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第4章:恋愛『グルメフェス満腹祭編』
243 諦め
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思い通りに事が運ばず、失敗続きのネージュの前に司会者の鼠人族の男ラタトューユがやってきた。料理コンテストに出場している出場者を順番に紹介し回っているのである。
ラタトューユは出場者のデータが書かれている紙を確認しながらマイクに向かって口を開いた。ネージュについての紹介を始めたのだ。
『えー、続いての出場者は、えー、兎人族の里の里外れでひっそりと経営している今話題のお店“無人販売所イースターパーティー”のネージュさんです。って、あれ? 調理が止まってますが大丈夫でしょうか? 何かハプニングでも起きたのでしょうか?』
米を研ぎ終わってから一歩も動けなくなってしまったネージュを不思議に思いながら声をかけるラタトューユ。
小刻みに震えているネージュの返事は、「ガタガタ」と上下の歯がぶつかり合う音だけだった。
その様子もネージュを笑い続ける人間族の男たちは見逃さなかった。むしろ注目しながら見ていた。
「マジで面白すぎんだろあの兎人。ガタガタ言ってるぞ」
「言葉も喋れねーんじゃねーの?」
「それはマジでやばい」
「知能低すぎだろ」
人間族の男たちは、ネージュを見て大爆笑を続けた。
『えーっと、何かしらのハプニングが起きてしまったみたいですね。でも最後まで諦めずに頑張ってください! では続いての出場者は――』
このままラタトューユは次の出場者の紹介を始めた。
会話ができないネージュを諦めて次に移ったわけではない。百三名という大人数を相手にするためにハイペースで出場者の紹介をしているのである。
ラタトューユが次の出場者の紹介を始めて、観客席にいる双子の姉妹デールとドールはガッカリとした様子でいた。
「えー、これだけー?」
「えー、これだけー?」
もっと無人販売所イースターパーティーのことを、そして、もっとネージュのことを紹介してほしいと思っていた。あまりにも少ない紹介にガッカリしてしまったのである。
そんなデールとドールとは対照的でダールとビエルネスは、ほっと息を吐いた。
「ふー、何事もなくてよかったッスよー」
「そうですね。震えてる理由とか深く追求してこなくて本当によかったです。良い司会者みたいですね。でも肝心なのはここからですよ。このままネージュ様が動かなかったら非常にまずいです」
「まずいってどんな感じにまずいッスか?」
「ネージュ様は米を研いだだけで米を炊いていないのです」
「ん? それのどこがまずいッスか?」
調理を全くやらないダールは、ビエルネスが言いたいことにピンと来ていない様子だった。
そんなピンと来てない様子のダールにビエルネスが説明する。
「チャーハンを調理するにおいて一番調理時間がかかるのは“炊飯”です」
「そ、そうなんッスか?」
「はい。ネージュ様の行動が不能になるのが炊飯前と炊飯後では全然違ってきます。このままでは制限時間内にチャーハンが完成しません。最悪の場合、ご飯すらも完成しませんよ」
「そ、そんな……」
「せめて……せめて、炊飯後に動けなくなってくれればよかったんですが……」
「で、でも兄さんが来てくれたら姉さんは動けるようになるんじゃないッスか? その時でもまだ間に合うはずッスよ。一番調理時間がかかるって言っても姉さんの料理の腕ならきっと間に合うッス!」
「ダール様。どんなに料理がうまくても炊飯にかかる最低限の時間は変えられないのです。ネージュ様の炊飯がどれほど時間がかかるかは知りませんが、マスターが来てからでは手遅れに……」
時間との勝負を有するこの料理コンテスト。炊飯の工程一つで採点の場にも立てなくなってしまう可能性があるのだ。
「そ、それなら、アタシたちは応援するしかないッス! マイナスな事ばかり考えてても仕方ないッス! 兄さんに頼らず、姉さんが動いてくれるように全力で応援を続けるッスよ!」
「そうですね! 気持ちを込めて応援しましょう!」
ダールとビエルネスは応援を再開した。
先ほどから応援を続けているデールとドールに合わせて声援を送るダールとビエルネス。
たとえその声がネージュの垂れたウサ耳に届かなくても、気持ちを届かせるために全力の応援を続けるのであった。
一方、ネージュは――
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……」
ガタガタと震え続けていた。
何度も負の感情に支配された心だ。そう簡単に心を取り戻し、負の感情の支配から逃れることはできないのである。
(もうダメです……このまま続けても失敗が続くだけです……失敗は恥ずかしいです。震えなが料理するのも恥ずかしいです。そもそもこんな大勢の前で料理するだなんて無理だったんです。恥ずかしくて、恥ずかしくて、怖くて、怖くて……もう……諦めてしまいましょう。私には無理だったんです。今までだって一人で何かを成し遂げたことなんて一度もありませんでしたし……それに何より、大好きな料理が嫌いになるのが怖いです……)
ネガティブ思考のネージュ。
負の感情に心を支配されてしまっているせいで普段以上にネガティブになってしまっている。
直後、ネージュは戦意喪失。その場に座り込んでしまった。
その様子を見た人間族の男たちは笑う。そしてネージュをバカにする。
「おい。今度は休憩し始めたぞ」
「休憩早すぎ! ウケる!」
「マジで何しに来たんだよ」
「賞金欲しさに参加したんだろうよ」
「知能低すぎ」
「今までどうやって生きてきたんだろうな」
ワッハハハッハハハハハハッハハアハッハハハハ!
人間族の男たちの笑い声は、ネージュの垂れたウサ耳に届く前に、小刻みに震えてぶつかり合うネージュの上下の歯の音によってかき消される。
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……」
座り込んでもなお、体の震えは止まることはない。むしろ負の感情がどんどんとネージュの心を支配していき、小刻みに震える身体も悪化していっている。
(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い……)
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……」
(私がここで諦めてしまっても、許してくれますよね……マサキさんは優しいですから、きっと許してくれますよね。よく頑張ったって言ってくれますよね。だからもう……諦めてもいいですよね……マサキさん……)
これがネージュの答え。成長するための試練に対する答えだ。
それからネージュは四十分ほどその場に座り続けてしまった。その間もガタガタと震える身体は一度も止まることはなかった。
『残り時間は一時間十分です。そろそろ完成するころでしょうーか? 誰のチャーハンが一番最初に審査員の口に運ばれるのでしょうかー!?』
料理コンテストの残り調理時間は一時間十分を切った。
ネージュ以外の他の出場者たちは、米が炊き上がるのを待っている状態だ。
米が炊き上がったら後は炒めるだけ。あっという間にチャーハンが出来上がってしまうのである。
ネージュはもう取り返しのつかないほどの調理時間を失ってしまっていた。そして立ち直る心すらも失っていた。
そんな座り込んでるネージュを見て笑い疲れた人間族の男たち三人のうちの一人が口を開く。
「笑いすぎて喉渇いたからなんか買いに行こうぜー」
「おっ、いいね」
「涙出るほど泣いたから水分補給しなきゃ脱水症状で倒れちまうよ」
「ハハハハッ! それなー!」
「それなー!」
ネージュを笑う人間族の男たちは、飲み物を探すため、観客席から立ち上がった。
「早く買ってあの兎人をまた見ようぜ」
「そうだな。だったらつまみも買おうぜ」
「ハハハッ。見世物かよ」
「あんな面白いもん見世物に決まってんだろー。だからつまみも買うんだよ」
「まあ料理コンテストだしな。見世物には変わらないか」
「だろ。そんじゃ急ごうぜ!」
人間族の男たちは、ネージュのさらなる情けない行動を見逃さないために、すぐに戻って来れるように早足で会場から出て行ったのだった。
ラタトューユは出場者のデータが書かれている紙を確認しながらマイクに向かって口を開いた。ネージュについての紹介を始めたのだ。
『えー、続いての出場者は、えー、兎人族の里の里外れでひっそりと経営している今話題のお店“無人販売所イースターパーティー”のネージュさんです。って、あれ? 調理が止まってますが大丈夫でしょうか? 何かハプニングでも起きたのでしょうか?』
米を研ぎ終わってから一歩も動けなくなってしまったネージュを不思議に思いながら声をかけるラタトューユ。
小刻みに震えているネージュの返事は、「ガタガタ」と上下の歯がぶつかり合う音だけだった。
その様子もネージュを笑い続ける人間族の男たちは見逃さなかった。むしろ注目しながら見ていた。
「マジで面白すぎんだろあの兎人。ガタガタ言ってるぞ」
「言葉も喋れねーんじゃねーの?」
「それはマジでやばい」
「知能低すぎだろ」
人間族の男たちは、ネージュを見て大爆笑を続けた。
『えーっと、何かしらのハプニングが起きてしまったみたいですね。でも最後まで諦めずに頑張ってください! では続いての出場者は――』
このままラタトューユは次の出場者の紹介を始めた。
会話ができないネージュを諦めて次に移ったわけではない。百三名という大人数を相手にするためにハイペースで出場者の紹介をしているのである。
ラタトューユが次の出場者の紹介を始めて、観客席にいる双子の姉妹デールとドールはガッカリとした様子でいた。
「えー、これだけー?」
「えー、これだけー?」
もっと無人販売所イースターパーティーのことを、そして、もっとネージュのことを紹介してほしいと思っていた。あまりにも少ない紹介にガッカリしてしまったのである。
そんなデールとドールとは対照的でダールとビエルネスは、ほっと息を吐いた。
「ふー、何事もなくてよかったッスよー」
「そうですね。震えてる理由とか深く追求してこなくて本当によかったです。良い司会者みたいですね。でも肝心なのはここからですよ。このままネージュ様が動かなかったら非常にまずいです」
「まずいってどんな感じにまずいッスか?」
「ネージュ様は米を研いだだけで米を炊いていないのです」
「ん? それのどこがまずいッスか?」
調理を全くやらないダールは、ビエルネスが言いたいことにピンと来ていない様子だった。
そんなピンと来てない様子のダールにビエルネスが説明する。
「チャーハンを調理するにおいて一番調理時間がかかるのは“炊飯”です」
「そ、そうなんッスか?」
「はい。ネージュ様の行動が不能になるのが炊飯前と炊飯後では全然違ってきます。このままでは制限時間内にチャーハンが完成しません。最悪の場合、ご飯すらも完成しませんよ」
「そ、そんな……」
「せめて……せめて、炊飯後に動けなくなってくれればよかったんですが……」
「で、でも兄さんが来てくれたら姉さんは動けるようになるんじゃないッスか? その時でもまだ間に合うはずッスよ。一番調理時間がかかるって言っても姉さんの料理の腕ならきっと間に合うッス!」
「ダール様。どんなに料理がうまくても炊飯にかかる最低限の時間は変えられないのです。ネージュ様の炊飯がどれほど時間がかかるかは知りませんが、マスターが来てからでは手遅れに……」
時間との勝負を有するこの料理コンテスト。炊飯の工程一つで採点の場にも立てなくなってしまう可能性があるのだ。
「そ、それなら、アタシたちは応援するしかないッス! マイナスな事ばかり考えてても仕方ないッス! 兄さんに頼らず、姉さんが動いてくれるように全力で応援を続けるッスよ!」
「そうですね! 気持ちを込めて応援しましょう!」
ダールとビエルネスは応援を再開した。
先ほどから応援を続けているデールとドールに合わせて声援を送るダールとビエルネス。
たとえその声がネージュの垂れたウサ耳に届かなくても、気持ちを届かせるために全力の応援を続けるのであった。
一方、ネージュは――
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……」
ガタガタと震え続けていた。
何度も負の感情に支配された心だ。そう簡単に心を取り戻し、負の感情の支配から逃れることはできないのである。
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ネガティブ思考のネージュ。
負の感情に心を支配されてしまっているせいで普段以上にネガティブになってしまっている。
直後、ネージュは戦意喪失。その場に座り込んでしまった。
その様子を見た人間族の男たちは笑う。そしてネージュをバカにする。
「おい。今度は休憩し始めたぞ」
「休憩早すぎ! ウケる!」
「マジで何しに来たんだよ」
「賞金欲しさに参加したんだろうよ」
「知能低すぎ」
「今までどうやって生きてきたんだろうな」
ワッハハハッハハハハハハッハハアハッハハハハ!
人間族の男たちの笑い声は、ネージュの垂れたウサ耳に届く前に、小刻みに震えてぶつかり合うネージュの上下の歯の音によってかき消される。
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……」
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それからネージュは四十分ほどその場に座り続けてしまった。その間もガタガタと震える身体は一度も止まることはなかった。
『残り時間は一時間十分です。そろそろ完成するころでしょうーか? 誰のチャーハンが一番最初に審査員の口に運ばれるのでしょうかー!?』
料理コンテストの残り調理時間は一時間十分を切った。
ネージュ以外の他の出場者たちは、米が炊き上がるのを待っている状態だ。
米が炊き上がったら後は炒めるだけ。あっという間にチャーハンが出来上がってしまうのである。
ネージュはもう取り返しのつかないほどの調理時間を失ってしまっていた。そして立ち直る心すらも失っていた。
そんな座り込んでるネージュを見て笑い疲れた人間族の男たち三人のうちの一人が口を開く。
「笑いすぎて喉渇いたからなんか買いに行こうぜー」
「おっ、いいね」
「涙出るほど泣いたから水分補給しなきゃ脱水症状で倒れちまうよ」
「ハハハハッ! それなー!」
「それなー!」
ネージュを笑う人間族の男たちは、飲み物を探すため、観客席から立ち上がった。
「早く買ってあの兎人をまた見ようぜ」
「そうだな。だったらつまみも買おうぜ」
「ハハハッ。見世物かよ」
「あんな面白いもん見世物に決まってんだろー。だからつまみも買うんだよ」
「まあ料理コンテストだしな。見世物には変わらないか」
「だろ。そんじゃ急ごうぜ!」
人間族の男たちは、ネージュのさらなる情けない行動を見逃さないために、すぐに戻って来れるように早足で会場から出て行ったのだった。
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