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稲穂のうつわ
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「おい、飲み過ぎではないか?」
「うるへぇ、っく!!ん、酒、よこせよォ!!」
月の綺麗な夜だった。退院後、青年はその足で小さな山小屋へと移送され、程なく夜の闇が辺りを満たした。儀式の決まりなのか、幡は白い絹地の着物に着替えさせられている。一見白無垢と見紛う衣装だが、男の体躯に見合う形に仕立て直されているようだった。
儀式を執り行うふりをする。一晩弟と小屋にこもってくれればいいとはこれの兄の言だ。
『今すぐ逃してくれればいいものを』
『監視役が来ております。下手に幡の体を離れると叩き殺されますよ。……彼らは今もこちらを見ている』
坊主の世界も複雑らしい。形式だけでも儀式を終えたように見せかけることが重要なのだそうだ。朝が来れば監視役とやらが小屋に入り、小僧の体に紋が刻まれているか確かめる手筈となっている。適当にそれらしい痕跡を残してくれとだけ、緋猿は言い渡されていた。小僧の体から解放されるのはその後だ。
案内された山小屋自体は質素なものだった。神木で造られたと見える、窓のない二十畳ほどの一室。床下に呪いが施してあるのだろう、室内は常世との境目が実に曖昧な空間になっていた。悪趣味な。釣り餌を置くために作られたその部屋を見回して、緋猿は青年の影から身を滑り出させる。
「…………。」
「どうした?何を拗ねている。クルマの中でもそうだったな。糞の詰まったような顔をしおって」
部屋に押し込められた時点で幡は静かなものだった。腹痛でも起こしているような、不服げな様子で部屋の入り口に突っ立っている。眉間の皺は深い。
「うるせえな……。お前こそはしゃいでんなよ」
「そう言われてもな。久方ぶりの酒、肉、女はいないが……付き合わせる相手なら、ほれ」
「うわっ!」
青年の手を引いて膝に座らせる。キャンキャン喚き出す前に手近な皿から串ものを掴み、開きかけた口にくわえさせた。部屋の中央にはどこから誂えたのか山と盛られた料理の大皿が並んでいる。酒が大樽で用意されているのを見て、緋猿は禍々しい笑みを浮かべた。たまらずひと舐め、なるほど上物である。
どこか気もそぞろな幡だったが串肉は抵抗なく頬張り、一つ鼻息を鳴らして膝から這い出ていく。
「……なぁ、お前さあ……」
「ん?なんだ、早く食え。お前も飲めんことはないだろう」
「…………ハァ」
盃に清酒を満たす。手が進まないことを煽れば、幡は躍起になってぐいぐい酒器を空にしていった。あれだけこき使われたのだ、精々情けない姿を肴にしてやろうと、緋猿は笑みを深くする。
何事も不味いと思った時には既に遅いもので、白い肌にみるみる朱が刺すのが面白く、うっかり出だしからペースを上げさせすぎたことを魔猿は早々に後悔していた。
体を傾がせながら、幡がメソメソと泣き出した。それにしても泣き方が汚い。黙っていれば可愛らしげに見えないこともない顔がこぼした酒と涙で台無しである。
「あぁああ、ベチャベチャと汚らしい」俯いて男泣きに泣く皺くちゃの鼻を懐紙で拭き取ってやると唸り声の勢いが増した。
「ング、ふぅ、うう、オオ゛ッ……!!」
「酒に呑まれおって。面倒くさいのう、何を泣く!お前とて解放される身だろうに」
「うぉおぅうんン゛ッ!!」
「喧しいわ!!」
肴にするには活きがよすぎたので、不細工な顔で泣く青年の口へ適当な饅頭を詰める。これは意地汚なすぎて飯を食う時に限ってはどんな状況だろうと静かになるのだ。
「ング。うぐ……んァアア、やだなぁ、ヤだよぉ……。ふざけんなよォ……」
「だから儀式なぞせんでよくなっただろうが!!全く……酒が不味くなる。あぁそうだ、おい童!明け方までに儂の屋敷を返せよ。神域ごと接収したのはわかっておるんだからな。ったく、腹も器もばきゅうむかぁのような餓鬼だ」
手酌で盃を満たし、緋猿がこぼす。手慰みにそこらへんに落ちていた尻を撫でるが、酔った幡に手を噛まれそうになり急いで引っ込めた。
しかし本当に貧相な体だ。贅肉が殆どなく、目方も軽い。肌は瑞々しく張りがあった。華奢な体躯だが骨格は育った男のそれなので、緋猿はまこと惜しい思いで酒を煽る。稚児趣味は本分ではない筈なのだが、この半年禁欲生活が続いていたせいでこんな餓鬼にもそれなりに食指が動いてしまう。
不埒なことを考えていると、膝下でもぞもぞ蠢いていた絹地の塊が突然飛びかかってきた。子猿よろしく背後から緋猿の背におぶさって、首と胴体をがっちり固定される。
「ん!?おお、なんだ!!」
「…………そのまま聞けよ糞猿。……小屋の外に三人きてる」
「ンァ!?」
白い腕で猿の頸を締め上げつつ、不機嫌そうな青年の声が囁かれる。
夜も深く、枝葉の擦れ合う音ばかりざあざあと響いていた。緋猿が意識を集中させると、確かに生き物の気配が数体、山小屋周辺に認められた。極端に臭いが希薄なところから察するに、訓練を積んだ祓い屋といったところか。壮年の男。それから童子と年寄りが一人ずつ。
「知り合いか?」
「多分……。兄貴が呼んだなら、端さんと阿呆の夢野、あと田嶋のおっさんが来てる」
「へえ~え……」
おぶさる子供の腿を掴んでしっかりおんぶの体勢をとってやった。成程。この童がしょぼくれてる理由が少しずつわかってきた。
「そいつら、強えのか?」
「…………兄貴の知り合いでトップ3。糞猿、お前、朝がきたら殺されるぞ。兄貴は最初から、あんたを逃す気はないんだ」
静の上役に言付けられた以上、緋猿の封印は成されなければならない。しかし静は弟の体に土地神もどきを封じることに反対だ。だから形だけでも儀式を行うことにしたのだろう。封印に失敗したと言って、秘密裏に退治してしまえばいい。一晩待つつもりかは知らないが、小屋からのこのこと出てきた緋猿をお仲間と仲良く叩きのめす算段だろう。
逃してあげましょうと宣った奴の穏やかな顔が思い出される。
「儀式は失敗。買収した監視役どもと儂を征伐して、戦果として報告もできる!!大事な大事な弟君は綺麗な体で帰ってくるしな。ふうむ、ふうぅん……。気に食わねえなあ……!それで?幡よ。お前はどうする」
「ンむ」
背中にへばりついていた青年の首根っこを掴み、床に放る。不満げに唇を尖らせた顔は酒気に薄く火照っていた。仰向けに転がして襟ぐりを掴み、覆いかぶさる姿勢で低く問うた。
「大方お前の兄にはこう指示されたんじゃないか?一晩猿の酌をして、朝になったら始末が終わるまで小屋にこもっていろと。そうであろう?」
「うー。うん……まあ……」
「うーむ、この並外れた阿呆め。そんな巫山戯た計画を知ってしまったからには、儂、何をするかわからんぞ。どうしてそんな警告をした?怒り狂って貴様の四肢をもぎはじめても可笑しくない流れであろう」
「え?できもしねえこと言うんじゃねえよ。お前俺のこと舐めてっけどさあ、ステゴロで勝てっと思ったら大間違いだかんな」
「話をずらすな!……だからな、どういうつもりで儂に密告した。手篭めにされたい訳でもあるまい」
幡は白無垢の裾をいじりながら、見下ろす巨体を茫洋と見上げる。澄んだ瞳だ。蝋燭の焔が稲穂色に混じる。
そりゃ俺だってイヤだけど、と言葉が続く。
「いやさ。約束したから」
「…………?」
「吾作の兄さんとー、かやちんと、まきさんとぉ、しのっちと……。全員と話すの手間だったけど、皆生まれ変わってもお前に会いに行くってきかねえからさぁ。数十年がかりになるけどつったらそれでいいって言うし」
ふらふらしないようにお前のこと見張ってろってよ。
「封印。嫌とは言わせねえぞ」
青年は緋猿の手を、己の首へと導いた。
「うるへぇ、っく!!ん、酒、よこせよォ!!」
月の綺麗な夜だった。退院後、青年はその足で小さな山小屋へと移送され、程なく夜の闇が辺りを満たした。儀式の決まりなのか、幡は白い絹地の着物に着替えさせられている。一見白無垢と見紛う衣装だが、男の体躯に見合う形に仕立て直されているようだった。
儀式を執り行うふりをする。一晩弟と小屋にこもってくれればいいとはこれの兄の言だ。
『今すぐ逃してくれればいいものを』
『監視役が来ております。下手に幡の体を離れると叩き殺されますよ。……彼らは今もこちらを見ている』
坊主の世界も複雑らしい。形式だけでも儀式を終えたように見せかけることが重要なのだそうだ。朝が来れば監視役とやらが小屋に入り、小僧の体に紋が刻まれているか確かめる手筈となっている。適当にそれらしい痕跡を残してくれとだけ、緋猿は言い渡されていた。小僧の体から解放されるのはその後だ。
案内された山小屋自体は質素なものだった。神木で造られたと見える、窓のない二十畳ほどの一室。床下に呪いが施してあるのだろう、室内は常世との境目が実に曖昧な空間になっていた。悪趣味な。釣り餌を置くために作られたその部屋を見回して、緋猿は青年の影から身を滑り出させる。
「…………。」
「どうした?何を拗ねている。クルマの中でもそうだったな。糞の詰まったような顔をしおって」
部屋に押し込められた時点で幡は静かなものだった。腹痛でも起こしているような、不服げな様子で部屋の入り口に突っ立っている。眉間の皺は深い。
「うるせえな……。お前こそはしゃいでんなよ」
「そう言われてもな。久方ぶりの酒、肉、女はいないが……付き合わせる相手なら、ほれ」
「うわっ!」
青年の手を引いて膝に座らせる。キャンキャン喚き出す前に手近な皿から串ものを掴み、開きかけた口にくわえさせた。部屋の中央にはどこから誂えたのか山と盛られた料理の大皿が並んでいる。酒が大樽で用意されているのを見て、緋猿は禍々しい笑みを浮かべた。たまらずひと舐め、なるほど上物である。
どこか気もそぞろな幡だったが串肉は抵抗なく頬張り、一つ鼻息を鳴らして膝から這い出ていく。
「……なぁ、お前さあ……」
「ん?なんだ、早く食え。お前も飲めんことはないだろう」
「…………ハァ」
盃に清酒を満たす。手が進まないことを煽れば、幡は躍起になってぐいぐい酒器を空にしていった。あれだけこき使われたのだ、精々情けない姿を肴にしてやろうと、緋猿は笑みを深くする。
何事も不味いと思った時には既に遅いもので、白い肌にみるみる朱が刺すのが面白く、うっかり出だしからペースを上げさせすぎたことを魔猿は早々に後悔していた。
体を傾がせながら、幡がメソメソと泣き出した。それにしても泣き方が汚い。黙っていれば可愛らしげに見えないこともない顔がこぼした酒と涙で台無しである。
「あぁああ、ベチャベチャと汚らしい」俯いて男泣きに泣く皺くちゃの鼻を懐紙で拭き取ってやると唸り声の勢いが増した。
「ング、ふぅ、うう、オオ゛ッ……!!」
「酒に呑まれおって。面倒くさいのう、何を泣く!お前とて解放される身だろうに」
「うぉおぅうんン゛ッ!!」
「喧しいわ!!」
肴にするには活きがよすぎたので、不細工な顔で泣く青年の口へ適当な饅頭を詰める。これは意地汚なすぎて飯を食う時に限ってはどんな状況だろうと静かになるのだ。
「ング。うぐ……んァアア、やだなぁ、ヤだよぉ……。ふざけんなよォ……」
「だから儀式なぞせんでよくなっただろうが!!全く……酒が不味くなる。あぁそうだ、おい童!明け方までに儂の屋敷を返せよ。神域ごと接収したのはわかっておるんだからな。ったく、腹も器もばきゅうむかぁのような餓鬼だ」
手酌で盃を満たし、緋猿がこぼす。手慰みにそこらへんに落ちていた尻を撫でるが、酔った幡に手を噛まれそうになり急いで引っ込めた。
しかし本当に貧相な体だ。贅肉が殆どなく、目方も軽い。肌は瑞々しく張りがあった。華奢な体躯だが骨格は育った男のそれなので、緋猿はまこと惜しい思いで酒を煽る。稚児趣味は本分ではない筈なのだが、この半年禁欲生活が続いていたせいでこんな餓鬼にもそれなりに食指が動いてしまう。
不埒なことを考えていると、膝下でもぞもぞ蠢いていた絹地の塊が突然飛びかかってきた。子猿よろしく背後から緋猿の背におぶさって、首と胴体をがっちり固定される。
「ん!?おお、なんだ!!」
「…………そのまま聞けよ糞猿。……小屋の外に三人きてる」
「ンァ!?」
白い腕で猿の頸を締め上げつつ、不機嫌そうな青年の声が囁かれる。
夜も深く、枝葉の擦れ合う音ばかりざあざあと響いていた。緋猿が意識を集中させると、確かに生き物の気配が数体、山小屋周辺に認められた。極端に臭いが希薄なところから察するに、訓練を積んだ祓い屋といったところか。壮年の男。それから童子と年寄りが一人ずつ。
「知り合いか?」
「多分……。兄貴が呼んだなら、端さんと阿呆の夢野、あと田嶋のおっさんが来てる」
「へえ~え……」
おぶさる子供の腿を掴んでしっかりおんぶの体勢をとってやった。成程。この童がしょぼくれてる理由が少しずつわかってきた。
「そいつら、強えのか?」
「…………兄貴の知り合いでトップ3。糞猿、お前、朝がきたら殺されるぞ。兄貴は最初から、あんたを逃す気はないんだ」
静の上役に言付けられた以上、緋猿の封印は成されなければならない。しかし静は弟の体に土地神もどきを封じることに反対だ。だから形だけでも儀式を行うことにしたのだろう。封印に失敗したと言って、秘密裏に退治してしまえばいい。一晩待つつもりかは知らないが、小屋からのこのこと出てきた緋猿をお仲間と仲良く叩きのめす算段だろう。
逃してあげましょうと宣った奴の穏やかな顔が思い出される。
「儀式は失敗。買収した監視役どもと儂を征伐して、戦果として報告もできる!!大事な大事な弟君は綺麗な体で帰ってくるしな。ふうむ、ふうぅん……。気に食わねえなあ……!それで?幡よ。お前はどうする」
「ンむ」
背中にへばりついていた青年の首根っこを掴み、床に放る。不満げに唇を尖らせた顔は酒気に薄く火照っていた。仰向けに転がして襟ぐりを掴み、覆いかぶさる姿勢で低く問うた。
「大方お前の兄にはこう指示されたんじゃないか?一晩猿の酌をして、朝になったら始末が終わるまで小屋にこもっていろと。そうであろう?」
「うー。うん……まあ……」
「うーむ、この並外れた阿呆め。そんな巫山戯た計画を知ってしまったからには、儂、何をするかわからんぞ。どうしてそんな警告をした?怒り狂って貴様の四肢をもぎはじめても可笑しくない流れであろう」
「え?できもしねえこと言うんじゃねえよ。お前俺のこと舐めてっけどさあ、ステゴロで勝てっと思ったら大間違いだかんな」
「話をずらすな!……だからな、どういうつもりで儂に密告した。手篭めにされたい訳でもあるまい」
幡は白無垢の裾をいじりながら、見下ろす巨体を茫洋と見上げる。澄んだ瞳だ。蝋燭の焔が稲穂色に混じる。
そりゃ俺だってイヤだけど、と言葉が続く。
「いやさ。約束したから」
「…………?」
「吾作の兄さんとー、かやちんと、まきさんとぉ、しのっちと……。全員と話すの手間だったけど、皆生まれ変わってもお前に会いに行くってきかねえからさぁ。数十年がかりになるけどつったらそれでいいって言うし」
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