8 / 108
第二章 格好のつけ方
守谷 彼方、吠える。
しおりを挟む
「次、移動教室だって~。一緒に行こう」
昼下がり、三年一組の生徒達は授業選択の時間を迎えようとしていた。というのも水樹の通う蒼空学園では一年次に音楽、二年次に美術、と芸術科目を交互に習った上で成績がつけられる。
三年次からは好きな方を選択できるため、成績や授業時間をより良くしようと悩む生徒が多い。
「どっちにするか決めた?」
集合場所は三階にある音楽室。廊下の角を曲がり、階段へ片足を乗せる。
『音楽一択だよ』
音楽の里美教師はお気に入りのミュージカルや映画を鑑賞させるのが大好きで、授業は歌などの実技より鑑賞が中心だった。声への心配は多少あるが、音楽は心を癒す分野だと水樹は思っている。なにより授業が楽しかったのも大きい。
「んじゃあ、別々になるね。僕は美術なんだ!」
高めの声が階段に響き、タン、タンタン、と彼方は先に踊り場へ到達する。五段下から見ると彼方の周りにキラキラと小さな粒が光っていた。素直に綺麗だと思えないのは埃だとわかっているからか。
(一緒じゃないんだ……)
てっきりどこかで彼方と一緒に音楽を学べると勘違いしていた。
水樹と美術の相性はとにかく悪い。『破壊神』という異名も持ち、二年次の成績は作品共に悲惨だった苦い過去がある。
音楽室へ着くと第一志望の授業順に分けられた。当然、彼方とは離れ離れになる。最初の授業は二クラス合同のために人数も多い。ワイワイ騒ぐ組に混ざるのは少々気が引けたが、授業に集中すればいいんだと自分を鼓舞し、教室と同じく一番後ろの席へ着いた。
「全員揃いましたか?」
美術の安堂が教室全体を見回し、指で数えていく。
「一組は三十九……四十一と。授業をはじめる前にまずは大事なお知らせを。里美先生は今週からお休みに入られたので当分の間、音楽は別の方が引き継ぐことになりました」
音楽志望の生徒達が一斉にざわめく。水樹も彼らと同様に心穏やかではなかった。
実をいえば、音楽担当の里美詩織は鷹橋と同じくオメガの良き理解者でもあった。彼女は一般的なベータであるが、身内にオメガがいるそうで偏見もなく寛容的だ。斜め前に座る小柄な女子生徒はハンカチで嗚咽を隠している。水樹も何度か世話になり、気を抜くと顔が歪みそうになった。
「……やっぱあの噂本当かな。オメガの恋人と駆け落ちしたって話」
「私語は慎みなさい。これも授業の一環ですよ。……さて、次回から音楽を担当していただく講師の紹介です。比良山さん、どうぞ」
比良山と紹介された講師は奥の準備室から出てきた。スラリとした長身長髪の女性で、興奮する男子達に鋭い視線を送る。後方にいた水樹も巻き添いを食らい、背筋が凍りつくような感覚を覚えた。
「ただいま、ご紹介にあずかりました比良山 聖です。私の授業方針は里美先生とは異なりますので、先に断っておきます。……歌、楽器ができない生徒は私の授業に要りません」
またざわつく音楽科目志望組。文句を言う者もいれば、絶句する者もいる。比良山は短くため息を切った。
「予想通りの反応ですね。音楽とは歴史や自由を受動的に感じるものではありません。むしろ能動的に、自分を表現することを楽しむ奥深い芸術の学問なのです。例えば、そうですね……」
こめかみを抑える仕草をし、比良山は視線を迷わせる。上手いイメージを探しているのだろうか。
──いや、違う。あれは。
なぜか本能と理性が同じ考えに至り、急いで視線を落とそうと頭を下げたのだが。
「窓際の……一番後ろの貴方、立ってください」
たった一人の眼光に導かれ、水樹への視線が一気に集中する。胸を刺されたような息苦しさがあった。
「聞こえませんか? 青髪の貴方に質問しています。貴方は何をどう使い、何を表現されますか?」
二クラス合わせて八十一人。水樹本人を除いても計百六十二つの目がこっちを見ている。
今回はオメガだとバレたわけではない。ただ、音楽に対する本気度を問うているだけだ。
それでもたった一つの質問で全員の興味を動かせる力。水樹は恐ろしさ故にその場に立ち上がるが、喉からは息しか出ない。カタカタ震える手を当てても、自身の体温の冷たさに身震いした。
「では質問を変えましょう。貴方はどうしてそこに座り、音楽を履修しようと思ったのですか?」
(選択科目はオーディション制だった? どうしよう。震え過ぎてメモを書く余裕もない)
仮に思いを伝えられたとしても、比良山は受動的に音楽を楽しむ水樹を切り捨てるだろう。手段が先か、撤回が先か。
「……っ!」
懸命に声を出そうとするが、重いため息みたいになってしまう。結果、場の空気は最悪まで落ちた。
「……遊佐君って本当に声出ないんだ。なんで音楽選んだんだろ。あっ」
「あの鷹橋も目に掛けているしな。もしかしたら……」
皆まで言わない噂話が耳に届く。言葉が針となり、釘になり心臓を容赦なく打つ。あまりの痛みに呼吸している感覚が全くない。
──俺は。
オメガじゃない。質問内容とは関係ない言い訳を口走りそうになり、慌てて唇を噛む。こんなの自爆する公開処刑だ。水樹を見上げる視線の色が激しく変わっていき、気持ちの悪さに目を閉じた。
「ま、いいです。答えられないのなら今すぐにでも第一志望を変更し……」
「はいはーい!」
ヒソヒソ群衆の中で取り分け明るい声を放ち、天高く挙手して自らの存在を証明する者がいた。 視線の攻撃はズタズタの水樹から相手に変え、水樹もワンテンポ遅れて後を追う。
(彼方君……?)
オレンジの髪を右耳にかけ、即座に立ち上がった彼方は美術科目組の中央にいた。
「貴方は……。そこに座っているということは第一志望は美術ではなくて? 今、私が聞いているのは音楽に取り組む生徒であって……」
「いやあ~、鷹っちの『お前』呼びの次は『貴方』ですか。守谷 彼方君、名前があるのに困っちゃうな!」
「……守谷さん。今の話を」
「僕なら得意なデッサンで親愛を表現したいな~。あ、先人たちの技術は大変素晴らしいので、もちろん真摯に学ぶ所存ではございますが」
「一体何が言いたいのです?」
ハイテンションさはそのままだったが、明らかに雰囲気が違う。
(目の奥が笑っていない)
「……嫌でも耳に入ってくるんですよね。寝耳に泥水ですよ、ほんと。ご自身の思想や理念を押しつけておきながら、相手を理解する努力もしない。戯言を受け付ける鷹っちの方がよっぽどマシです」
水を打ったように場が静まる。誰しもが視線、意識共に彼方から離せなかった。ふつふつした火山の怒りが差し迫っているのに一人として逃げない。
「最後に。あんたの揚げ足を取るのなら、美術がまるで音楽よりも劣っているような言い方していませんでした? どっちも立派な芸術ですよ、芸術。……そんな口振りで僕の友人を侮辱しやがるな、この下衆が」
彼方は目尻を落としたまま開眼させ、比良山に後退りをさせた。勝敗がどちらかはもう明白だった。
──とくんとくん。
捲し立てるように言い切った彼方が真っ直ぐに水樹の元へ向かってきた。まだ怒りオーラは消えないが、とくとくと鳴る水樹の心臓は彼方との距離が縮まる度に速まる。
「行こ」
真面目な顔で迷いなく手を奪われ、体内の血流が加速した。水樹の震えていた足が一歩前に動き出し、半ば強引に連れられて音楽室を後にする。
(本気で怒って、俺を助けてくれたんだ)
形容し難い気持ちでいっぱいになり、小さな背中を追いかける。
喧騒から逃げるように二人は足音を鳴らして廊下を走った。
昼下がり、三年一組の生徒達は授業選択の時間を迎えようとしていた。というのも水樹の通う蒼空学園では一年次に音楽、二年次に美術、と芸術科目を交互に習った上で成績がつけられる。
三年次からは好きな方を選択できるため、成績や授業時間をより良くしようと悩む生徒が多い。
「どっちにするか決めた?」
集合場所は三階にある音楽室。廊下の角を曲がり、階段へ片足を乗せる。
『音楽一択だよ』
音楽の里美教師はお気に入りのミュージカルや映画を鑑賞させるのが大好きで、授業は歌などの実技より鑑賞が中心だった。声への心配は多少あるが、音楽は心を癒す分野だと水樹は思っている。なにより授業が楽しかったのも大きい。
「んじゃあ、別々になるね。僕は美術なんだ!」
高めの声が階段に響き、タン、タンタン、と彼方は先に踊り場へ到達する。五段下から見ると彼方の周りにキラキラと小さな粒が光っていた。素直に綺麗だと思えないのは埃だとわかっているからか。
(一緒じゃないんだ……)
てっきりどこかで彼方と一緒に音楽を学べると勘違いしていた。
水樹と美術の相性はとにかく悪い。『破壊神』という異名も持ち、二年次の成績は作品共に悲惨だった苦い過去がある。
音楽室へ着くと第一志望の授業順に分けられた。当然、彼方とは離れ離れになる。最初の授業は二クラス合同のために人数も多い。ワイワイ騒ぐ組に混ざるのは少々気が引けたが、授業に集中すればいいんだと自分を鼓舞し、教室と同じく一番後ろの席へ着いた。
「全員揃いましたか?」
美術の安堂が教室全体を見回し、指で数えていく。
「一組は三十九……四十一と。授業をはじめる前にまずは大事なお知らせを。里美先生は今週からお休みに入られたので当分の間、音楽は別の方が引き継ぐことになりました」
音楽志望の生徒達が一斉にざわめく。水樹も彼らと同様に心穏やかではなかった。
実をいえば、音楽担当の里美詩織は鷹橋と同じくオメガの良き理解者でもあった。彼女は一般的なベータであるが、身内にオメガがいるそうで偏見もなく寛容的だ。斜め前に座る小柄な女子生徒はハンカチで嗚咽を隠している。水樹も何度か世話になり、気を抜くと顔が歪みそうになった。
「……やっぱあの噂本当かな。オメガの恋人と駆け落ちしたって話」
「私語は慎みなさい。これも授業の一環ですよ。……さて、次回から音楽を担当していただく講師の紹介です。比良山さん、どうぞ」
比良山と紹介された講師は奥の準備室から出てきた。スラリとした長身長髪の女性で、興奮する男子達に鋭い視線を送る。後方にいた水樹も巻き添いを食らい、背筋が凍りつくような感覚を覚えた。
「ただいま、ご紹介にあずかりました比良山 聖です。私の授業方針は里美先生とは異なりますので、先に断っておきます。……歌、楽器ができない生徒は私の授業に要りません」
またざわつく音楽科目志望組。文句を言う者もいれば、絶句する者もいる。比良山は短くため息を切った。
「予想通りの反応ですね。音楽とは歴史や自由を受動的に感じるものではありません。むしろ能動的に、自分を表現することを楽しむ奥深い芸術の学問なのです。例えば、そうですね……」
こめかみを抑える仕草をし、比良山は視線を迷わせる。上手いイメージを探しているのだろうか。
──いや、違う。あれは。
なぜか本能と理性が同じ考えに至り、急いで視線を落とそうと頭を下げたのだが。
「窓際の……一番後ろの貴方、立ってください」
たった一人の眼光に導かれ、水樹への視線が一気に集中する。胸を刺されたような息苦しさがあった。
「聞こえませんか? 青髪の貴方に質問しています。貴方は何をどう使い、何を表現されますか?」
二クラス合わせて八十一人。水樹本人を除いても計百六十二つの目がこっちを見ている。
今回はオメガだとバレたわけではない。ただ、音楽に対する本気度を問うているだけだ。
それでもたった一つの質問で全員の興味を動かせる力。水樹は恐ろしさ故にその場に立ち上がるが、喉からは息しか出ない。カタカタ震える手を当てても、自身の体温の冷たさに身震いした。
「では質問を変えましょう。貴方はどうしてそこに座り、音楽を履修しようと思ったのですか?」
(選択科目はオーディション制だった? どうしよう。震え過ぎてメモを書く余裕もない)
仮に思いを伝えられたとしても、比良山は受動的に音楽を楽しむ水樹を切り捨てるだろう。手段が先か、撤回が先か。
「……っ!」
懸命に声を出そうとするが、重いため息みたいになってしまう。結果、場の空気は最悪まで落ちた。
「……遊佐君って本当に声出ないんだ。なんで音楽選んだんだろ。あっ」
「あの鷹橋も目に掛けているしな。もしかしたら……」
皆まで言わない噂話が耳に届く。言葉が針となり、釘になり心臓を容赦なく打つ。あまりの痛みに呼吸している感覚が全くない。
──俺は。
オメガじゃない。質問内容とは関係ない言い訳を口走りそうになり、慌てて唇を噛む。こんなの自爆する公開処刑だ。水樹を見上げる視線の色が激しく変わっていき、気持ちの悪さに目を閉じた。
「ま、いいです。答えられないのなら今すぐにでも第一志望を変更し……」
「はいはーい!」
ヒソヒソ群衆の中で取り分け明るい声を放ち、天高く挙手して自らの存在を証明する者がいた。 視線の攻撃はズタズタの水樹から相手に変え、水樹もワンテンポ遅れて後を追う。
(彼方君……?)
オレンジの髪を右耳にかけ、即座に立ち上がった彼方は美術科目組の中央にいた。
「貴方は……。そこに座っているということは第一志望は美術ではなくて? 今、私が聞いているのは音楽に取り組む生徒であって……」
「いやあ~、鷹っちの『お前』呼びの次は『貴方』ですか。守谷 彼方君、名前があるのに困っちゃうな!」
「……守谷さん。今の話を」
「僕なら得意なデッサンで親愛を表現したいな~。あ、先人たちの技術は大変素晴らしいので、もちろん真摯に学ぶ所存ではございますが」
「一体何が言いたいのです?」
ハイテンションさはそのままだったが、明らかに雰囲気が違う。
(目の奥が笑っていない)
「……嫌でも耳に入ってくるんですよね。寝耳に泥水ですよ、ほんと。ご自身の思想や理念を押しつけておきながら、相手を理解する努力もしない。戯言を受け付ける鷹っちの方がよっぽどマシです」
水を打ったように場が静まる。誰しもが視線、意識共に彼方から離せなかった。ふつふつした火山の怒りが差し迫っているのに一人として逃げない。
「最後に。あんたの揚げ足を取るのなら、美術がまるで音楽よりも劣っているような言い方していませんでした? どっちも立派な芸術ですよ、芸術。……そんな口振りで僕の友人を侮辱しやがるな、この下衆が」
彼方は目尻を落としたまま開眼させ、比良山に後退りをさせた。勝敗がどちらかはもう明白だった。
──とくんとくん。
捲し立てるように言い切った彼方が真っ直ぐに水樹の元へ向かってきた。まだ怒りオーラは消えないが、とくとくと鳴る水樹の心臓は彼方との距離が縮まる度に速まる。
「行こ」
真面目な顔で迷いなく手を奪われ、体内の血流が加速した。水樹の震えていた足が一歩前に動き出し、半ば強引に連れられて音楽室を後にする。
(本気で怒って、俺を助けてくれたんだ)
形容し難い気持ちでいっぱいになり、小さな背中を追いかける。
喧騒から逃げるように二人は足音を鳴らして廊下を走った。
6
お気に入りに追加
516
あなたにおすすめの小説

からかわれていると思ってたら本気だった?!
雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生
《あらすじ》
ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。
ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。
葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。
弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。
葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。
本当にあなたが運命なんですか?
尾高志咲/しさ
BL
運命の番なんて、本当にいるんだろうか?
母から渡された一枚の写真には、ぼくの運命だという男が写っていた。ぼくは、相手の高校に転校して、どんな男なのか実際にこの目で確かめてみることにした。転校初日、彼は中庭で出会ったぼくを見ても、何の反応も示さない。成績優秀で性格もいい彼は人気者で、ふとしたことから一緒にお昼を食べるようになる。会うたびに感じるこの不思議な動悸は何だろう……。
【幼い頃から溺愛一途なアルファ×運命に不信感を持つオメガ】
◆初のオメガバースです。本編+番外編。
◆R18回には※がついています。
🌸エールでの応援ならびにHOTランキング掲載、ありがとうございました!

運命のアルファ
猫丸
BL
俺、高木颯人は、幼い頃から亮太が好きだった。亮太はずっと俺のヒーローだ。
亮太がアルファだと知った時、自分の第二の性が不明でも、自分はオメガだから将来は大好きな亮太と番婚するのだと信じて疑わなかった。
だが、検査の結果を見て俺の世界が一変した。
まさか自分もアルファだとは……。
二人で交わした番婚の約束など、とっくに破綻しているというのに亮太を手放せない颯人。
オメガじゃなかったから、颯人は自分を必要としていないのだ、と荒れる亮太。
オメガバース/アルファ同士の恋愛。
CP:相手の前でだけヒーローになるクズアルファ ✕ 甘ったれアルファ
※颯人視点は2024/1/30 21:00完結、亮太視点は1/31 21:00完結です。
※話の都合上、途中女性やオメガ男性を貶めるような発言が出てきます(特に亮太視点)。地雷がある方、苦手な方は自衛してください。
※表紙画像は、亮太をイメージして作成したAI画像です。
【完結】お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
第12回BL大賞奨励賞いただきました!ありがとうございます。僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して、公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…我慢の限界で田舎の領地から家出をして来た。もう戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが我らが坊ちゃま…ジュリアス様だ!坊ちゃまと初めて会った時、不思議な感覚を覚えた。そして突然閃く「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけにジュリアス様が主人公だ!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。だけど何で?全然シナリオ通りじゃないんですけど?
お気に入り&いいね&感想をいただけると嬉しいです!孤独な作業なので(笑)励みになります。
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。

僕の追憶と運命の人-【消えない思い】スピンオフ
樹木緑
BL
【消えない思い】スピンオフ ーオメガバース
ーあの日の記憶がいつまでも僕を追いかけるー
消えない思いをまだ読んでおられない方は 、
続きではありませんが、消えない思いから読むことをお勧めします。
消えない思いで何時も番の居るΩに恋をしていた矢野浩二が
高校の後輩に初めての本気の恋をしてその恋に破れ、
それでもあきらめきれない中で、 自分の運命の番を探し求めるお話。
消えない思いに比べると、
更新はゆっくりになると思いますが、
またまた宜しくお願い致します。

両片思いのI LOVE YOU
大波小波
BL
相沢 瑠衣(あいざわ るい)は、18歳のオメガ少年だ。
両親に家を追い出され、バイトを掛け持ちしながら毎日を何とか暮らしている。
そんなある日、大学生のアルファ青年・楠 寿士(くすのき ひさし)と出会う。
洋菓子店でミニスカサンタのコスプレで頑張っていた瑠衣から、売れ残りのクリスマスケーキを全部買ってくれた寿士。
お礼に彼のマンションまでケーキを運ぶ瑠衣だが、そのまま寿士と関係を持ってしまった。
富豪の御曹司である寿士は、一ヶ月100万円で愛人にならないか、と瑠衣に持ち掛ける。
少々性格に難ありの寿士なのだが、金銭に苦労している瑠衣は、ついつい応じてしまった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる