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022:決着サイコロバトル
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「ムヒィ!」
妹ウサギの悔しがる声が『第2層11マス』に響き渡った。
その声に反応しモリゾウは静止したオレンジ色のサイコロの目を見た。
オレンジ色のサイコロの目は2だ。
モリゾウの目は3。妹ウサギの目は2。
モリゾウは妹ウサギに勝利した。これで2勝2敗。次が最後のサイコロバトルになる。
「やりました。やりましたよー。サイコロ振ってこんなに喜んだの生まれて初めてです」
ガッツポーズをとるモリゾウ。そんなモリゾウにキンタロウが駆けつけて肩を組んで一緒に喜んだ。
「うぉお! モリゾウ。よくやったぞ!」
そして筋肉男のノリはモリゾウの目の前にまで行きマッチョポーズで祝福をした。
「ふんっ! ふんっ!」
「あはは、ありがとうございます」
イチゴはその場でぴょんぴょん跳ねながら喜んでいた。
「おめでとうぅ! やったぁ! やったよぉ!」
「そんなに大喜びしてるけど~、まだ勝負は終わってないよ~」
妹ウサギは勝利したかのように大喜びするボドゲ部に向かって言った。
「わかってるぜウサギちゃん。これで2勝2敗。次勝てば召喚獣が手に入る!」
キンタロウが最後のバトルに目を向ける。その顔はニヤけ顔が止まらずにいた。
すでに勝利を確信しているようだ。だがサイコロバトルは運。どこからその自信が湧いてくるのだろうか。
「最後は誰がいきますか? 全員やりましたけど……。僕は連続は無理です。プレッシャーで心臓が喉から出てきちゃいそうです」
モリゾウはやりたくないアピールした。やりたくない人を選ぶ理由はない。それなら誰を選ぶべきか。
「私はキンタロウくんがいいと思うよぉ。さっきも勝ったから勝てるよぉ」
イチゴは最後のサイコロバトルはキンタロウが良いと提案した。
ノリはマッチョポーズで応え、モリゾウも頷く。
キンタロウはニヤリと笑いながら一歩前に出た。
「よし。満場一致で最後は俺だ! 召喚獣マジで楽しみなんだが!」
「うふふ。自信満々ね。いいわよ~。最後の勝負しましょ~」
「今は勝つ未来しか見えてねぇよ。ウサギちゃん!」
キンタロウと妹ウサギの最後のサイコロバトルが始まる。
「これで最後だわね。絶対に負けないわよ~」
妹ウサギは今までで一番力の入った投げ方でオレンジ色のサイコロを白い壁に向かって投げた。
オレンジ色のサイコロは白い壁に届く前に白い床に落下。そのまま真っ直ぐに転がっていきニンジンのタンスにぶつかった。
ぶつかった衝撃でサイコロの勢いは止まり数字が決まった。
オレンジ色のサイコロの出た目は6だ。キンタロウの負けが確定。それはボドゲ部の負けも意味する。
幸いこのマスで負けても罰はない。ただ報酬の召喚獣が手に入らないだけだ。
「キンタロウくん……」
サイコロを振る前から負けが確定してしまいイチゴが慰めの言葉をかけようとキンタロウの元へと向かった。
「やったー。やったー。あたちの勝ちー! 召喚獣のプレゼントは無しよ~。残念だったわね~」
妹ウサギは大きなお尻を振りながら勝利を喜んでいる。
しかしキンタロウは「ふふっ」と鼻で笑った。勝利が確定した妹ウサギを嘲笑うかのように。
「な、何がおかしいのよ。もっと悔しがりなさいよ~」
「ウサギちゃんよ。俺はまだ負けてないぜッ」
「は? そ、それはサイコロを振ってないから負けてはないけど振る前から負けが決まってる勝負なんだから、どんなに遅延しても負けは負けよ~」
キンタロウはまだ負けていないと言っているがその言葉の意味をキンタロウ以外誰も理解していない。
たとえ「あいこ」である6をキンタロウが出したとしてもルール上それは妹ウサギの勝利になる。
だからキンタロウが勝つ方法は残されていないのだ。しかしキンタロウは笑っている。『まだ勝負は終わっていない』と笑っているのだ。
キンタロウはゆっくりと一歩ずつオレンジ色のサイコロの方へと向かって行った。
「ふんっ。確認しても無駄よ。ここからでも6の目は見えているわ~」
「そうだな。6の目が出てるよな」
「ならとっとと負けを認めなさいよ~」
キンタロウは負けを認めない。そして妹ウサギが投げたオレンジ色のサイコロの目の前に立った。
その場に立ちキンタロウは緑色のサイコロを力一杯思いっきり投げた。
そう。6の目が出ているオレンジ色のサイコロ目掛けて投げたのだ。
「直接触って目を変えるのは反則だろ。聞かなくてもそんなことはわかる。だったらサイコロがサイコロに当たるのはどうだ? どうせ負けが確定したんだ。少しだけ足掻かせてもらうぞー!」
緑色のサイコロがオレンジ色のサイコロにぶつかり弾いた。そしてオレンジ色のサイコロの目が変わった。
オレンジ色のサイコロは6から2の目に変わったのだ。
そしてキンタロウが投げた緑色のサイコロの勢いも止まった。出た目は4だ。
妹ウサギは2。キンタロウは4。サイコロの目が変わったことによりキンタロウのサイコロの目の方が高くなった。
「そ、そんな……無茶苦茶よ……」
「いいや、無茶苦茶なもんか。ルール説明の時に言ってなかったよな? サイコロをぶつけて相手のサイコロの目を変えたらダメってな。いいか? サイコロの目が確定するときはな、お互いの目が上を向いてる状態のとき。つまりこの状態が結果だ」
「ウッ……そ、それは……」
妹ウサギは何も言い返せない。沈黙が続いた。その沈黙が意味するのは、キンタロウの理論が正しいと言うことだろう。
「3勝2敗で俺たちの勝ちだぜ。ウサギちゃん」とキンタロウが言い放った。
「お、驚いたわ……あたちの負けね……」
妹ウサギは重たい体を床にペタッとつけて座った。そして驚いた表情のまま負けを認めたのだ。
「す、すごいぃ」とイチゴが小さく一言呟いた。
そのままイチゴの声がだんだんと大きくなり、
「すごいよぉ! 負けたと思ったけどぉ、勝っちゃうだなんてぇ! ほ、本当にすごいぃ!」
大はしゃぎでイチゴは喜んだ。
「なんて無茶を思いつくんですか? ヒヤヒヤしましたよ……。心臓に悪いですって」
勝利の喜びよりも心臓を抑えて苦しそうな表情をするモリゾウ。
キンタロウの無茶苦茶な戦法にはいつもヒヤッとさせられているが今回はいつに増してヒヤッとしていた。
「いやいや、先に言っとけばよかったな。……ってノ、ノリ!?」
ノリは、頭をかきながら喜ぶキンタロウの脇を両手で持ち、キンタロウを黙って持ち上げた。
勝者を称えるノリの高い高いだ。
「ウゲェ、ふ、浮遊感……き、気持ち悪いから、お、下ろしてくれ……」
キンタロウはちょっとの高さだけでも浮遊感に襲われてしまった。そのキンタロウの言葉を受けて3回目の高い高いでノリはキンタロウを下ろした。
「は、半分だけ酔った……というか俺、これでも酔うのか……」
ノリに高い高いをされるのは初めてだ。なのでこれだけのことで酔ってしまう自分の三半規管に驚いている。
しかしその驚きも一瞬。待ちに待った報酬タイムが目の前だ。
「約束どおり召喚獣をもらうぜ。ウサギちゃん!」
「いいわ~。召喚獣を授けましょ~」
「よっしゃー!」
サイコロバトル、3勝2敗でボドゲ部の勝利。報酬の召喚獣はどんな獣が現れるのだろうか。
妹ウサギの悔しがる声が『第2層11マス』に響き渡った。
その声に反応しモリゾウは静止したオレンジ色のサイコロの目を見た。
オレンジ色のサイコロの目は2だ。
モリゾウの目は3。妹ウサギの目は2。
モリゾウは妹ウサギに勝利した。これで2勝2敗。次が最後のサイコロバトルになる。
「やりました。やりましたよー。サイコロ振ってこんなに喜んだの生まれて初めてです」
ガッツポーズをとるモリゾウ。そんなモリゾウにキンタロウが駆けつけて肩を組んで一緒に喜んだ。
「うぉお! モリゾウ。よくやったぞ!」
そして筋肉男のノリはモリゾウの目の前にまで行きマッチョポーズで祝福をした。
「ふんっ! ふんっ!」
「あはは、ありがとうございます」
イチゴはその場でぴょんぴょん跳ねながら喜んでいた。
「おめでとうぅ! やったぁ! やったよぉ!」
「そんなに大喜びしてるけど~、まだ勝負は終わってないよ~」
妹ウサギは勝利したかのように大喜びするボドゲ部に向かって言った。
「わかってるぜウサギちゃん。これで2勝2敗。次勝てば召喚獣が手に入る!」
キンタロウが最後のバトルに目を向ける。その顔はニヤけ顔が止まらずにいた。
すでに勝利を確信しているようだ。だがサイコロバトルは運。どこからその自信が湧いてくるのだろうか。
「最後は誰がいきますか? 全員やりましたけど……。僕は連続は無理です。プレッシャーで心臓が喉から出てきちゃいそうです」
モリゾウはやりたくないアピールした。やりたくない人を選ぶ理由はない。それなら誰を選ぶべきか。
「私はキンタロウくんがいいと思うよぉ。さっきも勝ったから勝てるよぉ」
イチゴは最後のサイコロバトルはキンタロウが良いと提案した。
ノリはマッチョポーズで応え、モリゾウも頷く。
キンタロウはニヤリと笑いながら一歩前に出た。
「よし。満場一致で最後は俺だ! 召喚獣マジで楽しみなんだが!」
「うふふ。自信満々ね。いいわよ~。最後の勝負しましょ~」
「今は勝つ未来しか見えてねぇよ。ウサギちゃん!」
キンタロウと妹ウサギの最後のサイコロバトルが始まる。
「これで最後だわね。絶対に負けないわよ~」
妹ウサギは今までで一番力の入った投げ方でオレンジ色のサイコロを白い壁に向かって投げた。
オレンジ色のサイコロは白い壁に届く前に白い床に落下。そのまま真っ直ぐに転がっていきニンジンのタンスにぶつかった。
ぶつかった衝撃でサイコロの勢いは止まり数字が決まった。
オレンジ色のサイコロの出た目は6だ。キンタロウの負けが確定。それはボドゲ部の負けも意味する。
幸いこのマスで負けても罰はない。ただ報酬の召喚獣が手に入らないだけだ。
「キンタロウくん……」
サイコロを振る前から負けが確定してしまいイチゴが慰めの言葉をかけようとキンタロウの元へと向かった。
「やったー。やったー。あたちの勝ちー! 召喚獣のプレゼントは無しよ~。残念だったわね~」
妹ウサギは大きなお尻を振りながら勝利を喜んでいる。
しかしキンタロウは「ふふっ」と鼻で笑った。勝利が確定した妹ウサギを嘲笑うかのように。
「な、何がおかしいのよ。もっと悔しがりなさいよ~」
「ウサギちゃんよ。俺はまだ負けてないぜッ」
「は? そ、それはサイコロを振ってないから負けてはないけど振る前から負けが決まってる勝負なんだから、どんなに遅延しても負けは負けよ~」
キンタロウはまだ負けていないと言っているがその言葉の意味をキンタロウ以外誰も理解していない。
たとえ「あいこ」である6をキンタロウが出したとしてもルール上それは妹ウサギの勝利になる。
だからキンタロウが勝つ方法は残されていないのだ。しかしキンタロウは笑っている。『まだ勝負は終わっていない』と笑っているのだ。
キンタロウはゆっくりと一歩ずつオレンジ色のサイコロの方へと向かって行った。
「ふんっ。確認しても無駄よ。ここからでも6の目は見えているわ~」
「そうだな。6の目が出てるよな」
「ならとっとと負けを認めなさいよ~」
キンタロウは負けを認めない。そして妹ウサギが投げたオレンジ色のサイコロの目の前に立った。
その場に立ちキンタロウは緑色のサイコロを力一杯思いっきり投げた。
そう。6の目が出ているオレンジ色のサイコロ目掛けて投げたのだ。
「直接触って目を変えるのは反則だろ。聞かなくてもそんなことはわかる。だったらサイコロがサイコロに当たるのはどうだ? どうせ負けが確定したんだ。少しだけ足掻かせてもらうぞー!」
緑色のサイコロがオレンジ色のサイコロにぶつかり弾いた。そしてオレンジ色のサイコロの目が変わった。
オレンジ色のサイコロは6から2の目に変わったのだ。
そしてキンタロウが投げた緑色のサイコロの勢いも止まった。出た目は4だ。
妹ウサギは2。キンタロウは4。サイコロの目が変わったことによりキンタロウのサイコロの目の方が高くなった。
「そ、そんな……無茶苦茶よ……」
「いいや、無茶苦茶なもんか。ルール説明の時に言ってなかったよな? サイコロをぶつけて相手のサイコロの目を変えたらダメってな。いいか? サイコロの目が確定するときはな、お互いの目が上を向いてる状態のとき。つまりこの状態が結果だ」
「ウッ……そ、それは……」
妹ウサギは何も言い返せない。沈黙が続いた。その沈黙が意味するのは、キンタロウの理論が正しいと言うことだろう。
「3勝2敗で俺たちの勝ちだぜ。ウサギちゃん」とキンタロウが言い放った。
「お、驚いたわ……あたちの負けね……」
妹ウサギは重たい体を床にペタッとつけて座った。そして驚いた表情のまま負けを認めたのだ。
「す、すごいぃ」とイチゴが小さく一言呟いた。
そのままイチゴの声がだんだんと大きくなり、
「すごいよぉ! 負けたと思ったけどぉ、勝っちゃうだなんてぇ! ほ、本当にすごいぃ!」
大はしゃぎでイチゴは喜んだ。
「なんて無茶を思いつくんですか? ヒヤヒヤしましたよ……。心臓に悪いですって」
勝利の喜びよりも心臓を抑えて苦しそうな表情をするモリゾウ。
キンタロウの無茶苦茶な戦法にはいつもヒヤッとさせられているが今回はいつに増してヒヤッとしていた。
「いやいや、先に言っとけばよかったな。……ってノ、ノリ!?」
ノリは、頭をかきながら喜ぶキンタロウの脇を両手で持ち、キンタロウを黙って持ち上げた。
勝者を称えるノリの高い高いだ。
「ウゲェ、ふ、浮遊感……き、気持ち悪いから、お、下ろしてくれ……」
キンタロウはちょっとの高さだけでも浮遊感に襲われてしまった。そのキンタロウの言葉を受けて3回目の高い高いでノリはキンタロウを下ろした。
「は、半分だけ酔った……というか俺、これでも酔うのか……」
ノリに高い高いをされるのは初めてだ。なのでこれだけのことで酔ってしまう自分の三半規管に驚いている。
しかしその驚きも一瞬。待ちに待った報酬タイムが目の前だ。
「約束どおり召喚獣をもらうぜ。ウサギちゃん!」
「いいわ~。召喚獣を授けましょ~」
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