不憫な侯爵令嬢は、王子様に溺愛される。

猫宮乾

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―― 本編 ――

【一】事前に用意されていた紹介文句

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 今宵は、多くの馬車が王宮に集まっている。
 そんな中で、私は緊張からガタガタと震えていた。
 貴族令嬢はみんな、十八歳までには夜会デビューするけれど、私は二十一歳だ。

 御者の手を借りて馬車から降りた私は、正面の階段前に立っている門番を見た。
 白い手袋がこちらへと向かって差し出される。

「招待状を拝見します」
「はい……」
「エルダー侯爵家のマリーローズ様ですね。どうぞこちらの『風の花飾り』を」
「有難うございます……」
「会場へお入り下さい」

 頷いた私は、王宮の階段を登った。

 そうして二階にある大広間へと向かうと、豪華なドレスを纏ったご令嬢達の姿が見えた。
 男性の招待客も多く、国外から来ている人もいるらしい。
 何とか平静を保ちながら、私は先程手渡された『風の花飾り』を見た。

「綺麗……でも、私には不似合いかな……」

 これは、このスヴェーリア国を建国した、初代の精霊王シルフィの象徴らしい。

 今宵は、このスヴェーリア王国の建国記念日だ。
 精霊王シルフィの聖誕祭でもある。
 シルフィは、スヴェーリア王国の王家の始祖だ。

「……」

 会場である大広間の奥には、フェンネル第一王子殿下が立っている。

 姿絵にそっくりだから、すぐに分かった。
 内々にではあるそうだけど、今日は第一王子殿下の正妃選定の場でもあるそうだ。

 実は私も、結婚相手を探しにここへと来た。
 脳裏を、義母の厳しい言葉が、ぐるぐると廻る。

 ――これは三日前の記憶だ。



 ◆◇◆



「即刻、結婚相手を見つけて出て行きなさい」

 冷笑していた義母は、昨日商人を呼び、私のドレスや靴を急遽購入した。
 そこに私の意志など介在していない。

 私の本当の母が亡くなったのは、八年前。
 あの時、私は十三歳だった。
 それまでの間の私は、エルダー侯爵家の令嬢として愛されて育っていたと思う。

 実母は本当に優しかった。

「ダンスも完璧ね。マリーは、礼儀作法も完璧です。本当に素敵な淑女に育ちましたね」
「私もお母様みたいなレディになるの!」
「もう十分立派なレディよ」

 いつも母は、私の頭を撫でてくれた。

 ……今となっては懐かしい記憶だ。
 その母は、エルダー侯爵領地に広がった流行り病で亡くなった。
 父が再婚したのは、その翌年の事だった。

 初対面の日も、義母は私を見て、忌々しそうな顔をしていたように思う。
「宜しくお願いしますわね、マリーローズ」
「はい……お義母様」

 なお、異母弟が生まれたのはその翌年だった。
 侯爵家の跡取りが生まれたとして、父はとても喜んだ。
  義母と異母弟を溺愛している父は、次第に私を顧みなくなった。

 父は、なんでも義母の言葉を信じた。

「旦那様、マリーローズが、何度も息子を苛めるのです……」
「何だって?」
「これ以上、王都の侯爵邸で共に暮らすのは……」
「許せぬな。領地の別宅に住まわせるとするか」

 真実を、私に聞こうとした事も、一度も無かった。

 こうして私は、十五歳の時から、エルダー侯爵領地にある、小さな館に軟禁される事となった。父は、私が異母弟を苛めているという義母の言葉を信じて疑わなかった。

 実母が亡くなり一変した生活の中で、私はいつも窓から庭を見ていた。
 春になると仔猫が遊びに来る庭には、花が咲いていた。
 咲いていた花は、チューリップだ。

 眺める度に、思わず私は両頬を持ち上げた。

「今年も花が綺麗……」

 春が来ると、私は窓の外の色とりどりの花を見て、嬉しい気持ちになった。
 ――そうしながら、雑巾を絞る手は冷たい。
 侍女や侍従といった使用人も最低限しかいないため、部屋の掃除も自分でしていた。

 本来の侯爵令嬢としては、ありえない事なのかもしれない。
 けれど、お部屋が綺麗になると、私は嬉しくなる。

 なお、エルダー侯爵家では、女子が生まれると、花の紋章を与えられる。
 私に与えられた象徴の花は薔薇だ。

 その他は、いつも刺繍をしたり、読書をしたりしていた。
 庭を見ながら、それらを行い日々を過ごすのが癒やしだった。

「私はこれからここで生きていくのね。でも、こんな毎日も、悪くは無いかな」

 軟禁されてはいたが、私は前向きだった。
 まさか、それ以上に悲惨な状況が訪れるとは、考えてもいなかったからなのだろう。



 ――父が亡くなったのは、先月の事だ。
  軟禁されてから六年、私は二十一歳になっていた。
 侯爵位は、まだ幼いが、異母弟が継ぐ事になり、叔父が後見人を務めると聞いた。

 葬儀の日。
 墓に花を手向けてから、私は久しぶりに義母と会った。

「すぐに出て行く準備をしなさい」
「……」
「貴方は邪魔なのです、はっきりと言って。貴女も、もう二十一歳。婚期には遅すぎますが、仮にも侯爵家の娘。貰い手はあるかもしれません。即刻、結婚相手を見つけて出て行きなさい」
「結婚?」
「丁度、建国記念日の夜会で、第一王子殿下の正妃候補選定が行われます。その際、会場には様々なご令嬢のほか、貴族やそのご令息も招かれ、皆が相手探しをする事が暗に認められています」
「相手探し……」
「貴女のためを思って提案しているのですからね。より良い条件の相手を見つけ、侯爵家に有利になる婚姻を結ぶのですよ。行き遅れとはいえ、貴女にもそれくらいできるでしょうね?」
「……」
「もしもこの夜会で相手が見つからなかったなら、貴女の事は、放り出します。ずっと目障りだったんですの。前の奥方様とそっくりの、その顔が忌々しくてならないわ。辛い辛い貧民街にでも放逐するとしましょうか」

 こうして、私は本日夜会に来る事になったのだ。



 ◆◇◆



「……」

 こんな煌びやかな場所……。
 私の歳で初デビューは、きっと物珍しいのだろう。
 視線がちらほら飛んでくるが、誰も私に歩み寄ってくる者はいない。

 兎に角、私はこの場で結婚相手を見つけなくてはならない。
 貧民街での暮らしは、私には想像もつかないけれど、己が一人で生きていけないのは分かる。

 思わず私は俯いた。

「……」

 でも、初めての夜会で緊張しているから、顔を上げる勇気が出てこない。
 本当に、誰かと巡り会う事が出来るのだろうか……。

 ダメだ、このまま下を向いていたって、何も好転しない。
 私は顔を上げて周囲を、そして招待客の男性を見るべきだと考えながら、下ろしたままの手を握った。

 すると、視界に第一王子殿下の姿が入った。

 私同様殿下を見ている三人のご令嬢の声が、私の耳に入ってくる。

「本当に、フェンネル殿下は素敵な方ね」
「ええ、そうね。あんなにお優しくて」
「それに本当に王子様らしいというか……麗しいお方ですわね……」

 実際に、彼女達の言う通り、フェンネル第一王子殿下は、輝いて見えた。

 その時、急にフェンネル殿下と目が合った。
 するとフェンネル殿下が私に歩み寄ってきた。
 王族――だからではなく、この夜会の主役でもあるし、ご挨拶をしなければならない。

「ごきげんよう」
「ごきげんよう、フェンネル第一王子殿下。エルダー侯爵家が娘、マリーローズと申します」

 私は幼少時に家庭教師の先生に習った挨拶を述べた。
 フェンネル殿下は私を見て小さく頷いた。

「今夜は来てくれて有難う、マリーローズ嬢。良かったら、少し二人で話をさせてもらえないかな?」
「え……? で、ですが、主役のフェンネル様が会場から出てしまわれるのは……会場から外すわけにはいかないのでは?」
「テラスで少し夜風に当たるくらいは許されるさ。行こう」

 王族からのお誘いであるから、断る事は出来ない。
 チラリとテラスを見たフェンネル殿下に対して、私は頷いた。
 こうして二人でテラスへと向かった。

「エルダー侯爵家の、病弱で静養中という噂の――『幻の癒やしの精霊姫』か」
「え?」
「皆が口々にそう噂していたよ。実際……精霊のごとき美しさだ」
「……」

 美しいなんて、誰かに言われた事は無い。
 思わず赤面しかかると、フェンネル殿下が小さく吹き出した。
 それから私をまじまじと見た。

「率直に言う。君の境遇を調べさせた」
「!」

 動揺して、私は目を見開いた。

「俺は政略結婚の相手を探している。君はその第一候補だ。君にとっても悪い話では無いと思う」
「……」
「俺は君と婚姻すれば、エルダー侯爵家の持つ影響力を得られる。俺と結婚してくれた場合、俺は君の衣食住全ての保証をする。お互いに利点があるのだから、契約結婚としても良いかな」
「それは……でも、私に正妃などという大役は務まりません……」
「考えておいて欲しい。俺は本気だよ。君から、『風の花飾り』を受け取れる事、祈っているからね」
「え……? 本当に?」
「うん。本気だと既に伝えたと思うけどな。さて、僕は戻る。二人で話していたのを勘ぐられると、お互いにまずいかもしれない。少し時間をおいてから、マリーローズ嬢も中へ」

 そう言うと、フェンネル殿下はテラスから室内へと戻っていった。
 私は振り返り、大広間でフェンネル殿下が他の招待客と話し始めたのを確認してから、中へと戻った。



「それでは! これより『風の花飾り』を贈る儀を始めます」

 少ししてから、会場のシャンデリアを光らせていた魔術灯が一斉に暗くなった。
 正確には、白い光が緑色に変わったと言える。
 だから視界が暗くなったわけでは無い。

「ここまでの間に、男性からプロポーズされた女性は、同意する場合、その相手に『風の花飾り』をお渡し下さい」

 どうしよう。
 私は、誠か嘘かは分からないが、フェンネル第一王子殿下からある意味、プロポーズをされた。その上、明確に、具体的に、私を求めてくれた。

「……」

 本日は、第一王子殿下の正妃を選ぶ夜会でもある。
 その当人のお誘いなのだから、断る事は出来ないだろう。
 何より、義母が言っていた。

『エルダー侯爵家の有利になる婚姻を結ぶように』

 どうせ、愛の無い政略結婚だ。お互いの理になり――何より、殿下の役にも立てるならば、それが最適なのだと思う。

 私は、フェンネル第一王子殿下に、風の花飾りを渡す事に決めた。

「……」

 勇気を出してフェンネル様へと歩み寄る。
 未来を切り開くのは、私自身だ。
 決めるのは、私なのだから。

「フェ、フェンネル様!」
「マリーローズ」
「よろしければこれを、受け取って下さい」

 声が震えてしまいそうになるのを叱咤して、私はフェンネル様に『風の花飾り』を差し出した。

「良いんだね?」
「はい」
「嬉しいよ。有難う」

 優しく温かい声音が返ってきた。
 僅かに震えていた私の肩に、フェンネル様が優しく触れる。

「本当に私で良いのでしょうか?」
「勿論だ」

 簡潔な言葉を放ったフェンネル様。その声が、力強く聞こえる。

「君に平穏な生活を保証する。「俺に求めるものがあるように、君の願いも必ず叶えるよ」

 そうだ。
 私は新しい生活を望んでいるんだ。

「俺を信じて欲しい」

 本当に信じても良いのかな。
 微塵も迷いが無いというわけではない。

 けれどもう、後戻りは出来ない。

「信じます。よろしくお願いします」

 するとフェンネル様が一度静かに頷いた。

「皆の者、ここに宣言をする。エルダー侯爵令嬢マリーローズを、俺――スヴェーリア王国第一王子フェンネル=アルカネット・スヴェーリアの正妃とする」

 最初は会場が静まり返った。
 注がれた視線に、居心地が悪くなる。
 一拍の間があってから、その場に歓声が溢れた。

 拍手が漣のように広がっていく。
 フェンネル様のそばで、私は現実感を欠きながら、その光景を見ていた。

 口々に招待客達が、言祝ぎ始める。

 私の緊張は頂点に達していたが、フェンネル様は余裕そうに見える。

「出会った日の事が、今でも鮮明に思い出されるよ。俺はマリーローズを愛している」

 続いた言葉に、私は虚を突かれた。 
 出会ったのは今日だと思うのだけど……?

「幼少時、王宮に挨拶に訪れていたマリーローズを一目見て、俺は恋をしたんだ」

 確かに実母が生きていた頃は、挨拶に来た事もあった。
 だけど私がフェンネル様と話をした記憶は無い。

「その後、エルダー侯爵領地へ公務で出向く度、俺は淡い初恋を思い出していた」

 何度か王家の方々が、私が軟禁されていた領地へと視察に来たのも事実だ。
 けれど応対したのは、父や継母、異母弟のはず……。

「今宵、一目見た瞬間に俺は、マリーローズがマリーローズだと気がついた」

 先ほどのテラスでの話とも違う。
 私は納得した。
 これは……事前に用意されていた紹介文句だ。

「マリーローズと俺の運命的な再会は――」

 以降も、フェンネル様は大袈裟に、私との存在していないやり取りを口にした。
 嘘の文言の数々を耳にして、思わず考えた。
 ――正直、嘘ばかりで驚いてしまう。

 私とフェンネル様の今回の婚約は、実際には運命的な要素なんかない。
 運命的な恋も、一度くらいしてみたかったなぁ。

 そう考えていると、フェンネル様と目が合った。
 するとフェンネル様が不意に微笑んだ。

 そうか……最初から用意されていたのだろう。

 最初から計画的に、私を婚約者にするつもりだった事がよく分かる。
 他に行く場所も無いのだし、利害は一致しているかな。

 それにしても……この出会いのお話は、ちょっと盛りすぎじゃないかな。
 八割が嘘なんだけど、思わず照れてしまいそうになる。
 誰がどう聞いても、運命的過ぎる。

「俺はここに、マリーローズを幸せにすると誓う」

 フェンネル様の言葉が終わると、会場に歓声が溢れた。
 私が一人で立っていた夜会の当初とは異なり、周囲は祝福ムード一色だ。

「マリーローズ」
「は、はい!」
「愛しているよ」

 鉄壁の作り笑いでフェンネル様が言う。
 ご令嬢達からは羨望の眼差しが、私に注がれている。

 熱気に溢れている会場では、『素敵』という声が広がっている。

「マリーローズを思うと、激情に囚われて、自分が自分でなくなりそうで怖いほどだ」

 不意に手を取られて、私は息を呑んだ。
 他人の手の温度は慣れない。そう考えていると、フェンネル様の指に力がこもる。
 私は身構えそうになった。けれど必死で自分を制する。

 手を振りほどいたら、嘘だってバレてしまう。
 生理的嫌悪は無いけれど……緊張する。
 それから改めて、フェンネル様の横顔を見た。

 それに、本当に端正な顔立ちの王子様だなぁ。
 サラサラの髪も、澄んだ瞳も、本当に麗しい。

 いつかこの手を繋ぐ感触に慣れる日が来るのだろうか。
 このようにして、夜会の夜は更けていった。 

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