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翡翠挽回 上:グリーン編
仲直り
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時空の空白へ切り離されたサキュバス専門娼館のレストルーム、窓の外は真白く塗りつぶされている。オーナーであるリリスの魔術により、今回利用客に与えられた余暇はあと三時間余り。瞬きの間さえ惜しい。むくつけきオーガと一人の従業員が互いの衣服を緩めあいながら、いざ寝台へと縺れ込む。
「……ふ、ン……はっ……♡ちゅ、ふぁ……んんっ……♡♡♡!」
「ハーッ……ハァア……ッ!ふぅ、ヴゥ……ッ!!」
緋色の外套がシーツの波間へと落とされた。番いの頭を抱いて獣のような口づけを繰り返す清一の、長くしなやかな脚から器用に革靴が脱がされていく。バルドの手は勢いづいて清一の胸へと這わされた。布同士が擦れ、釦が外される気配があった。
「はー……っ♡は、ぁ……♡♡♡」
唾液の摂取だけでも凄まじい充足感だ。ベッドへ仰向けに転がされた清一が恍惚と天を仰ぐ。舌の根に軽い痺れがあったが、それさえ刺激として心地良い。肩で息をしている間にも、太い指がシャツを開けていく。インナーを胸までたくし上げられ、外気が皮膚を撫でた。
「……それ、やめて」
「あ?」
腹筋に浮き出た紋の色を確認していたバルドが、理解しがたい顔を青年に向けた。清一は下腹にかかっていた厳めしいオーガの手をとり、己の頬へと引き寄せる。
「腹が減ったら自分で言えるし、魔力は買った石で賄える。紋じゃなくて、……こっち見ろ。俺はアンタの顔がみたい」
右頬にごつごつとした指、関節、分厚い爪の感触。見上げたバルドはいささか硬直している。金の瞳がこちらをまじまじと、改めて清一を見た。
「あア……悪い」
「ん……俺も、今まで言わないでしてたから……ごめん」
「違う、あぁ~……俺様が悪かった。……すまん、俺ァ、———」
青年の手が差し出され、続く言葉を制止した。半裸に剥かれた少し情けない姿で、覆い被さるバルドと目線を合わせる。
「愛してる。……恥ずかしがって、もらうばっかで俺から言えてなかった。今更だけど……本当に、命をかけて、バルドを愛してる……」
金冠のブルーが瞬きに何度か波を打った。見つめ合ったまま、薄い唇がバルドの指にそっと触れる。ちゅ、ちゅ、と控えめな音を立てながら唇は手の腹、指の付け根、甲へと移動して、終いには細い指が大鬼の指の股へ絡められた。耳の付け根が熱い。清一は身を捩る。
「……仕切り直し。気が変わって無かったら、続きがしたい」
「……いいのか」
「うん。じ、従業員特典で延長かけられるから……今日はたくさん話をしよう。装備を整えたんだ。今の俺なら、思いっきりセックスしてもすぐバテたりしない筈だし」
爪先を伸ばしてオーガの股ぐらを押しやる。あからさまに行為を誘う仕草に、バルドはぎらつく瞳で清一を見据え、押し倒した青年妻の首筋へとゆっくり頭を沈めていった。
「———ッヒん♡♡♡!!ひィ♡♡♡!!ぁええっ♡♡♡!?」
こんな筈では、清一は焦りに惑う。脱ぎかけのシャツに差したタイピンには確かに水晶が三つ嵌められている。行為の直前で空の水晶と交換した筈なのに。揺さぶられるたびに光を反射する水晶体の内では、黄金色に輝く魔素が絶えず流動している。限界値まで精気を吸収した石が目に痛い。
「は、はぇ……ッ!?な、ぁ———なんで……」
「もう交換だな、これは……。予備の石、もう二つっきゃねえぞ。他はあるか?」
「な、い……っ?ぁ、あ~っ♡♡♡!!」
ぞぷぷぷぷ、と体格に見合った肉槍が人間の腹を割る。半サキュバスとして馴染んだ清一の身体は甘く締め付けながら異形ペニスを根元まで受け入れる。下生えが後孔に触れる感覚に、思考がどろりと溶けていく。
バルドは清一の襟元からタイピンを引き抜き、器用にスペアの水晶を交換させた。サイドテーブルには交換用の空水晶数片が、いずれも黄金に染まった状態で転がされている。
シャツを羽織らせたままの筋肉質な背中が、腕の中でうねる。大鬼は番いの腰を支えた姿勢で、かつて雄子宮が植わっていた名残である臍下のしこりをじっくり挽き潰し始めた。
……ずちゅっ♡ばちゅッ♡ばちゅんっ♡♡♡!!
「ひき、ぇえっ♡!?あ、ぁあ♡♡♡!!っくぅう……♡♡♡!!」
「二日に一回はヤってたからなぁ……。久々の飯で感覚イカレちまったのか?っぁあ~、締めすぎだ……!!なんて穴してやがる」
「んんっ♡なんれっ♡♡!?いし、いし、かわりに、まりょく……吸って、ぇ♡?」
清一は枕に顔を押しつけ疑問を呈する。突かれるたびに爪先から脳天まで稲妻が駆け抜け、じわじわ理性が削られていく。気持ちよすぎて意味がわからない。腹の奥から血液がドクドク脈打って、恍惚に目の前がふわふわする。前後不覚もいいところの清一にバルドは腰を振りながら返事をした。
「……そのピン。容量基準値が随分と低いな」
「ふぇッ!?」
「てめえのことだっ、どうせ……!!ずっと腹具合最低限で活動してたんじゃ、ねえかッ!!石の節約とか言ってよお!軽く飢餓状態なンだよお前の身体ッ!!」
「ん、ひっ♡!!くぁっ、あぅう~ッ♡!んぉっ……ふぐ……♡!!」
ごりごりと肉襞をやすりがけされて意識がとびかける。バルドは続けた。
「わかりやすく言えばな。お前、魔道具に発情させられてんだ。今のうちに食いだめしとけってよ……!———糞、枕でも噛んどけ!少しとばすぞ……!!」
「へ…………ひぃいいいっ♡♡♡!?あぁアあああッ♡♡♡」
清一の襟元からタイピンが取り外され、サイドボードに放られる。装身具が身体を離れた途端、身体の末端に纏わり付いていた麻痺が軽くなった。
腰骨を掴み、大鬼の腰が勢いを増す。結腸奥の栓をがちゅがちゅと抉るよう律動が激しくなる。後背位で弱点を犯され、青年の真っ赤に上気した腕がシーツを掻きむしった。神経を直に嬲るに等しい刺激が背筋を走った。
「……んう゛ぅ~ッ♡♡♡!!!むぅッ♡!!ふぐぅう♡!!」
「ぐ、ぅう……ッ!!」
あまりの快楽に身悶える人間の腰をがっちりと鷲づかみ、バルドは肉洞の最奥へ亀頭を食い込ませた。数秒後、ばたばたと手足を浮かせる清一の腹奥へ放埒が開始される。
「———は、ぇえ……っ♡?」
固く力の入った指の関節から徐々に力が脱ける。……腹の奥が心地良い。じゅわじゅわと、身体の端々まで熱が伝播していく。全く手を触れられない状態で放置されていた清一のペニスは、サキュバス化で薄くなった精をシーツの上へ溢してしまった。
「ふぁあ———あ……、ぁ~……っ♡♡♡」
びゅくびゅく腸壁で感じ取れるほど激しい種付けを、枕に顔を埋めながら清一は受け止める。水晶によるじんわりとした摂取とは根本から異なる、暴力的なまでに強烈な幸福感。
幾度か腰を震わせ、数分かけて精を注ぎ終えたオーガの番いが大儀そうに巨根を引き抜いた。
「———ぁえ、あ、あ……♡」
「おい、しっかりしろ……。握れ。……よし、満タン」
横臥させられた清一の手にタイピンを握らせ、バルドは確認を行う。三つ並んだ輝石にはそれぞれ黄金の魔素が循環している。しかし清一が握り込んでしばらく、輝石の表面へ薄氷色の紋章が浮かび上がった。飢餓状態は解消できたらしい。発情状態はしばらく続くだろうが自業自得だ。
「そのタイピン、どうせリリスの店で買ったんだろ。アタマの石にきっちりはっきり紋が出るまで!!魔力とれって言われなかったか!?」
「……ん、ぁ、らって……うすく、……でてるくらいがぁ……っ♡いちばん調子、よかった……」
「この貧乏症がぁ~ッ!!ウスラ抜け作!!茶の葉まで食おうとする根性直せって何度も言っただろうが!!」
バルドは実に口惜しそうに身を起こした。サイドテーブルへ視線を向けると、金色の水晶片を見下ろす位置に砂時計が括り付けられている。……あと三十分も残されていない。既に勃ちあがりかけている愚息を慰めるため、便所に向かおうとした時だ。
腰を上げかけたバルドの腿に触れるものがいる。ため息をついて顔を向けると、腰砕けで横たわる番いがいる。行為の余韻が抜けきっていないのか目つきはぼんやり蕩けきり、真面目くさった好青年面が真っ赤に火照って左右に揺れていた。涎の拭い切れていない口元が動く。
「……どこいく……」
「便所だよォ。一発二発ですむわけねえだろ」
「すればいいだろ……延長……」
「馬ァ鹿、時空転移魔法なんて短時間で済んだって酔いがひでえんだぞ。俺様はともかく半人半魔ちゃんには耐えられんよ。それにお前、神経過敏もいいとこだろ~?キモチイイの治るまで数日はかかるぞ」
くったりベッドに伏せった清一の顎を太い指で持ち上げる。中断の気配を察したのか、青年は眉根を寄せて駄々をこねた。
「やだぁ~……」
「やだって……やだって言ったってよぉ!!無念なのはこっちのほうだぞ!!てめえ!おいっ!!聞いてんのか!!」
むっくり起き上がったヒトの身体は、筋肉に覆われてなお細々としている。……それでもバルドの腕をひいて押し倒せるほどは回復したようだ。腹に跨がって清一が宣う。
「手ぇ握って。もっかいだけ……」
「……ふ、ン……はっ……♡ちゅ、ふぁ……んんっ……♡♡♡!」
「ハーッ……ハァア……ッ!ふぅ、ヴゥ……ッ!!」
緋色の外套がシーツの波間へと落とされた。番いの頭を抱いて獣のような口づけを繰り返す清一の、長くしなやかな脚から器用に革靴が脱がされていく。バルドの手は勢いづいて清一の胸へと這わされた。布同士が擦れ、釦が外される気配があった。
「はー……っ♡は、ぁ……♡♡♡」
唾液の摂取だけでも凄まじい充足感だ。ベッドへ仰向けに転がされた清一が恍惚と天を仰ぐ。舌の根に軽い痺れがあったが、それさえ刺激として心地良い。肩で息をしている間にも、太い指がシャツを開けていく。インナーを胸までたくし上げられ、外気が皮膚を撫でた。
「……それ、やめて」
「あ?」
腹筋に浮き出た紋の色を確認していたバルドが、理解しがたい顔を青年に向けた。清一は下腹にかかっていた厳めしいオーガの手をとり、己の頬へと引き寄せる。
「腹が減ったら自分で言えるし、魔力は買った石で賄える。紋じゃなくて、……こっち見ろ。俺はアンタの顔がみたい」
右頬にごつごつとした指、関節、分厚い爪の感触。見上げたバルドはいささか硬直している。金の瞳がこちらをまじまじと、改めて清一を見た。
「あア……悪い」
「ん……俺も、今まで言わないでしてたから……ごめん」
「違う、あぁ~……俺様が悪かった。……すまん、俺ァ、———」
青年の手が差し出され、続く言葉を制止した。半裸に剥かれた少し情けない姿で、覆い被さるバルドと目線を合わせる。
「愛してる。……恥ずかしがって、もらうばっかで俺から言えてなかった。今更だけど……本当に、命をかけて、バルドを愛してる……」
金冠のブルーが瞬きに何度か波を打った。見つめ合ったまま、薄い唇がバルドの指にそっと触れる。ちゅ、ちゅ、と控えめな音を立てながら唇は手の腹、指の付け根、甲へと移動して、終いには細い指が大鬼の指の股へ絡められた。耳の付け根が熱い。清一は身を捩る。
「……仕切り直し。気が変わって無かったら、続きがしたい」
「……いいのか」
「うん。じ、従業員特典で延長かけられるから……今日はたくさん話をしよう。装備を整えたんだ。今の俺なら、思いっきりセックスしてもすぐバテたりしない筈だし」
爪先を伸ばしてオーガの股ぐらを押しやる。あからさまに行為を誘う仕草に、バルドはぎらつく瞳で清一を見据え、押し倒した青年妻の首筋へとゆっくり頭を沈めていった。
「———ッヒん♡♡♡!!ひィ♡♡♡!!ぁええっ♡♡♡!?」
こんな筈では、清一は焦りに惑う。脱ぎかけのシャツに差したタイピンには確かに水晶が三つ嵌められている。行為の直前で空の水晶と交換した筈なのに。揺さぶられるたびに光を反射する水晶体の内では、黄金色に輝く魔素が絶えず流動している。限界値まで精気を吸収した石が目に痛い。
「は、はぇ……ッ!?な、ぁ———なんで……」
「もう交換だな、これは……。予備の石、もう二つっきゃねえぞ。他はあるか?」
「な、い……っ?ぁ、あ~っ♡♡♡!!」
ぞぷぷぷぷ、と体格に見合った肉槍が人間の腹を割る。半サキュバスとして馴染んだ清一の身体は甘く締め付けながら異形ペニスを根元まで受け入れる。下生えが後孔に触れる感覚に、思考がどろりと溶けていく。
バルドは清一の襟元からタイピンを引き抜き、器用にスペアの水晶を交換させた。サイドテーブルには交換用の空水晶数片が、いずれも黄金に染まった状態で転がされている。
シャツを羽織らせたままの筋肉質な背中が、腕の中でうねる。大鬼は番いの腰を支えた姿勢で、かつて雄子宮が植わっていた名残である臍下のしこりをじっくり挽き潰し始めた。
……ずちゅっ♡ばちゅッ♡ばちゅんっ♡♡♡!!
「ひき、ぇえっ♡!?あ、ぁあ♡♡♡!!っくぅう……♡♡♡!!」
「二日に一回はヤってたからなぁ……。久々の飯で感覚イカレちまったのか?っぁあ~、締めすぎだ……!!なんて穴してやがる」
「んんっ♡なんれっ♡♡!?いし、いし、かわりに、まりょく……吸って、ぇ♡?」
清一は枕に顔を押しつけ疑問を呈する。突かれるたびに爪先から脳天まで稲妻が駆け抜け、じわじわ理性が削られていく。気持ちよすぎて意味がわからない。腹の奥から血液がドクドク脈打って、恍惚に目の前がふわふわする。前後不覚もいいところの清一にバルドは腰を振りながら返事をした。
「……そのピン。容量基準値が随分と低いな」
「ふぇッ!?」
「てめえのことだっ、どうせ……!!ずっと腹具合最低限で活動してたんじゃ、ねえかッ!!石の節約とか言ってよお!軽く飢餓状態なンだよお前の身体ッ!!」
「ん、ひっ♡!!くぁっ、あぅう~ッ♡!んぉっ……ふぐ……♡!!」
ごりごりと肉襞をやすりがけされて意識がとびかける。バルドは続けた。
「わかりやすく言えばな。お前、魔道具に発情させられてんだ。今のうちに食いだめしとけってよ……!———糞、枕でも噛んどけ!少しとばすぞ……!!」
「へ…………ひぃいいいっ♡♡♡!?あぁアあああッ♡♡♡」
清一の襟元からタイピンが取り外され、サイドボードに放られる。装身具が身体を離れた途端、身体の末端に纏わり付いていた麻痺が軽くなった。
腰骨を掴み、大鬼の腰が勢いを増す。結腸奥の栓をがちゅがちゅと抉るよう律動が激しくなる。後背位で弱点を犯され、青年の真っ赤に上気した腕がシーツを掻きむしった。神経を直に嬲るに等しい刺激が背筋を走った。
「……んう゛ぅ~ッ♡♡♡!!!むぅッ♡!!ふぐぅう♡!!」
「ぐ、ぅう……ッ!!」
あまりの快楽に身悶える人間の腰をがっちりと鷲づかみ、バルドは肉洞の最奥へ亀頭を食い込ませた。数秒後、ばたばたと手足を浮かせる清一の腹奥へ放埒が開始される。
「———は、ぇえ……っ♡?」
固く力の入った指の関節から徐々に力が脱ける。……腹の奥が心地良い。じゅわじゅわと、身体の端々まで熱が伝播していく。全く手を触れられない状態で放置されていた清一のペニスは、サキュバス化で薄くなった精をシーツの上へ溢してしまった。
「ふぁあ———あ……、ぁ~……っ♡♡♡」
びゅくびゅく腸壁で感じ取れるほど激しい種付けを、枕に顔を埋めながら清一は受け止める。水晶によるじんわりとした摂取とは根本から異なる、暴力的なまでに強烈な幸福感。
幾度か腰を震わせ、数分かけて精を注ぎ終えたオーガの番いが大儀そうに巨根を引き抜いた。
「———ぁえ、あ、あ……♡」
「おい、しっかりしろ……。握れ。……よし、満タン」
横臥させられた清一の手にタイピンを握らせ、バルドは確認を行う。三つ並んだ輝石にはそれぞれ黄金の魔素が循環している。しかし清一が握り込んでしばらく、輝石の表面へ薄氷色の紋章が浮かび上がった。飢餓状態は解消できたらしい。発情状態はしばらく続くだろうが自業自得だ。
「そのタイピン、どうせリリスの店で買ったんだろ。アタマの石にきっちりはっきり紋が出るまで!!魔力とれって言われなかったか!?」
「……ん、ぁ、らって……うすく、……でてるくらいがぁ……っ♡いちばん調子、よかった……」
「この貧乏症がぁ~ッ!!ウスラ抜け作!!茶の葉まで食おうとする根性直せって何度も言っただろうが!!」
バルドは実に口惜しそうに身を起こした。サイドテーブルへ視線を向けると、金色の水晶片を見下ろす位置に砂時計が括り付けられている。……あと三十分も残されていない。既に勃ちあがりかけている愚息を慰めるため、便所に向かおうとした時だ。
腰を上げかけたバルドの腿に触れるものがいる。ため息をついて顔を向けると、腰砕けで横たわる番いがいる。行為の余韻が抜けきっていないのか目つきはぼんやり蕩けきり、真面目くさった好青年面が真っ赤に火照って左右に揺れていた。涎の拭い切れていない口元が動く。
「……どこいく……」
「便所だよォ。一発二発ですむわけねえだろ」
「すればいいだろ……延長……」
「馬ァ鹿、時空転移魔法なんて短時間で済んだって酔いがひでえんだぞ。俺様はともかく半人半魔ちゃんには耐えられんよ。それにお前、神経過敏もいいとこだろ~?キモチイイの治るまで数日はかかるぞ」
くったりベッドに伏せった清一の顎を太い指で持ち上げる。中断の気配を察したのか、青年は眉根を寄せて駄々をこねた。
「やだぁ~……」
「やだって……やだって言ったってよぉ!!無念なのはこっちのほうだぞ!!てめえ!おいっ!!聞いてんのか!!」
むっくり起き上がったヒトの身体は、筋肉に覆われてなお細々としている。……それでもバルドの腕をひいて押し倒せるほどは回復したようだ。腹に跨がって清一が宣う。
「手ぇ握って。もっかいだけ……」
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