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041:球パズル
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モグラ人間のダイチの案内のおかげで危険生物に遭遇することなく、宝の地図の宝箱の印があるウサギの顔の右耳部分に無事に到着したボドゲ部。
目の前には登るのが不可能な高すぎる壁がそびえ立っている。その壁には文字と絵が刻まれている。刻まれている絵は『赤い球』と『緑の球』と『青い球』そして『3つのビン』だ。
その球とビンは『赤青緑の順番で縦に重なって球が入っているビン』と『青緑赤の順番で縦に重なって球が入っているビン』と『何も入っていないビン』の3種類に分かれている。
壁画の下には、描かれている絵と同じようなビンと球が丁寧に置かれていた。しかしビンの中に入っている球の順番は異なる。壁の下に置かれているビンの中には『緑赤青』の順番で球が縦に重なって入っているのだ。そして『何も入っていない瓶』と『赤い球だけが入っている瓶』もある。
「『水ノ神。森ノ神。火ノ神。地ヲ嫌イ虚ヲ嫌ウ』何だこれ?」
首を傾げながらキンタロウが壁に刻まれている文字を口にした。
すると突然モリゾウの胸ポケットが青色に光だした。
「こ、これは……」
青ワニを倒した時に手に入れた『青い球』が光り輝いたのだ。そして胸ポケットから浮かび上がり何も入ってないビンの中に吸い込まれるように入っていった。
「残りは緑色の球ですね」
そんなモリゾウの言葉と同時にキンタロウのジャージのポケットから『緑の球』が浮かび上がった。黒いジャージなので緑色に光り輝いていたことに気が付かなかったのだ。
この『緑の球』はキンタロウとノリが緑ヘビを倒した時に手に入れたものだ。先ほどターザンロープとして使用した緑ヘビの体を拾った時に拾ったものだった。
「何で緑の球持ってるんですか? 2人は一体何と戦ったんですか……」
モリゾウは驚いた表情で言った。凶暴な青ワニから入手した青い球だ。緑の球も同じような凶暴な生き物を倒して拾ったに違いないとモリゾウは思ったのだ。
「緑色の長いヘビ」とキンタロウはあっさり答えた。その後ろではマッチョポーズをとる筋肉男のノリがいる。
球が揃った3種類のビンは宙に浮かび上がった。
『青緑赤の順番で縦に重なって球が入っているビン』
『赤い球だけが入っているビン』
『緑青の順番で縦に重なって球が入っているビン』
浮かび上がったビンはキンタロウの前までいき止まった。
「なになになに? これどうなってるの? 理解が追いつかないんだが」
壁画の謎を見たばかりのキンタロウはテンパるしかなかった。謎解きの問題を読んだだけでまだその謎について理解をしようとしていなかったからだ。
「おそらく球が全部揃って条件が整ったんだと思います。それで壁に刻まれた文字を読んだキンちゃんが挑戦権を得たって感じですかね?」
モリゾウが冷静にこの状況を推理した。モリゾウの推理は正しい。緑の球と青い球を手にした状態で壁の文字を読んだ結果、その人が壁画の謎を解く挑戦権を得たのだ。
もちろんその人とは壁の文字を読んだキンタロウだ。
「挑戦権って何に挑戦したらいいんだよ? この壁の絵の通りに中の球を入れ替えればいいのか?」
テンパっていたキンタロウだったが、なんとなく状況が読めてきた様子だった。
「『地ヲ嫌イ』ってところは、多分地面に球を落とすなってことだと思います。慎重に焦らずやってくださいよ。慎重に! 丁寧に!」
モリゾウが落ち着いてやるようにキンタロウへ言葉をかけた。何度も『慎重』と『丁寧』の言葉を繰り返したのはキンタロウがその言葉とは真逆の騒がしい人間だからだ。
「シンチョウニ、テイネイニ、シンチョウニ、テイネイニ」
モリゾウの言葉が逆にプレッシャーに感じてしまうキンタロウ。カタコトになりキンタロウの緊張が伝わる。全員が不安に陥いる中、イチゴだけはキンタロウに笑顔を向ける。
「キンタロウくん頑張ってぇ」とイチゴは胸の前で小さくガッツポーズをとった。
その姿をみたキンタロウは乾いた喉を潤わすために生唾を飲む。そして深呼吸をし落ち着きを取り戻そうとしていた。
「な、なんか部室にも似たような感じのボドゲあったよな。あれ何だったっけ? ビンじゃなくて試験管とか使うやつ。俺こういう集中力が試される系苦手なんだが……」
落ち着きを取り戻した途端にベラベラと喋るキンタロウ。キンタロウが挑戦権を得た球パズルだが似たようなボドゲがあるらしい。
そのボドゲを経験しているキンタロウだからこそわかる。この類のゲームは苦手なんだと。
「そんなことよりも目の前のこれに集中しなきゃな。めちゃくちゃ緊張して手が震えてるんだけど……手汗もやばい。し、失敗してもお、怒らないでね」
プレッシャーと緊張に押しつぶされそうになりながらもキンタロウは目の前に浮くビンを2本、手にとった。
3本あるビンのうち2本を手で持ち1本は宙に浮いている状態だ。そして手に取った2本のビンを離すと再び宙に浮き、挑戦者が手に取るのを待つ。なのでビンごと地面に落とす心配はない。
キンタロウは壁に描かれた絵の通りの順番に球を揃えようとする。ビンからビンへ色のついた球を注ぎ入れる。落とさないように集中し言われた通りに慎重に球を注ぎ入れる。
「こっちに赤を移動させて、んでこっちに緑を移動させて……あれ? それだとダメか、緑を戻して、こっちに青を入れて、そんでそんで……その上に赤で……」
コロコロと球はビンの中を転がっていく。落とさないように上手くビンを斜めにさせて球が転がる勢いを最小限に抑えながら移動させている。
キンタロウは口に出すと集中できるタイプなので球を転がしている間はずっと1人で喋っているのだ。誰もキンタロウの口出しはしない。アドバイスもしない。なぜならキンタロウの集中力を途切れさせないためだ。
変にアドバイスなどをしてしまうと逆に焦ってしまい球を落としかねない。
「これで完成するぞっと……」
残り1つの球を別のビンに移動させれば壁画と同じになる。コロコロとその球を転がすキンタロウ。
「よっし。壁の絵と同じになった」とキンタロウが完成したことを報告した。報告通り壁画に描かれている球の順番と全く同じに順番に球は並べられた。
次の瞬間大きな揺れがキンタロウたちを襲った。
目の前には登るのが不可能な高すぎる壁がそびえ立っている。その壁には文字と絵が刻まれている。刻まれている絵は『赤い球』と『緑の球』と『青い球』そして『3つのビン』だ。
その球とビンは『赤青緑の順番で縦に重なって球が入っているビン』と『青緑赤の順番で縦に重なって球が入っているビン』と『何も入っていないビン』の3種類に分かれている。
壁画の下には、描かれている絵と同じようなビンと球が丁寧に置かれていた。しかしビンの中に入っている球の順番は異なる。壁の下に置かれているビンの中には『緑赤青』の順番で球が縦に重なって入っているのだ。そして『何も入っていない瓶』と『赤い球だけが入っている瓶』もある。
「『水ノ神。森ノ神。火ノ神。地ヲ嫌イ虚ヲ嫌ウ』何だこれ?」
首を傾げながらキンタロウが壁に刻まれている文字を口にした。
すると突然モリゾウの胸ポケットが青色に光だした。
「こ、これは……」
青ワニを倒した時に手に入れた『青い球』が光り輝いたのだ。そして胸ポケットから浮かび上がり何も入ってないビンの中に吸い込まれるように入っていった。
「残りは緑色の球ですね」
そんなモリゾウの言葉と同時にキンタロウのジャージのポケットから『緑の球』が浮かび上がった。黒いジャージなので緑色に光り輝いていたことに気が付かなかったのだ。
この『緑の球』はキンタロウとノリが緑ヘビを倒した時に手に入れたものだ。先ほどターザンロープとして使用した緑ヘビの体を拾った時に拾ったものだった。
「何で緑の球持ってるんですか? 2人は一体何と戦ったんですか……」
モリゾウは驚いた表情で言った。凶暴な青ワニから入手した青い球だ。緑の球も同じような凶暴な生き物を倒して拾ったに違いないとモリゾウは思ったのだ。
「緑色の長いヘビ」とキンタロウはあっさり答えた。その後ろではマッチョポーズをとる筋肉男のノリがいる。
球が揃った3種類のビンは宙に浮かび上がった。
『青緑赤の順番で縦に重なって球が入っているビン』
『赤い球だけが入っているビン』
『緑青の順番で縦に重なって球が入っているビン』
浮かび上がったビンはキンタロウの前までいき止まった。
「なになになに? これどうなってるの? 理解が追いつかないんだが」
壁画の謎を見たばかりのキンタロウはテンパるしかなかった。謎解きの問題を読んだだけでまだその謎について理解をしようとしていなかったからだ。
「おそらく球が全部揃って条件が整ったんだと思います。それで壁に刻まれた文字を読んだキンちゃんが挑戦権を得たって感じですかね?」
モリゾウが冷静にこの状況を推理した。モリゾウの推理は正しい。緑の球と青い球を手にした状態で壁の文字を読んだ結果、その人が壁画の謎を解く挑戦権を得たのだ。
もちろんその人とは壁の文字を読んだキンタロウだ。
「挑戦権って何に挑戦したらいいんだよ? この壁の絵の通りに中の球を入れ替えればいいのか?」
テンパっていたキンタロウだったが、なんとなく状況が読めてきた様子だった。
「『地ヲ嫌イ』ってところは、多分地面に球を落とすなってことだと思います。慎重に焦らずやってくださいよ。慎重に! 丁寧に!」
モリゾウが落ち着いてやるようにキンタロウへ言葉をかけた。何度も『慎重』と『丁寧』の言葉を繰り返したのはキンタロウがその言葉とは真逆の騒がしい人間だからだ。
「シンチョウニ、テイネイニ、シンチョウニ、テイネイニ」
モリゾウの言葉が逆にプレッシャーに感じてしまうキンタロウ。カタコトになりキンタロウの緊張が伝わる。全員が不安に陥いる中、イチゴだけはキンタロウに笑顔を向ける。
「キンタロウくん頑張ってぇ」とイチゴは胸の前で小さくガッツポーズをとった。
その姿をみたキンタロウは乾いた喉を潤わすために生唾を飲む。そして深呼吸をし落ち着きを取り戻そうとしていた。
「な、なんか部室にも似たような感じのボドゲあったよな。あれ何だったっけ? ビンじゃなくて試験管とか使うやつ。俺こういう集中力が試される系苦手なんだが……」
落ち着きを取り戻した途端にベラベラと喋るキンタロウ。キンタロウが挑戦権を得た球パズルだが似たようなボドゲがあるらしい。
そのボドゲを経験しているキンタロウだからこそわかる。この類のゲームは苦手なんだと。
「そんなことよりも目の前のこれに集中しなきゃな。めちゃくちゃ緊張して手が震えてるんだけど……手汗もやばい。し、失敗してもお、怒らないでね」
プレッシャーと緊張に押しつぶされそうになりながらもキンタロウは目の前に浮くビンを2本、手にとった。
3本あるビンのうち2本を手で持ち1本は宙に浮いている状態だ。そして手に取った2本のビンを離すと再び宙に浮き、挑戦者が手に取るのを待つ。なのでビンごと地面に落とす心配はない。
キンタロウは壁に描かれた絵の通りの順番に球を揃えようとする。ビンからビンへ色のついた球を注ぎ入れる。落とさないように集中し言われた通りに慎重に球を注ぎ入れる。
「こっちに赤を移動させて、んでこっちに緑を移動させて……あれ? それだとダメか、緑を戻して、こっちに青を入れて、そんでそんで……その上に赤で……」
コロコロと球はビンの中を転がっていく。落とさないように上手くビンを斜めにさせて球が転がる勢いを最小限に抑えながら移動させている。
キンタロウは口に出すと集中できるタイプなので球を転がしている間はずっと1人で喋っているのだ。誰もキンタロウの口出しはしない。アドバイスもしない。なぜならキンタロウの集中力を途切れさせないためだ。
変にアドバイスなどをしてしまうと逆に焦ってしまい球を落としかねない。
「これで完成するぞっと……」
残り1つの球を別のビンに移動させれば壁画と同じになる。コロコロとその球を転がすキンタロウ。
「よっし。壁の絵と同じになった」とキンタロウが完成したことを報告した。報告通り壁画に描かれている球の順番と全く同じに順番に球は並べられた。
次の瞬間大きな揺れがキンタロウたちを襲った。
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