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少女達の輪舞曲《ロンド》
強盗退治
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「あはははは、食べ物持って登山って何かピクニックみたいだね~」
「何のんきな事を言ってるのアンタは………そもそも供物持ってるの
レンじゃない」
「あははは、まぁ力仕事は私が1番得意だから役割分担だよ」
追加依頼を受けた私達は、賊をおびき寄せる為供物を持って山を登っている。
しかしドラゴンにお供えするにしては量が少ない気もするけど………
「供物を運ぶのは女性だし、だったらそこまで大量の物を運ぶのは
無理だったからこの量なんじゃない?」
私の疑問を察したのかラミカが答える。
確かに、鍛えてる私でも少し重く感じるんだから普通の女性なら
これでもかなりしんどいだろうね。
「だけどラミカ、どうして私達に同行したの?
貴方まで来る必要は無かったでしょうに、恐らく戦闘になるわよ」
「まぁそうなんだけど、村長に頼まれてね
貴方達がきちんと仕事をしてるか見て欲しいってさ」
「あれま、冒険者証見せたのに信用されてないみたいだねぇ」
「仕方ないよ、私達はただでさえ新米な上に村長から見れば
頼りなさげな小娘だもの、簡単に信用なんかできないよ」
「悪い人じゃないんだけどね、ちょっと頑固なとこがあるから」
ラミカが苦笑しながら話す、まぁこればっかりは仕方ない。
まずはこの依頼をこなして信用を得るとしますか。
「しかし妙なんだよね~、ドラゴンがお供え物を要求するなんて
そもそもドラゴンって食事が必要のない生物なんだけど」
「へっ?そうなの!?」
「うん、ドラゴンって体内に魔力を生命力に変える器官を持ってるから
大気中のマナを吸収するだけで生きていけるんだよ。
まぁ、極端にマナが少ない所だったら他動物から摂取しないと
いけないっぽいけど」
そうなんだ………ならどうしてお供えを要求するのかな。
「ここのマナが薄いって事は無いわね、元々帝国側はマナが濃い目なんだもの
私もドラゴンの生態に詳しい訳ではないけど、マリスの言う通りなら
確かに不自然ね、ラミカは何か知ってる?」
フィルの問いにラミカは首を振り
「実は私も竜神とやらも見た事は無いんだ。けどまぁこうやって
供物を届けてるのは何度か見た事あるし、竜神がいるかどうかはともかくとして
供物を強奪する輩はいるだろうね」
成程、確かにドラゴンがいるいないは関係ないか。
ならドラゴンの事は一先ず忘れて依頼に集中したほうがいいね。
「ん~、でもどうやらドラゴン自体はいそうだよ。だってほら」
マリスは地面に落ちている何かを拾って私達に見せる。
皮………の様な質感だけどえらく硬い。
「マリス、アンタこれって………」
「そ、正真正銘ドラゴンの鱗、しかも結構デカい奴
この形状とツヤだと少なくとも200年は生きてるね~」
という事はドラゴン自体はいるんだ、だけどそれでも
さっきのマリスの疑問が解決する訳じゃないんだけど………
「もしかしたら、ドラゴン自身は勝手に住み着いてるだけかもね
その際に魔物を追い払ったから村人が勝手に崇めてお供え物を
置いてるだけなのかも」
確かに、それだったら大体の筋は通る
けど、それならこの供物は全く意味のない物じゃ………
「まぁ、それで村人が安心して暮らせるなら全く無駄じゃないよ
そう言うのが寄り集まって出来たのが宗教って奴だし
ね、フィルミールお姉ちゃん」
「それを私に振ってどんな答えが欲しいのよ」
「さ~てね、あはははは」
確かに、元の世界でもお墓や仏壇にお供え物として食べ物を置く習慣はあるし
村人達もそんな感覚なのかな。
だったら、それを奪っていく賊をどうにかしたい気持ちも分かる。
そう言う事ならば、きちんと解決してあげないとね。
「さて、ドラゴン考察も済んだところで………
マリス、あそこの岩陰に何か魔法打ち込んでくれるかな
出来れば衝撃で吹っ飛ぶ感じの奴。後、ラミカは下がってて」
「んを?いいけどそんな事して………あ、成程ね」
「レン?一体何を………」
意図を汲んでくれたマリスが空中に記号を書き始め、それが書き終わると同時に
「はい、どっか~ん」
ドガアアアアアァァァァ!!
「ぎゃああああああああ!!」
どんな魔法を使ったのか分からないけど、岩陰そのものが爆発四散する。
その爆風をもろに喰らったらしき男達数人が空を舞って地面に落ちる。
「なっ!?何だ?何が起きた!?」
マリスが手加減したのか吹っ飛ばされた男達はすぐに立ち上がり周りを見渡す。
身なりから察するにこいつらが供物強盗だろうね。武器も持ってるし。
まぁ、こいつらを炙り出す為に私達が囮となって供物を運んでたんだけど。
「残念だけど、最初から尾行されてたのは分かってたんだ
さて、大人しく投降すればこれ以上痛い目を見ないで済むけど、どうする?」
私が敵意を持った目で男達を睨む。
「ひ………ひぃぃ!」
すると状況を悟った男達は数歩後ずさりした後、我先と逃げ出す。
「あら?小娘と思って襲い掛かってくると思ったのに、やりすぎたかな?」
「んっふっふ~、ま~かせて♪」
マリスはドヤ顔でそう言うと今度は空中に魔法陣のようなものを描き出し
地面に叩きつける。
「ほい、リクイファクション」
「な、あっ!?へぶっ!!」
すると男達の地面がまるで沼地のようになり、足を取られた男達は
頭からすっころび泥だらけになる。
「お~凄いねマリス、そんなことも出来るんだ」
「ま~ね~、と言いたい所だけどゴメン、1人逃がしちゃった
足の速い奴がいたみたい」
あらま、となるとすぐに追いかけないとだけど追い付けるかな?
「レンは先に逃げた男を追いかけて、私達はこいつらを縛り上げて向かうから!」
フィルの提案に私は頷き、追撃を開始する。
さて、鬼ごっこと行きましょうか!
………
………………
………………………
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…っ!!」
男は息を切らせながらも走り続ける。
「何なんだよ畜生!!どうして俺がこんな目に遭わねぇといけねぇんだよ!!」
いつも通りの楽な仕事の筈だった、無防備な田舎者の女を脅して
食料を奪い取るだけの簡単な仕事な筈だった。
供物なんて馬鹿馬鹿しい事で食料を無駄にするくらいなら俺達が食べてやった方が
遥かに有意義だ、それを分からない奴らから食料を奪って何が悪い。
だと言うのに今回は何なんだ、いきなり岩が爆発し仲間が吹っ飛ばされたと思えば
女の1人が明らかに異質な視線で俺達を睨んでやがる。
………あれはヤバい、人殺しの目だ。
一度だけ同じような目の奴に狙われる羽目になったが、逃げ切れたのが
奇跡なほどだった。人の頭に躊躇なく剣を振り下ろされた恐怖は今でも忘れない
それと同じ目をあの女はしてやがった。
その目を見た瞬間、俺は全てを見捨てて逃げ出していた。
「クソックソックソッ!!俺が何したって言うんだよ!!」
自らを襲う理不尽さに毒づくも恐怖に駆られた足は止まらない。
だが、感情とはお構いなしに肺が限界を迎え、休息のために足を止めてしまう。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…っ!!」
近くの岩壁に手を突き当て呼吸を整えながら後ろを振り返る。
一目散に逃げだしたのが功を奏したのか、まだ追ってきてはない様だ。
諦めたか、それとも仲間が蹂躙されている最中か………
だとしても止まってはいられない、呼吸を整え再び走り出そうと壁に当てた手に
力を込めた瞬間、手に違和感を覚える。
「ん?何だ」
岩壁だと思っていたものが岩壁ではなかった、平べったい石のようなものが
規則的にずらりと並んでいる、初めて見るものだ。
「これは………」
それを目で追っていくと、石の中にひときわ奇麗な石が1つあった。
無知な男でも一目で分かる程の、まるで宝石のような石。
「こ、こいつは………、何かの宝石か?
何でこんなものがこんなところに………」
男は周りを見渡す、自分の他に誰もいない。
なら、これを自分が持って行っても問題ないはずだ。
「………へっ、さっきはついてないと思ってたが逆に幸運だったか
これを持って帰って売りさばけばこんな生活ともおさらばできそうだな」
自分が追われていることも忘れ、欲に駆られた男が石に触れようと手を伸ばす。
――――それが、さらなる災厄を引き起こすことも気づかずに。
………
………………
………………………
「ゴアアアアアアアアアア!!」
「!?」
突如聞こえてきた轟音に思わす追跡の足を止める。
何?この強烈な轟音は………
とっさに周囲を見渡す、すると少し離れた先に思いもよらぬものが姿を現してた。
「何………あれ………」
それはゆっくりと首を回し、こちらを向く。
「確かにいそうってマリスは言ってたけど、本当にいたなんて………」
そこには憤怒に駆られた、巨大なドラゴンの姿があった。
「何のんきな事を言ってるのアンタは………そもそも供物持ってるの
レンじゃない」
「あははは、まぁ力仕事は私が1番得意だから役割分担だよ」
追加依頼を受けた私達は、賊をおびき寄せる為供物を持って山を登っている。
しかしドラゴンにお供えするにしては量が少ない気もするけど………
「供物を運ぶのは女性だし、だったらそこまで大量の物を運ぶのは
無理だったからこの量なんじゃない?」
私の疑問を察したのかラミカが答える。
確かに、鍛えてる私でも少し重く感じるんだから普通の女性なら
これでもかなりしんどいだろうね。
「だけどラミカ、どうして私達に同行したの?
貴方まで来る必要は無かったでしょうに、恐らく戦闘になるわよ」
「まぁそうなんだけど、村長に頼まれてね
貴方達がきちんと仕事をしてるか見て欲しいってさ」
「あれま、冒険者証見せたのに信用されてないみたいだねぇ」
「仕方ないよ、私達はただでさえ新米な上に村長から見れば
頼りなさげな小娘だもの、簡単に信用なんかできないよ」
「悪い人じゃないんだけどね、ちょっと頑固なとこがあるから」
ラミカが苦笑しながら話す、まぁこればっかりは仕方ない。
まずはこの依頼をこなして信用を得るとしますか。
「しかし妙なんだよね~、ドラゴンがお供え物を要求するなんて
そもそもドラゴンって食事が必要のない生物なんだけど」
「へっ?そうなの!?」
「うん、ドラゴンって体内に魔力を生命力に変える器官を持ってるから
大気中のマナを吸収するだけで生きていけるんだよ。
まぁ、極端にマナが少ない所だったら他動物から摂取しないと
いけないっぽいけど」
そうなんだ………ならどうしてお供えを要求するのかな。
「ここのマナが薄いって事は無いわね、元々帝国側はマナが濃い目なんだもの
私もドラゴンの生態に詳しい訳ではないけど、マリスの言う通りなら
確かに不自然ね、ラミカは何か知ってる?」
フィルの問いにラミカは首を振り
「実は私も竜神とやらも見た事は無いんだ。けどまぁこうやって
供物を届けてるのは何度か見た事あるし、竜神がいるかどうかはともかくとして
供物を強奪する輩はいるだろうね」
成程、確かにドラゴンがいるいないは関係ないか。
ならドラゴンの事は一先ず忘れて依頼に集中したほうがいいね。
「ん~、でもどうやらドラゴン自体はいそうだよ。だってほら」
マリスは地面に落ちている何かを拾って私達に見せる。
皮………の様な質感だけどえらく硬い。
「マリス、アンタこれって………」
「そ、正真正銘ドラゴンの鱗、しかも結構デカい奴
この形状とツヤだと少なくとも200年は生きてるね~」
という事はドラゴン自体はいるんだ、だけどそれでも
さっきのマリスの疑問が解決する訳じゃないんだけど………
「もしかしたら、ドラゴン自身は勝手に住み着いてるだけかもね
その際に魔物を追い払ったから村人が勝手に崇めてお供え物を
置いてるだけなのかも」
確かに、それだったら大体の筋は通る
けど、それならこの供物は全く意味のない物じゃ………
「まぁ、それで村人が安心して暮らせるなら全く無駄じゃないよ
そう言うのが寄り集まって出来たのが宗教って奴だし
ね、フィルミールお姉ちゃん」
「それを私に振ってどんな答えが欲しいのよ」
「さ~てね、あはははは」
確かに、元の世界でもお墓や仏壇にお供え物として食べ物を置く習慣はあるし
村人達もそんな感覚なのかな。
だったら、それを奪っていく賊をどうにかしたい気持ちも分かる。
そう言う事ならば、きちんと解決してあげないとね。
「さて、ドラゴン考察も済んだところで………
マリス、あそこの岩陰に何か魔法打ち込んでくれるかな
出来れば衝撃で吹っ飛ぶ感じの奴。後、ラミカは下がってて」
「んを?いいけどそんな事して………あ、成程ね」
「レン?一体何を………」
意図を汲んでくれたマリスが空中に記号を書き始め、それが書き終わると同時に
「はい、どっか~ん」
ドガアアアアアァァァァ!!
「ぎゃああああああああ!!」
どんな魔法を使ったのか分からないけど、岩陰そのものが爆発四散する。
その爆風をもろに喰らったらしき男達数人が空を舞って地面に落ちる。
「なっ!?何だ?何が起きた!?」
マリスが手加減したのか吹っ飛ばされた男達はすぐに立ち上がり周りを見渡す。
身なりから察するにこいつらが供物強盗だろうね。武器も持ってるし。
まぁ、こいつらを炙り出す為に私達が囮となって供物を運んでたんだけど。
「残念だけど、最初から尾行されてたのは分かってたんだ
さて、大人しく投降すればこれ以上痛い目を見ないで済むけど、どうする?」
私が敵意を持った目で男達を睨む。
「ひ………ひぃぃ!」
すると状況を悟った男達は数歩後ずさりした後、我先と逃げ出す。
「あら?小娘と思って襲い掛かってくると思ったのに、やりすぎたかな?」
「んっふっふ~、ま~かせて♪」
マリスはドヤ顔でそう言うと今度は空中に魔法陣のようなものを描き出し
地面に叩きつける。
「ほい、リクイファクション」
「な、あっ!?へぶっ!!」
すると男達の地面がまるで沼地のようになり、足を取られた男達は
頭からすっころび泥だらけになる。
「お~凄いねマリス、そんなことも出来るんだ」
「ま~ね~、と言いたい所だけどゴメン、1人逃がしちゃった
足の速い奴がいたみたい」
あらま、となるとすぐに追いかけないとだけど追い付けるかな?
「レンは先に逃げた男を追いかけて、私達はこいつらを縛り上げて向かうから!」
フィルの提案に私は頷き、追撃を開始する。
さて、鬼ごっこと行きましょうか!
………
………………
………………………
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…っ!!」
男は息を切らせながらも走り続ける。
「何なんだよ畜生!!どうして俺がこんな目に遭わねぇといけねぇんだよ!!」
いつも通りの楽な仕事の筈だった、無防備な田舎者の女を脅して
食料を奪い取るだけの簡単な仕事な筈だった。
供物なんて馬鹿馬鹿しい事で食料を無駄にするくらいなら俺達が食べてやった方が
遥かに有意義だ、それを分からない奴らから食料を奪って何が悪い。
だと言うのに今回は何なんだ、いきなり岩が爆発し仲間が吹っ飛ばされたと思えば
女の1人が明らかに異質な視線で俺達を睨んでやがる。
………あれはヤバい、人殺しの目だ。
一度だけ同じような目の奴に狙われる羽目になったが、逃げ切れたのが
奇跡なほどだった。人の頭に躊躇なく剣を振り下ろされた恐怖は今でも忘れない
それと同じ目をあの女はしてやがった。
その目を見た瞬間、俺は全てを見捨てて逃げ出していた。
「クソックソックソッ!!俺が何したって言うんだよ!!」
自らを襲う理不尽さに毒づくも恐怖に駆られた足は止まらない。
だが、感情とはお構いなしに肺が限界を迎え、休息のために足を止めてしまう。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…っ!!」
近くの岩壁に手を突き当て呼吸を整えながら後ろを振り返る。
一目散に逃げだしたのが功を奏したのか、まだ追ってきてはない様だ。
諦めたか、それとも仲間が蹂躙されている最中か………
だとしても止まってはいられない、呼吸を整え再び走り出そうと壁に当てた手に
力を込めた瞬間、手に違和感を覚える。
「ん?何だ」
岩壁だと思っていたものが岩壁ではなかった、平べったい石のようなものが
規則的にずらりと並んでいる、初めて見るものだ。
「これは………」
それを目で追っていくと、石の中にひときわ奇麗な石が1つあった。
無知な男でも一目で分かる程の、まるで宝石のような石。
「こ、こいつは………、何かの宝石か?
何でこんなものがこんなところに………」
男は周りを見渡す、自分の他に誰もいない。
なら、これを自分が持って行っても問題ないはずだ。
「………へっ、さっきはついてないと思ってたが逆に幸運だったか
これを持って帰って売りさばけばこんな生活ともおさらばできそうだな」
自分が追われていることも忘れ、欲に駆られた男が石に触れようと手を伸ばす。
――――それが、さらなる災厄を引き起こすことも気づかずに。
………
………………
………………………
「ゴアアアアアアアアアア!!」
「!?」
突如聞こえてきた轟音に思わす追跡の足を止める。
何?この強烈な轟音は………
とっさに周囲を見渡す、すると少し離れた先に思いもよらぬものが姿を現してた。
「何………あれ………」
それはゆっくりと首を回し、こちらを向く。
「確かにいそうってマリスは言ってたけど、本当にいたなんて………」
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