110 / 115
111話 スケサン・エクスペディション3
しおりを挟む
スケサンと合流してからのムラトの動きは素早かった。
山塞を手早く片づけ、山を下る。
そのまま平地を進み、半日ほどで廃村に陣取った。
非戦闘員は近くの岩場に身を隠すようだ。
このもの慣れた様子にはさすがのスケサンも感心するほかはない。
ムラトの手勢は少ないが、スケルトン隊が届けた武具を身につけ士気は高い。
優れた装備は兵を勇気づけるのだ。
彼らは初めこそスケルトン隊を恐れ、遠巻きにしていた。
だが『魔王ベルク』からの援軍と知り、また一糸乱れぬスケルトンの統率を間近で見ることにより、すぐに恐れは畏怖に変わったようだ。
しきりに「強そうだな」「立派な兜だ」などとヒソヒソとささやき合っている。
「ふむ、山塞はあのままかね?」
スケサンの問いにムラトは「分隊もいるのだ、また使うこともある」と素っ気なく答えた。
どうやら分隊とは名ばかりで、ほぼ独立した存在らしい。
「この廃村は我らに襲撃され、放棄されたのだ。俺が単独で襲い、半年後に奴隷だったブタ人と襲った」
ムラトの言葉にスケサンは「そうか」と頷いた。
恐らく奴隷の報復は凄惨なモノだったのだろう。
この廃村に無事な建物はない。
「して、どこに戦を仕掛けるのだね? 正直にいえばあまり数を減らすような無理はしたくないのだ」
「そちらは手伝い戦だからな。無論だ」
ムラトは潔く「我らが矢面に立つ」と認めた。
なかなかできることではない。
(実にさわやかな武者ぶりよな)
スケサンはムラトをすっかり見直していた。
この男、とにかく戦に真摯なのだ。
『人間と戦い、勝つ』
このことのみに全力を傾け、取れる手段は可能な範囲で全て打っている。
やや傲慢なところはあるが、それは戦士としての自負ゆえのことだろう。
(ベルクやファリードどのもそうだが、このムラトは実によい。ベルクよりも会うのが先であったなら、共に戦い続けたかも知れぬな)
スケサンはムラトがスッカリと気に入ってしまった。
どうも鬼人とは波長が合うらしい。
「この先に小さな村落がある。そのすぐ先には都市だ」
ムラトはガリガリと地面に簡単な地形図を描く。
スケサンは『意外と絵心があるな』などと思わぬところで感心をした。
「この村を我らが襲う。すると、都市から援軍が出るだろう。多く見積もって200はおらぬだろう。我らは援軍を確認して引き上げる……ここを、こうだな」
ムラトは矢印をガリガリと現在地の側まで伸ばす。
「我らが、こうして退く。そこを叩いてくれ」
「なるほど、待ち伏せか。だが偽装撤退は危険が伴う。我らが敵前で迂回して半包囲する手もあるぞ?」
スケサンはガリガリと地形図に迎撃案を書き加える。
だが、この提案をムラトは「ダメだ」と一蹴した。
「こちらの数が多いと迎撃の兵が増える。下手をすれば出て来ないだろう。適度に油断を誘いたい」
「味方を見捨てるのか? バカな、それでは統治ができぬではないか」
そもそも、統治の基本とは『守ってやるから従え』だ。
それがないのに命に服したり税を納めたりするはずがないではないか。
そこをスケサンが指摘すると、ムラトは「あるではないか」と素っ気なく答えた。
「この村は2度の襲撃を受けたのだ。1度目の後に兵を配置することすらしなかったのだ」
これにはスケサンも「むう」と唸るしかない。
「兵がまわせぬとは予想よりも疫病の被害が大きいのかも知れぬな。ひょっとしたら私の知る統治体制とは全く別の可能性もあるが……」
スケサンが悩みはじめるが、ムラトにはあまり興味がないらしい。
「知らん。待ち伏せをしたいが承知か、不承知か」
この重ねての言葉にスケサンも「よかろう」と頷いた。
不思議な話ではあるが、人間の統治はここで考えても分からないことだ。
ならば考えない、これはムラトが正しい。
「補給を必要としない我らは待ち伏せに向いている。物陰に潜めば遠目からでは骸にしか見えぬからな」
「ようし、決まりだ! 始めるのは明日の朝だ!」
ムラトは威勢よく手を叩き、ゴロリと転がった。
それに倣い、配下の獣人たちも体を休めはじめる。
なかなか慣れた様子に、スケサンは「ほう」と感心した。
戦の前は気がたかぶり、しっかりと休めないものだ。
中には眠れない者もいるようだが、無理矢理にでも目をつぶり体を休めている様子が見て取れる。
「我らは見張りだ。20番台が率いる小隊は交代で周辺を警戒し、兵を伏せられる場所を探せ。他は待機し、変事に備えよ」
さすがにこの廃村で100人が伏せていては丸見えである。
周辺の地形を把握し、伏兵を置ける場所を探すのは必要なことだ。
スケサンがムラトをここまで助けるのは、個人的な感情以外にも理由がある。
『この者らを盾にし、里を守る』
これが、偵察を重ねたスケサンの答えだ。
ムラトが暴れているなら支援し、少しでも長引くように仕向ける。
今回の助太刀も、そのために必要だと判断した。
人間にムラトへの恐怖を植えつけるのだ。
(仕方あるまいよ。この世界の人間個人とは共存できても、人間社会とごちゃまぜ里は共存できぬ)
これが、スケサンの出した結論なのだ。
そのために、ムラトらにごちゃまぜ里と人間社会との間に緩衝地帯をつくらせる。
無論、人間らも反撃をするだろうが、いざとなれば付けたスケルトンに案内させて荒野に逃げ込めばよい。
スケルトンの砦に籠れば大軍とてやり過ごせるだろう。
解放奴隷たちの中継地として拓くつもりだった里も、本格的にムラトへ後方支援を行う基地にすればよい。
繁殖力の旺盛なブタ人が後方で数を増やせば『解放者』ムラトのために馳せ参じる者も増えるだろう。
いや、そう教育すればよい。
(ベルクやアシュリンは嫌がるであろうが……)
そう、これはスケサンの独断だ。
わがままといってもよい。
(あの里は優しい夢の世界ゆえ、な)
夢の世界を守るために、現実は少しでも離しておきたい。
(これが、私の最後の仕事になるだろうよ)
スケサンは密かに決意を固めていた。
■■■■
絵心
絵に対する理解や嗜み、または絵を好む気持ちのこと。
よく勘違いされるが画力のことではない。
ムラトが描いた地図はごく簡素なものと思われるが、要諦をよく掴んでおり、スケサンは過不足なく理解できた。
恐らく地形に対する観察力があるのだろう。
ちなみに絵が下手なのはアシュリンなのだが、この設定を使うときがくるのだろうか。
山塞を手早く片づけ、山を下る。
そのまま平地を進み、半日ほどで廃村に陣取った。
非戦闘員は近くの岩場に身を隠すようだ。
このもの慣れた様子にはさすがのスケサンも感心するほかはない。
ムラトの手勢は少ないが、スケルトン隊が届けた武具を身につけ士気は高い。
優れた装備は兵を勇気づけるのだ。
彼らは初めこそスケルトン隊を恐れ、遠巻きにしていた。
だが『魔王ベルク』からの援軍と知り、また一糸乱れぬスケルトンの統率を間近で見ることにより、すぐに恐れは畏怖に変わったようだ。
しきりに「強そうだな」「立派な兜だ」などとヒソヒソとささやき合っている。
「ふむ、山塞はあのままかね?」
スケサンの問いにムラトは「分隊もいるのだ、また使うこともある」と素っ気なく答えた。
どうやら分隊とは名ばかりで、ほぼ独立した存在らしい。
「この廃村は我らに襲撃され、放棄されたのだ。俺が単独で襲い、半年後に奴隷だったブタ人と襲った」
ムラトの言葉にスケサンは「そうか」と頷いた。
恐らく奴隷の報復は凄惨なモノだったのだろう。
この廃村に無事な建物はない。
「して、どこに戦を仕掛けるのだね? 正直にいえばあまり数を減らすような無理はしたくないのだ」
「そちらは手伝い戦だからな。無論だ」
ムラトは潔く「我らが矢面に立つ」と認めた。
なかなかできることではない。
(実にさわやかな武者ぶりよな)
スケサンはムラトをすっかり見直していた。
この男、とにかく戦に真摯なのだ。
『人間と戦い、勝つ』
このことのみに全力を傾け、取れる手段は可能な範囲で全て打っている。
やや傲慢なところはあるが、それは戦士としての自負ゆえのことだろう。
(ベルクやファリードどのもそうだが、このムラトは実によい。ベルクよりも会うのが先であったなら、共に戦い続けたかも知れぬな)
スケサンはムラトがスッカリと気に入ってしまった。
どうも鬼人とは波長が合うらしい。
「この先に小さな村落がある。そのすぐ先には都市だ」
ムラトはガリガリと地面に簡単な地形図を描く。
スケサンは『意外と絵心があるな』などと思わぬところで感心をした。
「この村を我らが襲う。すると、都市から援軍が出るだろう。多く見積もって200はおらぬだろう。我らは援軍を確認して引き上げる……ここを、こうだな」
ムラトは矢印をガリガリと現在地の側まで伸ばす。
「我らが、こうして退く。そこを叩いてくれ」
「なるほど、待ち伏せか。だが偽装撤退は危険が伴う。我らが敵前で迂回して半包囲する手もあるぞ?」
スケサンはガリガリと地形図に迎撃案を書き加える。
だが、この提案をムラトは「ダメだ」と一蹴した。
「こちらの数が多いと迎撃の兵が増える。下手をすれば出て来ないだろう。適度に油断を誘いたい」
「味方を見捨てるのか? バカな、それでは統治ができぬではないか」
そもそも、統治の基本とは『守ってやるから従え』だ。
それがないのに命に服したり税を納めたりするはずがないではないか。
そこをスケサンが指摘すると、ムラトは「あるではないか」と素っ気なく答えた。
「この村は2度の襲撃を受けたのだ。1度目の後に兵を配置することすらしなかったのだ」
これにはスケサンも「むう」と唸るしかない。
「兵がまわせぬとは予想よりも疫病の被害が大きいのかも知れぬな。ひょっとしたら私の知る統治体制とは全く別の可能性もあるが……」
スケサンが悩みはじめるが、ムラトにはあまり興味がないらしい。
「知らん。待ち伏せをしたいが承知か、不承知か」
この重ねての言葉にスケサンも「よかろう」と頷いた。
不思議な話ではあるが、人間の統治はここで考えても分からないことだ。
ならば考えない、これはムラトが正しい。
「補給を必要としない我らは待ち伏せに向いている。物陰に潜めば遠目からでは骸にしか見えぬからな」
「ようし、決まりだ! 始めるのは明日の朝だ!」
ムラトは威勢よく手を叩き、ゴロリと転がった。
それに倣い、配下の獣人たちも体を休めはじめる。
なかなか慣れた様子に、スケサンは「ほう」と感心した。
戦の前は気がたかぶり、しっかりと休めないものだ。
中には眠れない者もいるようだが、無理矢理にでも目をつぶり体を休めている様子が見て取れる。
「我らは見張りだ。20番台が率いる小隊は交代で周辺を警戒し、兵を伏せられる場所を探せ。他は待機し、変事に備えよ」
さすがにこの廃村で100人が伏せていては丸見えである。
周辺の地形を把握し、伏兵を置ける場所を探すのは必要なことだ。
スケサンがムラトをここまで助けるのは、個人的な感情以外にも理由がある。
『この者らを盾にし、里を守る』
これが、偵察を重ねたスケサンの答えだ。
ムラトが暴れているなら支援し、少しでも長引くように仕向ける。
今回の助太刀も、そのために必要だと判断した。
人間にムラトへの恐怖を植えつけるのだ。
(仕方あるまいよ。この世界の人間個人とは共存できても、人間社会とごちゃまぜ里は共存できぬ)
これが、スケサンの出した結論なのだ。
そのために、ムラトらにごちゃまぜ里と人間社会との間に緩衝地帯をつくらせる。
無論、人間らも反撃をするだろうが、いざとなれば付けたスケルトンに案内させて荒野に逃げ込めばよい。
スケルトンの砦に籠れば大軍とてやり過ごせるだろう。
解放奴隷たちの中継地として拓くつもりだった里も、本格的にムラトへ後方支援を行う基地にすればよい。
繁殖力の旺盛なブタ人が後方で数を増やせば『解放者』ムラトのために馳せ参じる者も増えるだろう。
いや、そう教育すればよい。
(ベルクやアシュリンは嫌がるであろうが……)
そう、これはスケサンの独断だ。
わがままといってもよい。
(あの里は優しい夢の世界ゆえ、な)
夢の世界を守るために、現実は少しでも離しておきたい。
(これが、私の最後の仕事になるだろうよ)
スケサンは密かに決意を固めていた。
■■■■
絵心
絵に対する理解や嗜み、または絵を好む気持ちのこと。
よく勘違いされるが画力のことではない。
ムラトが描いた地図はごく簡素なものと思われるが、要諦をよく掴んでおり、スケサンは過不足なく理解できた。
恐らく地形に対する観察力があるのだろう。
ちなみに絵が下手なのはアシュリンなのだが、この設定を使うときがくるのだろうか。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
【完結】天候を操れる程度の能力を持った俺は、国を富ませる事が最優先!~何もかもゼロスタートでも挫けずめげず富ませます!!~
udonlevel2
ファンタジー
幼い頃から心臓の悪かった中村キョウスケは、親から「無駄金使い」とののしられながら病院生活を送っていた。
それでも勉強は好きで本を読んだりニュースを見たりするのも好きな勤勉家でもあった。
唯一の弟とはそれなりに仲が良く、色々な遊びを教えてくれた。
だが、二十歳までしか生きられないだろうと言われていたキョウスケだったが、医療の進歩で三十歳まで生きることができ、家での自宅治療に切り替わったその日――階段から降りようとして両親に突き飛ばされ命を落とす。
――死んだ日は、土砂降りの様な雨だった。
しかし、次に目が覚めた時は褐色の肌に銀の髪をした5歳くらいの少年で。
自分が転生したことを悟り、砂漠の国シュノベザール王国の第一王子だと言う事を知る。
飢えに苦しむ国民、天候に恵まれないシュノベザール王国は常に飢えていた。だが幸いな事に第一王子として生まれたシュライは【天候を操る程度の能力】を持っていた。
その力は凄まじく、シュライは自国を豊かにするために、時に鬼となる事も持さない覚悟で成人と認められる15歳になると、頼れる弟と宰相と共に内政を始める事となる――。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載中です。
無断朗読・無断使用・無断転載禁止。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる