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033:立ちはだかる壁
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モリゾウとイチゴ、そしてウミとソラの兄のダイチは宝箱が置いてある右耳に向かおうとしていた。
「土の中にいるときは耳がいいんで危ねえ生き物には遭遇せずに安全に案内できると思うぜ!」
自身ありげな表情でモグラ人間のダイチが手を出している。鋭い爪があり大きなモグラの手なので出してきた手がなにを表してるのかその瞬間は気付かなかったが、おそらくサムズアップ しているのだろう。
「わかりました。安全にお願いします」
モグラ人間の絶妙な表情を見て頼っても良いと思ったのだろうか、モリゾウはダイチの提案に乗った。
「そんじゃ、ついてきてくれ!」とモグラ人間のダイチは物凄い回転をし始めて土に潜った。その姿はもぐらと言うよりもモグラロボットのようだ。
戦隊ものでモグラ型のロボットが登場するだろう。全身を使って回転し爪で土に潜るシーンが想像できる。ダイチの潜りからはその潜り方そのものだったのだのだ。
モリゾウとイチゴは言われた通りダイチについて行く。モグラ人間のダイチが掘り進んだ道は土が盛り上がっている。見失わないように気を遣ってくれているのだろう。
たびたびダイチは顔を出し、付いてくる2人に指示を出す。止まったり身を隠したり遠回りしたりと2人はダイチの指示に従う。
そのおかげで安全に進むことができた。ダイチの言っていた通り土の中にいればあらゆる生き物の足音や鳴き声が正確に聞こえ危険を察知することができたのだ。
そして約30分ほどの時間を使い目的の場所『宝箱がある右耳』に到着したのだった。
「ここが俺が言ってた目的の場所だ。そしてこれが俺がブチ当たっている壁だ!」とダイチが指を差す。
そこには文字通り『壁』があった。
その壁は絶壁とも言えるだろう。この壁の奥に宝が眠っている。
高さはタワーマンション並みに高い。そして壁には手や足をかける凸凹とした箇所は見当たらない。登るのは不可能だろう。
「見ての通り登れる高さじゃねー。んで俺は考えた。地下深くまで掘ったらどうなるかってな」
「どうだったんですか?」
「掘っても掘っても壁は続いてた」
ダイチが手を差す方を見ると穴を掘った形跡がいくつもあった。1箇所だけではなく10箇所ほどある。どこを掘っても結果は同じ。永遠に壁は続いているのだった。
「宝箱にたどり着くためにはこの壁をどうにかしなきゃいけない。それで壁に仕掛けがないか探っていたところ、こんなもんを見つけたんだ」
ダイチが再び指を差した。今度は壁だ。ダイチの指差す壁には文字のようなものと絵のようなものが刻まれていた。
『水ノ神。森ノ神。火ノ神。地ヲ嫌イ虚ヲ嫌ウ』
「これを解読してほしい」
ダイチは真っ直ぐにモリゾウの瞳を見る。
「ええ、考えてみます」
モリゾウは壁に書かれた謎の文字を解読しようと考察を始める。
「土の中にいるときは耳がいいんで危ねえ生き物には遭遇せずに安全に案内できると思うぜ!」
自身ありげな表情でモグラ人間のダイチが手を出している。鋭い爪があり大きなモグラの手なので出してきた手がなにを表してるのかその瞬間は気付かなかったが、おそらくサムズアップ しているのだろう。
「わかりました。安全にお願いします」
モグラ人間の絶妙な表情を見て頼っても良いと思ったのだろうか、モリゾウはダイチの提案に乗った。
「そんじゃ、ついてきてくれ!」とモグラ人間のダイチは物凄い回転をし始めて土に潜った。その姿はもぐらと言うよりもモグラロボットのようだ。
戦隊ものでモグラ型のロボットが登場するだろう。全身を使って回転し爪で土に潜るシーンが想像できる。ダイチの潜りからはその潜り方そのものだったのだのだ。
モリゾウとイチゴは言われた通りダイチについて行く。モグラ人間のダイチが掘り進んだ道は土が盛り上がっている。見失わないように気を遣ってくれているのだろう。
たびたびダイチは顔を出し、付いてくる2人に指示を出す。止まったり身を隠したり遠回りしたりと2人はダイチの指示に従う。
そのおかげで安全に進むことができた。ダイチの言っていた通り土の中にいればあらゆる生き物の足音や鳴き声が正確に聞こえ危険を察知することができたのだ。
そして約30分ほどの時間を使い目的の場所『宝箱がある右耳』に到着したのだった。
「ここが俺が言ってた目的の場所だ。そしてこれが俺がブチ当たっている壁だ!」とダイチが指を差す。
そこには文字通り『壁』があった。
その壁は絶壁とも言えるだろう。この壁の奥に宝が眠っている。
高さはタワーマンション並みに高い。そして壁には手や足をかける凸凹とした箇所は見当たらない。登るのは不可能だろう。
「見ての通り登れる高さじゃねー。んで俺は考えた。地下深くまで掘ったらどうなるかってな」
「どうだったんですか?」
「掘っても掘っても壁は続いてた」
ダイチが手を差す方を見ると穴を掘った形跡がいくつもあった。1箇所だけではなく10箇所ほどある。どこを掘っても結果は同じ。永遠に壁は続いているのだった。
「宝箱にたどり着くためにはこの壁をどうにかしなきゃいけない。それで壁に仕掛けがないか探っていたところ、こんなもんを見つけたんだ」
ダイチが再び指を差した。今度は壁だ。ダイチの指差す壁には文字のようなものと絵のようなものが刻まれていた。
『水ノ神。森ノ神。火ノ神。地ヲ嫌イ虚ヲ嫌ウ』
「これを解読してほしい」
ダイチは真っ直ぐにモリゾウの瞳を見る。
「ええ、考えてみます」
モリゾウは壁に書かれた謎の文字を解読しようと考察を始める。
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