉じ込める事が出来そうだよ!!」
マリス笑みが更に深くなる、その表情はこの状況を
この上なく楽しんでる事がありありと見て取れる。
ほんっとブレないねマリス、だからこそこの上なく頼もしいんだけど。
「そんじゃいっくよ~♪
首無しに相応しいものを用意したげる、きっと気に入ると思うよん」
マリスの周囲の魔法陣達が更に回転を速め、そして段々と小さくなっていき
そのままマリスの前でくるくる回ってる宝石に次々と吸い込まれて行く。
「名付けて『宝石の柩』ってね!!
宝石に包まれて眠るって貴族連中でもできない贅沢、存分と堪能して頂戴な!!」
マリスが叫ぶと同時にくるくる回ってた赤い宝石が
ひと際光った後、跡形も無く砕け散る。
1秒後……2秒後………無いも起きる気配がない。
あんなに派手に光って砕け散ったのに何も起こらず静寂が支配する。
「マリス?」
思わずマリスの名を呼ぶ私、まさか失敗したんだろうか?
だけどマリスはこちらを見てドヤ顔をする、一体どういう事だろうか?
『マスター、首無しに何かあった模様です
反撃が………来ません』
突如リーゼがテレパシーで報告して来る、首無しの反撃が無い?
今まで被弾した攻撃にはほぼ反撃してきたのに、一体何が?
「よしよし、見事成功っと
レンお姉ちゃ~ん、首無しはもう無効化したから近づいても大丈夫だよん」
マリスはそう暢気に言い放ち散歩に行くような軽い足取りで
未だ噴煙を上がっている爆心地に向かって歩いていく。
「どういう事じゃ?マリス嬢ちゃんは一体何をやったんじゃ」
ゼーレンさんは目を細めて状況を確認しようと爆心地を見てる。
私もそちらに視線を向け目を凝らす。
『リーゼ、何か見えない?』
リーゼにテレパシーを送る、マリスはもう大丈夫だと言ってるけど
確証が持てるまで油断はできない。
『これ、は………』
数秒後、リーゼから驚いたようなテレパシーが飛んで来る。
『リーゼ、何があったの!?』
歯切れの悪いリーゼのテレパシーに思わず聞き返す。
直ぐにでも駆け付けたいけど未だに体が思うように動かずそれもままならない。
『………想定外すぎて言葉でお伝えする自信がありません
我の視界をお貸しします、それで確認を』
視界を貸す?リーゼ一体何を………
意味の分からない事を告げられて頭に?マークが浮かんだ瞬間
目の前の景色がいきなり切り替わり、目の前に大きな赤い物が見える。
「えっ?えっ!?
一体何が………」
困惑しながらも赤い物に視線を合わせる、するとそこには………
―――巨大な赤い宝石らしきものに閉じ込められた、首無しの体の1部があった。
思わず倒れてるフィルに近づこうとするも全身が激痛を上げ
動きが止まってしまう。
若干慣れて来たとは言えとてもじゃないけど簡単に動けるような
痛みじゃない、だけどこの痛みは………
「………レン嬢ちゃん、気が付いたか」
起き上がる事の出来ない私の頭上から声が聞こえ
ロクに動かす事の出来ない視界にゼーレンさんの顔が現れる。
「ゼーレンさん………ッ」
痛みに耐えながら絞り出すように声を出すとゼーレンさんは
私の目の前に手をかざし
「無理して話そうとせんでええ、レン嬢ちゃんの状態は把握しとる
今は揺り戻しの痛みが全身にあるんじゃろう?」
ゼーレンさんの言葉にこくりと頷く、痛みの激しさは段違いだけど
腕吹っ飛ばした時フィルに治してもらった直後に襲い掛かって来た
痛みと同質のものだ。
「無理も無いわ、儂も経験あるからわかるが
切断された腕を魔法で癒合させただけでもかなりの激痛が走る
無くなった腕を再生したレン嬢ちゃんならその数十倍の痛みが発生しても
不思議では無いわい」
ゼーレンさんは真剣な表情でそう告げる。
………成程ね、予想はしてたけど私の右腕はやっぱりフィルが
治してくれたんだ。
「………とんでもないの、フィルミール嬢ちゃんは
つくづくレン嬢ちゃんのパーティは個性的な面子じゃて」
ゼーレンさんはそう言ってふっと笑う。
何だろう?何か今不自然に会話を切られたような………
「フィルミール嬢ちゃんの事なら心配せんでええ
魔力切れで眠っとるだけじゃ
前線の方もレン嬢ちゃんが首無しの攻撃手段を丸裸にしてくれたおかげで
リーゼと《悪喰らい》が善戦しとる」
ゼーレンさんが状況を教えてくれる。
戦況は安定しているみたいだ、だからと言ってこんな所で
のんびり寝てる訳にもいかない、私は全身に力を入れ立ち上がろうと
身体を動かす。
「ぐっ…ぎっ!!」
だけどやっぱり激痛で思うように動かせない、特にフィルが治してくれた
右腕なんて指を動かそうとするだけで全身に電流が走ってるような
激痛が駆け巡る、とてもじゃないけど体が動かせるような状態じゃない。
それは理解してる、けど………
「レン嬢ちゃん、気持ちは解るが無茶をするな!!
戦いは儂らに任せてくれればええんじゃ」
初めて見るかもしれないゼーレンさんの慌てた顔、言ってる事も理解できる。
仮に無理矢理に動けるとしてもそんな状態の私じゃ足手まといにしかならない
だけど、それでも………
「んっふっふ~、酷いなぁレンお姉ちゃん
マリスの見せ場を取ろうとするなんてさ♪」
いきなりマリスの緊張感が無い声が聞こえる。
視線をそちらに向けると幾多の幾何学模様や魔法陣に囲まれた
所謂いつも通りのマリスがそこに居た。
「派手にやられちゃったね~レンお姉ちゃん
でもマリスのお願い通り時間稼ぎしてくれたおかげで何とかなりそうだよ」
マリスはこちらに視線を向けてにぃっと笑う。
これまたいつも通りの胡散臭い笑顔、だけどそれを見て
痛みと共に駆け巡っていた焦りが霧散して行く。
………マリスがこう言う以上、本当に何とかなるんだろう。
自分でも驚くぐらいにそんな考えがストンと入ってくる。
………ホント、つくづく仲間達を信用してるな私。
「………そう言うからには、全部任せて…いいんだよね?マリス」
痛む体を押さえつけながらマリスの方へ向き、そう問いかける。
「もっちろん、レンお姉ちゃんはそのままフィルミールお姉ちゃんに
添い寝してあげてるといいよん」
マリスはそう答えるとウィンクをする。
「流石に添い寝は…遠慮したいかな
なら、後の事は任せるよ……マリス」
私はそう言って全身の力を抜き、再び地面に横たわる。
正直に言うと襲っている痛みは立ってるのも辛い程だったんだよね。
ゼーレンさんの言う通りこんな私が前線に戻っても足手纏いどころか
リーゼ達を巻き込んで酷い事になりかねないのは目に見えてる。
けど、やっぱり動かない訳にはいかないと体を無理矢理動かしてたけど。
マリスがああも「自分に任せろ」と言い切ってくるんだ、なら
相当の勝算があるんだろう、ならそれに素直に乗っかろう。
「了解りょうか~い
さ~てレンお姉ちゃんの許しももらえたし、張り切っていくよ~!!」
マリスは声高に言うと両手を横に広げ、目を見開きにやりと歯を見せて笑う。
その瞬間周囲の幾何学模様や魔法陣が大きくなってマリスの周りを
ぐるぐる回り始める。
何かむっちゃ派手だね、まるで遊園地とかのイリュージョンを
見てるような感覚だ。
「よしよしいい感じ………ほいっと!!」
続けて右腕を上げるマリス、そうするとマリスの目の前で
浮かんでいた赤い石………ルビーに似た何かがくるくると高速で回り始め
赤い光を放ち始める。
「術式構築完了っと、んじゃゼーレン爺ちゃんと魔導士のお姉ちゃん
派手にやっちゃってちょうだ~い!!」
赤い光に照らされながらマリスがそう叫ぶ。
「………分かった、それじゃ行くぞい、イメルダ嬢ちゃん!!」
ゼーレンさんの返事に、目をつぶって詠唱状態なイメルダさんが小さく頷く。
矢を番え目を閉じ精神集中するゼーレンさん、番えた矢が徐々に光を纏い始め
やがて1本の大きな光の矢に変わっていく。
「さて…さっきよりきついの行くぞい、首無し竜!!」
ゼーレンさんは刮目してそう叫び光の矢を放つ、矢は光の尾を引きながら
放物線を描き首無しに着弾する!!
先ほどよりさらに大きな爆音が耳をつんざく、今回は対爆防御の体勢を
取ることが出来ず爆音が鼓膜を響かせる。
距離離れててもこの音って、首無しの上半身を吹き飛ばした事と言い
ゼーレンさんの矢って携行対戦車ミサイル並みの火力があるんじゃないの!?
そして詠唱を終わらせたららしきイメルダさんの魔法が再び発動、さっきと同じ様に
大爆発を起こし地面の穴をさらに一回り大きくする。
この人もこの人で凄い火力だね、この2人なら戦車相手でも
生身でどうにか出来そうな気もする。
再び噴煙に包まれる首無し、ゼーレンさん達の攻撃に巻き込まれない様に
少し下がっていたリーゼとユージスさんが武器を構えながら少しづつ近づき
状況を確認しようとする、ここまではさっきと同じ展開だけど………
「さっすが熟練冒険者の人達だ~ねぇ、あんなデカブツを
9割方吹っ飛ばしてくれたよ、これなら余裕で閉じ込める事が出来そうだよ!!」
マリス笑みが更に深くなる、その表情はこの状況を
この上なく楽しんでる事がありありと見て取れる。
ほんっとブレないねマリス、だからこそこの上なく頼もしいんだけど。
「そんじゃいっくよ~♪
首無しに相応しいものを用意したげる、きっと気に入ると思うよん」
マリスの周囲の魔法陣達が更に回転を速め、そして段々と小さくなっていき
そのままマリスの前でくるくる回ってる宝石に次々と吸い込まれて行く。
「名付けて『宝石の柩』ってね!!
宝石に包まれて眠るって貴族連中でもできない贅沢、存分と堪能して頂戴な!!」
マリスが叫ぶと同時にくるくる回ってた赤い宝石が
ひと際光った後、跡形も無く砕け散る。
1秒後……2秒後………無いも起きる気配がない。
あんなに派手に光って砕け散ったのに何も起こらず静寂が支配する。
「マリス?」
思わずマリスの名を呼ぶ私、まさか失敗したんだろうか?
だけどマリスはこちらを見てドヤ顔をする、一体どういう事だろうか?
『マスター、首無しに何かあった模様です
反撃が………来ません』
突如リーゼがテレパシーで報告して来る、首無しの反撃が無い?
今まで被弾した攻撃にはほぼ反撃してきたのに、一体何が?
「よしよし、見事成功っと
レンお姉ちゃ~ん、首無しはもう無効化したから近づいても大丈夫だよん」
マリスはそう暢気に言い放ち散歩に行くような軽い足取りで
未だ噴煙を上がっている爆心地に向かって歩いていく。
「どういう事じゃ?マリス嬢ちゃんは一体何をやったんじゃ」
ゼーレンさんは目を細めて状況を確認しようと爆心地を見てる。
私もそちらに視線を向け目を凝らす。
『リーゼ、何か見えない?』
リーゼにテレパシーを送る、マリスはもう大丈夫だと言ってるけど
確証が持てるまで油断はできない。
『これ、は………』
数秒後、リーゼから驚いたようなテレパシーが飛んで来る。
『リーゼ、何があったの!?』
歯切れの悪いリーゼのテレパシーに思わず聞き返す。
直ぐにでも駆け付けたいけど未だに体が思うように動かずそれもままならない。
『………想定外すぎて言葉でお伝えする自信がありません
我の視界をお貸しします、それで確認を』
視界を貸す?リーゼ一体何を………
意味の分からない事を告げられて頭に?マークが浮かんだ瞬間
目の前の景色がいきなり切り替わり、目の前に大きな赤い物が見える。
「えっ?えっ!?
一体何が………」
困惑しながらも赤い物に視線を合わせる、するとそこには………
―――巨大な赤い宝石らしきものに閉じ込められた、首無しの体の1部があった。
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