18 / 97
018:未来を変えるため
しおりを挟む
キンタロウはこの後、何が起きるのかを記憶をたどりながらゆっくりと話した。
キンタロウにとっては新鮮な記憶だが、ドラゴンとの遭遇や仲間の死などの衝撃が大きすぎて記憶が抜け落ちている部分が多い。
さらには謎が多い分、キンタロウも上手く説明ができていない。
それでもドラゴンに殺され、自分だけがゴールし、ここに、この場に、この瞬間に戻ってきたことを話した。
そしてクリア率0%のゲームだという攻略不可能ゲームだということもだ。
「つまり、キンちゃんの話によると僕たちは、この後ドラゴンに殺されると……。そしてなぜかキンちゃんだけがゴール。そこには謎の男がいてクリア率0%だと言っていた。そしてキンちゃんにとっては『過去』となるこの瞬間に戻ってきたと……」
繋ぎ繋ぎのキンタロウの説明だったが、自分なりに解釈し、話をまとめる頭脳派のモリゾウ。
そんなモリゾウの様子を見てキンタロウは不安に思った。
「し、信じられないと思うけど……本当なんだ……信じてくれ」
「もちろん信じますよ」
「へ?」
俯くキンタロウに向かってモリゾウは『信じる』と即答した。そんな即答にキンタロウは間抜けな声が出てしまう。
モリゾウが即答したのは、嘘を見抜ける『探偵スキル』でキンタロウの心情を読んだからではない。
キンタロウを友人として親友として仲間として信じているからだ。
その気持ちはモリゾウだけではない。ノリもイチゴも温かい眼差しでキンタロウのことを見ている。
「みんな……」
3人はこの後に起きる悲惨な現実に恐怖するよりもキンタロウに感謝していた。
『自分たちのために戻ってくれた』『助けるために戻ってくれた』『約束を守ってくれた』のだと。
スタート地点でボドゲ部の4人は約束をした。
誰かが死んでも、クリアした人が死んでしまった人の死ぬ前の時間に戻って死を回避しようと。
その約束をキンタロウは守ったのだ。否、キンタロウの意識はなかった。キンタロウの心が、魂が約束を守ったのだと言えるだろう。
「信じてくれてありがとう……助けに戻ってきたのに、一番助けてほしいのは俺のほうだ。だから助けてくれ。クリア率0%のデスゲームで誰も死なない方法を一緒に考えてくれ。もう誰も死なせたくない。絶対に。絶対にだ!」
キンタロウもまた感謝する側の人間だった。そしてキンタロウの意識が消える寸前に心に刻んだ決意を胸に頭を下げた。
キンタロウの額は地面に練り込むのではないかと思うほど強く押し付けられている。
未来を変えるため。運命に抗うだめ。引き寄せてくる未来から逃れるために。
「よしよしぃ」とイチゴがキンタロウの頭を撫でた。いつものことだ。それでもイチゴの小さな手はいつも以上に温もりがあった。
何よりまた会えたことを嬉しく思い、止まっていた涙が再び流れ出した。
「ごめぇぇえん……ごベぇえん……みんなを……助けられなかった……何も、なにも、できなかった……」
キンタロウは泣きながら謝罪した。自分も死にかけたというのに仲間の心配をするキンタロウ。その姿に皆がうるっとする。
「でも助けに来てくれたぁ」
イチゴはキンタロウの涙を細い指で拭き取った。そして真っ赤になったキンタロウの瞳を見る。
「ぅ……」
キンタロウはイチゴの瞳を直視し残酷な記憶と再び重なった。
転がり落ちこっちを見るイチゴの眼球を思い出したのだ。
キンタロウを見つめる瞳は同じイチゴの瞳だが、あの時の瞳と今の瞳は輝きがまるで違う。別物だ。
だからキンタロウは真っ直ぐ見つめる瞳に心の中で誓った。『この輝き守る』と。
そんなことを誓った瞬間、涙で前が見えなくなった。
「うぅ……ぁぅ……」
泣きすぎて無くなっていた嘔吐感が再発。乾いた喉を潤わせるのは胃液だった。
涙と鼻水と胃液がサーカス会場の倉庫の床に落ちる。
床に落ちたキンタロウの液体は一瞬で消えていく。
このシステムにだけはありがたいと思ってしまうほどキンタロウは嘔吐した。
「がは……はぁはぁ……」
吐き気を抑えることに集中していたので涙は止まっていた。できればこの涙はイチゴが止めてくれたものだと思いたい。
「そ、いえば……はぁはぁ……死にかけた時も……吐いてた……」
過去に戻る寸前も嘔吐していたことを思い出した。
すでにわかっていることだが、過去に戻ったからと言って恐怖心が無くなったりはしない。
記憶がある以上、嘔吐感も再発するし恐怖心も襲ってくる。
ただ無くなった腕や足、そして亡くなった仲間たちも戻ってくる。
自分へのしかかる精神的な辛さよりも、仲間が生きて戻ってきたことの方が比べ物にならないほど大きな産物だ。
だから耐えた。今は苦しみよりも喜ぶべきだ。そしてまた苦しまないためにみんなで話し合う時だ。
「はぁはぁ……話がそれちった……」
口元に残った胃液をパーカーの袖で拭き取り呼吸を正そうと深呼吸を開始する。
キンタロウの呼吸が整うまで、頭脳派のモリゾウは手に顎を乗せながらウロウロと落ち着かない様子で歩き出した。
これはモリゾウの癖だ。頭を回転させゲーム攻略へのルートを考察している時の癖。
モリゾウの歩きがピタリと止まった時が答えへの方程式を導き出した時だ。
「ノリちゃんが振ってドラゴンのマスに止まってしまったのなら別の人が振るのはどうでしょうか? それでも同じマスに止まってしまったのなら対策をしましょう」
「対策……?」
「ええ。キンちゃんが戻ってきてくれたおかげでドラゴンがいることがわかってますからね。ドラゴンを見て体が硬直し動けなくなることは無くなったと思います。思いたいですが正しいかもしれませんが……。心の準備ができた状態で挑めるってことは大きいですね」
モリゾウはノリの目の前で足を止めた。そしてノリが持つ赤いサイコロと青いサイコロを受け取った。
「僕が振ってみます」
「ああ。頼むモリゾウ。どっちも6が出たらこのゲームはインチキクソゲーだってことだからな……そもそもクリア率0%の時点でクソゲーだったわ……ゲホッ……はぁはぁ……」
「その通りですね。それとあまり無理しないでくださいよ」
キンタロウも徐々に調子を取り戻していき軽口を叩けるようになった。無理はしている。けれどそれを隠すための軽口だ。
モリゾウに探偵スキルがある以上、キンタロウの強がりや無理しているのは筒抜けにバレる。
「キンちゃんが落ち着いてから次のマスに進みましょう。焦りは禁物ですからね。他に何か話しておきたいことはありますか?」
「ああ、さっきも言った『クリア率0%』についてなんだけど……」
キンタロウは拳を固く握りしめ『神様が作った盤上遊戯』の『クリア率0%』について話し始めた。
キンタロウにとっては新鮮な記憶だが、ドラゴンとの遭遇や仲間の死などの衝撃が大きすぎて記憶が抜け落ちている部分が多い。
さらには謎が多い分、キンタロウも上手く説明ができていない。
それでもドラゴンに殺され、自分だけがゴールし、ここに、この場に、この瞬間に戻ってきたことを話した。
そしてクリア率0%のゲームだという攻略不可能ゲームだということもだ。
「つまり、キンちゃんの話によると僕たちは、この後ドラゴンに殺されると……。そしてなぜかキンちゃんだけがゴール。そこには謎の男がいてクリア率0%だと言っていた。そしてキンちゃんにとっては『過去』となるこの瞬間に戻ってきたと……」
繋ぎ繋ぎのキンタロウの説明だったが、自分なりに解釈し、話をまとめる頭脳派のモリゾウ。
そんなモリゾウの様子を見てキンタロウは不安に思った。
「し、信じられないと思うけど……本当なんだ……信じてくれ」
「もちろん信じますよ」
「へ?」
俯くキンタロウに向かってモリゾウは『信じる』と即答した。そんな即答にキンタロウは間抜けな声が出てしまう。
モリゾウが即答したのは、嘘を見抜ける『探偵スキル』でキンタロウの心情を読んだからではない。
キンタロウを友人として親友として仲間として信じているからだ。
その気持ちはモリゾウだけではない。ノリもイチゴも温かい眼差しでキンタロウのことを見ている。
「みんな……」
3人はこの後に起きる悲惨な現実に恐怖するよりもキンタロウに感謝していた。
『自分たちのために戻ってくれた』『助けるために戻ってくれた』『約束を守ってくれた』のだと。
スタート地点でボドゲ部の4人は約束をした。
誰かが死んでも、クリアした人が死んでしまった人の死ぬ前の時間に戻って死を回避しようと。
その約束をキンタロウは守ったのだ。否、キンタロウの意識はなかった。キンタロウの心が、魂が約束を守ったのだと言えるだろう。
「信じてくれてありがとう……助けに戻ってきたのに、一番助けてほしいのは俺のほうだ。だから助けてくれ。クリア率0%のデスゲームで誰も死なない方法を一緒に考えてくれ。もう誰も死なせたくない。絶対に。絶対にだ!」
キンタロウもまた感謝する側の人間だった。そしてキンタロウの意識が消える寸前に心に刻んだ決意を胸に頭を下げた。
キンタロウの額は地面に練り込むのではないかと思うほど強く押し付けられている。
未来を変えるため。運命に抗うだめ。引き寄せてくる未来から逃れるために。
「よしよしぃ」とイチゴがキンタロウの頭を撫でた。いつものことだ。それでもイチゴの小さな手はいつも以上に温もりがあった。
何よりまた会えたことを嬉しく思い、止まっていた涙が再び流れ出した。
「ごめぇぇえん……ごベぇえん……みんなを……助けられなかった……何も、なにも、できなかった……」
キンタロウは泣きながら謝罪した。自分も死にかけたというのに仲間の心配をするキンタロウ。その姿に皆がうるっとする。
「でも助けに来てくれたぁ」
イチゴはキンタロウの涙を細い指で拭き取った。そして真っ赤になったキンタロウの瞳を見る。
「ぅ……」
キンタロウはイチゴの瞳を直視し残酷な記憶と再び重なった。
転がり落ちこっちを見るイチゴの眼球を思い出したのだ。
キンタロウを見つめる瞳は同じイチゴの瞳だが、あの時の瞳と今の瞳は輝きがまるで違う。別物だ。
だからキンタロウは真っ直ぐ見つめる瞳に心の中で誓った。『この輝き守る』と。
そんなことを誓った瞬間、涙で前が見えなくなった。
「うぅ……ぁぅ……」
泣きすぎて無くなっていた嘔吐感が再発。乾いた喉を潤わせるのは胃液だった。
涙と鼻水と胃液がサーカス会場の倉庫の床に落ちる。
床に落ちたキンタロウの液体は一瞬で消えていく。
このシステムにだけはありがたいと思ってしまうほどキンタロウは嘔吐した。
「がは……はぁはぁ……」
吐き気を抑えることに集中していたので涙は止まっていた。できればこの涙はイチゴが止めてくれたものだと思いたい。
「そ、いえば……はぁはぁ……死にかけた時も……吐いてた……」
過去に戻る寸前も嘔吐していたことを思い出した。
すでにわかっていることだが、過去に戻ったからと言って恐怖心が無くなったりはしない。
記憶がある以上、嘔吐感も再発するし恐怖心も襲ってくる。
ただ無くなった腕や足、そして亡くなった仲間たちも戻ってくる。
自分へのしかかる精神的な辛さよりも、仲間が生きて戻ってきたことの方が比べ物にならないほど大きな産物だ。
だから耐えた。今は苦しみよりも喜ぶべきだ。そしてまた苦しまないためにみんなで話し合う時だ。
「はぁはぁ……話がそれちった……」
口元に残った胃液をパーカーの袖で拭き取り呼吸を正そうと深呼吸を開始する。
キンタロウの呼吸が整うまで、頭脳派のモリゾウは手に顎を乗せながらウロウロと落ち着かない様子で歩き出した。
これはモリゾウの癖だ。頭を回転させゲーム攻略へのルートを考察している時の癖。
モリゾウの歩きがピタリと止まった時が答えへの方程式を導き出した時だ。
「ノリちゃんが振ってドラゴンのマスに止まってしまったのなら別の人が振るのはどうでしょうか? それでも同じマスに止まってしまったのなら対策をしましょう」
「対策……?」
「ええ。キンちゃんが戻ってきてくれたおかげでドラゴンがいることがわかってますからね。ドラゴンを見て体が硬直し動けなくなることは無くなったと思います。思いたいですが正しいかもしれませんが……。心の準備ができた状態で挑めるってことは大きいですね」
モリゾウはノリの目の前で足を止めた。そしてノリが持つ赤いサイコロと青いサイコロを受け取った。
「僕が振ってみます」
「ああ。頼むモリゾウ。どっちも6が出たらこのゲームはインチキクソゲーだってことだからな……そもそもクリア率0%の時点でクソゲーだったわ……ゲホッ……はぁはぁ……」
「その通りですね。それとあまり無理しないでくださいよ」
キンタロウも徐々に調子を取り戻していき軽口を叩けるようになった。無理はしている。けれどそれを隠すための軽口だ。
モリゾウに探偵スキルがある以上、キンタロウの強がりや無理しているのは筒抜けにバレる。
「キンちゃんが落ち着いてから次のマスに進みましょう。焦りは禁物ですからね。他に何か話しておきたいことはありますか?」
「ああ、さっきも言った『クリア率0%』についてなんだけど……」
キンタロウは拳を固く握りしめ『神様が作った盤上遊戯』の『クリア率0%』について話し始めた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります
まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。
そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。
選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。
あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。
鈴木のハーレム生活が始まる!

ゲームの中に転生したのに、森に捨てられてしまいました
竹桜
ファンタジー
いつもと変わらない日常を過ごしていたが、通り魔に刺され、異世界に転生したのだ。
だが、転生したのはゲームの主人公ではなく、ゲームの舞台となる隣国の伯爵家の長男だった。
そのことを前向きに考えていたが、森に捨てられてしまったのだ。
これは異世界に転生した主人公が生きるために成長する物語だ。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。
みみっく
ファンタジー
女神様の手違いで通勤途中に気を失い、気が付くと見知らぬ場所だった。目の前には知らない少女が居て、彼女が言うには・・・手違いで俺は死んでしまったらしい。手違いなので新たな世界に転生をさせてくれると言うがモンスターが居る世界だと言うので、バリアとアイテム生成スキルと無限収納を付けてもらえる事になった。幸せに暮らすために行動をしてみる・・・
怪獣特殊処理班ミナモト
kamin0
SF
隕石の飛来とともに突如として現れた敵性巨大生物、『怪獣』の脅威と、加速する砂漠化によって、大きく生活圏が縮小された近未来の地球。日本では、地球防衛省を設立するなどして怪獣の駆除に尽力していた。そんな中、元自衛官の源王城(みなもとおうじ)はその才能を買われて、怪獣の事後処理を専門とする衛生環境省処理科、特殊処理班に配属される。なんとそこは、怪獣の力の源であるコアの除去だけを専門とした特殊部隊だった。源は特殊処理班の癖のある班員達と交流しながら、怪獣の正体とその本質、そして自分の過去と向き合っていく。

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる