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究極の担々麺
003:究極の担々麺まであと一歩、足りないものとは何か
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「この一年で様にはなってきたが……」
「妾たちが目指す〝究極の担々麺〟まであと一歩というところなんじゃがな……」
魔王マカロンと勇者ユークリフォンスは、テーブルの上に置かれた黒色の丼鉢を見つめながら会話をしている。
先ほどまで魔王マカロンと勇者ユークリフォンスが試作した担々麺が入っていた丼鉢だ。
今はスープの一滴、胡麻の一粒すらも残っておらず、光に反射した脂が星のように輝いて見えているだけの丼鉢だ。
その丼鉢を〝愛おしいものと別れた直後の寂しげな眼差し〟で二人は見つめているのである。
「美味しいよ。すごく美味しい。〝究極の担々麺〟と言っても過言ではないほどに。しかし……しかしだ――!!」
「何かが……何かが足りないのじゃ。どうにかしてこれ以上美味しくならないものかのぉ……。困ったもんじゃなぁ……」
「足りないその〝何か〟さえ分かれば……。くっ、一体何が足りないというんだ――!!」
魔王マカロンと勇者ユークリフォンスは、苦悩の表情を浮かべながら頭を抱え始めた。二人とも全く同じ体勢だ。
お分かりの通り彼らは〝究極の担々麺〟作りに行き詰まってしまったのである。
「この世界の豚で作るゲンコツスープはやけに獣臭かった。それを野菜やハーブで消すことができた。野菜の入れ過ぎで甘味が出過ぎてしまうこともあった。ゲンコツスープの調整には骨が折れたが――でもその技術は完璧に習得できた。スープは問題ない――!!」
「ゲンコツスープの濃厚さ、クリーミーさも特製の圧力鍋を使って残すことに成功したのは画期的じゃったな。濃厚過ぎてしょっぱくなってしまった問題も解決できたしのぉ。それに圧力鍋だけじゃない。他の調理器具もそうじゃぞ。この世界にないものばかりじゃったから、一から手作りじゃ。使いやすくするために調理器具も何度も作り直したりもしたのじゃ」
「ペースト状にした皮むきの胡麻を味噌と合わせて、味噌本来の風味とまろやかさをより一層引き立たせる事にも成功した。さらに胡麻の風味も加わって、それはそれは美味しい味噌が――担々麺の素となる味噌が完成した。これも文句の付け所なんてない完璧な味噌だ――!!」
「辛味の元である赤唐辛子の実だってそうじゃ。乾燥させて粉末にすることによって、味噌の味を邪魔せず辛味を出すことに成功した。ラー油をたっぷりと入れるよりも、程よい辛さが旨味を引き立たせるって事もわかったんじゃ。ラー油の入れすぎは油っぽくなって逆効果じゃったからのぉ」
「水にだってこだわってるさ。不純物が少ない硬水を使ってる。麺を茹でる時だってボロボロにならないようにアルカリ性の低い水を使用している。普通に飲んだって喉越し最高な水を!」
「それなら麺にもこだわっておるじゃろ。0.001ミリ単位で太さを調整したんじゃからな。このスープによく絡むように縮れさせたりもした。食感だってつるつるだし、もちもちだし、コシもある! この麺にもどれだけ調整に調整を重ねたことか――!!」
「具材もそうだ! スープに合わせた旨辛の豚挽肉! 針のように尖ったシャッキシャキで新鮮な白髪ネギ! 主役だと思ってしまうほど主張の強い青梗菜! どれも一切妥協なしのこだわり厳選の具材たちだ!」
「他にもラー油と胡麻油を仕上げにかけることで、ぐっと風味を引き立てておるぞ! この適量を探すのにも苦労したぞ」
熱く語る二人。担々麺のことに関してはいつも熱く語っているが、今日はいつも以上に熱く語っていた。
それもそのはず――
細かい調整を重ねて完成した究極の一杯。それを前にして物足りなさを感じているからだ。
その物足りなさとは一体なんなのかを熱く語りながら探っているのである。
「魔王マカロン、キミはいつ作った担々麺が一番美味しかった? 今か? それとも昨日のか? 正直に答えてくれ」
「う~ん。そうじゃな。妾は初めて完成した〝あの担々麺〟が一番美味しかったと思うぞ。寄せ集めの食材と古びた記憶を頼りに作ったとは思えないほどのできじゃったからな」
「キミもか! 実は俺も最初に食べた〝あの担々麺〟が美味しかったと思ってる――!」
究極の担々麺作りを始めて半年が過ぎた頃、魔王マカロンと勇者ユークリフォンスは初めて担々麺を完成させた。
その時の担々麺こそが二人が言う〝あの担々麺〟だ。それが一番美味しいのだと二人は言っている。
寄せ集めの食材、仕方なく揃えた調理器具、古びた記憶、浅い経験、そんな足りないばかりの状況で作ったはずの担々麺が、『美味しかった担々麺は?』と問われると、二人の脳裏にその担々麺が真っ先に浮かぶのである。
味も香りも食感も、食べている時の音ですらも鮮明に浮かぶ。脳裏に焼き付くほど衝撃的な担々麺だったのである。
「あの頃よりは確実に上達しているはず。味も見た目も香りも食感も……それなのに、どうして……どうしてあの時の担々麺を超えられないんだ」
「妾たちに原因があるのではないか? もしかしたら妾たちは担々麺を嫌いになってしまった、とか……」
一年以上も担々麺作りに没頭してきた二人。
それが裏目に出て、担々麺自体を無意識のうちに嫌いになってしまったのではないか、と魔王マカロンは考えた。
「毎日のように担々麺を食べ続けて飽きてしまった可能性もあるよな……」
担々麺を嫌いになったわけではない、とわかっている。
だからこそ満ち足りてしまい飽きてしまったのではないか、と勇者ユークリフォンスは考えた。
「究極の担々麺を追い求め続けていたあの頃と、究極の担々麺にたどり着いてしまった今。妾たちの中で何かが変わってしまったのだろうな……」
「この領域にたどり着いてしまったことで満足してしまった。達成感のようなものをいつの間にか感じてしまっていた。心情の変化こそが一番の要因かもしれないな……」
好きか嫌いか、飽きたか飽きていないか、結局のところ全ては心情の変化がもたらすもの。
無論それだけが原因ではない。その時の体調や空腹度、室温、環境、あらゆる要因によって味は変化する。
そのあらゆる要因を看破し攻略してこそ、本当の〝究極の担々麺〟が完成するだが……
「心情の変化か。確かにあの頃は今と比べると楽しかったかもしれんのぉ。ようやく大好きな担々麺が食べれる、そんなワクワク感も感じておったのじゃ。あの頃が懐かしいのぉ」
「そうだな。今となっては美味しい担々麺がいつでも食べれてしまう。ワクワクやドキドキなんてごく僅かなものになってしまっているよな」
「いくら美味しくて完璧な担々麺が完成したとしても、その時の気持ち次第で変わってしまうんじゃ意味がないからのぉ。一番大事なのは気持ちってこと、じゃ、な…………」
魔王マカロンの口調には歯切れの悪いものがあった。
勇者ユークリフォンスも魔王マカロンの歯切れの悪さに気付いている。
その歯切れの悪さを勇者ユークリフォンスは、自分たちが追い求めていたゴールに失望してしまったからだと思っている。
しかし当の本人――魔王マカロンが感じているものは全くの別物だった。
まるで会話の途中で何かに気付いたような、何かを閃いたかのような、そんな感じだ。
「……待つのじゃ。気持ち……気持ちか……」
魔王マカロンは己自身が感じた何かを逃さまいと必死に思考する。
暗闇の中、針に糸を通すかのような感覚。この機会を逃せば、二度と閃くことはない。それぐらいの気持ちで臨む魔王マカロン。
研ぎ澄まされた精神力と集中力は、魔王と呼ぶに相応しいものがあった。
その結果、魔王マカロンは何か――その答えを掴んだ。
「そうか……そうじゃ! そうじゃった! そうじゃった! そうじゃった――!!」
「うおっ!? ど、どうした!? な、何かわかったのか?」
「うぬ。多分じゃがな。希望の光というやつを掴んだ。だから勇者ユークリフォンスよ、今日はこの辺で終いとしよう。また明日来てくれんか? おぬしの一番の担々麺を塗り替えるほどの担々麺を――そうじゃな、本物の究極の担々麺のアイディアを思いついたんじゃ! それを明日食わせてやるのじゃ!」
可愛らしい八重歯を光らせる魔王マカロン 。その顔は自信に満ち溢れていた。
「妾たちが目指す〝究極の担々麺〟まであと一歩というところなんじゃがな……」
魔王マカロンと勇者ユークリフォンスは、テーブルの上に置かれた黒色の丼鉢を見つめながら会話をしている。
先ほどまで魔王マカロンと勇者ユークリフォンスが試作した担々麺が入っていた丼鉢だ。
今はスープの一滴、胡麻の一粒すらも残っておらず、光に反射した脂が星のように輝いて見えているだけの丼鉢だ。
その丼鉢を〝愛おしいものと別れた直後の寂しげな眼差し〟で二人は見つめているのである。
「美味しいよ。すごく美味しい。〝究極の担々麺〟と言っても過言ではないほどに。しかし……しかしだ――!!」
「何かが……何かが足りないのじゃ。どうにかしてこれ以上美味しくならないものかのぉ……。困ったもんじゃなぁ……」
「足りないその〝何か〟さえ分かれば……。くっ、一体何が足りないというんだ――!!」
魔王マカロンと勇者ユークリフォンスは、苦悩の表情を浮かべながら頭を抱え始めた。二人とも全く同じ体勢だ。
お分かりの通り彼らは〝究極の担々麺〟作りに行き詰まってしまったのである。
「この世界の豚で作るゲンコツスープはやけに獣臭かった。それを野菜やハーブで消すことができた。野菜の入れ過ぎで甘味が出過ぎてしまうこともあった。ゲンコツスープの調整には骨が折れたが――でもその技術は完璧に習得できた。スープは問題ない――!!」
「ゲンコツスープの濃厚さ、クリーミーさも特製の圧力鍋を使って残すことに成功したのは画期的じゃったな。濃厚過ぎてしょっぱくなってしまった問題も解決できたしのぉ。それに圧力鍋だけじゃない。他の調理器具もそうじゃぞ。この世界にないものばかりじゃったから、一から手作りじゃ。使いやすくするために調理器具も何度も作り直したりもしたのじゃ」
「ペースト状にした皮むきの胡麻を味噌と合わせて、味噌本来の風味とまろやかさをより一層引き立たせる事にも成功した。さらに胡麻の風味も加わって、それはそれは美味しい味噌が――担々麺の素となる味噌が完成した。これも文句の付け所なんてない完璧な味噌だ――!!」
「辛味の元である赤唐辛子の実だってそうじゃ。乾燥させて粉末にすることによって、味噌の味を邪魔せず辛味を出すことに成功した。ラー油をたっぷりと入れるよりも、程よい辛さが旨味を引き立たせるって事もわかったんじゃ。ラー油の入れすぎは油っぽくなって逆効果じゃったからのぉ」
「水にだってこだわってるさ。不純物が少ない硬水を使ってる。麺を茹でる時だってボロボロにならないようにアルカリ性の低い水を使用している。普通に飲んだって喉越し最高な水を!」
「それなら麺にもこだわっておるじゃろ。0.001ミリ単位で太さを調整したんじゃからな。このスープによく絡むように縮れさせたりもした。食感だってつるつるだし、もちもちだし、コシもある! この麺にもどれだけ調整に調整を重ねたことか――!!」
「具材もそうだ! スープに合わせた旨辛の豚挽肉! 針のように尖ったシャッキシャキで新鮮な白髪ネギ! 主役だと思ってしまうほど主張の強い青梗菜! どれも一切妥協なしのこだわり厳選の具材たちだ!」
「他にもラー油と胡麻油を仕上げにかけることで、ぐっと風味を引き立てておるぞ! この適量を探すのにも苦労したぞ」
熱く語る二人。担々麺のことに関してはいつも熱く語っているが、今日はいつも以上に熱く語っていた。
それもそのはず――
細かい調整を重ねて完成した究極の一杯。それを前にして物足りなさを感じているからだ。
その物足りなさとは一体なんなのかを熱く語りながら探っているのである。
「魔王マカロン、キミはいつ作った担々麺が一番美味しかった? 今か? それとも昨日のか? 正直に答えてくれ」
「う~ん。そうじゃな。妾は初めて完成した〝あの担々麺〟が一番美味しかったと思うぞ。寄せ集めの食材と古びた記憶を頼りに作ったとは思えないほどのできじゃったからな」
「キミもか! 実は俺も最初に食べた〝あの担々麺〟が美味しかったと思ってる――!」
究極の担々麺作りを始めて半年が過ぎた頃、魔王マカロンと勇者ユークリフォンスは初めて担々麺を完成させた。
その時の担々麺こそが二人が言う〝あの担々麺〟だ。それが一番美味しいのだと二人は言っている。
寄せ集めの食材、仕方なく揃えた調理器具、古びた記憶、浅い経験、そんな足りないばかりの状況で作ったはずの担々麺が、『美味しかった担々麺は?』と問われると、二人の脳裏にその担々麺が真っ先に浮かぶのである。
味も香りも食感も、食べている時の音ですらも鮮明に浮かぶ。脳裏に焼き付くほど衝撃的な担々麺だったのである。
「あの頃よりは確実に上達しているはず。味も見た目も香りも食感も……それなのに、どうして……どうしてあの時の担々麺を超えられないんだ」
「妾たちに原因があるのではないか? もしかしたら妾たちは担々麺を嫌いになってしまった、とか……」
一年以上も担々麺作りに没頭してきた二人。
それが裏目に出て、担々麺自体を無意識のうちに嫌いになってしまったのではないか、と魔王マカロンは考えた。
「毎日のように担々麺を食べ続けて飽きてしまった可能性もあるよな……」
担々麺を嫌いになったわけではない、とわかっている。
だからこそ満ち足りてしまい飽きてしまったのではないか、と勇者ユークリフォンスは考えた。
「究極の担々麺を追い求め続けていたあの頃と、究極の担々麺にたどり着いてしまった今。妾たちの中で何かが変わってしまったのだろうな……」
「この領域にたどり着いてしまったことで満足してしまった。達成感のようなものをいつの間にか感じてしまっていた。心情の変化こそが一番の要因かもしれないな……」
好きか嫌いか、飽きたか飽きていないか、結局のところ全ては心情の変化がもたらすもの。
無論それだけが原因ではない。その時の体調や空腹度、室温、環境、あらゆる要因によって味は変化する。
そのあらゆる要因を看破し攻略してこそ、本当の〝究極の担々麺〟が完成するだが……
「心情の変化か。確かにあの頃は今と比べると楽しかったかもしれんのぉ。ようやく大好きな担々麺が食べれる、そんなワクワク感も感じておったのじゃ。あの頃が懐かしいのぉ」
「そうだな。今となっては美味しい担々麺がいつでも食べれてしまう。ワクワクやドキドキなんてごく僅かなものになってしまっているよな」
「いくら美味しくて完璧な担々麺が完成したとしても、その時の気持ち次第で変わってしまうんじゃ意味がないからのぉ。一番大事なのは気持ちってこと、じゃ、な…………」
魔王マカロンの口調には歯切れの悪いものがあった。
勇者ユークリフォンスも魔王マカロンの歯切れの悪さに気付いている。
その歯切れの悪さを勇者ユークリフォンスは、自分たちが追い求めていたゴールに失望してしまったからだと思っている。
しかし当の本人――魔王マカロンが感じているものは全くの別物だった。
まるで会話の途中で何かに気付いたような、何かを閃いたかのような、そんな感じだ。
「……待つのじゃ。気持ち……気持ちか……」
魔王マカロンは己自身が感じた何かを逃さまいと必死に思考する。
暗闇の中、針に糸を通すかのような感覚。この機会を逃せば、二度と閃くことはない。それぐらいの気持ちで臨む魔王マカロン。
研ぎ澄まされた精神力と集中力は、魔王と呼ぶに相応しいものがあった。
その結果、魔王マカロンは何か――その答えを掴んだ。
「そうか……そうじゃ! そうじゃった! そうじゃった! そうじゃった――!!」
「うおっ!? ど、どうした!? な、何かわかったのか?」
「うぬ。多分じゃがな。希望の光というやつを掴んだ。だから勇者ユークリフォンスよ、今日はこの辺で終いとしよう。また明日来てくれんか? おぬしの一番の担々麺を塗り替えるほどの担々麺を――そうじゃな、本物の究極の担々麺のアイディアを思いついたんじゃ! それを明日食わせてやるのじゃ!」
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