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少女達の輪舞曲《ロンド》
ジダの竜神
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私達は一先ずの護衛を終え、ジダの村に着いた。
ラミカが早速馬車から降り、馬を繋げて目的地らしき家へ歩いていく。
そして家の前で作業をしてる男性を見つけると明るい声で話しかけた。
「ゼランさ~ん、野菜の買い付けに来たよ~」
「おおラミカちゃん、予定よりずいぶんと早い到着じゃないか」
既に見知った顔らしく親しげに会話をするラミカと男の人。
邪魔するのも何だと思い、私達は少し離れた場所で話が終わるのを待つ。
「えっ?最近の収穫量ってこれだけなの?」
「ああ、ここ数か月は長雨が続いてなぁ、あまり多くは出来なかったんだよ」
何か世知辛い話が聞こえてくるね。
まぁ、関係ない私達が首を突っ込むのもアレだし、村の風景を眺めてよう。
………ってこらフィル、隙を見て私の指に指を絡めてるんじゃあないよ。
そしてマリス、それを見て楽しそうに笑わないでよ、もう。
「ん?ラミカちゃん、あの人達はお友達かい?」
と、ラミカと話していた男の人が私達に気付く。
「ああ、あの子達は私の護衛で来てる冒険者だよ
ああ見えて結構強いんだよ、あの子達」
「冒険者!?」
男の人が驚いた風に私達を凝視する。
ホントに女性の冒険者って珍しいみたいだねぇ。
「珍しいよね、あんな女の子が冒険者だなんて
けど下手な男冒険者より強かったし安心できたよ」
「た、確かにそうだが………そうか、冒険者か………」
「ん?ゼランさん何かあったの?」
男の人が考え込む仕草をしながらこちらをチラチラと見る。
ん?何かあったのかな?
「ラミカちゃん、悪いがあの人達と少し話をさせて貰っていいかな
実は村で困ったことが起きていてね………」
「私は別にいいけど………ちょっと待ってて」
男の人と話し終えたラミカはこちらへ向かってくる。
「ん~っと、何かゼランさんがレン達と話したいって言ってるけど、どうする?
なんか村で困ってることが起こってるんだって」
あら、何か厄介事が起こってるんだ。
う~ん、話を聞くだけなら別に構わないけど、今はラミカの護衛中なんだよね。
「話を聞くだけなら構わないよ~、ただそれがもし依頼なら
受けるかどうかはラミカお姉ちゃんの判断になるけど」
「え、私?」
「そうね、今の私達の依頼人はラミカだし、行動の決定権もラミカにあるわ
無責任な様だけど、ラミカが決めて欲しいわね」
「う、う~ん………」
フィルとマリスの言葉にラミカは悩み始める。
とは言え2人の言葉は尤もだし、私達が勝手に決める訳にはいかない。
「よし、一先ず話を聞こっか
3人には悪いけど、せっかくいい取引ができ始めたとこだから
ここで信用を落とす訳にはいかないからね
受ける受けないは話を聞いてからでも遅くは無いだろうし」
「了解、んじゃ話を聞いてみよっか」
そう決まるとラミカは男の人に駆け寄り、話を聞くことを伝える。
そうすると男の人は慌てた様子でどこかに走り去っていく。
「ありゃ?どったの?」
「詳しい話をするから村長を呼んでくるんだって」
まぁ、村全体に何かあったって話っぽいし、責任者が出てくるのは当然だね。
数分後、男の人に連れられて初老の男性がこちらに近づいてくる。
思ったより若い印象だけど、あの人が村長かな。
「お待たせして申し訳ない、冒険者の方々が来たという事だが………」
「村長、この子達がそうみたいです」
男の人に促されて村長が私達を見る、するとみるみる
不審そうな目に変わって行く。
「まだ年端もいかぬ女ではないか、本当に彼女らが冒険者なのか?」
「ええ、ラミカの話ならばそうだと………」
村長の言葉にフィルが少しむっとした顔をする。
こらこら、神官なんだからそんな事で怒っちゃだめだよ。
まぁ、女冒険者は少ない上に私達みたいな小娘だったら
そう言われても仕方ないかな。
「信用できないのでしたらこれを、冒険者証です」
「ふむ………」
見た目で信用できないのなら確固たる証を示せばいい、れっきとした
国の発行してる身分証だからこれ以上ない証明だしね。
「………確かに。いや、疑ってすまんかった」
「いえ、お気になさらず」
村長は過ちを直ぐに認め、私達に頭を下げる。
「それで、私達冒険者に話とは一体何でしょうか?」
「実は最近、竜神様のお供え物を強奪する不届き物が現れての」
………ん?竜神?何それ
「ああ、ここジダの村では100年くらい前から北の山の麓に竜が住み始めた
と言う言い伝えがあってね」
私の疑問にラミカがすかさず答える。
竜………って事はドラゴンか何かなのかな?
まぁ、異世界ならドラゴンがいても不思議じゃないけど。
「その竜神様は当時村を襲っていた魔物を退治してくださり、そして
村を守るために山の麓を住処となさって下さったのだ」
ふ~ん、ドラゴンって言ってもそんな狂暴じゃない?
人を守るドラゴンってのもいるんだねぇ。
「村の人間は竜神様に感謝の意を示すため、毎月決まった日に
村の女に供物を届けさせる様になったのだが………」
「最近、その供物を狙って女に襲い掛かる輩が出てきて
竜神様に供物を届けることが出来なくて困ってたんだ」
村長の説明に男の人が補完する。
確かにそれは冒険者に頼むべき事柄だけど………
「成程、そう言う事ですか。
ですがそれなら供物を届けるのを男性にして人数を増やせばいいのでは?」
私の指摘に村長は首を振り
「それは出来んのだ。
竜神様は何故か女が行かねば姿を見せぬ、それも極短期間に尾の先のみ
現して下さるのだ」
「なんか、それを聞くとシャイだけどスケベなドラゴンって印象だねぇ」
マリスの指摘に私とラミカは思わず吹き出す。
マリス………アンタなんつー表現をするのよ。
「それで、供物を届けられないのは分かりましたけど
襲われた女性はどうなったのですか?」
「供物さえ渡せば賊は直ぐに退くらしくで今の処は何もされておらん
不幸中の幸い、と言っていいのかわからんがの」
「そうですか………」
女性が心配だったのだろう、フィルは胸をなでおろした様子だ。
「このままだと竜神様がお怒りになるやもしれぬ
早急に賊を排除して供物を届けたいのだが………」
「その賊を私達にどうにかして欲しいって事ですね、話は分かりました」
「報酬も可能な限り用意する、頼まれてはくれんか?」
さて、どうしたものかな。
最終的な決定権はラミカにあるけど、受けるべきかどうか………
「どうしよっか、供物だけ狙うって事は
少人数の盗賊、しかも戦いに慣れてないって感じだけど」
「そうなの?」
「やってることがセコいからね、もし慣れてたらそもそもこんな事せずに
冒険者辺りになった方がずっと稼げそうだし、大人数だったら
この村を襲った方がずっと実入りはいい筈だしね」
「まぁそうだけど………結構えげつない事を平気で言うね、レンって」
「現実的で可愛げがないだけだよ、それでどうする?
私達はラミカの決定に従うよ」
「む~………」
ラミカは再び考え込む、きっと商人らしく色々な損得勘定を計算してるのだろう。
「私個人としては余計な事に首を突っ込まずに依頼を終わらせたいんだけどね」
「マリスは逆だね~、面白そうだし報酬額も増えるしね」
フィルとマリスがそれぞれ意見を言う、全く正反対なのがこの2人らしいね。
「レンはどうしたいの?」
悩んでいたラミカが私に聞いて来る、その表情から恐らく結論は出たみたいだけど
私にも聞くって律儀な性格だね。
「私としては受けたほうがいいと思う、ドラゴンと戦闘なら絶対断るけど
手慣れてない賊相手の退治で報酬貰えるなら有難いし、何より
ラミカはもう受けるって決めたんでしょ?」
私の言葉に、ラミカは実に商人らしい強かな笑みを浮かべる。
「あはは、バレてたか
まぁ私としても依頼を受けてくれた方この村での信用も上がるし
商人としてはいいチャンスなんだよね、レン達が失敗しなければだけど」
「絶対大丈夫、とは言わないけど努力はしてみるよ」
「それで十分だよ、それじゃ村長さんに受けるって伝えるね」
そう言ってラミカは村長さんに意向を伝える。
さて、いきなりの追加依頼だけど頑張っていきますか。
ラミカが早速馬車から降り、馬を繋げて目的地らしき家へ歩いていく。
そして家の前で作業をしてる男性を見つけると明るい声で話しかけた。
「ゼランさ~ん、野菜の買い付けに来たよ~」
「おおラミカちゃん、予定よりずいぶんと早い到着じゃないか」
既に見知った顔らしく親しげに会話をするラミカと男の人。
邪魔するのも何だと思い、私達は少し離れた場所で話が終わるのを待つ。
「えっ?最近の収穫量ってこれだけなの?」
「ああ、ここ数か月は長雨が続いてなぁ、あまり多くは出来なかったんだよ」
何か世知辛い話が聞こえてくるね。
まぁ、関係ない私達が首を突っ込むのもアレだし、村の風景を眺めてよう。
………ってこらフィル、隙を見て私の指に指を絡めてるんじゃあないよ。
そしてマリス、それを見て楽しそうに笑わないでよ、もう。
「ん?ラミカちゃん、あの人達はお友達かい?」
と、ラミカと話していた男の人が私達に気付く。
「ああ、あの子達は私の護衛で来てる冒険者だよ
ああ見えて結構強いんだよ、あの子達」
「冒険者!?」
男の人が驚いた風に私達を凝視する。
ホントに女性の冒険者って珍しいみたいだねぇ。
「珍しいよね、あんな女の子が冒険者だなんて
けど下手な男冒険者より強かったし安心できたよ」
「た、確かにそうだが………そうか、冒険者か………」
「ん?ゼランさん何かあったの?」
男の人が考え込む仕草をしながらこちらをチラチラと見る。
ん?何かあったのかな?
「ラミカちゃん、悪いがあの人達と少し話をさせて貰っていいかな
実は村で困ったことが起きていてね………」
「私は別にいいけど………ちょっと待ってて」
男の人と話し終えたラミカはこちらへ向かってくる。
「ん~っと、何かゼランさんがレン達と話したいって言ってるけど、どうする?
なんか村で困ってることが起こってるんだって」
あら、何か厄介事が起こってるんだ。
う~ん、話を聞くだけなら別に構わないけど、今はラミカの護衛中なんだよね。
「話を聞くだけなら構わないよ~、ただそれがもし依頼なら
受けるかどうかはラミカお姉ちゃんの判断になるけど」
「え、私?」
「そうね、今の私達の依頼人はラミカだし、行動の決定権もラミカにあるわ
無責任な様だけど、ラミカが決めて欲しいわね」
「う、う~ん………」
フィルとマリスの言葉にラミカは悩み始める。
とは言え2人の言葉は尤もだし、私達が勝手に決める訳にはいかない。
「よし、一先ず話を聞こっか
3人には悪いけど、せっかくいい取引ができ始めたとこだから
ここで信用を落とす訳にはいかないからね
受ける受けないは話を聞いてからでも遅くは無いだろうし」
「了解、んじゃ話を聞いてみよっか」
そう決まるとラミカは男の人に駆け寄り、話を聞くことを伝える。
そうすると男の人は慌てた様子でどこかに走り去っていく。
「ありゃ?どったの?」
「詳しい話をするから村長を呼んでくるんだって」
まぁ、村全体に何かあったって話っぽいし、責任者が出てくるのは当然だね。
数分後、男の人に連れられて初老の男性がこちらに近づいてくる。
思ったより若い印象だけど、あの人が村長かな。
「お待たせして申し訳ない、冒険者の方々が来たという事だが………」
「村長、この子達がそうみたいです」
男の人に促されて村長が私達を見る、するとみるみる
不審そうな目に変わって行く。
「まだ年端もいかぬ女ではないか、本当に彼女らが冒険者なのか?」
「ええ、ラミカの話ならばそうだと………」
村長の言葉にフィルが少しむっとした顔をする。
こらこら、神官なんだからそんな事で怒っちゃだめだよ。
まぁ、女冒険者は少ない上に私達みたいな小娘だったら
そう言われても仕方ないかな。
「信用できないのでしたらこれを、冒険者証です」
「ふむ………」
見た目で信用できないのなら確固たる証を示せばいい、れっきとした
国の発行してる身分証だからこれ以上ない証明だしね。
「………確かに。いや、疑ってすまんかった」
「いえ、お気になさらず」
村長は過ちを直ぐに認め、私達に頭を下げる。
「それで、私達冒険者に話とは一体何でしょうか?」
「実は最近、竜神様のお供え物を強奪する不届き物が現れての」
………ん?竜神?何それ
「ああ、ここジダの村では100年くらい前から北の山の麓に竜が住み始めた
と言う言い伝えがあってね」
私の疑問にラミカがすかさず答える。
竜………って事はドラゴンか何かなのかな?
まぁ、異世界ならドラゴンがいても不思議じゃないけど。
「その竜神様は当時村を襲っていた魔物を退治してくださり、そして
村を守るために山の麓を住処となさって下さったのだ」
ふ~ん、ドラゴンって言ってもそんな狂暴じゃない?
人を守るドラゴンってのもいるんだねぇ。
「村の人間は竜神様に感謝の意を示すため、毎月決まった日に
村の女に供物を届けさせる様になったのだが………」
「最近、その供物を狙って女に襲い掛かる輩が出てきて
竜神様に供物を届けることが出来なくて困ってたんだ」
村長の説明に男の人が補完する。
確かにそれは冒険者に頼むべき事柄だけど………
「成程、そう言う事ですか。
ですがそれなら供物を届けるのを男性にして人数を増やせばいいのでは?」
私の指摘に村長は首を振り
「それは出来んのだ。
竜神様は何故か女が行かねば姿を見せぬ、それも極短期間に尾の先のみ
現して下さるのだ」
「なんか、それを聞くとシャイだけどスケベなドラゴンって印象だねぇ」
マリスの指摘に私とラミカは思わず吹き出す。
マリス………アンタなんつー表現をするのよ。
「それで、供物を届けられないのは分かりましたけど
襲われた女性はどうなったのですか?」
「供物さえ渡せば賊は直ぐに退くらしくで今の処は何もされておらん
不幸中の幸い、と言っていいのかわからんがの」
「そうですか………」
女性が心配だったのだろう、フィルは胸をなでおろした様子だ。
「このままだと竜神様がお怒りになるやもしれぬ
早急に賊を排除して供物を届けたいのだが………」
「その賊を私達にどうにかして欲しいって事ですね、話は分かりました」
「報酬も可能な限り用意する、頼まれてはくれんか?」
さて、どうしたものかな。
最終的な決定権はラミカにあるけど、受けるべきかどうか………
「どうしよっか、供物だけ狙うって事は
少人数の盗賊、しかも戦いに慣れてないって感じだけど」
「そうなの?」
「やってることがセコいからね、もし慣れてたらそもそもこんな事せずに
冒険者辺りになった方がずっと稼げそうだし、大人数だったら
この村を襲った方がずっと実入りはいい筈だしね」
「まぁそうだけど………結構えげつない事を平気で言うね、レンって」
「現実的で可愛げがないだけだよ、それでどうする?
私達はラミカの決定に従うよ」
「む~………」
ラミカは再び考え込む、きっと商人らしく色々な損得勘定を計算してるのだろう。
「私個人としては余計な事に首を突っ込まずに依頼を終わらせたいんだけどね」
「マリスは逆だね~、面白そうだし報酬額も増えるしね」
フィルとマリスがそれぞれ意見を言う、全く正反対なのがこの2人らしいね。
「レンはどうしたいの?」
悩んでいたラミカが私に聞いて来る、その表情から恐らく結論は出たみたいだけど
私にも聞くって律儀な性格だね。
「私としては受けたほうがいいと思う、ドラゴンと戦闘なら絶対断るけど
手慣れてない賊相手の退治で報酬貰えるなら有難いし、何より
ラミカはもう受けるって決めたんでしょ?」
私の言葉に、ラミカは実に商人らしい強かな笑みを浮かべる。
「あはは、バレてたか
まぁ私としても依頼を受けてくれた方この村での信用も上がるし
商人としてはいいチャンスなんだよね、レン達が失敗しなければだけど」
「絶対大丈夫、とは言わないけど努力はしてみるよ」
「それで十分だよ、それじゃ村長さんに受けるって伝えるね」
そう言ってラミカは村長さんに意向を伝える。
さて、いきなりの追加依頼だけど頑張っていきますか。
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