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第41話 レベルアップと酒と魚介料理と
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街道警備任務も半分が過ぎ、後はクラッチに帰還するだけ。ここで一つ、酒場で各小隊の親睦を深めようと、羽を伸ばすジャズ達。果たして、サキ少尉やナナ少尉達と親睦は深まるのでしょうか?
********************************************
街道警備任務も、残すところあと半分というところまで来た。
ここは港町ハッサン、この町で一旦休息を取るそうだ。
うーん、潮風が運んでくる磯の香が何とも言えない。海に来たって感じだ。
時刻は夕方頃だ。漁師の人達は朝早くに漁に出かけ、朝方頃に港に戻ってくる。
新鮮な魚介類が豊富に採れるそうだ。
「港町だけあって、新鮮な魚介類が沢山売られているな。」
「何だジャズ? この町は初めてか?」
「ああ、まあな、そう言うニールはどうなんだ?」
「俺はこの国の人間だぜ、こう見えて色んな所を冒険したもんさ。この港町は酒と魚が旨いんだぜ。」
「へえ~、流石港町だけあって、新鮮な魚介料理が楽しみだな。」
俺とニールの会話に、サキ隊長も加わってきた。何だか楽しそうだ。
「おーし、野郎共、酒場へ行くぞ。英気を養う為と、ナナ小隊との親睦を深める為だ。どの酒場がいいか何か情報はないか? ニール二等兵。」
「はい、そうでありますねえ、ここはやはり、あの店にしましょう。」
そう言って、ニールが指差した店は、完全にどピンクな看板が目印の怪しげな店だった。
(ニールの奴、そういう事をするから隊長に嫌われるんだぞ。こっちまでとばっちりを受けるじゃないか。)
「………もういい、私が選ぶ。ふーむ、あ! あの店なんかいいな。よし! あの店にしよう。」
そう言って、サキ隊長が選んだお店は、どこか懐かしい感じのする酒場であった。
うん、いいんじゃないかな。
ああいうお店ってのは、ご当地料理やご当地グルメに巡り合う事があるかもしれない。
サキ隊長、ナイスチョイス。
さて、俺達は早速店の中へ入ってテーブル席に着く。
「いらっしゃいませ~」というお店のマスターから声を掛けられ、女給の人が注文を取りに来た。
「何になさいますか?」と聞かれ、俺達はそれぞれお酒を注文する。
お酒は直ぐに運ばれてきて、皆で乾杯をする。
要するに皆、羽を伸ばしたくて呑みたい訳だ。
「それでは、かんぱ~い。」
「「「「「 かんぱ~い。 」」」」」
俺とニールはエール、サキ少尉とナナ少尉は葡萄酒、リップとメリー伍長は蜂蜜酒をそれぞれ飲んでいた。
うーむ、このエールというのも美味いな。麦酒って感じがする。
おっと、そうだった。料理が運ばれる前にレベルアップしとこう。
確か経験点が溜っていた筈だ。俺はメニューコマンドを操作して、レベルアップを選択する。
よしよし、レベルが一つ上げられそうだぞ。
………よし、レベルを上げた、これで俺の今のレベルは7だ。
最大HPも21になった事だし、うーむ、レベルアップはいつやっても嬉しいものだな。
自分の成長が数字で見えるってのはいいもんだ。
まあ、レベルを上げた事で残りの経験点は0点になったが、まあ、これからこれから。
さてと、お次はスキルを何か習得しよう、何がいいかな。
いや、そうだ。エースモンスターとの戦いでは俺は苦戦した。
もう少し防御力が欲しいところだな、となれば、ここはやはり「タフネス」のスキルのレベルを上げるか。
………よし、タフネスのスキルレベルが3になった。これで少しは打たれ強くなった筈だ。
スキルポイントも16から3ポイント消費して、残り13ポイント、まだ何かやっておきたいな。
そうだ、今度は「スピード」のスキルレベルを一つ上げよう。
………よしよし、これで「スピード」のスキルレベルは2になった。
残り11ポイント。
剣術のレベルも上げておこう、今のスキルレベルは2だ。
これを3まで上げる。よし、剣術レベル3になった。
これである程度の攻防戦において、こちらが少し有利になる筈だ。
スキルポイントの残りは8ポイント、まだ何か取れそうだな。
いや、ここは基本に立ち返って防御力に影響するスキルの方がいいな。
となれば、もう一度「タフネス」のスキルレベルを一つ上げるか。
………よし、タフネスのスキルレベルを4まで上げた。これでかなり防御力が上がった筈だ。
残りのスキルポイントは4ポイント。
これは今後何があるか解らないから、このまま取っておこう。
よーし、大体こんな感じか。どれ、ステータスを確認してみよう。
ジャズ LV7 HP21
職業 忍者
クラス 下忍
筋力 31 体力 26 敏捷 32
器用 27 魔力 10 幸運 25
ユニークスキル
・メニューコマンド
・精神コマンド 4/4 (必中 不屈 熱血)
スキル
・ストレングスLV5 (フルパワーコンタクト使用可)
・タフネスLV4
・スピードLV2
・投擲
・剣術LV3
・身体能力極強化
経験点0点 ショップポイント1130 スキルポイント4
武器熟練度
小剣 60 剣 75 槍 35
うむうむ、大体こんな感じかな。
流石にレベル7までくると、いよいよ見れるステータスになってきたよ。
いや、まだまだだな。
しかし、ちょっとは仕上がって来た感はあるかもしれない、いや、慢心はよくない。
まだまだこれからだ、一応初級職のレベルの上限は10までだ。
そこでカウンターストップする。更に上を目指すなら中級職へとクラスチェンジする必要がある。
更に上に上級職もある、まだまだ先は長い。
それにしても、精神コマンドが一日四回使えるようになったのは、有難い。
戦闘での切り札だからな、精神コマンドは。
そうこうしていると、メニューコマンドを弄っている間に、皆、酒が進んでいた。
いい感じに出来上がってきたみたいだった。
「よ~う、ジャズゥ~、呑んでるかあ~。」
「ああ、おいニール、ちょっと飲みすぎじゃないか?」
「ねえジャズ、あんたってさ、本当のあんたは一体どうなの?」
「な、何がだよ、リップ?」
「あんたさぁ~、ホントは結構強いんじゃないの~?」
「何言ってんだよ、俺はそんな強くないぞ。」
鋭いな、リップの奴、酒を飲んでるのに。
こっちはあまり目立たない様にしてるってのに、そのまま酔っぱらっててくれよ。
「一番! サキ! 脱ぎます!」
「脱いじゃダメですの! サキ、ここは女子寮じゃありませんのよ!」
「おっと、そうだった。おらぁ散れ散れヤロー共。私の肌は見せもんじゃねえぞ!」
「お酒美味しいです。ジャズさんも飲んでますです?」
「ええ、頂いていますよ。メリー伍長もチビチビ呑んでるみたいですね。」
俺とメリー伍長は大人なので、若者の様な飲み方はしないのだ。
まあ、ジャズは若いが、中身おっさんの俺は酒に溺れない様にチビチビと酒をひっかけるだけだ。
サキ少尉が服に手をかけ出して、慌ててナナ少尉がそれを止める。
しかし、そこで問題が発生してしまった。
「サキ? どうしましたの?」
「うっ、ぎもぢわるい………」
「た、大変だあー、サキ隊長が吐きそうだ。」
「ちょっとニール! 言ってる間にバケツ借りてきなさいよ!」
リップに言われ、慌ててニールがお店の人の方へ駆け出して行った。
「ナ、ナナ、あんたも何かやりなさいよ。」
「こんな時に何をほざいていますの! もう士官学校時代の癖は抜きなさいな。この貧乳。」
「お? 今の誰だ? 私の事貧乳て言った奴は? 怒らねえから名乗り出な。」
「ナナ少尉です。」
「ちょっと! そこの男! 後で覚えておきなさいよ!」
「おーう、ナナ、そんな事言っていいのかなあ~? 士官学校の時の「女子寮ハレンチ事件」の事を部下の前で暴露してもいいんだぜ?」
「やめて! おやめなさい! あれは貴女にも半分は責任があってよ!」
丁度そこへ、ニールがバケツを持って聞いてきた。
「何ですか? 「女子寮ハレンチ事件」って?」
「男は黙ってなさい! 早くそのバケツをこちらによこしなさい。」
ニールはサキ少尉にバケツを渡した。その途端、サキ少尉が吐いた。
丁度良く、バケツに吐いていて何とか事なきを得た。
ナナ少尉がサキ少尉の背中をさすって面倒を見ている。
士官学校時代からの同期らしいが、仲がいいんだな。友達ってやつかもな。
旨い酒に、旨くて新鮮な魚介料理に舌鼓を打ち、俺達は親睦を深めて?いくのであった。
その日は宿で一泊して、次の日の朝、クラッチの町へ向けて帰還するのであった。
余談だが、皆二日酔いで、帰りの街道警備は俺とメリー伍長だけで戦闘をこなし、無事にクラッチへ帰還したのだった。
メリー伍長は投げナイフの達人だった。
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街道警備任務も、残すところあと半分というところまで来た。
ここは港町ハッサン、この町で一旦休息を取るそうだ。
うーん、潮風が運んでくる磯の香が何とも言えない。海に来たって感じだ。
時刻は夕方頃だ。漁師の人達は朝早くに漁に出かけ、朝方頃に港に戻ってくる。
新鮮な魚介類が豊富に採れるそうだ。
「港町だけあって、新鮮な魚介類が沢山売られているな。」
「何だジャズ? この町は初めてか?」
「ああ、まあな、そう言うニールはどうなんだ?」
「俺はこの国の人間だぜ、こう見えて色んな所を冒険したもんさ。この港町は酒と魚が旨いんだぜ。」
「へえ~、流石港町だけあって、新鮮な魚介料理が楽しみだな。」
俺とニールの会話に、サキ隊長も加わってきた。何だか楽しそうだ。
「おーし、野郎共、酒場へ行くぞ。英気を養う為と、ナナ小隊との親睦を深める為だ。どの酒場がいいか何か情報はないか? ニール二等兵。」
「はい、そうでありますねえ、ここはやはり、あの店にしましょう。」
そう言って、ニールが指差した店は、完全にどピンクな看板が目印の怪しげな店だった。
(ニールの奴、そういう事をするから隊長に嫌われるんだぞ。こっちまでとばっちりを受けるじゃないか。)
「………もういい、私が選ぶ。ふーむ、あ! あの店なんかいいな。よし! あの店にしよう。」
そう言って、サキ隊長が選んだお店は、どこか懐かしい感じのする酒場であった。
うん、いいんじゃないかな。
ああいうお店ってのは、ご当地料理やご当地グルメに巡り合う事があるかもしれない。
サキ隊長、ナイスチョイス。
さて、俺達は早速店の中へ入ってテーブル席に着く。
「いらっしゃいませ~」というお店のマスターから声を掛けられ、女給の人が注文を取りに来た。
「何になさいますか?」と聞かれ、俺達はそれぞれお酒を注文する。
お酒は直ぐに運ばれてきて、皆で乾杯をする。
要するに皆、羽を伸ばしたくて呑みたい訳だ。
「それでは、かんぱ~い。」
「「「「「 かんぱ~い。 」」」」」
俺とニールはエール、サキ少尉とナナ少尉は葡萄酒、リップとメリー伍長は蜂蜜酒をそれぞれ飲んでいた。
うーむ、このエールというのも美味いな。麦酒って感じがする。
おっと、そうだった。料理が運ばれる前にレベルアップしとこう。
確か経験点が溜っていた筈だ。俺はメニューコマンドを操作して、レベルアップを選択する。
よしよし、レベルが一つ上げられそうだぞ。
………よし、レベルを上げた、これで俺の今のレベルは7だ。
最大HPも21になった事だし、うーむ、レベルアップはいつやっても嬉しいものだな。
自分の成長が数字で見えるってのはいいもんだ。
まあ、レベルを上げた事で残りの経験点は0点になったが、まあ、これからこれから。
さてと、お次はスキルを何か習得しよう、何がいいかな。
いや、そうだ。エースモンスターとの戦いでは俺は苦戦した。
もう少し防御力が欲しいところだな、となれば、ここはやはり「タフネス」のスキルのレベルを上げるか。
………よし、タフネスのスキルレベルが3になった。これで少しは打たれ強くなった筈だ。
スキルポイントも16から3ポイント消費して、残り13ポイント、まだ何かやっておきたいな。
そうだ、今度は「スピード」のスキルレベルを一つ上げよう。
………よしよし、これで「スピード」のスキルレベルは2になった。
残り11ポイント。
剣術のレベルも上げておこう、今のスキルレベルは2だ。
これを3まで上げる。よし、剣術レベル3になった。
これである程度の攻防戦において、こちらが少し有利になる筈だ。
スキルポイントの残りは8ポイント、まだ何か取れそうだな。
いや、ここは基本に立ち返って防御力に影響するスキルの方がいいな。
となれば、もう一度「タフネス」のスキルレベルを一つ上げるか。
………よし、タフネスのスキルレベルを4まで上げた。これでかなり防御力が上がった筈だ。
残りのスキルポイントは4ポイント。
これは今後何があるか解らないから、このまま取っておこう。
よーし、大体こんな感じか。どれ、ステータスを確認してみよう。
ジャズ LV7 HP21
職業 忍者
クラス 下忍
筋力 31 体力 26 敏捷 32
器用 27 魔力 10 幸運 25
ユニークスキル
・メニューコマンド
・精神コマンド 4/4 (必中 不屈 熱血)
スキル
・ストレングスLV5 (フルパワーコンタクト使用可)
・タフネスLV4
・スピードLV2
・投擲
・剣術LV3
・身体能力極強化
経験点0点 ショップポイント1130 スキルポイント4
武器熟練度
小剣 60 剣 75 槍 35
うむうむ、大体こんな感じかな。
流石にレベル7までくると、いよいよ見れるステータスになってきたよ。
いや、まだまだだな。
しかし、ちょっとは仕上がって来た感はあるかもしれない、いや、慢心はよくない。
まだまだこれからだ、一応初級職のレベルの上限は10までだ。
そこでカウンターストップする。更に上を目指すなら中級職へとクラスチェンジする必要がある。
更に上に上級職もある、まだまだ先は長い。
それにしても、精神コマンドが一日四回使えるようになったのは、有難い。
戦闘での切り札だからな、精神コマンドは。
そうこうしていると、メニューコマンドを弄っている間に、皆、酒が進んでいた。
いい感じに出来上がってきたみたいだった。
「よ~う、ジャズゥ~、呑んでるかあ~。」
「ああ、おいニール、ちょっと飲みすぎじゃないか?」
「ねえジャズ、あんたってさ、本当のあんたは一体どうなの?」
「な、何がだよ、リップ?」
「あんたさぁ~、ホントは結構強いんじゃないの~?」
「何言ってんだよ、俺はそんな強くないぞ。」
鋭いな、リップの奴、酒を飲んでるのに。
こっちはあまり目立たない様にしてるってのに、そのまま酔っぱらっててくれよ。
「一番! サキ! 脱ぎます!」
「脱いじゃダメですの! サキ、ここは女子寮じゃありませんのよ!」
「おっと、そうだった。おらぁ散れ散れヤロー共。私の肌は見せもんじゃねえぞ!」
「お酒美味しいです。ジャズさんも飲んでますです?」
「ええ、頂いていますよ。メリー伍長もチビチビ呑んでるみたいですね。」
俺とメリー伍長は大人なので、若者の様な飲み方はしないのだ。
まあ、ジャズは若いが、中身おっさんの俺は酒に溺れない様にチビチビと酒をひっかけるだけだ。
サキ少尉が服に手をかけ出して、慌ててナナ少尉がそれを止める。
しかし、そこで問題が発生してしまった。
「サキ? どうしましたの?」
「うっ、ぎもぢわるい………」
「た、大変だあー、サキ隊長が吐きそうだ。」
「ちょっとニール! 言ってる間にバケツ借りてきなさいよ!」
リップに言われ、慌ててニールがお店の人の方へ駆け出して行った。
「ナ、ナナ、あんたも何かやりなさいよ。」
「こんな時に何をほざいていますの! もう士官学校時代の癖は抜きなさいな。この貧乳。」
「お? 今の誰だ? 私の事貧乳て言った奴は? 怒らねえから名乗り出な。」
「ナナ少尉です。」
「ちょっと! そこの男! 後で覚えておきなさいよ!」
「おーう、ナナ、そんな事言っていいのかなあ~? 士官学校の時の「女子寮ハレンチ事件」の事を部下の前で暴露してもいいんだぜ?」
「やめて! おやめなさい! あれは貴女にも半分は責任があってよ!」
丁度そこへ、ニールがバケツを持って聞いてきた。
「何ですか? 「女子寮ハレンチ事件」って?」
「男は黙ってなさい! 早くそのバケツをこちらによこしなさい。」
ニールはサキ少尉にバケツを渡した。その途端、サキ少尉が吐いた。
丁度良く、バケツに吐いていて何とか事なきを得た。
ナナ少尉がサキ少尉の背中をさすって面倒を見ている。
士官学校時代からの同期らしいが、仲がいいんだな。友達ってやつかもな。
旨い酒に、旨くて新鮮な魚介料理に舌鼓を打ち、俺達は親睦を深めて?いくのであった。
その日は宿で一泊して、次の日の朝、クラッチの町へ向けて帰還するのであった。
余談だが、皆二日酔いで、帰りの街道警備は俺とメリー伍長だけで戦闘をこなし、無事にクラッチへ帰還したのだった。
メリー伍長は投げナイフの達人だった。
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