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軌跡への遁走曲《フーガ》
危険な役割
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「どうするって………流石にグレータードラゴンは想定外かな
パーティが全員いるのならばともかく、私達だけだと
足止めも出来るか怪しい所だね」
イメルダさんが深刻な顔をしてゼーレンさんの呟きに答える。
「レベル自体は31………俺達の方がレベルが高いのがまだ救いだが
それでも相手取るのは厳しいな、まともに戦えそうなのは
現状アンタぐらいじゃないのか?ゼーレン」
ドラゴンの集団の方をじっと見つめながらユージスさんも
深刻そうな声でゼーレンさんに問いかける。
「出来ん事は無いが周りの下等種共が邪魔じゃな
動きから見て上位種に統率されてる様じゃ
流石にそ奴らを無視してあ奴を仕留めるのは無理じゃな」
「統率って………ドラゴンはそんな事もするのかよ!?」
ゼーレンさんの分析にユージスさんが驚きの声を上げる。
その時、一瞬だけ私とリーゼに視線を向けるゼーレンさん。
リーゼに聞いてくれって事だね。
『ゼーレンさんはああ言ってるけどドラゴンって
組織だった動きをするものなの?』
『可能か不可能かで言えば可能です、ですが基本我々は個体主義です
群れを成して戦いに挑むという事は相手の方が力量が上と認めるような物
己が力に誇りを持つ我々がそのような事はまず行いません』
ふむむ、出来るけどやらないって事だね。
となればあのドラゴン集団は手段を選んでいない可能性がある。
目的は何にしろ、そんな考えなら相当厄介だね。
その事は後でゼーレンさんに伝えるとして一先ず私は微かに頷く。
「………ああ、過去に一度見た事があるんじゃよ
仲間と連携して戦うドラゴンの姿をな」
私の頷きで察してくれたのかゼーレンさんは少しだけ嘘を交えた
真実を2人に告げる。
「………確かドラゴンは独自の言葉を持ってるって聞いた事がある
言葉を話せるって事は意思の疎通も容易って事だね」
「となるとさらに厄介だな、下等種だけなら連携されても
何とか出来るだろうがそれに上位種が加わるとなれば
面倒な事この上ないな」
2人はますます深刻そうな雰囲気を深める、まぁ普通に考えて
ドラゴン数匹と戦うなんて有り得ないしそれが連携して来るなんて
知ったらなおさらだ。
とは言えここで考え込んでいても仕方ない、ドラゴンに1番詳しい
リーゼが『勝てる』と言っている以上それを信じるしかないよね。
「………それなら、私達が上位種を引き付けます
その間にゼーレンさん達は下等種を片付けてください」
私ははっきりとそう告げる。
恐らくこれが多分1番勝率の高い方法だろうね。
「なっ………何言ってんだ嬢ちゃん、正気か!?」
「ちょ…ちょっとレンちゃん、本気で言ってるの!?」
私の言葉を聞いたユージスさん達が驚いて声を上げる。
そりゃそうだ、ユージスさん達からすれば自分達より弱い小娘達が
上位のドラゴンと戦うと言ってるんだから。
普通なら自殺すると言ってるようなものなんだろう、だけど………
「本気じゃなければこんな事は言いませんよ、それに
自分の命を捨てるつもりでもありません
勝算があるから言ってるだけですよ」
私は落ち着いた口調で返答する、その様子を見て呆気に取られる2人。
「いや、確かに嬢ちゃん達は古代竜を撃退したらしいから
ドラゴン相手には並みの冒険者より遥かに戦えるとは思うが………」
だけどすぐに気持ちを切り替え考え始めるユージスさん達。
この切り替えの早さは流石だね。
「………勝算がある、という事は何か切り札があるんだね?
例えば古代竜との戦いでドラゴンに対して
致命的な弱点を見つけたとか」
数秒の沈黙後、イメルダさんが真剣な表情で私に語りかける。
「ええ、何かは言えませんがそういう事だと思っていてください
決して無駄死にをするつもりはありませんので」
そう言って私はイメルダさんに笑いかける。
さて、これで無謀な突撃じゃないと理解してくれればいいけど………
「儂も賛成じゃ、と言うかこの中で嬢ちゃん達程ドラゴンとの戦いを
有利に運べるものはいるまいて」
それまで会話を静観していたゼーレンさんが助け舟を出してくれる。
「ゼーレン、アンタはこの嬢ちゃん達が持つ『切り札』とやらを知ってるのか?」
「まぁの、一時的にとは言え儂も嬢ちゃん達のパーティメンバーじゃからの
お主たちの心配も理解できるが、ここは嬢ちゃん達に任せてみんか?」
驚いて質問するユージスさんに冷静に返答するゼーレンさん。
その言葉が決め手になったのか、ユージスさんは一瞬だけ逡巡するも
「………分かった、他に有効な手が思いつかない以上
嬢ちゃん達の進言に従うしかないな」
重苦しい口調だけど、はっきりとそう告げてくる。
「だが、嬢ちゃん達だけに危険を冒させる真似はしない
なるべく早く援護に向かえる様全力で下等種達を排除する
それでいいな、イメルダ」
「………ええ、正直不本意だけど仕方ないね」
ユージスさんの問いかけに真剣な眼差しで頷くイメルダさん。
う~ん、言えることじゃないから仕方ないんだけど
ここまで重い雰囲気になるとちょっと申し訳無くなってくるかな。
「恐らくじゃが、儂らが下等種共を片付けるのに5分ほどかかる
それ迄任せるぞ、嬢ちゃん達」
ゼーレンさんも私達にそう告げると矢を番え、下等種達に向ける。
「先手で1匹は仕留める、それでほかのドラゴン達は
儂に向かって来るじゃろうから嬢ちゃん達は上位種の注意を引き付け
その隙にユージス達が下等種達を引きはがす、それでいいな?」
「異論はないが………そんな単純な手で上手くいくか?」
ゼーレンさんの案にユージスさんが疑問を投げかける。
と言うか下等種とは言えドラゴンを一撃で仕留められるんだ、ゼーレンさん。
「どうじゃろうな、とは言え1番マズいのは上位種を受け持ってる嬢ちゃん達に
下等種が向かう事じゃ、それだけは何としても避けねばならん」
「………そうだな」
ゼーレンさんの答えにユージスさんは納得したのか顔を引き締め
イメルダさんの方へ振り向き。
「イメルダ、下等種を纏めてこちらに注意を引かせる
ど派手な奴を頼めるか?」
「了解、注意を向けるどころかそのまま倒すくらいの奴を行かせて貰うよ
後輩が1番危険な役割を買って出てくれたんだから、先輩としては
それ以上にカッコいい所見せないとね」
「………だな」
2人は見合った後にっと笑い、槍を構え詠唱を始める。
「嬢ちゃん達のタイミングで始める、合図を頼むぞい」
ゼーレンさんが弓を引き絞った状態で言ってくる、よく見ると番えている矢に
何か光の様なものが纏ってる、あれがスキルってモノを使ってるのかな?
………文字なんてどこにも見えないけど。
とと、今はそんな事を気にしてる場合じゃない。
「フィル、私とリーゼ、それにユージスさんにも強化をお願い
それが終わったら仕掛けるよ、いい?」
「分かったわ、それじゃ詠唱を始めるわよ」
私の言葉に答えてフィルが詠唱を始め、私とリーゼ、それにユージスさんに
強化の光が降り注ぐ。
「おお………これが祈祷魔法の強化か
初めて受けたが凄いな、いくらでも戦えそうな気がするぜ」
フィルの強化を受けたユージスさんが興奮気味に声を出す。
そう言えば魔導士以上に神官の冒険者って貴重なんだっけ。
戦いで1番重要な治癒も一手に引き受けてくれてるし、ホントフィル様々だね。
「強化は完了したわ、もう無茶は止めないけど
絶対に死なないでね、レン!!」
「努力はするよ、それじゃ行くよリーゼ!!」
「了解です、マスター!!」
「………よし、ならば始めるとしようかの!!」
私達のやり取りを合図と受け取ったゼーレンさんは
引き絞った弦から手を放し、矢を放つ。
矢は光の尾を描きながら下等種の1匹を仕留めんと
ドラゴンの眉間を狙いその牙を剥く。
2回目のドラゴンとの戦いが幕を上げた。
パーティが全員いるのならばともかく、私達だけだと
足止めも出来るか怪しい所だね」
イメルダさんが深刻な顔をしてゼーレンさんの呟きに答える。
「レベル自体は31………俺達の方がレベルが高いのがまだ救いだが
それでも相手取るのは厳しいな、まともに戦えそうなのは
現状アンタぐらいじゃないのか?ゼーレン」
ドラゴンの集団の方をじっと見つめながらユージスさんも
深刻そうな声でゼーレンさんに問いかける。
「出来ん事は無いが周りの下等種共が邪魔じゃな
動きから見て上位種に統率されてる様じゃ
流石にそ奴らを無視してあ奴を仕留めるのは無理じゃな」
「統率って………ドラゴンはそんな事もするのかよ!?」
ゼーレンさんの分析にユージスさんが驚きの声を上げる。
その時、一瞬だけ私とリーゼに視線を向けるゼーレンさん。
リーゼに聞いてくれって事だね。
『ゼーレンさんはああ言ってるけどドラゴンって
組織だった動きをするものなの?』
『可能か不可能かで言えば可能です、ですが基本我々は個体主義です
群れを成して戦いに挑むという事は相手の方が力量が上と認めるような物
己が力に誇りを持つ我々がそのような事はまず行いません』
ふむむ、出来るけどやらないって事だね。
となればあのドラゴン集団は手段を選んでいない可能性がある。
目的は何にしろ、そんな考えなら相当厄介だね。
その事は後でゼーレンさんに伝えるとして一先ず私は微かに頷く。
「………ああ、過去に一度見た事があるんじゃよ
仲間と連携して戦うドラゴンの姿をな」
私の頷きで察してくれたのかゼーレンさんは少しだけ嘘を交えた
真実を2人に告げる。
「………確かドラゴンは独自の言葉を持ってるって聞いた事がある
言葉を話せるって事は意思の疎通も容易って事だね」
「となるとさらに厄介だな、下等種だけなら連携されても
何とか出来るだろうがそれに上位種が加わるとなれば
面倒な事この上ないな」
2人はますます深刻そうな雰囲気を深める、まぁ普通に考えて
ドラゴン数匹と戦うなんて有り得ないしそれが連携して来るなんて
知ったらなおさらだ。
とは言えここで考え込んでいても仕方ない、ドラゴンに1番詳しい
リーゼが『勝てる』と言っている以上それを信じるしかないよね。
「………それなら、私達が上位種を引き付けます
その間にゼーレンさん達は下等種を片付けてください」
私ははっきりとそう告げる。
恐らくこれが多分1番勝率の高い方法だろうね。
「なっ………何言ってんだ嬢ちゃん、正気か!?」
「ちょ…ちょっとレンちゃん、本気で言ってるの!?」
私の言葉を聞いたユージスさん達が驚いて声を上げる。
そりゃそうだ、ユージスさん達からすれば自分達より弱い小娘達が
上位のドラゴンと戦うと言ってるんだから。
普通なら自殺すると言ってるようなものなんだろう、だけど………
「本気じゃなければこんな事は言いませんよ、それに
自分の命を捨てるつもりでもありません
勝算があるから言ってるだけですよ」
私は落ち着いた口調で返答する、その様子を見て呆気に取られる2人。
「いや、確かに嬢ちゃん達は古代竜を撃退したらしいから
ドラゴン相手には並みの冒険者より遥かに戦えるとは思うが………」
だけどすぐに気持ちを切り替え考え始めるユージスさん達。
この切り替えの早さは流石だね。
「………勝算がある、という事は何か切り札があるんだね?
例えば古代竜との戦いでドラゴンに対して
致命的な弱点を見つけたとか」
数秒の沈黙後、イメルダさんが真剣な表情で私に語りかける。
「ええ、何かは言えませんがそういう事だと思っていてください
決して無駄死にをするつもりはありませんので」
そう言って私はイメルダさんに笑いかける。
さて、これで無謀な突撃じゃないと理解してくれればいいけど………
「儂も賛成じゃ、と言うかこの中で嬢ちゃん達程ドラゴンとの戦いを
有利に運べるものはいるまいて」
それまで会話を静観していたゼーレンさんが助け舟を出してくれる。
「ゼーレン、アンタはこの嬢ちゃん達が持つ『切り札』とやらを知ってるのか?」
「まぁの、一時的にとは言え儂も嬢ちゃん達のパーティメンバーじゃからの
お主たちの心配も理解できるが、ここは嬢ちゃん達に任せてみんか?」
驚いて質問するユージスさんに冷静に返答するゼーレンさん。
その言葉が決め手になったのか、ユージスさんは一瞬だけ逡巡するも
「………分かった、他に有効な手が思いつかない以上
嬢ちゃん達の進言に従うしかないな」
重苦しい口調だけど、はっきりとそう告げてくる。
「だが、嬢ちゃん達だけに危険を冒させる真似はしない
なるべく早く援護に向かえる様全力で下等種達を排除する
それでいいな、イメルダ」
「………ええ、正直不本意だけど仕方ないね」
ユージスさんの問いかけに真剣な眼差しで頷くイメルダさん。
う~ん、言えることじゃないから仕方ないんだけど
ここまで重い雰囲気になるとちょっと申し訳無くなってくるかな。
「恐らくじゃが、儂らが下等種共を片付けるのに5分ほどかかる
それ迄任せるぞ、嬢ちゃん達」
ゼーレンさんも私達にそう告げると矢を番え、下等種達に向ける。
「先手で1匹は仕留める、それでほかのドラゴン達は
儂に向かって来るじゃろうから嬢ちゃん達は上位種の注意を引き付け
その隙にユージス達が下等種達を引きはがす、それでいいな?」
「異論はないが………そんな単純な手で上手くいくか?」
ゼーレンさんの案にユージスさんが疑問を投げかける。
と言うか下等種とは言えドラゴンを一撃で仕留められるんだ、ゼーレンさん。
「どうじゃろうな、とは言え1番マズいのは上位種を受け持ってる嬢ちゃん達に
下等種が向かう事じゃ、それだけは何としても避けねばならん」
「………そうだな」
ゼーレンさんの答えにユージスさんは納得したのか顔を引き締め
イメルダさんの方へ振り向き。
「イメルダ、下等種を纏めてこちらに注意を引かせる
ど派手な奴を頼めるか?」
「了解、注意を向けるどころかそのまま倒すくらいの奴を行かせて貰うよ
後輩が1番危険な役割を買って出てくれたんだから、先輩としては
それ以上にカッコいい所見せないとね」
「………だな」
2人は見合った後にっと笑い、槍を構え詠唱を始める。
「嬢ちゃん達のタイミングで始める、合図を頼むぞい」
ゼーレンさんが弓を引き絞った状態で言ってくる、よく見ると番えている矢に
何か光の様なものが纏ってる、あれがスキルってモノを使ってるのかな?
………文字なんてどこにも見えないけど。
とと、今はそんな事を気にしてる場合じゃない。
「フィル、私とリーゼ、それにユージスさんにも強化をお願い
それが終わったら仕掛けるよ、いい?」
「分かったわ、それじゃ詠唱を始めるわよ」
私の言葉に答えてフィルが詠唱を始め、私とリーゼ、それにユージスさんに
強化の光が降り注ぐ。
「おお………これが祈祷魔法の強化か
初めて受けたが凄いな、いくらでも戦えそうな気がするぜ」
フィルの強化を受けたユージスさんが興奮気味に声を出す。
そう言えば魔導士以上に神官の冒険者って貴重なんだっけ。
戦いで1番重要な治癒も一手に引き受けてくれてるし、ホントフィル様々だね。
「強化は完了したわ、もう無茶は止めないけど
絶対に死なないでね、レン!!」
「努力はするよ、それじゃ行くよリーゼ!!」
「了解です、マスター!!」
「………よし、ならば始めるとしようかの!!」
私達のやり取りを合図と受け取ったゼーレンさんは
引き絞った弦から手を放し、矢を放つ。
矢は光の尾を描きながら下等種の1匹を仕留めんと
ドラゴンの眉間を狙いその牙を剥く。
2回目のドラゴンとの戦いが幕を上げた。
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