(R18)不良が生徒会副会長の犬になりました

たまき

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本編

犬と恋人

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「ここで遊んでやる」

床に投げられて、腹の上に乗っかられた。体重をかけられて、内臓が圧迫される。

下から見上げる安里は、それはもう楽しそうに笑ってて。

「ぅあ…、」

「…は、おい、当てんな」

安里が久しぶりすぎて興奮してるらしいそれが、乗っかっている安里の腰に当たる。当てんな、と言われても、静めることなんかできるわけもなく、逃げようとして身をよじらせても、安里にすり付ける形になるだけ。

「あさ、と…、」

「舐めろ」

「…、ん…」

口の中に、安里の指が入ってきた。味なんかはしないけど、それが褒美みたいで嬉しくて、夢中になって舐めまわした。安里の、指が、口の中に。たったそれだけで、興奮してたまらない。

「ふ…、」

「…っは、おい、でかくしすぎだ」

「…っ…!」

もう片方で、それを服越しにぐっと握られて、気持ちよさと痛さに身体が跳ねた。

そんな俺を見て、ふ、と色っぽく笑いながら、安里の手が俺のメイド服のスカートの中に忍び込んでくる。教室の外からは生徒の声が聞こえて、安里はそれ以上触ってはこなくて、その焦らされてるような時間に身体が熱くなる。
パンツまで脱がされて、すーすーする空気がモノに当たる。

「は、完勃ちだな」

「…っあさ、と…っ」

「いい顔だ」

「…っ」

安里が上に乗っかってて、安里の右手の指は俺の口のなかをいじり回してて、俺は下半身脱がされてて、安里の左手は俺の太股を撫ぜる。行き場のない熱が、身体の中で渦巻く。

「足開け」

安里が腹の上から降りて、膝を立てさせられて、その足の間に、口から出ていった安里の指が割り入ってくる。期待した場所は通りすぎて、その奥へ。

「…っ!」

思わず安里の腕を握る手に力がこもってしまって、怒られるかと思って慌てて手を離した。

そしたらその手が、安里の左手に捉えられた。それが、なんか恋人同士みたいで、ちょっと心臓がじくじく痛んだ。

安里の指がゆっくり俺の中に入ってきて、ちょっとずつ思考が薄くなる。半分くらい無意識で安里の手を握ったら、握り返してくれて、もっと心臓が跳ねた。

安里の手を握ったまま、中をいじる指に耐える。指があの変なところを引っ掻いて頭が真っ白になる。その拍子に強く握ってしまったら、握り直されて俺の指と指の間に安里の指が入ってきて、くすぐったくてぞくぞくした。

「…海斗」

耳元で俺の名前を呼ぶ安里の低い声が聞こえて、グチグチ中を擦る水音も聞こえて、クラクラする。

「力抜けよ」

指が増えて、久々のその広がる感覚に、力の抜き方なんかわからない。

痛いほうが好きなわけはなくて、構ってもらえるなら痛くてもいいってだけなのに、容赦ない。

「……ッア、ぁ、…っ!」

「力抜けって」

「っつっても…!!」

こんな痛くて苦しいのに、力なんか抜けるわけがない。とりあえず気を紛らしたくて、萎えきってるものに手を伸ばそうとしたら、気付いた安里に、頭の上で腕を拘束された。

「ダメだ。後ろだけで感じろ」

そのまま、ぐ、と奥まで押し込まれて、激痛に一瞬息ができなかった。

鬼だ。

「…ッ、ァ、ァ、ぅあ゙…ッ」

容赦なく後ろを出入りするその感覚に、ただ耐えて歯を食いしばった。早く終わってほしい。

せめて、それが安里のもので、安里が気持ちいいなら我慢も出来るのに、これじゃただ痛いだけだ。

「…おい、海斗」

「…っは、あ…?」

後ろの動きが遅くなって、やっと目を開いたら、安里と目が合った。

「おまえ、さっきの女のこと聞かねえんだな」

「…、ぁ、…っく」

ゆるゆると痛みが来て、またゆるゆると引いてく。けど我慢できないほどでもない。俺に話させようとして、動きを遅くしてくれたらしい。

「…聞いて、いい、のか…?」

思ったよりも声が震えて出た。そしたら安里の動きが少し止まって、その間はただ圧迫感だけが来る。それからまた、ぐっと押し込まれた。

「おまえは、俺の何だ」

「…ぅ、あ…!」

俺が、安里の、何?

そんなの、俺が聞きたい。犬なのか、恋人なのか。俺が1番聞きたいことだよ。

「答えろ」

ぐり、ぐり、と中を押される。痛くて、痛くて、けど頭の中で必死になって考えてる。

俺は安里にとって犬であるより恋人でありたい。それは考えなくてもわかる。当たり前だ。

けど、俺はそれを安里に言っていいのか。おこがましいんじゃないのか。もし安里にとって俺が犬かそれ以下なら、ここで恋人って答えたら、引かれるんじゃないのか。

…犬って答えたら、安里は。

頭の中でいろんなことを考える。ぐちゃぐちゃの思考回路で、圧迫感はそのまんまで、どう答えるか悩んだ。

プレゼントといえば首輪で、こんな格好してて、こんなことされてて、なんの事情も知らなくて、どこをどうとったら恋人とか言えるんだ。

「海斗」

安里の俺を呼ぶ声が耳元で聞こえて、ゾクッとした。

「……………っ、こ、いびと、だよ、な」

ぐちゃぐちゃの思考で、確認するみたいにそう言った。

…あぁ、もう、目を見るのが怖い。

とりあえず目を閉じて、顔をそらして、安里の視線から逃げた。どんな顔してるのか、どんなことを考えてるのか、怖くて確認も出来ない。

そしたら、顎を掴まれて無理矢理上げさせられた。そのままなにも言われないからゆっくり目を開けたら、楽しそうな安里の顔。

「わかってるじゃないか。…聞きたいことは聞けばいいんだよ」

そう言いながら、べち、と頬を叩かれた。

「……っ」

否定されなかった。

頬を叩かれたのなんかまったく痛くはねぇのに、じわ、と涙がしみてきた。安里にとって俺は、恋人、なのか。

「…ぅわ、やべ、嬉しすぎる…」

「は、泣くな馬鹿。ほら、聞きたいこと聞けよ。…海斗」

「!…っうあ、安里…!」

感動してたら、ぐり、と中の指を動かされて、ビクッと身体が揺れた。

聞きたいこと?そんなのありすぎて、なにから聞けばいいのかわからない。聞けと言うわりに中をいじってくるから思考は邪魔されて、さっきまでいろいろ考えてたはずなのに、肝心なときにあんま思いつかない。とりあえず、一番近いこと。

「…さっきの、女は…っ」

「あれはいきなり入ってきて、いきなり迫ってきて脱ぎ始めただけだ。なんの関係もない。名前も知らない。他には?」

安里は、中のものを出し入れしながらでも質問には普通に答えてくれて、じゃあ他にも聞きたいこと、と思ったら、溶けた頭で考えついたのは一番大物で。

聞いていいのか、と頭で危険信号が明滅したけど、今しか聞けないと思って口を開いた。

「…ポチって…、誰だ…っ」

「…っ、」

俺の選択した質問に、明らかに安里が動揺したのがわかった。そりゃそうだ。ポチと安里が口にしたのは、安里が寝てたときだけだ。安里にしてみれば、俺が知るはずのない情報なわけだ。

「…誰に、聞いた」

「……安里が、寝言で言ったんだよ」

「…………」

安里は、一瞬考えるみたいに目をそらしたあと、じっと俺の目を見てきた。それから、真剣な話をしてるのに、俺は聞けなくてずっと苦しんだっていうのに、ふっと笑った。

「…海斗、おまえ、どこまでも頭が悪いな」

「な、なんだよ!」

「馬鹿な誤解してんだよ」

「…誤解?」

って、なにがだ?深刻な気分で聞いたのに、今なぜか空気は軽い。

安里は楽しそうに、馬鹿にしたように笑いながら、口を開いた。


「ポチは、犬だ。生物学的にな」

名前でわかれ馬鹿、という安里の呆れた声は、頭から少し離れたところに響いたような気がした。思考は停止して、うまく内容が入ってこない。

「……………犬?」

「ダルメシアンだよ。おまえによく似てる、元野良犬のな」

「……………ダル、メシアン…」

とは、あれだ。1○1匹のあれだ。白に黒いブチ模様の、あれだ。

「馬鹿だ馬鹿だとは思ってたが、まさかここまでとはな……く、く」

「…じゃあ、あの黒い首輪は」

「ポチのだな」

「…………」

馬鹿と言われた意味は、そりゃもうよくわかった。ポチという名前から普通なら想像がついてもいいようなものを、何故かねじ曲がった考え方をして、勝手に落ち込んでいたんだ、俺は。

「龍にでも聞けば、変な誤解せずにすんだだろうにな」

他人事みたいに、ふ、と笑う安里が憎い。

「…もし、前の恋人とかだったら、周りに聞くのは駄目かと思ったんだよ…」

「……おまえには、他の誰かから聞くだろうと思うのは通用しないみたいだな」

「うわ、…っ」

「話してやるよ」

ずる、と後ろから指が抜けて、やっと圧迫感がなくなった。安里が床に座って、その横をぽんぽんと叩いたから、俺もパンツを履いてそこに座った。
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