74 / 115
75話 女房たちはうるさいぞ
しおりを挟む
翌日、俺たちはごちゃ混ぜ里に帰還し、オオカミ人の里人たちに経緯と現状を伝えた。
昨晩にスケサンが戻ったことで里人たちにもなんとなく事情が伝わっていたようだが、改めて俺の口から説明されショックを受けたようだ。
「ガイは優れた長だった。自らが残り、わずか4人で敵を苦しめた。その働きがあったから里人が逃げきることができ、俺たちは人間どもを討ち取れたんだ」
オオカミ人の里は里長ガイを頂点とし、イヌ人やコヨーテ人の上にオオカミ人がいる社会だった。
指導者的な立場にいたオオカミ人は最後まで里人をかばい続けたのだ。
「里長としてガイの行動は俺の手本だ。これからもオオカミ人の里が困ったときは必ず手を貸すぞ、なんでもいってほしい」
さめざめと泣く里人に声をかけ「飯を食っていけ」と館で食事をふるまった。
悲しいときに腹を減らしてはいけない。
オオカミ人の里はガイの息子を新たな里長とし、皆で支えるそうだ。
里を拓いてから産まれたガイの息子はまだ幼いが、成長するまで他のオオカミ人が交代で代理として村を守るらしい。
「そうか、強くなれよ。名前は?」
俺が名を訊ねると、ガイの息子は「ガイ」と答えた。
親父と同名かと思ったが(まれにある)、そうではなく元々の名前はロブというそうだ。
立派だった親父の名を継ぐと決意を表明したのだろう。
聞くところによると、このロブはオオカミ人の子供たちの中でも大人しく目だつところのない子だったらしい。
それだけに、この一言は衝撃だったらしく里人は皆が驚いていた。
ガイの霊魂がロブに力を貸したのか、幼いながらも父親の戦死に感じるものがあったのか……それは俺には分からない。
だが、彼の覚悟のほどは伝わった。
「うむ、ならば姓にするがよい。ロブ・ガイ、なかなかよいではないか」
不意に、いつの間にか現れたスケサンが口を挟む。
姓とは主に血縁集団共通の名乗りのことだが、使う種族も使わない種族もいる。
オオカミ人は姓を使わない種族であったが、スケサンのこの提案に喜んだ。
これよりオオカミ人のみならず、里人はガイという姓を名乗ることにしたらしい。
「うむ、勇士の体は朽ちても名は残る。よいことではないか」
スケサンの言葉に感謝しつつ、里人はオオカミ人の里に戻っていった。
里は戦闘の痕跡はあるが、建屋に大きな被害はない。
すぐに生活は元通りになるだろう。
「これでオオカミ人の里はまとまるだろう。だが、防衛のためにはスケルトン隊を割いて派遣せねばなるまい」
「そうだな。戦力だけでなく、指揮官としてもガイの穴は大きい。せめて兵力は送りたいが――」
スケサンの提案通りにスケルトン隊を送ってやりたいが、常駐させるには人手が足りないかもしれない。
スケルトン隊はごちゃ混ぜ里でも大切な役割を果たす衛兵なのだ。
「うむ、その辺はなんとかなるだろう。人間どもも何人かはスケルトンになろうし、逆襲をかけるのだ。また死体は増える」
どうやらリザードマンたちに色よい返事がもらえたようだ。
「そうか、なら俺も腹をくくるか。舟戦は初めてだが……まあ、なんかするよ」
「いや、海を甘く見てはいかん。よほどの不測がなければ舟戦はせぬ。あくまでも舟は移動手段だ」
なぜか叱られたが、舟戦がないなら大丈夫だろう。
舟で拠点まで向かい、襲撃し、舟で引き上げる。
これならなんとかなりそうだ。
「明日の朝、オオカミ人の里から出発するぞ。海神の件は私がなんとかしよう」
「そうか、それなら安心だな。助かるよ」
よく分からないが、海が鎮まるのならありがたい。
神の怒りとは恐ろしいもので、他の土地を占領した途端、侵略者が土地神の怒りに触れた話もある。
そのときは湧き水に毒が混じり、陣中に病が蔓延して全滅したらしい。
「拠点を攻めるなら射手を同行させるか? バーンとフィルだな」
「うむ、それなら心強い」
スケサンは「いいな、明日の朝だぞ」と念押しして去って行った。
ずいぶんと気合いが入っているようだ。
今回、人間の奇襲でいちばん怒りに燃えているのはスケサンだ。
俺も腹がたっているのは間違いないが、スケサンが前に進むので俺が一歩引いたかたちになっている。
これはちょっと珍しいかもしれない。
俺からみてもスケサンは里に対し、強い執着心を持っている。
長い長い孤独の果てに見つけた理想郷のように感じているのだろう。
それを傷つけた人間たちへの怒りが煮えたぎっているのだ。
(放っておくと拠点どころか人間の国まで襲いそうな勢いなんだよな)
俺とスケサンはいままでもコンビでいい流れを作ってきたと思う。
今回、スケサンが前に出るなら俺が重石になるのも必要なことだ。
(とりあえず俺はバーンとフィルに声をかけとくか)
2人とも狩りに出ているが、夕方になれば戻ってくるだろう。
その間、ぼーっとするのもなんなので里を見回る。
するとアシュリンがシーラを抱えて井戸端会議をしていた。
今日は彼女の体調もよさそうだ。
里の女房たちと共に実にかしましい。
アシュリンにも昨日の顛末を伝えると、ガイの戦死にショックを受けたようだ。
そして女房たちはロブのことをずいぶん感心していた。
「そんなわけで、これからはオオカミ人の里とは連絡を密にする必要があるだろう」
「わ、わかったぞ。人を行き来させて襲撃に備えよう」
アシュリンはすぐに事態の危険性を理解したようだ。
オオカミ人の里はごちゃ混ぜ里に食料の供給をしてくれる大切な隣里である。
今回のようにたびたび占領されていては大変な事態を招くだろう。
「そこで、俺はスケサンと遠征して人間の侵攻を食い止めるつもりだ」
明日、また遠征に行くことを伝えるとぶーぶーいわれたが、こればかりは仕方ない。
女房衆から「アシュリン様を大切にしろ」だの「子供を産ませて放ったらかしか」だのと叱られた。
里の中を固めるのが女の社会なら、外敵から里を守るのが男の社会だ。
これは里の運営の両輪、どちらが上という話ではない。
彼女らは里の中が円滑にまとまるように俺を注意しているのだ。
俺はさんざんに責められたが(なぜか独身のモリーも混じっていた)、バーンたちが思いの外に早く帰ってきてくれたので助かった。
正直、バーンの顔がこんなに嬉しかったのは初めてだ。
■■■■
男社会と女社会
ごちゃ混ぜ里で自然発生的に生まれたコミュニティ。
男社会はスケサンの軍事訓練を受けているものを中心とし、外敵の撃退、害獣の駆除、大がかりな狩猟などを行うグループ。
女社会はアシュリンを中心とし、炊事、洗濯、織物、子育てをメインに里の経営を担うグループ。
名前こそ『男社会』『女社会』と呼ぶが、実際には男女がハッキリと分かれているわけではない。
男社会にもトラ人妹のような女性がいるし、女社会にはコナンやウシカがいる。
性差ではなく、役割を果たすものに『男が多いから男社会』『女が多いから女社会』と呼ぶだけのようだ。
当然、双方に所属しない者もいるし、双方に所属する者もいる。
ベルクもいっているが、どちらが偉いとかではなく両方とも里の運営に必要なグループである。
昨晩にスケサンが戻ったことで里人たちにもなんとなく事情が伝わっていたようだが、改めて俺の口から説明されショックを受けたようだ。
「ガイは優れた長だった。自らが残り、わずか4人で敵を苦しめた。その働きがあったから里人が逃げきることができ、俺たちは人間どもを討ち取れたんだ」
オオカミ人の里は里長ガイを頂点とし、イヌ人やコヨーテ人の上にオオカミ人がいる社会だった。
指導者的な立場にいたオオカミ人は最後まで里人をかばい続けたのだ。
「里長としてガイの行動は俺の手本だ。これからもオオカミ人の里が困ったときは必ず手を貸すぞ、なんでもいってほしい」
さめざめと泣く里人に声をかけ「飯を食っていけ」と館で食事をふるまった。
悲しいときに腹を減らしてはいけない。
オオカミ人の里はガイの息子を新たな里長とし、皆で支えるそうだ。
里を拓いてから産まれたガイの息子はまだ幼いが、成長するまで他のオオカミ人が交代で代理として村を守るらしい。
「そうか、強くなれよ。名前は?」
俺が名を訊ねると、ガイの息子は「ガイ」と答えた。
親父と同名かと思ったが(まれにある)、そうではなく元々の名前はロブというそうだ。
立派だった親父の名を継ぐと決意を表明したのだろう。
聞くところによると、このロブはオオカミ人の子供たちの中でも大人しく目だつところのない子だったらしい。
それだけに、この一言は衝撃だったらしく里人は皆が驚いていた。
ガイの霊魂がロブに力を貸したのか、幼いながらも父親の戦死に感じるものがあったのか……それは俺には分からない。
だが、彼の覚悟のほどは伝わった。
「うむ、ならば姓にするがよい。ロブ・ガイ、なかなかよいではないか」
不意に、いつの間にか現れたスケサンが口を挟む。
姓とは主に血縁集団共通の名乗りのことだが、使う種族も使わない種族もいる。
オオカミ人は姓を使わない種族であったが、スケサンのこの提案に喜んだ。
これよりオオカミ人のみならず、里人はガイという姓を名乗ることにしたらしい。
「うむ、勇士の体は朽ちても名は残る。よいことではないか」
スケサンの言葉に感謝しつつ、里人はオオカミ人の里に戻っていった。
里は戦闘の痕跡はあるが、建屋に大きな被害はない。
すぐに生活は元通りになるだろう。
「これでオオカミ人の里はまとまるだろう。だが、防衛のためにはスケルトン隊を割いて派遣せねばなるまい」
「そうだな。戦力だけでなく、指揮官としてもガイの穴は大きい。せめて兵力は送りたいが――」
スケサンの提案通りにスケルトン隊を送ってやりたいが、常駐させるには人手が足りないかもしれない。
スケルトン隊はごちゃ混ぜ里でも大切な役割を果たす衛兵なのだ。
「うむ、その辺はなんとかなるだろう。人間どもも何人かはスケルトンになろうし、逆襲をかけるのだ。また死体は増える」
どうやらリザードマンたちに色よい返事がもらえたようだ。
「そうか、なら俺も腹をくくるか。舟戦は初めてだが……まあ、なんかするよ」
「いや、海を甘く見てはいかん。よほどの不測がなければ舟戦はせぬ。あくまでも舟は移動手段だ」
なぜか叱られたが、舟戦がないなら大丈夫だろう。
舟で拠点まで向かい、襲撃し、舟で引き上げる。
これならなんとかなりそうだ。
「明日の朝、オオカミ人の里から出発するぞ。海神の件は私がなんとかしよう」
「そうか、それなら安心だな。助かるよ」
よく分からないが、海が鎮まるのならありがたい。
神の怒りとは恐ろしいもので、他の土地を占領した途端、侵略者が土地神の怒りに触れた話もある。
そのときは湧き水に毒が混じり、陣中に病が蔓延して全滅したらしい。
「拠点を攻めるなら射手を同行させるか? バーンとフィルだな」
「うむ、それなら心強い」
スケサンは「いいな、明日の朝だぞ」と念押しして去って行った。
ずいぶんと気合いが入っているようだ。
今回、人間の奇襲でいちばん怒りに燃えているのはスケサンだ。
俺も腹がたっているのは間違いないが、スケサンが前に進むので俺が一歩引いたかたちになっている。
これはちょっと珍しいかもしれない。
俺からみてもスケサンは里に対し、強い執着心を持っている。
長い長い孤独の果てに見つけた理想郷のように感じているのだろう。
それを傷つけた人間たちへの怒りが煮えたぎっているのだ。
(放っておくと拠点どころか人間の国まで襲いそうな勢いなんだよな)
俺とスケサンはいままでもコンビでいい流れを作ってきたと思う。
今回、スケサンが前に出るなら俺が重石になるのも必要なことだ。
(とりあえず俺はバーンとフィルに声をかけとくか)
2人とも狩りに出ているが、夕方になれば戻ってくるだろう。
その間、ぼーっとするのもなんなので里を見回る。
するとアシュリンがシーラを抱えて井戸端会議をしていた。
今日は彼女の体調もよさそうだ。
里の女房たちと共に実にかしましい。
アシュリンにも昨日の顛末を伝えると、ガイの戦死にショックを受けたようだ。
そして女房たちはロブのことをずいぶん感心していた。
「そんなわけで、これからはオオカミ人の里とは連絡を密にする必要があるだろう」
「わ、わかったぞ。人を行き来させて襲撃に備えよう」
アシュリンはすぐに事態の危険性を理解したようだ。
オオカミ人の里はごちゃ混ぜ里に食料の供給をしてくれる大切な隣里である。
今回のようにたびたび占領されていては大変な事態を招くだろう。
「そこで、俺はスケサンと遠征して人間の侵攻を食い止めるつもりだ」
明日、また遠征に行くことを伝えるとぶーぶーいわれたが、こればかりは仕方ない。
女房衆から「アシュリン様を大切にしろ」だの「子供を産ませて放ったらかしか」だのと叱られた。
里の中を固めるのが女の社会なら、外敵から里を守るのが男の社会だ。
これは里の運営の両輪、どちらが上という話ではない。
彼女らは里の中が円滑にまとまるように俺を注意しているのだ。
俺はさんざんに責められたが(なぜか独身のモリーも混じっていた)、バーンたちが思いの外に早く帰ってきてくれたので助かった。
正直、バーンの顔がこんなに嬉しかったのは初めてだ。
■■■■
男社会と女社会
ごちゃ混ぜ里で自然発生的に生まれたコミュニティ。
男社会はスケサンの軍事訓練を受けているものを中心とし、外敵の撃退、害獣の駆除、大がかりな狩猟などを行うグループ。
女社会はアシュリンを中心とし、炊事、洗濯、織物、子育てをメインに里の経営を担うグループ。
名前こそ『男社会』『女社会』と呼ぶが、実際には男女がハッキリと分かれているわけではない。
男社会にもトラ人妹のような女性がいるし、女社会にはコナンやウシカがいる。
性差ではなく、役割を果たすものに『男が多いから男社会』『女が多いから女社会』と呼ぶだけのようだ。
当然、双方に所属しない者もいるし、双方に所属する者もいる。
ベルクもいっているが、どちらが偉いとかではなく両方とも里の運営に必要なグループである。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
全てを奪われ追放されたけど、実は地獄のようだった家から逃げられてほっとしている。もう絶対に戻らないからよろしく!
蒼衣翼
ファンタジー
俺は誰もが羨む地位を持ち、美男美女揃いの家族に囲まれて生活をしている。
家や家族目当てに近づく奴や、妬んで陰口を叩く奴は数しれず、友人という名のハイエナ共に付きまとわれる生活だ。
何よりも、外からは最高に見える家庭環境も、俺からすれば地獄のようなもの。
やるべきこと、やってはならないことを細かく決められ、家族のなかで一人平凡顔の俺は、みんなから疎ましがられていた。
そんなある日、家にやって来た一人の少年が、鮮やかな手並みで俺の地位を奪い、とうとう俺を家から放逐させてしまう。
やった! 準備をしつつも諦めていた自由な人生が始まる!
俺はもう戻らないから、後は頼んだぞ!
冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判
七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。
「では開廷いたします」
家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。
【完結】悪役令嬢の断罪現場に居合わせた私が巻き込まれた悲劇
藍生蕗
ファンタジー
悪役令嬢と揶揄される公爵令嬢フィラデラが公の場で断罪……されている。
トリアは会場の端でその様を傍観していたが、何故か急に自分の名前が出てきた事に動揺し、思わず返事をしてしまう。
会場が注目する中、聞かれる事に答える度に場の空気は悪くなって行って……
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完結】天候を操れる程度の能力を持った俺は、国を富ませる事が最優先!~何もかもゼロスタートでも挫けずめげず富ませます!!~
udonlevel2
ファンタジー
幼い頃から心臓の悪かった中村キョウスケは、親から「無駄金使い」とののしられながら病院生活を送っていた。
それでも勉強は好きで本を読んだりニュースを見たりするのも好きな勤勉家でもあった。
唯一の弟とはそれなりに仲が良く、色々な遊びを教えてくれた。
だが、二十歳までしか生きられないだろうと言われていたキョウスケだったが、医療の進歩で三十歳まで生きることができ、家での自宅治療に切り替わったその日――階段から降りようとして両親に突き飛ばされ命を落とす。
――死んだ日は、土砂降りの様な雨だった。
しかし、次に目が覚めた時は褐色の肌に銀の髪をした5歳くらいの少年で。
自分が転生したことを悟り、砂漠の国シュノベザール王国の第一王子だと言う事を知る。
飢えに苦しむ国民、天候に恵まれないシュノベザール王国は常に飢えていた。だが幸いな事に第一王子として生まれたシュライは【天候を操る程度の能力】を持っていた。
その力は凄まじく、シュライは自国を豊かにするために、時に鬼となる事も持さない覚悟で成人と認められる15歳になると、頼れる弟と宰相と共に内政を始める事となる――。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載中です。
無断朗読・無断使用・無断転載禁止。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる