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極上の担々つけ麺
024:花束の如く飾られた、極上の担々つけ麺
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「ゆーくん! 注文は担々つけ麺じゃ!」
「りょーかい!」
魔王マカロンから注文を受けた勇者ユークリフォンスは、早速調理に取り掛かった。
食器棚から取り出したのは、いつもと形状が異なる丼鉢だ。
和風の彫刻がされた丼鉢で、通常の〝究極の担々麺〟で使用する丼鉢よりも二回りほど小さいものになっている。
丼鉢が小さい分、担々麺の素である胡麻味噌や背脂、赤唐辛子の粉末、そして濃厚こってりゲンコツスープの量も少なく調整される。
少なく調整されるからと言って味が薄くなるわけではない。濃度と旨味は通常の〝究極の担々麺〟と比べて極めて濃厚で強いのだ。
濃度と旨味が強いスープは濃厚でこってりなのはもちろんのこと、とろとろ――否、どろどろと言っても過言ではないスープを作り出すことに成功したのである。
このどろどろなスープこそ、麺をつけた際にスープがたっぷりと絡む手伝いをしてくれるのである。
そして肝心のつけ麺用の麺は、通常の縮れ麺とは違い、ストレートの太麺となっている。
濃度と旨味が強いスープに合わせて一番バランスが良かったのが、ストレートの太麺だからだ。
細麺や縮れ麺だとスープが絡みすぎてバランスが悪く食べづらい点が見受けられる。
様々な点を考慮して選ばれたのがストレートの太麺ということである。
つけ麺用の麺は茹でた後、氷が入った冷水で締めるのが基本だ。
そうすることによって、舌触りとコシがある味わい深い麺ができるのである。
他にも茹でた際に生じる打ち粉のヌメヌメ感を洗い流すこともできるのだ。
そんなストレートの太麺を山のように盛り付け、その周りに具材を載せていく。
〝極上の担々つけ麺〟に使われる具材は 白い湯気を立たせている旨辛の豚挽肉、炙ったことによって香ばしさをこれでもかと強調してくる極太のチャーシュー、シャキシャキで針のように真っ直ぐに尖った新鮮な白髪ネギ、水々しい新鮮な水菜、くるくると渦を巻きながら彩りを加えてくれる真っ赤な糸唐辛子、黄身がとろとろで白身がしっかりとしているゆで卵、それらが飾られているのだ。
スープには刻んだ青ネギと皮むきの胡麻がかけられている。背脂もダイヤモンドのように輝きながら浮いている。これまた彩りが良い。
「よしっ! 担々つけ麺の完成だ! この太麺の開発にも相当時間がかかったよな」
「そうじゃのぉ。でも楽しかったじゃろ?」
「まあな。担々麺のことなら苦じゃないからな。それにまーちゃんも一緒だったし」
「妾もじゃ! ゆーくんがいるからこそ、ここまで楽しくやってこれたのじゃ。おぬしを好きになって良か…………って、そ、そんな話は今はあとじゃ! 麺が伸びてしまうじゃろ!」
「いや、太麺だし冷やしてあるから伸びづらいし」
つけ麺用に開発したストレートの太麺は、勇者が言うように伸びづらいのも一つの特徴だ。
だからこそ少し雑談が入ってしまっても問題ないのである。
「そ、そう言う問題じゃないじゃろ! スープが冷めてしまうし、客を待たせるのはよくないじゃろ! ただでさえ太麺で茹で時間がかかるんじゃから!」
魔王マカロンの言う通り、太麺は細麺と比べてかなりの茹で時間を要する。
細麺で平均三十秒くらいだとしたら、太麺はその12倍の六分くらいは要するだろう。
美味しい料理を作るのにも時間と工程が大事なのだ。
さらにつけ麺用のスープは、冷めやすいのも特徴だ。
つける麺が冷たいから、と言うのがいちばんの理由だが、他にもスープの量が少ない、スープの濃度が高い、など様々な要因がある。
冷めてしまえばそれだけ味が落ちてしまうことに繋がる。
温かいスープに冷たい麺をつけて食べるこの行為、よくよく考えれば腑に落ちない点があるが、これがつけ麺を食べる最も基本的で最も美味しい方法なのだから仕方がない。認めるしかないのだ。
あとは工夫と気遣いで補っていけばいいのである。
「そ、そうだよな。ついつい、まーちゃんと喋ってるのが楽しくてさ」
「わかるわかるぞ。ゆーくんと喋ってると心が落ち着くし癒されるのじゃ。時間を忘れてしまうのじゃ! やっぱり大好きな人と喋ると……って、また喋ってるではないか! これ以上恥ずかしい発言をしないためにも、妾は担々つけ麺を運びに行くぞ! 全く……この口はいつもいつも……」
魔王マカロンは頬をトマトのように真っ赤に染めながら、完成した〝極上の担々つけ麺〟を席へと――自称世界最強の龍人リューギの元へと運んだ。
「お待たせなのじゃ! 〝極上の担々つけ麺〟なのじゃ!」
魔王マカロンの声にこの場に居合わせている全員が反応した。
それぞれ心に思っていること、反応した理由は一つ。
〝極上の担々つけ麺〟とは、どんな担々麺でどんな料理なのか。それが気になって仕方がないのだ。
(し、視線が一気に集まっている気がする……強者からの視線……くっ、だがこんなもので怯む俺ではない! 俺は世界最強の龍人族だ! 視線など気にせず〝極上の担々つけ麺〟というものを食ってやる!)
意気込んだのも束の間、リューギの表情は驚きの色に染まる。
(な、なんだ、この花束みたいに美しい料理は!? こんなに着飾った料理見たことないぞ! それに他の奴らが食べてるタンタンメンとは全く違うじゃないか! 正義の盗賊団の二人が食べているタンタンメンが形的には一番近いか? いや、でも、こっちには丼鉢が! スープが入った丼鉢があるぞ……こ、これはあれか、飯とセットに付いてくる味噌汁のようなものか? だとしたらこの花束のように着飾った麺が飯ということになるよな……)
未知の領域に足を踏み入れてしまった反動で、リューギは固まってしまった。
「おぬし食べ方がわからんのか? まあ、無理もない。妾も初めてつけ麺というものを食べた時は、戸惑っていた記憶があるからのぉ。懐かしいのぉ。あの頃はまだ担々麺の味を知らなかったのぉ」
「は、はあ……」
自分の世界に入り込んでいる魔王マカロンを見て、思わずため息を溢してしまうリューギ。
そのため息に気付いた魔王マカロンは、逸れてしまった話を戻す。
「おっと、話が逸れたのぉ。それで食べ方じゃが、こっちの器に入ってる物を箸で掴んで、こっちのスープに付けるのじゃ。なるべく一口で食べれるくらいを掴むのがポイントじゃな。スープの付け過ぎにも注意するのじゃぞ。スープの付けなさ過ぎにも注意なのじゃ。その繰り返しで食べていけばいいのじゃよ。自ずとわかってくると思うぞ」
「な、なるほど……こっちの麺や具とかをスープに付けて食べて、それの繰り返し……」
「そうじゃそうじゃ、その通りじゃ。ではごゆっくりどうぞなのじゃ」
必要最低限の食べ方をリューギに教えた魔王マカロンは、踵を返して厨房へと戻っていった。
説明を受けたリューギはというと、まだ箸に手を触れてすらいなかった。
苦悩しているのだ。食べ方を理解したとしても、なぜ麺とスープがわざわざ別皿で用意してされているのかがわからないのだ。
どうせつけて食べるのなら最初から一緒でいいのではないか、と考えれば考えるほど疑問点が浮かびスッキリしなくなるのである。
(悩んでいても仕方がないか)
その通り。悩んでいても仕方がないのである。
(食べれば全てわかる。疑問も解決するはず! 俺は世界最強の龍人族! どんな敵だろうと、どんな料理だろうと喰らい尽くす――!!!)
リューギは箸を持った。
そして魔王マカロンから説明を受けたように、麺を一口で食べれるサイズ分だけ掴んでスープにつけた。
「生物の祖、竜に感謝を――いただきます」
食事前の挨拶を済ませたリューギは、スープがよく絡んだ太麺を口へと運ぶ。
――ズルズルズルッ!!!
豪快に麺を啜ったリューギに本日最大の衝撃が襲った。
世界最強の獣人ガオレに勝利したことや自称ではあるが世界最強の龍人になったこと以上の衝撃が襲ったのだ。
「りょーかい!」
魔王マカロンから注文を受けた勇者ユークリフォンスは、早速調理に取り掛かった。
食器棚から取り出したのは、いつもと形状が異なる丼鉢だ。
和風の彫刻がされた丼鉢で、通常の〝究極の担々麺〟で使用する丼鉢よりも二回りほど小さいものになっている。
丼鉢が小さい分、担々麺の素である胡麻味噌や背脂、赤唐辛子の粉末、そして濃厚こってりゲンコツスープの量も少なく調整される。
少なく調整されるからと言って味が薄くなるわけではない。濃度と旨味は通常の〝究極の担々麺〟と比べて極めて濃厚で強いのだ。
濃度と旨味が強いスープは濃厚でこってりなのはもちろんのこと、とろとろ――否、どろどろと言っても過言ではないスープを作り出すことに成功したのである。
このどろどろなスープこそ、麺をつけた際にスープがたっぷりと絡む手伝いをしてくれるのである。
そして肝心のつけ麺用の麺は、通常の縮れ麺とは違い、ストレートの太麺となっている。
濃度と旨味が強いスープに合わせて一番バランスが良かったのが、ストレートの太麺だからだ。
細麺や縮れ麺だとスープが絡みすぎてバランスが悪く食べづらい点が見受けられる。
様々な点を考慮して選ばれたのがストレートの太麺ということである。
つけ麺用の麺は茹でた後、氷が入った冷水で締めるのが基本だ。
そうすることによって、舌触りとコシがある味わい深い麺ができるのである。
他にも茹でた際に生じる打ち粉のヌメヌメ感を洗い流すこともできるのだ。
そんなストレートの太麺を山のように盛り付け、その周りに具材を載せていく。
〝極上の担々つけ麺〟に使われる具材は 白い湯気を立たせている旨辛の豚挽肉、炙ったことによって香ばしさをこれでもかと強調してくる極太のチャーシュー、シャキシャキで針のように真っ直ぐに尖った新鮮な白髪ネギ、水々しい新鮮な水菜、くるくると渦を巻きながら彩りを加えてくれる真っ赤な糸唐辛子、黄身がとろとろで白身がしっかりとしているゆで卵、それらが飾られているのだ。
スープには刻んだ青ネギと皮むきの胡麻がかけられている。背脂もダイヤモンドのように輝きながら浮いている。これまた彩りが良い。
「よしっ! 担々つけ麺の完成だ! この太麺の開発にも相当時間がかかったよな」
「そうじゃのぉ。でも楽しかったじゃろ?」
「まあな。担々麺のことなら苦じゃないからな。それにまーちゃんも一緒だったし」
「妾もじゃ! ゆーくんがいるからこそ、ここまで楽しくやってこれたのじゃ。おぬしを好きになって良か…………って、そ、そんな話は今はあとじゃ! 麺が伸びてしまうじゃろ!」
「いや、太麺だし冷やしてあるから伸びづらいし」
つけ麺用に開発したストレートの太麺は、勇者が言うように伸びづらいのも一つの特徴だ。
だからこそ少し雑談が入ってしまっても問題ないのである。
「そ、そう言う問題じゃないじゃろ! スープが冷めてしまうし、客を待たせるのはよくないじゃろ! ただでさえ太麺で茹で時間がかかるんじゃから!」
魔王マカロンの言う通り、太麺は細麺と比べてかなりの茹で時間を要する。
細麺で平均三十秒くらいだとしたら、太麺はその12倍の六分くらいは要するだろう。
美味しい料理を作るのにも時間と工程が大事なのだ。
さらにつけ麺用のスープは、冷めやすいのも特徴だ。
つける麺が冷たいから、と言うのがいちばんの理由だが、他にもスープの量が少ない、スープの濃度が高い、など様々な要因がある。
冷めてしまえばそれだけ味が落ちてしまうことに繋がる。
温かいスープに冷たい麺をつけて食べるこの行為、よくよく考えれば腑に落ちない点があるが、これがつけ麺を食べる最も基本的で最も美味しい方法なのだから仕方がない。認めるしかないのだ。
あとは工夫と気遣いで補っていけばいいのである。
「そ、そうだよな。ついつい、まーちゃんと喋ってるのが楽しくてさ」
「わかるわかるぞ。ゆーくんと喋ってると心が落ち着くし癒されるのじゃ。時間を忘れてしまうのじゃ! やっぱり大好きな人と喋ると……って、また喋ってるではないか! これ以上恥ずかしい発言をしないためにも、妾は担々つけ麺を運びに行くぞ! 全く……この口はいつもいつも……」
魔王マカロンは頬をトマトのように真っ赤に染めながら、完成した〝極上の担々つけ麺〟を席へと――自称世界最強の龍人リューギの元へと運んだ。
「お待たせなのじゃ! 〝極上の担々つけ麺〟なのじゃ!」
魔王マカロンの声にこの場に居合わせている全員が反応した。
それぞれ心に思っていること、反応した理由は一つ。
〝極上の担々つけ麺〟とは、どんな担々麺でどんな料理なのか。それが気になって仕方がないのだ。
(し、視線が一気に集まっている気がする……強者からの視線……くっ、だがこんなもので怯む俺ではない! 俺は世界最強の龍人族だ! 視線など気にせず〝極上の担々つけ麺〟というものを食ってやる!)
意気込んだのも束の間、リューギの表情は驚きの色に染まる。
(な、なんだ、この花束みたいに美しい料理は!? こんなに着飾った料理見たことないぞ! それに他の奴らが食べてるタンタンメンとは全く違うじゃないか! 正義の盗賊団の二人が食べているタンタンメンが形的には一番近いか? いや、でも、こっちには丼鉢が! スープが入った丼鉢があるぞ……こ、これはあれか、飯とセットに付いてくる味噌汁のようなものか? だとしたらこの花束のように着飾った麺が飯ということになるよな……)
未知の領域に足を踏み入れてしまった反動で、リューギは固まってしまった。
「おぬし食べ方がわからんのか? まあ、無理もない。妾も初めてつけ麺というものを食べた時は、戸惑っていた記憶があるからのぉ。懐かしいのぉ。あの頃はまだ担々麺の味を知らなかったのぉ」
「は、はあ……」
自分の世界に入り込んでいる魔王マカロンを見て、思わずため息を溢してしまうリューギ。
そのため息に気付いた魔王マカロンは、逸れてしまった話を戻す。
「おっと、話が逸れたのぉ。それで食べ方じゃが、こっちの器に入ってる物を箸で掴んで、こっちのスープに付けるのじゃ。なるべく一口で食べれるくらいを掴むのがポイントじゃな。スープの付け過ぎにも注意するのじゃぞ。スープの付けなさ過ぎにも注意なのじゃ。その繰り返しで食べていけばいいのじゃよ。自ずとわかってくると思うぞ」
「な、なるほど……こっちの麺や具とかをスープに付けて食べて、それの繰り返し……」
「そうじゃそうじゃ、その通りじゃ。ではごゆっくりどうぞなのじゃ」
必要最低限の食べ方をリューギに教えた魔王マカロンは、踵を返して厨房へと戻っていった。
説明を受けたリューギはというと、まだ箸に手を触れてすらいなかった。
苦悩しているのだ。食べ方を理解したとしても、なぜ麺とスープがわざわざ別皿で用意してされているのかがわからないのだ。
どうせつけて食べるのなら最初から一緒でいいのではないか、と考えれば考えるほど疑問点が浮かびスッキリしなくなるのである。
(悩んでいても仕方がないか)
その通り。悩んでいても仕方がないのである。
(食べれば全てわかる。疑問も解決するはず! 俺は世界最強の龍人族! どんな敵だろうと、どんな料理だろうと喰らい尽くす――!!!)
リューギは箸を持った。
そして魔王マカロンから説明を受けたように、麺を一口で食べれるサイズ分だけ掴んでスープにつけた。
「生物の祖、竜に感謝を――いただきます」
食事前の挨拶を済ませたリューギは、スープがよく絡んだ太麺を口へと運ぶ。
――ズルズルズルッ!!!
豪快に麺を啜ったリューギに本日最大の衝撃が襲った。
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