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第六章
人工ブレイキングゲート2
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ものすごくお願いされたら着るかもしれないけれど圭がそんなことをお願いする人でないことは夜滝も分かっている。
少し耳を赤くしながら夜滝は服を掛けて戻す。
「こっちだって!」
「いやー、こっちだよ!」
一方でカレンと波瑠は服を手にバチバチしている。
けれど持っているのは自分たちが着るための服ではないのだ。
「どっちも着ませんよ……?」
それは薫に着せようとしている服だった。
カレンは可愛い系、波瑠は清楚系の女性ものの服を薫に着せようとしていて、どちらの服が似合うのか勝手に競い合っている。
別に着るともなんともいっていない薫は困惑して2人の様子を見ている。
「圭君!」
「お兄さん!」
「どっちがいいと思う!?」
「こっちだよなぁ」
恥ずかしいからやめてくれと思っていると圭の方に飛び火してきた。
「うーん……」
やめてあげろと言おうとしたけど一旦真面目に考えてみる。
「け、圭さん!」
なぜ考えるのだと薫が顔を赤くして怒る。
男の薫に女物の服を着せるのはアホな考えかもしれないが、カレンと波瑠が持つ服を頭の中では薫に着せてみると案外似合っていないとも言い切れない。
「……薫は薫の着たい服を着ればいい」
「それをすぐに言ってくれればかっこよかったんですけどね……」
たっぷり間を置いてようやくフォローを入れた圭を薫はジト目で見ている。
この際なら圭の好みを聞いてみたかったと思うのは秘密である。
「アレカワイイ」
「アレ? ……あのリボンの髪留めか?」
なぜか再び薫に着せる服を探しに行った2人を横目にフィーネがぽそりとつぶやいた。
圭の右腕にくっついてきているフィーネはちゃんと周りの様子を見ていた。
手を覆わず手首から肘にかけてを守るようなガントレットのような形をしていてそのままでは目立つので袖で隠している。
袖から見えるのでよく見ると怪しいのだけど最悪の場合は覚醒者なのでという理由で押し切れる。
フィーネが可愛いと言ったのは髪留めだった。
大きめの白いリボンになっているものでフィーネは気になっているようだ。
「オトウサン、コウイウノツケテクレタ」
「そうなのか」
フィーネに男女の概念があるのかは怪しいけれどフィーネの生みの親であるケルテンが娘のように扱っていたことは間違いない。
最初はメイドさん姿であったし可愛い系の姿をさせていたようである。
フィーネの中でケルテンにリボンを結んでもらった記憶があった。
「これ買ってくか」
まだ付けられないかもしれないけれどフィーネが可愛いというのなら買ってあげてもいいと思った。
相変わらず薫にどんな服が似合うかで平行線の波瑠とカレンは放っておいて圭はフィーネにリボンの髪留めを買ってあげた。
「あとはカレンの食材でも買うか」
意外と服を見るのでも時間を使ってしまった。
今必要そうなものを優先して買ってゲートにでも向かおうと圭はスマホの時計を見ながら頭で行動を計算していた。
「な、なんだ!?」
急にサイレンの音が鳴り響いた。
「ゲートが発生いたしました。至急避難をしてください」
「ゲートだって!?」
サイレンが鳴り、避難を呼びかける。
何事かと耳を傾けていた人たちが一斉に逃げ出す。
「圭!」
「車に装備を取りに行こう! 波瑠、カレン、薫!」
「あっ、うん!」
「行くぞ!」
「今行きます!」
誘導もなくパニックになるような呼びかけに嫌な予感を覚えた圭は装備を取りに車まで走ることにした。
ゲートが発生しただけなら冷静に避難をさせればいいのにこのように急いで逃げるように呼びかけるということは答えは一つしかない。
「モンスターだ!」
ただのゲートではなくブレイキングゲートが出現したということなのである。
現れてすぐにモンスターが出てくるブレイキングゲートの前で冷静に避難している暇などない。
直ちに逃げなければモンスターに襲われる。
走り逃げる人々の後ろにモンスターの姿があった。
二足歩行のカエルのようなモンスター。
人ほどの大きさがあって二股の槍を手に持っている。
「きゃああ!」
逃げ遅れた女性がカエルのモンスターに襲われる。
「フィーネ!」
「ピピ!」
フィーネが体を変化させて圭の右腕全体を包み込む。
女性とカエルのモンスターの間に割り込んだ圭は右腕でカエルのモンスターの槍を受け止める。
「くっ……!」
思いの外に力が強い。
圭の方が押されている。
カエルのモンスターの方が力が上のようだ。
「圭!」
「圭さん!」
夜滝の魔法が横から飛んできてカエルのモンスターは飛び退いて回避する。
「食らえ!」
薫の強化を受けた圭は飛び退いたカエルのモンスターと一気に距離を詰めて右の拳を突き出した。
ぐしゃりと音がして殴られたカエルのモンスターが後ろに転がっていく。
力や素早さはありそうだけど防御は弱い。
「大丈夫ですか? 早く避難を!」
「ありがとうございます!」
圭が戦っている間にカレンが女性を立たせて逃す。
「早く車まで行こう」
倒せたのか気を失ったのかは分からないけれどカエルのモンスターは起き上がってこない。
圭たちは再び車まで走る。
少し耳を赤くしながら夜滝は服を掛けて戻す。
「こっちだって!」
「いやー、こっちだよ!」
一方でカレンと波瑠は服を手にバチバチしている。
けれど持っているのは自分たちが着るための服ではないのだ。
「どっちも着ませんよ……?」
それは薫に着せようとしている服だった。
カレンは可愛い系、波瑠は清楚系の女性ものの服を薫に着せようとしていて、どちらの服が似合うのか勝手に競い合っている。
別に着るともなんともいっていない薫は困惑して2人の様子を見ている。
「圭君!」
「お兄さん!」
「どっちがいいと思う!?」
「こっちだよなぁ」
恥ずかしいからやめてくれと思っていると圭の方に飛び火してきた。
「うーん……」
やめてあげろと言おうとしたけど一旦真面目に考えてみる。
「け、圭さん!」
なぜ考えるのだと薫が顔を赤くして怒る。
男の薫に女物の服を着せるのはアホな考えかもしれないが、カレンと波瑠が持つ服を頭の中では薫に着せてみると案外似合っていないとも言い切れない。
「……薫は薫の着たい服を着ればいい」
「それをすぐに言ってくれればかっこよかったんですけどね……」
たっぷり間を置いてようやくフォローを入れた圭を薫はジト目で見ている。
この際なら圭の好みを聞いてみたかったと思うのは秘密である。
「アレカワイイ」
「アレ? ……あのリボンの髪留めか?」
なぜか再び薫に着せる服を探しに行った2人を横目にフィーネがぽそりとつぶやいた。
圭の右腕にくっついてきているフィーネはちゃんと周りの様子を見ていた。
手を覆わず手首から肘にかけてを守るようなガントレットのような形をしていてそのままでは目立つので袖で隠している。
袖から見えるのでよく見ると怪しいのだけど最悪の場合は覚醒者なのでという理由で押し切れる。
フィーネが可愛いと言ったのは髪留めだった。
大きめの白いリボンになっているものでフィーネは気になっているようだ。
「オトウサン、コウイウノツケテクレタ」
「そうなのか」
フィーネに男女の概念があるのかは怪しいけれどフィーネの生みの親であるケルテンが娘のように扱っていたことは間違いない。
最初はメイドさん姿であったし可愛い系の姿をさせていたようである。
フィーネの中でケルテンにリボンを結んでもらった記憶があった。
「これ買ってくか」
まだ付けられないかもしれないけれどフィーネが可愛いというのなら買ってあげてもいいと思った。
相変わらず薫にどんな服が似合うかで平行線の波瑠とカレンは放っておいて圭はフィーネにリボンの髪留めを買ってあげた。
「あとはカレンの食材でも買うか」
意外と服を見るのでも時間を使ってしまった。
今必要そうなものを優先して買ってゲートにでも向かおうと圭はスマホの時計を見ながら頭で行動を計算していた。
「な、なんだ!?」
急にサイレンの音が鳴り響いた。
「ゲートが発生いたしました。至急避難をしてください」
「ゲートだって!?」
サイレンが鳴り、避難を呼びかける。
何事かと耳を傾けていた人たちが一斉に逃げ出す。
「圭!」
「車に装備を取りに行こう! 波瑠、カレン、薫!」
「あっ、うん!」
「行くぞ!」
「今行きます!」
誘導もなくパニックになるような呼びかけに嫌な予感を覚えた圭は装備を取りに車まで走ることにした。
ゲートが発生しただけなら冷静に避難をさせればいいのにこのように急いで逃げるように呼びかけるということは答えは一つしかない。
「モンスターだ!」
ただのゲートではなくブレイキングゲートが出現したということなのである。
現れてすぐにモンスターが出てくるブレイキングゲートの前で冷静に避難している暇などない。
直ちに逃げなければモンスターに襲われる。
走り逃げる人々の後ろにモンスターの姿があった。
二足歩行のカエルのようなモンスター。
人ほどの大きさがあって二股の槍を手に持っている。
「きゃああ!」
逃げ遅れた女性がカエルのモンスターに襲われる。
「フィーネ!」
「ピピ!」
フィーネが体を変化させて圭の右腕全体を包み込む。
女性とカエルのモンスターの間に割り込んだ圭は右腕でカエルのモンスターの槍を受け止める。
「くっ……!」
思いの外に力が強い。
圭の方が押されている。
カエルのモンスターの方が力が上のようだ。
「圭!」
「圭さん!」
夜滝の魔法が横から飛んできてカエルのモンスターは飛び退いて回避する。
「食らえ!」
薫の強化を受けた圭は飛び退いたカエルのモンスターと一気に距離を詰めて右の拳を突き出した。
ぐしゃりと音がして殴られたカエルのモンスターが後ろに転がっていく。
力や素早さはありそうだけど防御は弱い。
「大丈夫ですか? 早く避難を!」
「ありがとうございます!」
圭が戦っている間にカレンが女性を立たせて逃す。
「早く車まで行こう」
倒せたのか気を失ったのかは分からないけれどカエルのモンスターは起き上がってこない。
圭たちは再び車まで走る。
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