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衝撃
しおりを挟む翼くん連絡してくれた?
「忘れてた」
何回目だろう。翼くんは連絡しなといけないって思っていないのかな。
けど、これから家族として生きていくのに挨拶って大事だよね・・・。
そんなある日、翼くんのお家に行った。
「あんた達、お兄ちゃんにお姉ちゃんに連絡したの?連絡がないって怒ってるよ。」
とお義母さんが言った。
え?
私も悪いのかな?
あんだけ言ったのに、連絡してくれなかったのは翼くん。
でも連帯責任みたいな感じなのかな
強引にでも連絡するまで言うべきだったかな?
「ごめんなさい。しっかり連絡入れます。」
私はそういいその日は自宅へ帰った。
帰りの車で、翼くんは私に謝ってきた。
「仕方ないし、今日はもう遅いから明日ちゃんと連絡してね」
とだけとりあえず伝えた。
翼くんは頷いた。
一人に挨拶するだけでこんなに大変で、翼くんは5人兄弟。
先が思いやられるな・・・。
お義母さんの言葉でちゃんと動いてくれればいいんだけどな。
次の日やっと連絡をしてくれた。
そして急遽今日挨拶に行くことになった。
また、急な話だな・・・。
仕事が終わり、私は近くのお菓子屋さんで手土産を買って帰宅した。
そしてシンプルな服に着替えて、メイクも薄めにして身支度を終えた。
翼くんはというと中々動き出さない。
めんどくさがってる感じだ。。
やっと動き始めて家を出た。
約束の時間には間に合う。
良かった。
怒ってるって言ってたからな・・・。
不安が押し寄せる。
今日行くのは一番上のお兄さんの家。
車で10分くらいの距離だ。
緊張と不安を落ち着かせる間も無くすぐについてしまった。
インターホンを鳴らして家に入る。
家に入ると、家族総出で迎えてくれた。
あれ?怒ってるのでは・・・。
一気に肩の力が抜けた。
けどまだ緊張は残っている。
「初めまして真由です。ご挨拶が遅くなってしまいごめんなさい。よろしくお願いします」
といい、手土産を渡した。
その後も、特に怒っているような素振りも無く、世間話をして終わった。
帰り際もまた来てねと笑顔で見送ってくれた。
良かった。
無事終わった。
でもなんでこんな良さそうな人たちなのにあんなに連絡も全然しないで、行くって決まってもダルそうだったのだろうか。
残るは、あと2人。
一人は片道1時間くらいの距離に住んでいる。
もう一人は30分くらいの距離。
一応私は翼くんに連絡ちゃんとしてね。と伝えた。
返事はするけど、ちょっと信用薄いな・・・。
そんなある日、私の会社の上司から結婚祝いにと晩御飯を誘われていた。
だが、いきなり翼くんの携帯に二番目のお兄さんから連絡が来た。
「今日実家に行くから、二人で挨拶に来て家でご飯でも食べよう」
と言う内容だった。
だが、上司との約束もあったので翼くんは予定があるからと断った。
それでも、滅多に来ないから少しでも顔出せないのか、と言われてしまった。
なので私たちは上司に話して1時間、時間をずらしてもらって、行くことにした。
手土産を持ち実家へ向かった。
ついて、私は挨拶を済まして手土産を渡した。
そしてその後もあったからいっぱいになりすぎない程度に少しご飯をいただいて、少し世間話もして帰った。
そのままの足で上司との待ち合わせ場所に行った。
ご飯も終わり家に帰ると翼くんの元へ連絡が。
「せっかく俺ら来たのにあんなすぐ帰るのはおかしいだろ」と
お怒りの連絡が来ていた。
あれ?でも私たち予定があるからって話はしてたし。
それも遊びに行くとかの話じゃなくて会社の人と前々から決まっていた予定があって、アポなしでいきなり来いって言われて・・・。
それはさすがに厳しくないか??
私の感覚がおかしいのかな。
上司との予定をリスケするなり、1時間ではなく2時間時間をずらしてもらうなりすべきだったのかな。
けど、上司からはお祝いしたいって事を言われてたからな・・・。
私はなんだろうなあと言う気持ちでいっぱいになった。
翼くんはというと、
「だから嫌いなんだよ」
と怒っていた。
けど、言い返せないみたいで謝るだけしかできなかったみたい。
まあでもこの反省を活かせるように頑張ろう。
あと一人。お姉さんだ。
連絡意地でもすぐにさせよう。するまで寝かせないでおこう。
そして、私は連絡させた。
挨拶をしたいからいつが大丈夫かと言う内容だ。
だが、私はお姉さんの返答に驚いた。
「忙しいし休みないし挨拶なんていらない~」だった
どうゆうこと!?
いらない???
私は理解に苦しんだ。
家族として認めないって言われてるのか?
これに関してはもう翼くんに任せることにした。
特に翼くんから何か言われることもなく時がたったある日。
お姉さんから連絡があってタイヤ交換して欲しいと言う内容だった。
ここで挨拶しよう。
と私はすぐに思った。
そしてタイヤ交換当日、お姉さんが車できた。
目の前に私は立っていた。
けど、目は一回も合わなかった。
車から降りてきたお姉さん。
挨拶をするため追いかけるが、追いつかない。
あれ?逃げられてる??
翼くんに声をかけると、
「姉さん、真由だよ」
と言ってくれてやっと目を合わせてくれた。
だから私は挨拶をした。
そしたらお姉さんが言った言葉に怒りと驚きを隠せなかった。
「あなたが真由ちゃんね、いたんだね~」
いや、目の前に私、立ってましたけど?
本当に見えていないとしたらどんだけ視野が狭いんですか?
私は一瞬でこの人は性格が悪いってわかった。
不覚な曲なるとかではなく、一線を置きたいタイプの人間だな。
私の中で完全にシャッターが閉まった。
翼くんも何も言わない。
え?なんで何も言わないの?
誰がどう見ても視界に入るところにいたのは明確だよね。
あれ?翼くんはもしかして私の味方ではない?
色んな不信感を持ちながら私は家に帰り眠りについた。
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