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軌跡への遁走曲《フーガ》
意外な依頼
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「使いっぱしり………だと?」
私の言葉が意外過ぎたのかそれまでの微笑を引っ込めて
警戒感を露にするダスレさん。
「そうだよ、やって欲しい事は至極単純
ある人に接触してお金を受け取ってきて欲しいんだ」
ダスレさんの表情変化も気にせず、私は言葉を続ける。
「実は言うと今の私達ってある人にお金預けてて
手持ちのお金が最低限度しか無いんだよね
流石にこのままだと帝都を脱出しても直ぐにジリ貧になって
野垂れ死にが目に見えてるから預けてるお金を回収しておきたいんだよ」
あまり時間が無いのでさっと要点だけを説明する。
とは言え焦ってる態度を出すのは悪手だ、この手の人達は人の弱みを見つけると
徹底的にそこを突いて骨まで利用しようとして来るからね。
「理由は分かった、まぁ今のお前達が帝都を歩き回れる訳はないから
俺達に依頼しようとするのも理解できる
だが、いくらそんな簡単な仕事でもそれなりのモノは頂くぜ?」
理由を聞いたダスレさんが警戒感を薄めるも鋭い眼付きで私を射抜く。
相変わらず結構なガン付けだね、けどそんなもので怯む私じゃないよ。
「報酬は回収したお金の1割でどうかな?
それなりの大金だから割のいい仕事になると思うけど?」
「ほう………いくらだ」
ダスレさんの目つきが変わる、この人の情報網なら私達が
それなりにお金を持っていることを知ってる筈、そこをつつけば………
「約30万ルクルだったかな?その1割だから約3万ルクル
お金を取って来るだけの仕事にしては破格の依頼だと思うけど?」
私はそう言い放って口角を上げる、さて…食らいついてくるか。
「ふむ………だが一介の冒険者がそこまでの大金を持ってる等
とても信じられないんだがな?」
ダスレさんが尤もな事を言うも………表情が笑っている。
これは知ってるな?
「こないだ名在り魔物…だっけ、アレを倒した際の報奨金や
素材の売り上げが結構な額になっててね、そのお金が
ほぼ手付かずでその人に預けてるんだよ。
ダスレさんなら、私達が名在り魔物を倒した事ぐらい知ってるでしょ?」
ダスレさんの探りに私が切り返す。
お互い笑顔を向け合いつつも眼光は鋭くぶつけ合う。
抱いたままのリアが不安そうな表情で私を見てるのが分かる。
大丈夫だよリア、これは遊びみたいなものなんだから。
………数十秒ほど睨み合った後、ダスレさんはふっと眼光を緩め
「分かった、依頼を受けよう
正直言って美味しい仕事であることは事実だしな」
そう言ってにやりと、さっきとは違う笑顔を見せる。
「だが、どうやってその金の預け主に俺達がお前の使いだと証明する?
自分で言うのも何だが盗賊程他人に信用されない職業は無いと思うんだがな」
まぁそれはそうだ、盗賊に限らず知らない人から
「私達に言われて金を受け取りに来た」なんていわれて信用する人などごく稀だ。
となれば私達の使いである確固たる証拠が必要になるんだけど
それには心当たりがある。
「ちょっとゴメンね、リア」
私は抱いていたリアを床に立たせておもむろに
普段からつけているネックレスを外し、ダスレさんに見せる。
「このネックレスをその人に見せたら信用されると思うよ
これはその人が作ったものだからね」
そう言ってダスレさんにネックレスを渡す。
「………成程、考えたねレンお姉ちゃん」
私の横でやり取りを眺めていたマリスが呟く。
あのネックレスはマリーさんが仕事の報酬としてゼーレンさんに渡し
そのゼーレンさんがマリーさんへの紹介状代わりに私にくれたものだ。
これ以上にマリーさんへのメッセージになる得るものは無いだろう。
「………黒曜石を魔石化した代物か
確かに珍しいものだが価値あるものではないな」
ダスレさんはしげしげとネックレスを見つめそう呟く。
流石盗賊、このネックレスの金銭的価値を一目で見抜くなんてね。
「よし、早速部下を金の預かり主の所に向かわせる
そいつの名は?」
「マーガリゼッタ=アリアって名前で
人形達の宴ってレストランでウェイトレスしてるよ」
「………ああ、あの得体の知れない人形遣いか
なら居場所を探る必要も無いな、直ぐに金を持ってこさせるさ」
おやま、この日とマリーさんの事も知ってるんだ。
まぁあんな特徴的な人なら知っててもおかしくは無いけど。
「お前達はここでくつろいで居るといい
少々かび臭いだろうが外にいるよりはマシだろう」
ダスレさんはそう言ってネックレスを持ったまま奥の部屋に消えていく。
「………大丈夫なの、レン?」
ダスレさんの姿が見えなくなり、それまで事態を静観していたフィルが
不安げな表情で私に問いかけて来る。
「大丈夫だと思うよ、あの手の人は報酬をきっちり払えば仕事はこなすし
裏切る事も無い、ある意味1番信用できる人種だよ
ま、信頼は出来ないけどね」
「だね~、見事な交渉だったよレンお姉ちゃん」
私の返答にマリスが乗っかってくる。
まぁあの手の人間と交渉するのは嫌って程やって来たしね。
「取り合えず一息はつけそうだね
ダスレさんの言う通り今の内にここで休息しておこう
リア、しばらくここにいないといけないけど大丈夫?」
「ん………平気」
私の問いかけに、リアは澄ました顔のまま返事をする。
その様子だと我慢してる感じでもない、捕まってた牢獄を連想させるような
地下の部屋なんだけどトラウマを刺激される心配はなさそうだ。
とは言え私の傍から離れないのは相変わらずなんだけど。
「そうね、担がれてた身分で悪いけど一休みさせて貰うわ
この先何が起こるか分からないもの」
そう言って床にぺたんと座り込むフィル。
「んじゃ、マリスはひと眠りするかな~
いや~、年をとると走るだけでもしんどくてね~」
マリスはごろんと床の上に大の字で寝転がり、速攻で寝息を立て始める。
早っ!と言うか年をとるとってマリス一体何歳なのさ………
聞いたら教えてくれそうだけど信用ならないなぁ。
「リーゼも休んでて、軽いとは言えフィルを担いで走ってたから疲れたでしょ」
いくらリーゼがドラゴンだとは言え人間の体形で人一人担いで走ってたら
流石にしんどいだろうと思い、リーゼにも休息を促す。
「心配無用ですマスター、フィルミールの重さなど我にとっては
砂粒と同等にしか感じません、それに我がいつもマスター達を
背に乗せて飛翔しているのをお忘れですか?」
そう言ってリーゼが微笑する、その佇まいに疲れなど微塵も感じさせてない。
流石ドラゴンと言う所だね、こう言う体力勝負の事態ではとても助かるよ。
「そっか、流石だねリーゼ
じゃあ悪いけど周囲の警戒をお願いできるかな」
「了解しました、お任せください」
私の指示に二つ返事で従ってくれるリーゼ。
流石にこの状況で完全に気を抜けるほど私も暢気じゃない、ダスレさんは
信用は出来るけど簡単に信頼しちゃいけない部類の人間だ。
そんな人間に無防備の状態を見られたら何されるか分かったものじゃないしね。
それにこの手のアングラな組織は様々な思惑で出来てるから決して一枚岩には
なり得ない、ダスレさんにその気は無くても部下が欲に駆られたり
最悪黒幕と繋がってる可能性だってある、そんな処にいる以上
警戒は怠らないようにしておかないとね。
ホントはリーゼを休ませて私が警戒をするつもりだったけど
リーゼが疲れていない以上任せた方が確実だ。
………正直言うといくら軽いとは言えリアを担いで走ってて
疲れてるのもあるしね。
「よっ…と」
私は一先ずの緊張を解き、床に座り込み壁にもたれかける。
直ぐにリアが寄ってきた同じように座り、私の肩に
頭を預けてすぐ寝息を立て始める。
リアにとってはずっと激動の日々だ、疲れていても無理はない。
私はリアの体重を肩に感じながら体力回復の為に意識を混濁させていく………
………
………………
………………………
「マスター、先ほどの男が戻って来たようです」
完全に眠ってしまわない様半覚醒状態を維持していた私の耳に
リーゼの声が響き、私は即座に意識を覚醒状態に持っていく。
ん~、思ってたよりは長く休息は取れたみたいだけど完全回復とはいかないか
まぁ環境と姿勢からして仕方ないかな。
私は未だ眠ってるリアを起こさない様そっと床に横たわらさせ
ゆっくりと立ち上がる。
フィルとマリスはまだ寝てるね、こんな事態だしギリギリまで
寝かせておいてあげよう。
直ぐにコツコツと足音が聞こえ始める………ってあれ?
足音が1つ多い、しかもこれ男性の足音じゃないね。
マリーさんに警戒されない様女性の部下を派遣でもしたのかな?
「………待たせたようだな」
隣の部屋からダスレさんが姿を現す、けどその表情は険しい。
あれ、なんか怒ってる?
「首尾よく行った………と言いたい所だが、お前等のせいで酷い目に遭った
あんな化け物だったとは聞いてないぞ」
そう言ってすっと隣の部屋に視線を送るダスレさん。
妙な事態?予想外の展開に若干混乱しながらもダスレさんの視線を追う私。
その先の視線に――――揺れる金の髪が目に入る。
………ってまさか!?
「全く水臭いわね、出て行くなら一言あってもいいんじゃない?」
予想もしなかった人物………マリーさんがいつもの微笑を浮かべて立っていた。
私の言葉が意外過ぎたのかそれまでの微笑を引っ込めて
警戒感を露にするダスレさん。
「そうだよ、やって欲しい事は至極単純
ある人に接触してお金を受け取ってきて欲しいんだ」
ダスレさんの表情変化も気にせず、私は言葉を続ける。
「実は言うと今の私達ってある人にお金預けてて
手持ちのお金が最低限度しか無いんだよね
流石にこのままだと帝都を脱出しても直ぐにジリ貧になって
野垂れ死にが目に見えてるから預けてるお金を回収しておきたいんだよ」
あまり時間が無いのでさっと要点だけを説明する。
とは言え焦ってる態度を出すのは悪手だ、この手の人達は人の弱みを見つけると
徹底的にそこを突いて骨まで利用しようとして来るからね。
「理由は分かった、まぁ今のお前達が帝都を歩き回れる訳はないから
俺達に依頼しようとするのも理解できる
だが、いくらそんな簡単な仕事でもそれなりのモノは頂くぜ?」
理由を聞いたダスレさんが警戒感を薄めるも鋭い眼付きで私を射抜く。
相変わらず結構なガン付けだね、けどそんなもので怯む私じゃないよ。
「報酬は回収したお金の1割でどうかな?
それなりの大金だから割のいい仕事になると思うけど?」
「ほう………いくらだ」
ダスレさんの目つきが変わる、この人の情報網なら私達が
それなりにお金を持っていることを知ってる筈、そこをつつけば………
「約30万ルクルだったかな?その1割だから約3万ルクル
お金を取って来るだけの仕事にしては破格の依頼だと思うけど?」
私はそう言い放って口角を上げる、さて…食らいついてくるか。
「ふむ………だが一介の冒険者がそこまでの大金を持ってる等
とても信じられないんだがな?」
ダスレさんが尤もな事を言うも………表情が笑っている。
これは知ってるな?
「こないだ名在り魔物…だっけ、アレを倒した際の報奨金や
素材の売り上げが結構な額になっててね、そのお金が
ほぼ手付かずでその人に預けてるんだよ。
ダスレさんなら、私達が名在り魔物を倒した事ぐらい知ってるでしょ?」
ダスレさんの探りに私が切り返す。
お互い笑顔を向け合いつつも眼光は鋭くぶつけ合う。
抱いたままのリアが不安そうな表情で私を見てるのが分かる。
大丈夫だよリア、これは遊びみたいなものなんだから。
………数十秒ほど睨み合った後、ダスレさんはふっと眼光を緩め
「分かった、依頼を受けよう
正直言って美味しい仕事であることは事実だしな」
そう言ってにやりと、さっきとは違う笑顔を見せる。
「だが、どうやってその金の預け主に俺達がお前の使いだと証明する?
自分で言うのも何だが盗賊程他人に信用されない職業は無いと思うんだがな」
まぁそれはそうだ、盗賊に限らず知らない人から
「私達に言われて金を受け取りに来た」なんていわれて信用する人などごく稀だ。
となれば私達の使いである確固たる証拠が必要になるんだけど
それには心当たりがある。
「ちょっとゴメンね、リア」
私は抱いていたリアを床に立たせておもむろに
普段からつけているネックレスを外し、ダスレさんに見せる。
「このネックレスをその人に見せたら信用されると思うよ
これはその人が作ったものだからね」
そう言ってダスレさんにネックレスを渡す。
「………成程、考えたねレンお姉ちゃん」
私の横でやり取りを眺めていたマリスが呟く。
あのネックレスはマリーさんが仕事の報酬としてゼーレンさんに渡し
そのゼーレンさんがマリーさんへの紹介状代わりに私にくれたものだ。
これ以上にマリーさんへのメッセージになる得るものは無いだろう。
「………黒曜石を魔石化した代物か
確かに珍しいものだが価値あるものではないな」
ダスレさんはしげしげとネックレスを見つめそう呟く。
流石盗賊、このネックレスの金銭的価値を一目で見抜くなんてね。
「よし、早速部下を金の預かり主の所に向かわせる
そいつの名は?」
「マーガリゼッタ=アリアって名前で
人形達の宴ってレストランでウェイトレスしてるよ」
「………ああ、あの得体の知れない人形遣いか
なら居場所を探る必要も無いな、直ぐに金を持ってこさせるさ」
おやま、この日とマリーさんの事も知ってるんだ。
まぁあんな特徴的な人なら知っててもおかしくは無いけど。
「お前達はここでくつろいで居るといい
少々かび臭いだろうが外にいるよりはマシだろう」
ダスレさんはそう言ってネックレスを持ったまま奥の部屋に消えていく。
「………大丈夫なの、レン?」
ダスレさんの姿が見えなくなり、それまで事態を静観していたフィルが
不安げな表情で私に問いかけて来る。
「大丈夫だと思うよ、あの手の人は報酬をきっちり払えば仕事はこなすし
裏切る事も無い、ある意味1番信用できる人種だよ
ま、信頼は出来ないけどね」
「だね~、見事な交渉だったよレンお姉ちゃん」
私の返答にマリスが乗っかってくる。
まぁあの手の人間と交渉するのは嫌って程やって来たしね。
「取り合えず一息はつけそうだね
ダスレさんの言う通り今の内にここで休息しておこう
リア、しばらくここにいないといけないけど大丈夫?」
「ん………平気」
私の問いかけに、リアは澄ました顔のまま返事をする。
その様子だと我慢してる感じでもない、捕まってた牢獄を連想させるような
地下の部屋なんだけどトラウマを刺激される心配はなさそうだ。
とは言え私の傍から離れないのは相変わらずなんだけど。
「そうね、担がれてた身分で悪いけど一休みさせて貰うわ
この先何が起こるか分からないもの」
そう言って床にぺたんと座り込むフィル。
「んじゃ、マリスはひと眠りするかな~
いや~、年をとると走るだけでもしんどくてね~」
マリスはごろんと床の上に大の字で寝転がり、速攻で寝息を立て始める。
早っ!と言うか年をとるとってマリス一体何歳なのさ………
聞いたら教えてくれそうだけど信用ならないなぁ。
「リーゼも休んでて、軽いとは言えフィルを担いで走ってたから疲れたでしょ」
いくらリーゼがドラゴンだとは言え人間の体形で人一人担いで走ってたら
流石にしんどいだろうと思い、リーゼにも休息を促す。
「心配無用ですマスター、フィルミールの重さなど我にとっては
砂粒と同等にしか感じません、それに我がいつもマスター達を
背に乗せて飛翔しているのをお忘れですか?」
そう言ってリーゼが微笑する、その佇まいに疲れなど微塵も感じさせてない。
流石ドラゴンと言う所だね、こう言う体力勝負の事態ではとても助かるよ。
「そっか、流石だねリーゼ
じゃあ悪いけど周囲の警戒をお願いできるかな」
「了解しました、お任せください」
私の指示に二つ返事で従ってくれるリーゼ。
流石にこの状況で完全に気を抜けるほど私も暢気じゃない、ダスレさんは
信用は出来るけど簡単に信頼しちゃいけない部類の人間だ。
そんな人間に無防備の状態を見られたら何されるか分かったものじゃないしね。
それにこの手のアングラな組織は様々な思惑で出来てるから決して一枚岩には
なり得ない、ダスレさんにその気は無くても部下が欲に駆られたり
最悪黒幕と繋がってる可能性だってある、そんな処にいる以上
警戒は怠らないようにしておかないとね。
ホントはリーゼを休ませて私が警戒をするつもりだったけど
リーゼが疲れていない以上任せた方が確実だ。
………正直言うといくら軽いとは言えリアを担いで走ってて
疲れてるのもあるしね。
「よっ…と」
私は一先ずの緊張を解き、床に座り込み壁にもたれかける。
直ぐにリアが寄ってきた同じように座り、私の肩に
頭を預けてすぐ寝息を立て始める。
リアにとってはずっと激動の日々だ、疲れていても無理はない。
私はリアの体重を肩に感じながら体力回復の為に意識を混濁させていく………
………
………………
………………………
「マスター、先ほどの男が戻って来たようです」
完全に眠ってしまわない様半覚醒状態を維持していた私の耳に
リーゼの声が響き、私は即座に意識を覚醒状態に持っていく。
ん~、思ってたよりは長く休息は取れたみたいだけど完全回復とはいかないか
まぁ環境と姿勢からして仕方ないかな。
私は未だ眠ってるリアを起こさない様そっと床に横たわらさせ
ゆっくりと立ち上がる。
フィルとマリスはまだ寝てるね、こんな事態だしギリギリまで
寝かせておいてあげよう。
直ぐにコツコツと足音が聞こえ始める………ってあれ?
足音が1つ多い、しかもこれ男性の足音じゃないね。
マリーさんに警戒されない様女性の部下を派遣でもしたのかな?
「………待たせたようだな」
隣の部屋からダスレさんが姿を現す、けどその表情は険しい。
あれ、なんか怒ってる?
「首尾よく行った………と言いたい所だが、お前等のせいで酷い目に遭った
あんな化け物だったとは聞いてないぞ」
そう言ってすっと隣の部屋に視線を送るダスレさん。
妙な事態?予想外の展開に若干混乱しながらもダスレさんの視線を追う私。
その先の視線に――――揺れる金の髪が目に入る。
………ってまさか!?
「全く水臭いわね、出て行くなら一言あってもいいんじゃない?」
予想もしなかった人物………マリーさんがいつもの微笑を浮かべて立っていた。
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