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第1章 異世界
12話 芸術
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とにかくすごく強い武器なのだと思う、俺にとっては遠距離攻撃というだけでも恐怖が和らぎとても有難い事だというのに。
ともかく、森の中で使うにはいささか問題があるので、俺は場所を移し南にある平原へと向かった。
『よしやるかぁ!』と意気込んで赤い矢を取り出した。
ここに出現する魔物は【コボルト】と呼ばれる二足で走り回る耳の長い犬族だ。
狼であるウルフも賢い魔物なのだが、それ以上に知能が高く、剣や鎧を装備している個体も多い。
しかも個別ではなく集団で行動することの多い魔物なのだ。
それでもこのコボルトはゴブリンよりは弱い魔物だとされている。
それは、ゴブリンやウルフの一撃は致命傷となる攻撃が多いからに他ならない。
【一発でももらえば命は無いと思え】
駆け出しの冒険者にはよく聞かされる言葉なのだ。
遠くに3匹のコボルト達が見えた。
「うーん、多分コボルト…」
誤って冒険者でも射ようものなら、俺は何と言って詫びれば良いのだろうか…。
いつでも撃てるよう構え、前へと進む。
そういえば、フレイムボムは簡単な衝撃で爆発をおこすらしいのだけど、その危険物から作られたこの矢はどうなんだろうか…。
身を低くして20mほどの位置まで近づいた。
スライムの時は10mまで近づいたものだから爆風が凄まじかったが、この距離なら少し熱いくらいで済むだろう…しかし3匹か…。
1匹を射止めた後を想像しなくてはならない。
頭の中で第2射、3射目のイメージを持ち手に力が入る。
一息いれ…射る!瞬間インベントリから新たに矢を取り出し右手で持つ。
『…ズーーーーン!!』
爆発で大きく土煙が上がり、視界を遮られてしまう。
「しまった!」
見えなければ狙いが付けられない、急に飛び出してきても対処できるかわからない…。
さらには今の音で周りから別の魔物が来るかもしれない…。
そんな考えが頭を巡り、半ばパニックになってしまう。
もうもうと上がっていた土煙は、その勢いを弱め、うっすらと魔物のいた位置が見えるようになっていった。
「えー…っと、倒した?ってことかな」
3匹のコボルト達の姿はなかった。
確認をするためにインベントリを見ると、ちゃんと3つの証【コボルトの耳】が入っていた。
隠れていたり逃げたりという可能性も消えたようだ。
一安心して周りに他の魔物が見えない事を確認すると、少し歩き、またコボルトの群れを見つける。
俺は、それを何回か繰り返していた。
ゴブリンスリンガーの威力は(いや、もしかしたら矢の威力かもしれないが…)よーくわかった。
これは非常に強い、接近された時に間違って射たなければ…接近時は射たなければ…うん、これ本当に大丈夫なのか??
そう思うと怖くなって通常の矢に持ち替えている自分がいたのだった。
ゴブリンスリンガーは通常の矢でも非常に強力だった。
一発でコボルトを倒すことができる上、次の一矢まではそう時間がかからない。
俺は格好つけながら右手に4本の矢を携え、いつでも蓮撃できるぞ、といったような感じで暮れ始める頃まで狩りに没頭したのだった。
さぁ帰ろうかなと思った時、目線の先にコボルトの集団が見えた。
それも5匹や10匹ではない…おそらく20近い数がいるだろう。
もう少し近づいてみると、何匹かが食事をしているようで、周りの多数のコボルトは食事を待っているかのような光景だった。
食べているものが何かはわからないが、おそらく小動物のようなものだろうと思う。
20匹のコボルトだとどのくらい経験値がもらえるのだろうか…。
期待で心音が高鳴っているのが自分でも感じられた。
ここで狩りをしてしばらくするとレベルは9になった。
その後も何十ものコボルトを相手にしていた俺は『ついにレベル10に達するかもしれない』という気持ちがあったのだ。
すぐに構え、赤い矢を放つ。
広範囲を一撃で沈めることは難しいだろうと、次の一撃も間をおかず放ってやった。
『…チュドーーーン!…ドーーーーン!!』
生き残りが向かってくることも想定し、普通の矢を数本取り出し構えていたのだけれど、心配するまでもなく全てのコボルト達が息絶えているようだった。
期待通りにレベルが10になったのだから胸踊ってしまう。
ここで覚えられるスキルは【鑑定】スキル。
これがあると、強い武器かどうかだけでなく、特別な効果が付いているかどうかまでわかってしまう。
仕方なく使った装備が呪われていたり、回復アイテムかと思ったら毒薬だったりすることが無いのだ。
雑貨屋に売っていた調合用の毒草は、【毒草】なんて安易な名前じゃなく【スイセン草】という名前で、時折食用の草と間違えて食べて死んでしまう冒険者もいると言うのだから恐ろしい。
レンジャーで良かった、と思える一つがこのスキルに他ならない。
他職業の【近接攻撃力50%増し】とか、直接威力の上がるものも羨ましくはあるのだが、【鑑定】は命を無駄にしない為に、すごく役に立つスキルなのである。
小さくガッツポーズをして、帰ってゆっくり鑑定スキルを楽しもうとしていた。
「…ゲホッゲホッ…なんやこの爆発…」
その時、少し離れた草むらの方から、見たことのある三角帽子が見えた。
風下だったせいか、モロに土埃を被ったその魔法使いローズは、俺を見るやいなや…。
「はっ…、爆弾魔ってあんさんのことやったんか!やっぱりなんか怪しい思っとったわー。
止めてや、殺さんといてや、ってか何しとんねんっ。
ここはコボルトがわんさか出るんやで、ペーペーのあんさんにはまだ早いやろ!」
奥からもう一人、ドルヴィンだった。
「マジか、シュウが爆弾魔(笑)」
その呼び名は不名誉だ、こんなに強い武器なのに…。
ちょっと反論しておくか。
「いやさ、こんなに強いのに誰も使ってない方がおかしいよな。
コボルトの集団も余裕だったよ、お陰でレベルも10まで上がったし」
は?といった表情だった。
どんなに早い冒険者でもレベル10になるには半年はかかる。
スキルもほとんど覚えていないうちは、スライム以外を相手にすることが難しいのだから。
え?強い武器防具揃えりゃゴブリンとかも余裕なんじゃないの?とか思ったのだけど…。
ドルヴィンが使っている長剣でも、せいぜい【この一番安い短剣】の2倍くらいの威力しか無いのだとか。
当然防具もしかり。
つまりレベルが低いうちは、装備の脆いところに一撃もらって即死という危険があるのだそうで、危険すぎて誰も強い敵とは戦おうとはしないのだった。
神官を職業としている人間は経験値を数値化して見ることができる者もいて、レベル10になるには20950の経験値が必要らしい、ちなみにスライムは1匹の経験値は1。
俺は1匹あたり200も500もくれるコボルトやゴブリンを倒してきたのだから、そりゃ早く上がっても不思議ではない。
「ゴブリンスリンガーとこの矢で瞬殺だったけど…」
信じてもらえてないので武器を見せてみる。
「なんやその武器、それに赤い矢なんて聞いたことないわ」
「うん、ボーガン…かな?だけどそんなに強いなんて聞かないなぁ」
2人とも知らない武器らしい、そんなに珍しいのだろうか?
せっかく【鑑定】スキルも手に入れたし、見てみることにしてみたのだ。
「まぁ、その話は帰ってからやろうぜ。
もうじきスケルトンどもが現れる時間だからな」
暗くなりかけていたことを忘れている俺にドルヴィンが言ってくれた。
空間に現れたゴブリンスリンガーの情報はまた後で改めて確認することに。
俺たちは一旦街に戻り、ギルドへ着いたのだけれど、報告も後回しに一杯呑みながら会話をしていたのだった。
「えーっと…【ゴブリンスリンガー®️】、®️はレアってことみたい、横にカッコして(レア)って書いてある。
攻撃力32だってさ」
またも『は?』というような表情をされる。
ローズがすかさず発言する。
「馬鹿なこといいなーや、ドルヴィンの長剣ですら攻撃力は15前後や言われてるんやで!ウチのエンチャントで強化して、やで!」
「うーん、でもそれはゴブリンスリンガーの攻撃力だから【矢】の分も加わるんだろ?」
ドルヴィンが続けざまに問う。
「そうみたい、あと属性は矢に依存みたいだから火属性の矢を使うと火属性になるみたい」
「じゃあ赤い矢はなんなんや?」
ローズが興奮気味になってきた。
「えーっとEXPフレイムアロー、これもレアみたい」
ーーーーーーーーーーーー
EXPフレイムアロー:正式名称は、【EXPLOSIVE FLAME ARROW】爆炎の矢、着弾した対象を中心に炎による大きな爆発を巻き起こす
攻撃力15(爆炎ダメージ25)いずれも炎属性
ーーーーーーーーーーーー
「俺の別称は、【爆弾魔】から【ホラ吹き】になった」
「そやな、あんさんホラ吹きやわ、ありえへんし明日から門番にそう呼んでもらうよう言っとくわ」
「やめてっ?!」
ともかく、森の中で使うにはいささか問題があるので、俺は場所を移し南にある平原へと向かった。
『よしやるかぁ!』と意気込んで赤い矢を取り出した。
ここに出現する魔物は【コボルト】と呼ばれる二足で走り回る耳の長い犬族だ。
狼であるウルフも賢い魔物なのだが、それ以上に知能が高く、剣や鎧を装備している個体も多い。
しかも個別ではなく集団で行動することの多い魔物なのだ。
それでもこのコボルトはゴブリンよりは弱い魔物だとされている。
それは、ゴブリンやウルフの一撃は致命傷となる攻撃が多いからに他ならない。
【一発でももらえば命は無いと思え】
駆け出しの冒険者にはよく聞かされる言葉なのだ。
遠くに3匹のコボルト達が見えた。
「うーん、多分コボルト…」
誤って冒険者でも射ようものなら、俺は何と言って詫びれば良いのだろうか…。
いつでも撃てるよう構え、前へと進む。
そういえば、フレイムボムは簡単な衝撃で爆発をおこすらしいのだけど、その危険物から作られたこの矢はどうなんだろうか…。
身を低くして20mほどの位置まで近づいた。
スライムの時は10mまで近づいたものだから爆風が凄まじかったが、この距離なら少し熱いくらいで済むだろう…しかし3匹か…。
1匹を射止めた後を想像しなくてはならない。
頭の中で第2射、3射目のイメージを持ち手に力が入る。
一息いれ…射る!瞬間インベントリから新たに矢を取り出し右手で持つ。
『…ズーーーーン!!』
爆発で大きく土煙が上がり、視界を遮られてしまう。
「しまった!」
見えなければ狙いが付けられない、急に飛び出してきても対処できるかわからない…。
さらには今の音で周りから別の魔物が来るかもしれない…。
そんな考えが頭を巡り、半ばパニックになってしまう。
もうもうと上がっていた土煙は、その勢いを弱め、うっすらと魔物のいた位置が見えるようになっていった。
「えー…っと、倒した?ってことかな」
3匹のコボルト達の姿はなかった。
確認をするためにインベントリを見ると、ちゃんと3つの証【コボルトの耳】が入っていた。
隠れていたり逃げたりという可能性も消えたようだ。
一安心して周りに他の魔物が見えない事を確認すると、少し歩き、またコボルトの群れを見つける。
俺は、それを何回か繰り返していた。
ゴブリンスリンガーの威力は(いや、もしかしたら矢の威力かもしれないが…)よーくわかった。
これは非常に強い、接近された時に間違って射たなければ…接近時は射たなければ…うん、これ本当に大丈夫なのか??
そう思うと怖くなって通常の矢に持ち替えている自分がいたのだった。
ゴブリンスリンガーは通常の矢でも非常に強力だった。
一発でコボルトを倒すことができる上、次の一矢まではそう時間がかからない。
俺は格好つけながら右手に4本の矢を携え、いつでも蓮撃できるぞ、といったような感じで暮れ始める頃まで狩りに没頭したのだった。
さぁ帰ろうかなと思った時、目線の先にコボルトの集団が見えた。
それも5匹や10匹ではない…おそらく20近い数がいるだろう。
もう少し近づいてみると、何匹かが食事をしているようで、周りの多数のコボルトは食事を待っているかのような光景だった。
食べているものが何かはわからないが、おそらく小動物のようなものだろうと思う。
20匹のコボルトだとどのくらい経験値がもらえるのだろうか…。
期待で心音が高鳴っているのが自分でも感じられた。
ここで狩りをしてしばらくするとレベルは9になった。
その後も何十ものコボルトを相手にしていた俺は『ついにレベル10に達するかもしれない』という気持ちがあったのだ。
すぐに構え、赤い矢を放つ。
広範囲を一撃で沈めることは難しいだろうと、次の一撃も間をおかず放ってやった。
『…チュドーーーン!…ドーーーーン!!』
生き残りが向かってくることも想定し、普通の矢を数本取り出し構えていたのだけれど、心配するまでもなく全てのコボルト達が息絶えているようだった。
期待通りにレベルが10になったのだから胸踊ってしまう。
ここで覚えられるスキルは【鑑定】スキル。
これがあると、強い武器かどうかだけでなく、特別な効果が付いているかどうかまでわかってしまう。
仕方なく使った装備が呪われていたり、回復アイテムかと思ったら毒薬だったりすることが無いのだ。
雑貨屋に売っていた調合用の毒草は、【毒草】なんて安易な名前じゃなく【スイセン草】という名前で、時折食用の草と間違えて食べて死んでしまう冒険者もいると言うのだから恐ろしい。
レンジャーで良かった、と思える一つがこのスキルに他ならない。
他職業の【近接攻撃力50%増し】とか、直接威力の上がるものも羨ましくはあるのだが、【鑑定】は命を無駄にしない為に、すごく役に立つスキルなのである。
小さくガッツポーズをして、帰ってゆっくり鑑定スキルを楽しもうとしていた。
「…ゲホッゲホッ…なんやこの爆発…」
その時、少し離れた草むらの方から、見たことのある三角帽子が見えた。
風下だったせいか、モロに土埃を被ったその魔法使いローズは、俺を見るやいなや…。
「はっ…、爆弾魔ってあんさんのことやったんか!やっぱりなんか怪しい思っとったわー。
止めてや、殺さんといてや、ってか何しとんねんっ。
ここはコボルトがわんさか出るんやで、ペーペーのあんさんにはまだ早いやろ!」
奥からもう一人、ドルヴィンだった。
「マジか、シュウが爆弾魔(笑)」
その呼び名は不名誉だ、こんなに強い武器なのに…。
ちょっと反論しておくか。
「いやさ、こんなに強いのに誰も使ってない方がおかしいよな。
コボルトの集団も余裕だったよ、お陰でレベルも10まで上がったし」
は?といった表情だった。
どんなに早い冒険者でもレベル10になるには半年はかかる。
スキルもほとんど覚えていないうちは、スライム以外を相手にすることが難しいのだから。
え?強い武器防具揃えりゃゴブリンとかも余裕なんじゃないの?とか思ったのだけど…。
ドルヴィンが使っている長剣でも、せいぜい【この一番安い短剣】の2倍くらいの威力しか無いのだとか。
当然防具もしかり。
つまりレベルが低いうちは、装備の脆いところに一撃もらって即死という危険があるのだそうで、危険すぎて誰も強い敵とは戦おうとはしないのだった。
神官を職業としている人間は経験値を数値化して見ることができる者もいて、レベル10になるには20950の経験値が必要らしい、ちなみにスライムは1匹の経験値は1。
俺は1匹あたり200も500もくれるコボルトやゴブリンを倒してきたのだから、そりゃ早く上がっても不思議ではない。
「ゴブリンスリンガーとこの矢で瞬殺だったけど…」
信じてもらえてないので武器を見せてみる。
「なんやその武器、それに赤い矢なんて聞いたことないわ」
「うん、ボーガン…かな?だけどそんなに強いなんて聞かないなぁ」
2人とも知らない武器らしい、そんなに珍しいのだろうか?
せっかく【鑑定】スキルも手に入れたし、見てみることにしてみたのだ。
「まぁ、その話は帰ってからやろうぜ。
もうじきスケルトンどもが現れる時間だからな」
暗くなりかけていたことを忘れている俺にドルヴィンが言ってくれた。
空間に現れたゴブリンスリンガーの情報はまた後で改めて確認することに。
俺たちは一旦街に戻り、ギルドへ着いたのだけれど、報告も後回しに一杯呑みながら会話をしていたのだった。
「えーっと…【ゴブリンスリンガー®️】、®️はレアってことみたい、横にカッコして(レア)って書いてある。
攻撃力32だってさ」
またも『は?』というような表情をされる。
ローズがすかさず発言する。
「馬鹿なこといいなーや、ドルヴィンの長剣ですら攻撃力は15前後や言われてるんやで!ウチのエンチャントで強化して、やで!」
「うーん、でもそれはゴブリンスリンガーの攻撃力だから【矢】の分も加わるんだろ?」
ドルヴィンが続けざまに問う。
「そうみたい、あと属性は矢に依存みたいだから火属性の矢を使うと火属性になるみたい」
「じゃあ赤い矢はなんなんや?」
ローズが興奮気味になってきた。
「えーっとEXPフレイムアロー、これもレアみたい」
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EXPフレイムアロー:正式名称は、【EXPLOSIVE FLAME ARROW】爆炎の矢、着弾した対象を中心に炎による大きな爆発を巻き起こす
攻撃力15(爆炎ダメージ25)いずれも炎属性
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「俺の別称は、【爆弾魔】から【ホラ吹き】になった」
「そやな、あんさんホラ吹きやわ、ありえへんし明日から門番にそう呼んでもらうよう言っとくわ」
「やめてっ?!」
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