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第八章
汚れた魔力の天女を止めて8
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「……まずいな!」
剣心は黒い霧の向こうでうっすらと見えるエスギスたちの方を見た。
「右近が危ない!」
右近はB級覚醒者である。
黒い霧がB級覚醒者も耐えられないほどになってしまったということは右近にも耐えられないということである。
チュビダスと戦っている中で黒い霧のせいで動けなくなってしまったら危ない。
黒い霧そのものに長時間侵蝕されるとどうなるのかも分からない。
「……助けに行きましょう!」
右近を黒い霧の中に放置しておけない。
エスギスとチュビダスの戦いに近づくのは危険が大きいけれど戦いが終わるまで待つのも右近が危険だ。
圭は右近を助けにいくことにした。
みんなも右近を放置するつもりはなく反対意見はない。
圭たちはクワインデカルトを倒しながら跳ね橋の方に進み始めた。
周りが黒い霧で暗くなってクワインデカルトの存在が見えにくくなったので警戒しつつ少しずつ進んでいく。
「右近! どこにいる!」
剣心が黒い霧の中に声をかけるけれど反応はない。
「くっ……どこにいるのだ」
反応もできないような状態にあるなら非常に危ない。
みんなで霧の中に目を凝らすけれど右近の姿は見えない。
『濱家右近
レベル233
総合ランクC
筋力B(英雄)
体力B(英雄)
速度C(一般)
魔力C(一般)
幸運D(無才)
スキル:清流剣
才能:見切りの目』
「あっちです!」
圭は真実の目を発動させて周りを見ていた。
右近のことを意識するようにして周りを見ていたら目の前に表示が現れた。
右近のステータスである。
まだ姿は見えないけれどもそちらの方向に右近がいることは確かである。
圭の示した方向に向かう。
「右近!」
黒い霧の向こうに人が倒れているのがうっすらと見える。
駆け寄ってみると気を失った右近であった。
肌がうっすらと黒くなっていて鼻から血を流している。
カレンの盾の効果範囲内に入ると右近の体から灰色の煙が上がる。
「右近……目を覚ませ!」
心配そうな顔をした左近がうつ伏せに倒れる右近を仰向けにする。
呼吸を確認するとまだ息はある。
段々と黒くなった肌が普通に戻っていき顔に血の気が戻ってくる。
「薫君!」
「はい!」
灰色の煙が上がらなくなったので薫が右近の治療を試みる。
「戦う音が近いですね」
エスギスたちが戦う音だろう、金属がぶつかる音や低い音が響いてくる。
かなり近くで戦っている。
こちらの方に来ないかとヒヤヒヤしながら薫の治療を待つ。
「なっ!?」
黒い霧の中から何かが盾の範囲内に飛んできた。
「風馬!」
「み、みなさん? こんなところで何を……」
「風馬さん、大丈夫ですか?」
風馬の頬は腫れている。
汚れた魔力のせいなのか少し黒くなっていて灰色の煙が上がっている。
「霧が濃くて周りがよく見えないんです……」
戦いにはまだついていける。
しかし黒い霧の影響で視界が利かない。
エスギスとチュビダスは普通に戦っているが風馬はかなり厳しい戦いを強いられていた。
「どうしたら……」
このままでは足手まといにすらなってしまう。
右近の治療が終わった薫の治療を受けながら風馬は顔をしかめる。
黒い霧がより濃くなってきて危険な感じを受ける。
早くゲートを攻略したいのにままならず風馬も焦りを覚えていた。
「危ない!」
「うわっ!?」
風馬が薫を抱えて飛び退いた。
今度はチュビダスが飛んできて地面に激突して転がる。
「ぐっ……なんだこれは!?」
チュビダスの体から灰色の煙が激しく立ち上り、激しい痛みに顔をしかめる。
「ふふふ、お前らが恐れた我が妹の力だよ」
エスギスも盾の効果の範囲内に入ってくる。
相変わらず光るような魔力が覆うエスギスの体からも灰色の煙が上がっていた。
「イスギスのことを脅してまで封じた盾の力がこれなのさ」
「なんだと……これが……」
チュビダスは体に力が入らなくて険しい表情を浮かべる。
体の中にある汚れた魔力が上手く操れず、激しく自分自身を攻撃しているような感覚に襲われている。
「ぐぐ……貴様か!」
チュビダスがイスギスの盾を持つカレンに目を向けた。
一気に距離を詰めて襲いかかる。
「カレン!」
「ぐっ!」
チュビダスが鋭い爪を突き出した。
「なん……!」
カレンがチュビダスの爪を盾で防いだ。
ジュッと音を立てて指先が焼けてチュビダスが怯む。
「汚れた魔力にまみれたお前になんとかできると思ったか!」
魔王たちにはどうしようもないから盾を持つエスギスを倒すことを諦めてイスギスに盾を封印させた。
カレンを狙ったところでチュビダスには盾をどうすることもできない。
「ぐわああああっ!」
エスギスがチュビダスの腕を切り裂いた。
切られた腕から灰色の煙が激しく噴き出す。
「お前は再び倒される運命にあるのだ!」
「くそっ! なぜ魔王様は……」
「魔王はお前を捨て駒にしたのだよ!」
怯んだ隙を見逃さずチュビダスの胸にエスギスの剣が突き立てられる。
「クソガァァァァ!」
「グッ!」
胸に剣を刺されながらもチュビダスは抵抗を見せた。
エスギスを殴り飛ばして胸に刺さった剣を引き抜いて投げ捨てる。
剣心は黒い霧の向こうでうっすらと見えるエスギスたちの方を見た。
「右近が危ない!」
右近はB級覚醒者である。
黒い霧がB級覚醒者も耐えられないほどになってしまったということは右近にも耐えられないということである。
チュビダスと戦っている中で黒い霧のせいで動けなくなってしまったら危ない。
黒い霧そのものに長時間侵蝕されるとどうなるのかも分からない。
「……助けに行きましょう!」
右近を黒い霧の中に放置しておけない。
エスギスとチュビダスの戦いに近づくのは危険が大きいけれど戦いが終わるまで待つのも右近が危険だ。
圭は右近を助けにいくことにした。
みんなも右近を放置するつもりはなく反対意見はない。
圭たちはクワインデカルトを倒しながら跳ね橋の方に進み始めた。
周りが黒い霧で暗くなってクワインデカルトの存在が見えにくくなったので警戒しつつ少しずつ進んでいく。
「右近! どこにいる!」
剣心が黒い霧の中に声をかけるけれど反応はない。
「くっ……どこにいるのだ」
反応もできないような状態にあるなら非常に危ない。
みんなで霧の中に目を凝らすけれど右近の姿は見えない。
『濱家右近
レベル233
総合ランクC
筋力B(英雄)
体力B(英雄)
速度C(一般)
魔力C(一般)
幸運D(無才)
スキル:清流剣
才能:見切りの目』
「あっちです!」
圭は真実の目を発動させて周りを見ていた。
右近のことを意識するようにして周りを見ていたら目の前に表示が現れた。
右近のステータスである。
まだ姿は見えないけれどもそちらの方向に右近がいることは確かである。
圭の示した方向に向かう。
「右近!」
黒い霧の向こうに人が倒れているのがうっすらと見える。
駆け寄ってみると気を失った右近であった。
肌がうっすらと黒くなっていて鼻から血を流している。
カレンの盾の効果範囲内に入ると右近の体から灰色の煙が上がる。
「右近……目を覚ませ!」
心配そうな顔をした左近がうつ伏せに倒れる右近を仰向けにする。
呼吸を確認するとまだ息はある。
段々と黒くなった肌が普通に戻っていき顔に血の気が戻ってくる。
「薫君!」
「はい!」
灰色の煙が上がらなくなったので薫が右近の治療を試みる。
「戦う音が近いですね」
エスギスたちが戦う音だろう、金属がぶつかる音や低い音が響いてくる。
かなり近くで戦っている。
こちらの方に来ないかとヒヤヒヤしながら薫の治療を待つ。
「なっ!?」
黒い霧の中から何かが盾の範囲内に飛んできた。
「風馬!」
「み、みなさん? こんなところで何を……」
「風馬さん、大丈夫ですか?」
風馬の頬は腫れている。
汚れた魔力のせいなのか少し黒くなっていて灰色の煙が上がっている。
「霧が濃くて周りがよく見えないんです……」
戦いにはまだついていける。
しかし黒い霧の影響で視界が利かない。
エスギスとチュビダスは普通に戦っているが風馬はかなり厳しい戦いを強いられていた。
「どうしたら……」
このままでは足手まといにすらなってしまう。
右近の治療が終わった薫の治療を受けながら風馬は顔をしかめる。
黒い霧がより濃くなってきて危険な感じを受ける。
早くゲートを攻略したいのにままならず風馬も焦りを覚えていた。
「危ない!」
「うわっ!?」
風馬が薫を抱えて飛び退いた。
今度はチュビダスが飛んできて地面に激突して転がる。
「ぐっ……なんだこれは!?」
チュビダスの体から灰色の煙が激しく立ち上り、激しい痛みに顔をしかめる。
「ふふふ、お前らが恐れた我が妹の力だよ」
エスギスも盾の効果の範囲内に入ってくる。
相変わらず光るような魔力が覆うエスギスの体からも灰色の煙が上がっていた。
「イスギスのことを脅してまで封じた盾の力がこれなのさ」
「なんだと……これが……」
チュビダスは体に力が入らなくて険しい表情を浮かべる。
体の中にある汚れた魔力が上手く操れず、激しく自分自身を攻撃しているような感覚に襲われている。
「ぐぐ……貴様か!」
チュビダスがイスギスの盾を持つカレンに目を向けた。
一気に距離を詰めて襲いかかる。
「カレン!」
「ぐっ!」
チュビダスが鋭い爪を突き出した。
「なん……!」
カレンがチュビダスの爪を盾で防いだ。
ジュッと音を立てて指先が焼けてチュビダスが怯む。
「汚れた魔力にまみれたお前になんとかできると思ったか!」
魔王たちにはどうしようもないから盾を持つエスギスを倒すことを諦めてイスギスに盾を封印させた。
カレンを狙ったところでチュビダスには盾をどうすることもできない。
「ぐわああああっ!」
エスギスがチュビダスの腕を切り裂いた。
切られた腕から灰色の煙が激しく噴き出す。
「お前は再び倒される運命にあるのだ!」
「くそっ! なぜ魔王様は……」
「魔王はお前を捨て駒にしたのだよ!」
怯んだ隙を見逃さずチュビダスの胸にエスギスの剣が突き立てられる。
「クソガァァァァ!」
「グッ!」
胸に剣を刺されながらもチュビダスは抵抗を見せた。
エスギスを殴り飛ばして胸に刺さった剣を引き抜いて投げ捨てる。
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