166 / 351
第四章
秘密多き塔4
しおりを挟む
「一階はこんな感じでまばらに森があるだけでそんなに変化がないんだ。他の階に行くと環境違うみたいだけどね。とりあえず塔はこんな時のところかな」
「それぞれの階がゲートの中みたいなものなのだね」
「大体そんな感じかな」
あとは一階にはそれぞれ塔がある場所に繋がる出入り口があるぐらいである。
「でもなんかゲートの中っぽさはないよね」
ゲートの中というのは独特の雰囲気がある。
一般にはゲート内に満ちた魔力の影響だろうと言われるのだがゲートの中に入ると少し重たいようなプレッシャーを感じるのだ。
けれど塔の中はそんなことがなく外と大きく変わりがない。
普通にそこらの森に来たような感じもある。
「何回かやるうちにゲートの重っ苦しい空気も気になんなくなってたけどな」
「まあ、あんな空気ない方がいいからねぇ」
このような空気感の違いもゲートと塔の差と言えるかもしれない。
「じゃあゴブリン探ししようか」
一通り塔の一階については説明した。
なんとなく塔というものを理解してもらったところでそろそろ試練に挑戦していく。
「あれ、誰か来てるよ?」
日本ゲートに近いところでゴブリンを探そうと思って来た道を引き返そうとしたら圭たちの方に向かってくる集団が見えた。
「あっちからも来てるぞ」
二階へのゲートには日本からだけでなく全ての国から道がつながっている。
日本の方角以外の方からも来ている集団があった。
「あれは……ブレイブギルドだな」
先頭を歩く女性の防具の胸に描かれた紋章を見て圭はその存在がなんなのか気がついた。
ドラゴンと剣の紋章。
世界で1番最初にドラゴンを倒したギルドであるブレイブギルドである。
ドラゴンを倒してブレイブギルドを創設した初代のギルドマスターは引退して今は別の人がギルドマスターとしてギルドを継いでいる。
先頭に立つ女性がそうである。
現在は他のギルドも台頭してきていてアメリカにおける3番手に甘んじているギルドであるが伝統と信頼のある大きなギルドだ。
「あっちの方は……」
「ヴァルキリーギルドじゃないかい?」
一つは分かった。
もう一つ日本側から来ているギルドの方に目を向ける。
構成している覚醒者をざっと見たところ女性しかいないことに夜滝は気がついた。
女性だけのギルドというものも一定数存在するけれど女性のみで構成されてあそこまで大きな規模のギルドとなると一つに限られる。
日本にはヴァルキリーギルドという女性の覚醒者によって構成された大型ギルドが存在している。
「白馬に槍……そうだね」
よくよく見るとギルドの紋章をつけている女性もいる。
白い馬に槍の紋章はヴァルキリーギルドの象徴であった。
「な、なんでそんなデカいギルドが?」
大きなギルドが同時に向かってくる様子にカレンも動揺する。
「……あっ」
「何か知ってるのかい?」
「そういえば」
圭はブレイブギルドとヴァルキリーギルドという組み合わせをどこかで聞いたことがあるなと思っていた。
そして思い出した。
ヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同で塔の攻略をしていると聞いた覚えがある。
圭がヘルカトによって塔の上の階に引きずり込まれた時に倒れた圭を見つけて助けてくれたのがヴァルキリーギルドだと聞いた。
その時にヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同して攻略していて、その過程で圭を見つけたのだと言われていたのだ。
つまりヴァルキリーギルドとブレイブギルドは塔の攻略をしようとここで合流するために来ているのだと圭は理解した。
圭たちに何かしようと向かってきているのではない。
「退いておこう」
なら隅の方に退いて通り過ぎるのを待てば問題ない。
圭たちは二階へのゲートから離れて少し待つ。
「ほへぇ~……」
波瑠は目の前を通り過ぎるヴァルキリーギルドをぼんやりと眺めている。
ヴァルキリーギルドは5大ギルドには含まれていないけれど非常に人気の高いギルドだ。
その理由の一つに見た目が挙げられる。
ヴァルキリーギルドの面々は容姿的に優れた人が多い。
現実に元モデルとか元タレントだったような人もいて綺麗な女性が多く所属している。
装備品もそうした人たちに合わせたようにスタイリッシュなものが多い。
装備品を作っている企業がスポンサーについていて過度に着飾ることはないが機能性を兼ね備えながらも見た目としてカッコ良さや美しさのある装備品を身につけている。
RSIも共同して装備を作ったこともある。
キラキラとした女性たちに波瑠も思わず目を奪われていた。
ただ見た目だけ良いのではない。
実力としてもしっかりしているのがヴァルキリーギルドでもある。
女性たちであるしあまり見過ぎてもいけない
圭としても多少の興味はあるので視界の端で見ながらも完全にヴァルキリーギルドの女性たちを見ないように気を遣っていた。
「ねね、あの人女優の望月マリナじゃない?」
「あっ、本当だ」
最近までテレビで活躍していた女優まで中にいて波瑠とカレンは少し興奮していた。
「黒羽?」
「…………ジー」
圭たちのことを気にもしていないかのようにヴァルキリーギルドは通り過ぎていく。
その時ヴァルキリーギルドの1人が圭たちの方を見た。
「それぞれの階がゲートの中みたいなものなのだね」
「大体そんな感じかな」
あとは一階にはそれぞれ塔がある場所に繋がる出入り口があるぐらいである。
「でもなんかゲートの中っぽさはないよね」
ゲートの中というのは独特の雰囲気がある。
一般にはゲート内に満ちた魔力の影響だろうと言われるのだがゲートの中に入ると少し重たいようなプレッシャーを感じるのだ。
けれど塔の中はそんなことがなく外と大きく変わりがない。
普通にそこらの森に来たような感じもある。
「何回かやるうちにゲートの重っ苦しい空気も気になんなくなってたけどな」
「まあ、あんな空気ない方がいいからねぇ」
このような空気感の違いもゲートと塔の差と言えるかもしれない。
「じゃあゴブリン探ししようか」
一通り塔の一階については説明した。
なんとなく塔というものを理解してもらったところでそろそろ試練に挑戦していく。
「あれ、誰か来てるよ?」
日本ゲートに近いところでゴブリンを探そうと思って来た道を引き返そうとしたら圭たちの方に向かってくる集団が見えた。
「あっちからも来てるぞ」
二階へのゲートには日本からだけでなく全ての国から道がつながっている。
日本の方角以外の方からも来ている集団があった。
「あれは……ブレイブギルドだな」
先頭を歩く女性の防具の胸に描かれた紋章を見て圭はその存在がなんなのか気がついた。
ドラゴンと剣の紋章。
世界で1番最初にドラゴンを倒したギルドであるブレイブギルドである。
ドラゴンを倒してブレイブギルドを創設した初代のギルドマスターは引退して今は別の人がギルドマスターとしてギルドを継いでいる。
先頭に立つ女性がそうである。
現在は他のギルドも台頭してきていてアメリカにおける3番手に甘んじているギルドであるが伝統と信頼のある大きなギルドだ。
「あっちの方は……」
「ヴァルキリーギルドじゃないかい?」
一つは分かった。
もう一つ日本側から来ているギルドの方に目を向ける。
構成している覚醒者をざっと見たところ女性しかいないことに夜滝は気がついた。
女性だけのギルドというものも一定数存在するけれど女性のみで構成されてあそこまで大きな規模のギルドとなると一つに限られる。
日本にはヴァルキリーギルドという女性の覚醒者によって構成された大型ギルドが存在している。
「白馬に槍……そうだね」
よくよく見るとギルドの紋章をつけている女性もいる。
白い馬に槍の紋章はヴァルキリーギルドの象徴であった。
「な、なんでそんなデカいギルドが?」
大きなギルドが同時に向かってくる様子にカレンも動揺する。
「……あっ」
「何か知ってるのかい?」
「そういえば」
圭はブレイブギルドとヴァルキリーギルドという組み合わせをどこかで聞いたことがあるなと思っていた。
そして思い出した。
ヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同で塔の攻略をしていると聞いた覚えがある。
圭がヘルカトによって塔の上の階に引きずり込まれた時に倒れた圭を見つけて助けてくれたのがヴァルキリーギルドだと聞いた。
その時にヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同して攻略していて、その過程で圭を見つけたのだと言われていたのだ。
つまりヴァルキリーギルドとブレイブギルドは塔の攻略をしようとここで合流するために来ているのだと圭は理解した。
圭たちに何かしようと向かってきているのではない。
「退いておこう」
なら隅の方に退いて通り過ぎるのを待てば問題ない。
圭たちは二階へのゲートから離れて少し待つ。
「ほへぇ~……」
波瑠は目の前を通り過ぎるヴァルキリーギルドをぼんやりと眺めている。
ヴァルキリーギルドは5大ギルドには含まれていないけれど非常に人気の高いギルドだ。
その理由の一つに見た目が挙げられる。
ヴァルキリーギルドの面々は容姿的に優れた人が多い。
現実に元モデルとか元タレントだったような人もいて綺麗な女性が多く所属している。
装備品もそうした人たちに合わせたようにスタイリッシュなものが多い。
装備品を作っている企業がスポンサーについていて過度に着飾ることはないが機能性を兼ね備えながらも見た目としてカッコ良さや美しさのある装備品を身につけている。
RSIも共同して装備を作ったこともある。
キラキラとした女性たちに波瑠も思わず目を奪われていた。
ただ見た目だけ良いのではない。
実力としてもしっかりしているのがヴァルキリーギルドでもある。
女性たちであるしあまり見過ぎてもいけない
圭としても多少の興味はあるので視界の端で見ながらも完全にヴァルキリーギルドの女性たちを見ないように気を遣っていた。
「ねね、あの人女優の望月マリナじゃない?」
「あっ、本当だ」
最近までテレビで活躍していた女優まで中にいて波瑠とカレンは少し興奮していた。
「黒羽?」
「…………ジー」
圭たちのことを気にもしていないかのようにヴァルキリーギルドは通り過ぎていく。
その時ヴァルキリーギルドの1人が圭たちの方を見た。
71
お気に入りに追加
439
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
催眠アプリで恋人を寝取られて「労働奴隷」にされたけど、仕事の才能が開花したことで成り上がり、人生逆転しました
フーラー
ファンタジー
「催眠アプリで女性を寝取り、ハーレムを形成するクソ野郎」が
ざまぁ展開に陥る、異色の異世界ファンタジー。
舞台は異世界。
売れないイラストレーターをやっている獣人の男性「イグニス」はある日、
チートスキル「催眠アプリ」を持つ異世界転移者「リマ」に恋人を寝取られる。
もともとイグニスは収入が少なく、ほぼ恋人に養ってもらっていたヒモ状態だったのだが、
リマに「これからはボクらを養うための労働奴隷になれ」と催眠をかけられ、
彼らを養うために働くことになる。
しかし、今のイグニスの収入を差し出してもらっても、生活が出来ないと感じたリマは、
イグニスに「仕事が楽しくてたまらなくなる」ように催眠をかける。
これによってイグニスは仕事にまじめに取り組むようになる。
そして努力を重ねたことでイラストレーターとしての才能が開花、
大劇団のパンフレット作製など、大きな仕事が舞い込むようになっていく。
更にリマはほかの男からも催眠で妻や片思いの相手を寝取っていくが、
その「寝取られ男」達も皆、その時にかけられた催眠が良い方に作用する。
これによって彼ら「寝取られ男」達は、
・ゲーム会社を立ち上げる
・シナリオライターになる
・営業で大きな成績を上げる
など次々に大成功を収めていき、その中で精神的にも大きな成長を遂げていく。
リマは、そんな『労働奴隷』達の成長を目の当たりにする一方で、
自身は自堕落に生活し、なにも人間的に成長できていないことに焦りを感じるようになる。
そして、ついにリマは嫉妬と焦りによって、
「ボクをお前の会社の社長にしろ」
と『労働奴隷』に催眠をかけて社長に就任する。
そして「現代のゲームに関する知識」を活かしてゲーム業界での無双を試みるが、
その浅はかな考えが、本格的な破滅の引き金となっていく。
小説家になろう・カクヨムでも掲載しています!
勇者に大切な人達を寝取られた結果、邪神が目覚めて人類が滅亡しました。
レオナール D
ファンタジー
大切な姉と妹、幼なじみが勇者の従者に選ばれた。その時から悪い予感はしていたのだ。
田舎の村に生まれ育った主人公には大切な女性達がいた。いつまでも一緒に暮らしていくのだと思っていた彼女らは、神託によって勇者の従者に選ばれて魔王討伐のために旅立っていった。
旅立っていった彼女達の無事を祈り続ける主人公だったが……魔王を倒して帰ってきた彼女達はすっかり変わっており、勇者に抱きついて媚びた笑みを浮かべていた。
青年が大切な人を勇者に奪われたとき、世界の破滅が幕を開く。
恐怖と狂気の怪物は絶望の底から生まれ落ちたのだった……!?
※カクヨムにも投稿しています。
公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!
秋田ノ介
ファンタジー
主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。
『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。
ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!!
小説家になろうにも掲載しています。
妻を寝取ったパーティーメンバーに刺殺された俺はもう死にたくない。〜二度目の俺。最悪から最高の人生へ〜
橋本 悠
ファンタジー
両親の死、いじめ、NTRなどありとあらゆる`最悪`を経験し、終いにはパーティーメンバーに刺殺された俺は、異世界転生に成功した……と思いきや。
もしかして……また俺かよ!!
人生の最悪を賭けた二周目の俺が始まる……ってもうあんな最悪見たくない!!!
さいっっっっこうの人生送ってやるよ!!
──────
こちらの作品はカクヨム様でも連載させていただいております。
先取り更新はカクヨム様でございます。是非こちらもよろしくお願いします!
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる