2 / 97
002:ボードゲーム購入
しおりを挟む
「ゼェゼェ……ハァ……ゼェ……ウグッ……ゼェゼェ……」
翡翠色の瞳を曇らせ、檸檬色の髪を乱し、全力疾走する少年。
彼は息を切らし胸を押さえている。
その場に倒れ、地面というベットで己の胸の痛みを回復しようと考えたが、心がそれを許さない。
「ま、まだだ……ウグッ……まだ、ハァハァ、走れる……」
倒れるのを何とか堪えた少年の名は『金宮キンタロウ』だ。
キンタロウは、茨城県立兎島高等学校に通う2年生。
身長は177㎝、体重は60kgと少し細身な体格をしている。
目つきが悪く、口も悪い。そして頭も悪い。ファッションセンスも最悪だ。
少年が着ている黒いパーカーには大人気ボードゲーム『ウサギの人参で世界を救う』に登場するキャラクター『勇者ウサッギー』の顔が中央に大きくプリントされている。
ズボンは黒色のジャージ。金色で『ウサッギー』という文字が右足側に大きく書かれている。
おまけに『勇者ウサッギー』のサンダル。走るのならちゃんとした靴を履いてもらいたい。
この顔とこの服装、ただのヤンキー。否、『勇者ウサッギー』好きのヤンキーだ。
祖母と二人暮らしの家を飛び出し、目的地まで全力で走ること15分。
キンタロウはボードゲーム部に所属しており運動とは無縁だ。
なので運動不足で肺が胸が心臓が悲鳴を上げているのだ。苦しい。今にも吐きそうになっている。
しかし、そんなことはお構いなしに急ぐ理由がキンタロウにはあった。
「本日発売の『神様が作った盤上遊戯』最後尾はこちらになりまーす」
巨乳ヘソ出しそしてバニーガールのコスプレをしているキャンペーンガールが最後尾を教えてくれている。
「うほっうほっ」
鼻の下を伸ばし、キャンペーンガールの尻をずっと見ているおっさん。
「いいですね。いいですね」
キャンペーンガールの豊満な胸から見える谷間を見てにやけ顔が止められないおっさん。
用事もないのにキャンペーンガールに「アルバイト?」「どのくらいかかる?」「お姉さんいくつ?」などと聞いているおっさん。
エロじじいしか並んでいない。
しかしこのエロじじいたちの目的はキャンペーンガールではない。『神様が作った盤上遊戯』だ。
『神様が作った盤上遊戯』はSNS上やテレビなどで話題になっているボードゲーム。通称ボドゲだ。
先行してプレイした人たちからは絶賛の嵐。テレビ番組では毎日のようにボドゲの楽しさ、魅力を紹介する番組が増えボドゲを広めようとしている。
しかしテレビで紹介するのは『神様が作った盤上遊戯』以外のボドゲばかりだ。販売促進のための作戦かもしれないが『神様が作った盤上遊戯』がどのようなものなのか気になって仕方がない。
そんな日本中いや、世界中が注目するボードゲームの発売日が今日だ。
絶賛の嵐と説明したが明かされている情報は最大プレイ人数8人、サイコロを2つ使いゴールを目指す。いわゆる双六や人生ゲームの類のボードゲームという情報だ。
そして先行プレイヤーの「人生で一番楽しいゲーム」「始めたらやめられない」「嫌なことを全て忘れられる」などという声だけが明かされている情報になる。
「ゼェゼェ……はぁ……はぁ……」
息を切らしようやく檸檬色のボサボサ髪の少年キンタロウは目的の場所についた。
オレンジ色で3階建ての大きな建物。屋根は緑色をしている。この建物のモチーフはおそらく、いや、紛れもなく『ニンジン』だろう。
CD、DVD、ゲーム、本、服に玩具、化粧品など、なんでも揃っている『ラビットゴー』という店だ。
看板には、ニンジンを右手に持ち元気よく走っているウサギのキャラクターがいる。この店のマスコットキャラクターだ。
そんな『ラビットゴー』の入口から駐車場まで長蛇の列ができている。この列は先ほどのエロじじいたちが並ぶ列だ。
この列に並んでいる人たちの目的は『神様が作った盤上遊戯』。もちろんキンタロウも同じ目的でここに来たのだ。
「め、めちゃ……くちゃ、並んで……やがる……くそ……ハァ……」
「最後尾はこちらになりまーす」とキャンペーンガールが息を切らし文句を言うキンタロウに声をかけてきた。
キャンペーンガールに言われた通り最後尾に並んだキンタロウ。息を切らしながらもキャンペーンガールの溢れんばかりの胸をチラチラと見た。というよりはガン見状態だ。
「お姉さん、どのくらい……かかりますか……?」
息切れはまだ続いている。息を荒くしながら胸を見ている姿はエロじじいたちとは変わらない。
キャンペーンガールは「1時間くらいになりまーす」と慣れたように営業スマイルで答えた。
「ハァハァ……ありがとうございます……ハァ……」
感謝の気持ちは問いの答えに対してなのか、キャンペーンガールの胸になのか。
息が荒いのも、もしかしたら巨乳のキャンペーンガールに興奮しているだけかもしれない。
キンタロウは高校2年の男児。思春期だ。仕方がない。
そして時間は過ぎ、キンタロウは目的の『神様が作った盤上遊戯』を手に入れた。
「ついに! ついに! ついに! ゲットしたぞ!」
手に入れた瞬間、頭の中ではゲームなどでよく聞く『アイテム入手音』が流れていた。ゲームのやりすぎだろう。
「早くやりてぇ! 今すぐやりてぇ! このシュリンクを今すぐにでも破きたい」
キンタロウはよだれを垂らし興奮状態だ。やりたい気持ちを抑えきれずにいる。
キャンペーンガールのお姉さんには『1時間くらいになりまーす』と言われていたが、実際のところ2時間もキンタロウは並んでいた。
その原因は先に並んでいたお客さんエロじじいがレジの店員と揉めていて時間が押してしまったからだ。
揉めた理由は『店員の態度が悪い』だとか……。なんとも迷惑な客エロじじいだ。
シュリンクの角の部分に手をかけた瞬間、キンタロウの理性は戻った。
「ダメだ。みんなとやるんだった……。それに一人でできねぇし……」
キンタロウは再び走り出した。『神様が作った盤上遊戯』を袋に入れず裸のまま大事に抱え走り出したのだ。
購入するのが目的ではない。購入してから遊ぶのが目的だ。
その目的を果たすためにひたすら走る。走り続ける。
「待ってろよ、みんな。今、持っていくからな!」
キンタロウは跳ねるように走っている。誰がどう見ても嬉しそうに走っているように見える。
それほど胸を躍らせながらボドゲ部が待つ『兎島高等学校』を目指して走っていたのだった。
翡翠色の瞳を曇らせ、檸檬色の髪を乱し、全力疾走する少年。
彼は息を切らし胸を押さえている。
その場に倒れ、地面というベットで己の胸の痛みを回復しようと考えたが、心がそれを許さない。
「ま、まだだ……ウグッ……まだ、ハァハァ、走れる……」
倒れるのを何とか堪えた少年の名は『金宮キンタロウ』だ。
キンタロウは、茨城県立兎島高等学校に通う2年生。
身長は177㎝、体重は60kgと少し細身な体格をしている。
目つきが悪く、口も悪い。そして頭も悪い。ファッションセンスも最悪だ。
少年が着ている黒いパーカーには大人気ボードゲーム『ウサギの人参で世界を救う』に登場するキャラクター『勇者ウサッギー』の顔が中央に大きくプリントされている。
ズボンは黒色のジャージ。金色で『ウサッギー』という文字が右足側に大きく書かれている。
おまけに『勇者ウサッギー』のサンダル。走るのならちゃんとした靴を履いてもらいたい。
この顔とこの服装、ただのヤンキー。否、『勇者ウサッギー』好きのヤンキーだ。
祖母と二人暮らしの家を飛び出し、目的地まで全力で走ること15分。
キンタロウはボードゲーム部に所属しており運動とは無縁だ。
なので運動不足で肺が胸が心臓が悲鳴を上げているのだ。苦しい。今にも吐きそうになっている。
しかし、そんなことはお構いなしに急ぐ理由がキンタロウにはあった。
「本日発売の『神様が作った盤上遊戯』最後尾はこちらになりまーす」
巨乳ヘソ出しそしてバニーガールのコスプレをしているキャンペーンガールが最後尾を教えてくれている。
「うほっうほっ」
鼻の下を伸ばし、キャンペーンガールの尻をずっと見ているおっさん。
「いいですね。いいですね」
キャンペーンガールの豊満な胸から見える谷間を見てにやけ顔が止められないおっさん。
用事もないのにキャンペーンガールに「アルバイト?」「どのくらいかかる?」「お姉さんいくつ?」などと聞いているおっさん。
エロじじいしか並んでいない。
しかしこのエロじじいたちの目的はキャンペーンガールではない。『神様が作った盤上遊戯』だ。
『神様が作った盤上遊戯』はSNS上やテレビなどで話題になっているボードゲーム。通称ボドゲだ。
先行してプレイした人たちからは絶賛の嵐。テレビ番組では毎日のようにボドゲの楽しさ、魅力を紹介する番組が増えボドゲを広めようとしている。
しかしテレビで紹介するのは『神様が作った盤上遊戯』以外のボドゲばかりだ。販売促進のための作戦かもしれないが『神様が作った盤上遊戯』がどのようなものなのか気になって仕方がない。
そんな日本中いや、世界中が注目するボードゲームの発売日が今日だ。
絶賛の嵐と説明したが明かされている情報は最大プレイ人数8人、サイコロを2つ使いゴールを目指す。いわゆる双六や人生ゲームの類のボードゲームという情報だ。
そして先行プレイヤーの「人生で一番楽しいゲーム」「始めたらやめられない」「嫌なことを全て忘れられる」などという声だけが明かされている情報になる。
「ゼェゼェ……はぁ……はぁ……」
息を切らしようやく檸檬色のボサボサ髪の少年キンタロウは目的の場所についた。
オレンジ色で3階建ての大きな建物。屋根は緑色をしている。この建物のモチーフはおそらく、いや、紛れもなく『ニンジン』だろう。
CD、DVD、ゲーム、本、服に玩具、化粧品など、なんでも揃っている『ラビットゴー』という店だ。
看板には、ニンジンを右手に持ち元気よく走っているウサギのキャラクターがいる。この店のマスコットキャラクターだ。
そんな『ラビットゴー』の入口から駐車場まで長蛇の列ができている。この列は先ほどのエロじじいたちが並ぶ列だ。
この列に並んでいる人たちの目的は『神様が作った盤上遊戯』。もちろんキンタロウも同じ目的でここに来たのだ。
「め、めちゃ……くちゃ、並んで……やがる……くそ……ハァ……」
「最後尾はこちらになりまーす」とキャンペーンガールが息を切らし文句を言うキンタロウに声をかけてきた。
キャンペーンガールに言われた通り最後尾に並んだキンタロウ。息を切らしながらもキャンペーンガールの溢れんばかりの胸をチラチラと見た。というよりはガン見状態だ。
「お姉さん、どのくらい……かかりますか……?」
息切れはまだ続いている。息を荒くしながら胸を見ている姿はエロじじいたちとは変わらない。
キャンペーンガールは「1時間くらいになりまーす」と慣れたように営業スマイルで答えた。
「ハァハァ……ありがとうございます……ハァ……」
感謝の気持ちは問いの答えに対してなのか、キャンペーンガールの胸になのか。
息が荒いのも、もしかしたら巨乳のキャンペーンガールに興奮しているだけかもしれない。
キンタロウは高校2年の男児。思春期だ。仕方がない。
そして時間は過ぎ、キンタロウは目的の『神様が作った盤上遊戯』を手に入れた。
「ついに! ついに! ついに! ゲットしたぞ!」
手に入れた瞬間、頭の中ではゲームなどでよく聞く『アイテム入手音』が流れていた。ゲームのやりすぎだろう。
「早くやりてぇ! 今すぐやりてぇ! このシュリンクを今すぐにでも破きたい」
キンタロウはよだれを垂らし興奮状態だ。やりたい気持ちを抑えきれずにいる。
キャンペーンガールのお姉さんには『1時間くらいになりまーす』と言われていたが、実際のところ2時間もキンタロウは並んでいた。
その原因は先に並んでいたお客さんエロじじいがレジの店員と揉めていて時間が押してしまったからだ。
揉めた理由は『店員の態度が悪い』だとか……。なんとも迷惑な客エロじじいだ。
シュリンクの角の部分に手をかけた瞬間、キンタロウの理性は戻った。
「ダメだ。みんなとやるんだった……。それに一人でできねぇし……」
キンタロウは再び走り出した。『神様が作った盤上遊戯』を袋に入れず裸のまま大事に抱え走り出したのだ。
購入するのが目的ではない。購入してから遊ぶのが目的だ。
その目的を果たすためにひたすら走る。走り続ける。
「待ってろよ、みんな。今、持っていくからな!」
キンタロウは跳ねるように走っている。誰がどう見ても嬉しそうに走っているように見える。
それほど胸を躍らせながらボドゲ部が待つ『兎島高等学校』を目指して走っていたのだった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
オワコン・ゲームに復活を! 仕事首になって友人のゲーム会社に誘われた俺。あらゆる手段でゲームを盛り上げます。
栗鼠
SF
時は、VRゲームが大流行の22世紀! 無能と言われてクビにされた、ゲーム開発者・坂本翔平の元に、『爆死したゲームを助けてほしい』と、大学時代の友人・三国幸太郎から電話がかかる。こうして始まった、オワコン・ゲーム『ファンタジア・エルドーン』の再ブレイク作戦! 企画・交渉・開発・営業・運営に、正当防衛、カウンター・ハッキング、敵対勢力の排除など! 裏仕事まで出来る坂本翔平のお陰で、ゲームは大いに盛り上がっていき! ユーザーと世界も、変わっていくのであった!!
*小説家になろう、カクヨムにも、投稿しています。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
地球防衛チームテレストリアルガードの都合!? 5章
のどか
SF
これはあるアニメを見てたとき、「このアニメ、もし0話(前日譚)があったらどんな話になるんだろう」と思った瞬間にできた話です。
そのアニメのタイトルですが・・・ う~ん、どのアニメかは書かないでおきます。ま、私みたいに毎日深夜に放送されてるアニメを見てる人ならすぐにわかると思いますが・・・
瞼が閉じる前に
一歩
SF
帳倶楽部。それは、夜を求める者達が集う世界。
夜を愛する者、陽光を避ける者、隠居生活に選ぶ者、インドアの空気を愛する者……。
夜はどんな者も受け入れ、そして離れ難い欲求を、住む者に植え付ける。
まるで巨大な生き物の胃袋の中にいるかのように、その温もりに安心し、そして、……気が付けば何かを失っているのだ。
ーーーー
『帳倶楽部』 巨大な夜に包まれた国に住む、ある人々の小さな物語。
メトロポリス社へようこそ! ~「役立たずだ」とクビにされたおっさんの就職先は大企業の宇宙船を守る護衛官でした~
アンジェロ岩井
SF
「えっ、クビですか?」
中企業アナハイニム社の事務課に勤める大津修也(おおつしゅうや)は会社の都合によってクビを切られてしまう。
ろくなスキルも身に付けていない修也にとって再転職は絶望的だと思われたが、大企業『メトロポリス』からの使者が現れた。
『メトロポリス』からの使者によれば自身の商品を宇宙の植民星に運ぶ際に宇宙生物に襲われるという事態が幾度も発生しており、そのための護衛役として会社の顧問役である人工頭脳『マリア』が護衛役を務める適任者として選び出したのだという。
宇宙生物との戦いに用いるロトワングというパワードスーツには適性があり、その適性が見出されたのが大津修也だ。
大津にとっては他に就職の選択肢がなかったので『メトロポリス』からの選択肢を受けざるを得なかった。
『メトロポリス』の宇宙船に乗り込み、宇宙生物との戦いに明け暮れる中で、彼は護衛アンドロイドであるシュウジとサヤカと共に過ごし、絆を育んでいくうちに地球上にてアンドロイドが使用人としての扱いしか受けていないことを思い出す。
修也は戦いの中でアンドロイドと人間が対等な関係を築き、共存を行うことができればいいと考えたが、『メトロポリス』では修也とは対照的に人類との共存ではなく支配という名目で動き出そうとしていた。
五仕旗 Prequel-Primal(ごしき プリクエル・プライマル)
旋架
ファンタジー
人とモンスターが共存していた時代。
采漢紳(シャッハ・ジェン)は人間を避けながら、人やモンスター達を傷つける危険なモンスターを成敗していた。
ある日、彼に恨みを持つモンスターの手によって、彼の仲間や村の人々が攫われる。
采漢紳は仲間を助けるため、人間の子どもである針趣 糸詠(はりお しゅうた)や仲間のモンスター達とともに、高難易度のゲームが行われるダンジョン、巣窟盤(ベースメント)に挑むのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる