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―― 本編 ――
【第一話】悪役ですが何か?
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ここは、北関東府。深雪区の外れにある私鉄の駅前だ。
「助けて、誰か……!」
巨大なゴーレムの手が、一人の少年を握りしめた。
赤茶けた四角い石で構築された、比較的メジャーな〝異邦神〟だ。
瓦解していく、時計台。
辺りには砂埃が舞い、人々が逃げまどう。
その場を離れようと走る者達の波に逆らうように、たった一人の青年だけがゴーレムの方へと向かう。
「その手を離せ」
凛とした声が響く。
荒ぶるゴーレムの前に立ち、眼を細くして声を上げたのは、夜色の髪をした青年だった。
瞳の色は蒼い。牧師のような黒い服を身に纏っている。
青年は地を蹴り跳ぶと、片手に構えた短剣を揮った。
瞬間、ゴーレムの体躯に亀裂が入る。
そして真っ二つになり、石の化け物は瓦解した。
その後青年は粒輝域を解除し、喚具化した武器を消失させた。そうして地に降り、捕まっていた少年が落下してくるのを、両手で受け止めた。
「怪我は?」
「平気です、さすがは正義の味方――……じゃない!?」
「おぅ」
「離せ!!」
「――なんだ、俺が誰だか知っているのか、なら、話が早いな。悪いが、少年。〝正義の味方〟を釣るための餌になってもらう!」
「お断りだ! 誰が〝悪役〟なんかに協力なんてするか!」
叫んだ少年は、青年の鳩尾に拳を叩き込んだ。
「痛、痛いから! ちょ、暴れるな、地面に落ちるぞ!?」
「煩い、離せ!」
鳩尾に小学生らしき少年の拳と蹴りを喰らい、青年は体勢を崩す。すると青年の腕をすり抜けて、少年が地に降りた。少年はそのまま走り出そうとする。
「そうはさせるか!」
「離せ! お前、〝悪役〟の『ナガラ』だろ!?」
「分かっているなら大人しくしていろ、人質!」
少年の服をガシッと掴み、青年はどうにか体勢を立て直した。
ナガラと呼ばれた青年は、それから少年の背中の服を握る手に力を込めた。
――今日も今日とて、〝正義の味方〟である【メルクリウス】を名乗る三人組を狙っていた彼は、【メルクリウス】の出没箇所であるこの駅前で張り込んでいたのであるが、運悪く、〝異邦神〟に遭遇してしまったのである。
とは、言い過ぎだろう。
単純に〝悪の組織〟の本部……即ちバイト先と、通っている学園の間に、この駅があるため、青年は暇つぶしによくここにいるだけである。
しかし――この少年は、良い奴だと、青年は考えた。
何せ、誰もが知る正義の味方の【メルクリウス】は兎も角、数多いる悪役の中でも、別に目立つような目標……たとえば世界征服といった目標を掲げない〝闇の明星〟の一員である自分の事を知っている点に驚いていた。〝闇の明星〟の幹部のコンビである【ネコパンチ】。それが『ナガラ』の所属先だ。
少年は、柔らかそうな麦色の髪を揺らし、大きな目を歪ませて、青年を睨んでいる。
――小学校中学年くらいだろうか?
――捕まったのが俺で良かったな。
青年は、そんな事を考える。
なにせ、あのままゴーレムに捕まっていたならば絶命していたのは明らかだ。それにもし仮にここにいたのが『ナガラ』ではなく、同僚である〝おねショタ〟好きの『サナダ』だったならば、今頃ハァハァされていたはずである。サナダこと差灘隆史と、『ナガラ』が【ネコパンチ】という悪役のコンビを組んだのは、昨年の事だ。学園に張り出されていたバイトの同じ求人票を見て、流れで一緒に面接に行った結果である。即採用されたので、青年は、『秋野永良』という名前をその場でサインした記憶がある。
どんな学園かといえば、一言で表するならば、〝正義の味方〟の養成校だ。
〝平行世界〟の間での往来が可能となり、様々な〝日本〟から人々が集まるようになったのは、もう七年ほど前の事である
そんな中、〝第三種特定異世界〟と分類される〝特定日本〟から侵入してくる〝異邦神〟を退治するために、〝人類〟に分類される者達は、〝正義の味方システム〟を作った。
〝異邦神〟を倒す毎に、ポイントが加算されていき、高ポイントを叩き出した〝正義の味方〟は、なにかと優遇措置を受けられる。たとえば、私鉄の利用料金が無料になったりする。いつしか正義の味方は、魔物退治だけではなく、治安維持にも一役担うようになってきた。
――結果、正義の味方を邪魔に思う者達も、増加した。
〝正義の味方システム〟は、討伐を始めとした〝依頼〟をこなせば、こなした者にポイントを付与する。そのため、特定の正義の味方への活動妨害も、報酬さえ支払えば、依頼できるのが現状だ。中には、ライバルである、別の正義の味方集団を蹴散らせようとする人々もいる。
今となっては、異邦神退治や治安維持はおろか……妨害にもかぎらず、『今日は、ちょっと部屋の掃除をしたい』といった、『人手が欲しいんだよねぇ』などと言うような、雑多な依頼が、〝正義の味方システム〟によって依頼されるようになった。それに伴い、正義の味方の形も、様々に変化している。『何でも屋じゃないか』と指摘する声もある。
即ち永良のように、他のポイントGET者――つまり正義の味方の妨害を専門にしたヒーローも生まれた。しかし残念ながら、永良はダークヒーローではない。ただの悪役だ。永良が属する〝闇の明星〟は、正義の味方の中でも存在感No.1の【メルクリウス】をつけねらっている悪の組織だ。
ちなみにポイントは現金に換金できるため、永良はこの〝悪の組織〟の幹部としてのバイト――【ネコパンチ】としての活動で、生活費と学費を捻出している。別段永良個人は、【メルクリウス】のメンバーに恨みなど無い。
「そこまでです、手を離しなさい」
――そこに凛とした声が響いた。
永良が正面を見ると、【メルクリウス】のリーダーである、槙島伊夜が立っていた。金に近い茶色の髪に、焦げ茶色の瞳。彫りの深い顔立ち――なんでもクォーターだと永良は聞いた事があった。永良が知っているのは、彼女の母国語が日本語ではないらしいという事で、必死に伊夜は日本語を覚えたのだが、その結果似非敬語が身についてしまい、園区長で会話をしていると言う事くらいである。
永良が脇役だとすると、伊夜は間違いなく主人公だ。現在の深雪区における、存在感No.1ヒーロー。女子でもこの世界では、ヒーローと呼ばれる。伊夜は、十人中九人が振り返る美貌の持ち主で、振り返らない人間は、病院に連行されると専らの噂である。
そもそも永良が所属する〝闇の明星〟は、伊夜を打倒すべく組織されたらしい。
永良はあくまでもアルバイトなので詳しい事は知らないのであるが、チラッと耳にした事があった。いつも悪の総帥が嘆いているから、気遣いで問いかけた結果だ。
槙島伊夜は、素性を隠す正義の味方も多い中で、顔も名前も晒しているヒーローの一人だ。
「はっはっは、返して欲しくば、この俺を倒す事だな!」
永良は気を取り直して、哄笑してみせた。
「……悪いけど、もう取り返してる」
「え」
直後永良は、不意に正面から少年が消えた事と、響いてきた中性的な声に、呆然として瞬きをした。見れば、永良の手から少年を奪還し、黒衣の人物が正面に降り立った。黒づくめで深々とローブを被っており顔も見えないし、声からも性別の判別が出来ない。
この人物は、【メルクリウス】の二番手で、『サハラ』と呼ばれている。
多分男だろうと永良は思っている。なお、ゾクリと腰に響く声をしていると評判だ。永良の腰には一度もキた事はないが。
サハラは、たまにローブのフードが取れても、目から下を覆うハイネックを着込んでいる。とりあえず、黒髪黒目だと言う事は分かる。全てのパーツを一気に見た事がないので永良は断言できないが、久遠が規格外として化け物だとすると、こちらは多分、平均的に、整った目の形という奴なのだろうと判断している。美形は滅べばいいと、永良は思う。永良は己を平均的だと思っている。
「サハラはさすがですね」
「……別に」
「これで思う存分、『ナガラ』を葬れますね」
――あ、なんかヤバイ。
永良は引きつった顔で笑った。ダラダラと冷や汗が流れてくる。
かなり永良にとって不穏な声が聞こえてきたからだ。
「待て、お前ら。理由はどうあれ、ナガラは、人助けしたんだし……」
そこへ二人のヒーローの後ろから、おずおずと【メルクリウス】の三人目のメンバーである『タイム』が声をかけた。タイムというのは通り名で、本名が時波環という名前だと、永良は知っている。黒い髪に緑色の瞳をしている。永良の中でタイムは、【メルクリウス】で一番空気が読める人物という高評価だ。
「気安く俺の名前を呼ぶな」
永良は投げやりにそう言った。一応悪役としては、対立している風でいた方がよいという判断からだ。庇われっぱなしでいるのも、悪の総帥にバレたら非常に気まずい。
「は? ナガラ……お前なぁ、庇ってやってるんだから、空気読めよ!」
「誰がそんな事を頼んだ?」
「えっ」
永良がタイムに言い返した時、いつの間にか気配もなく、伊夜が歩み寄ってきた。
「せっかくの、環の好意を無駄にすると言うのですね」
「え、いやあのその」
「目障りです。消えて下さい」
「っ」
次の瞬間、永良は伊夜に手刀を叩き込まれた。
そこで意識が途絶したのだった。
これは、非常によくある日常の一コマである。
「助けて、誰か……!」
巨大なゴーレムの手が、一人の少年を握りしめた。
赤茶けた四角い石で構築された、比較的メジャーな〝異邦神〟だ。
瓦解していく、時計台。
辺りには砂埃が舞い、人々が逃げまどう。
その場を離れようと走る者達の波に逆らうように、たった一人の青年だけがゴーレムの方へと向かう。
「その手を離せ」
凛とした声が響く。
荒ぶるゴーレムの前に立ち、眼を細くして声を上げたのは、夜色の髪をした青年だった。
瞳の色は蒼い。牧師のような黒い服を身に纏っている。
青年は地を蹴り跳ぶと、片手に構えた短剣を揮った。
瞬間、ゴーレムの体躯に亀裂が入る。
そして真っ二つになり、石の化け物は瓦解した。
その後青年は粒輝域を解除し、喚具化した武器を消失させた。そうして地に降り、捕まっていた少年が落下してくるのを、両手で受け止めた。
「怪我は?」
「平気です、さすがは正義の味方――……じゃない!?」
「おぅ」
「離せ!!」
「――なんだ、俺が誰だか知っているのか、なら、話が早いな。悪いが、少年。〝正義の味方〟を釣るための餌になってもらう!」
「お断りだ! 誰が〝悪役〟なんかに協力なんてするか!」
叫んだ少年は、青年の鳩尾に拳を叩き込んだ。
「痛、痛いから! ちょ、暴れるな、地面に落ちるぞ!?」
「煩い、離せ!」
鳩尾に小学生らしき少年の拳と蹴りを喰らい、青年は体勢を崩す。すると青年の腕をすり抜けて、少年が地に降りた。少年はそのまま走り出そうとする。
「そうはさせるか!」
「離せ! お前、〝悪役〟の『ナガラ』だろ!?」
「分かっているなら大人しくしていろ、人質!」
少年の服をガシッと掴み、青年はどうにか体勢を立て直した。
ナガラと呼ばれた青年は、それから少年の背中の服を握る手に力を込めた。
――今日も今日とて、〝正義の味方〟である【メルクリウス】を名乗る三人組を狙っていた彼は、【メルクリウス】の出没箇所であるこの駅前で張り込んでいたのであるが、運悪く、〝異邦神〟に遭遇してしまったのである。
とは、言い過ぎだろう。
単純に〝悪の組織〟の本部……即ちバイト先と、通っている学園の間に、この駅があるため、青年は暇つぶしによくここにいるだけである。
しかし――この少年は、良い奴だと、青年は考えた。
何せ、誰もが知る正義の味方の【メルクリウス】は兎も角、数多いる悪役の中でも、別に目立つような目標……たとえば世界征服といった目標を掲げない〝闇の明星〟の一員である自分の事を知っている点に驚いていた。〝闇の明星〟の幹部のコンビである【ネコパンチ】。それが『ナガラ』の所属先だ。
少年は、柔らかそうな麦色の髪を揺らし、大きな目を歪ませて、青年を睨んでいる。
――小学校中学年くらいだろうか?
――捕まったのが俺で良かったな。
青年は、そんな事を考える。
なにせ、あのままゴーレムに捕まっていたならば絶命していたのは明らかだ。それにもし仮にここにいたのが『ナガラ』ではなく、同僚である〝おねショタ〟好きの『サナダ』だったならば、今頃ハァハァされていたはずである。サナダこと差灘隆史と、『ナガラ』が【ネコパンチ】という悪役のコンビを組んだのは、昨年の事だ。学園に張り出されていたバイトの同じ求人票を見て、流れで一緒に面接に行った結果である。即採用されたので、青年は、『秋野永良』という名前をその場でサインした記憶がある。
どんな学園かといえば、一言で表するならば、〝正義の味方〟の養成校だ。
〝平行世界〟の間での往来が可能となり、様々な〝日本〟から人々が集まるようになったのは、もう七年ほど前の事である
そんな中、〝第三種特定異世界〟と分類される〝特定日本〟から侵入してくる〝異邦神〟を退治するために、〝人類〟に分類される者達は、〝正義の味方システム〟を作った。
〝異邦神〟を倒す毎に、ポイントが加算されていき、高ポイントを叩き出した〝正義の味方〟は、なにかと優遇措置を受けられる。たとえば、私鉄の利用料金が無料になったりする。いつしか正義の味方は、魔物退治だけではなく、治安維持にも一役担うようになってきた。
――結果、正義の味方を邪魔に思う者達も、増加した。
〝正義の味方システム〟は、討伐を始めとした〝依頼〟をこなせば、こなした者にポイントを付与する。そのため、特定の正義の味方への活動妨害も、報酬さえ支払えば、依頼できるのが現状だ。中には、ライバルである、別の正義の味方集団を蹴散らせようとする人々もいる。
今となっては、異邦神退治や治安維持はおろか……妨害にもかぎらず、『今日は、ちょっと部屋の掃除をしたい』といった、『人手が欲しいんだよねぇ』などと言うような、雑多な依頼が、〝正義の味方システム〟によって依頼されるようになった。それに伴い、正義の味方の形も、様々に変化している。『何でも屋じゃないか』と指摘する声もある。
即ち永良のように、他のポイントGET者――つまり正義の味方の妨害を専門にしたヒーローも生まれた。しかし残念ながら、永良はダークヒーローではない。ただの悪役だ。永良が属する〝闇の明星〟は、正義の味方の中でも存在感No.1の【メルクリウス】をつけねらっている悪の組織だ。
ちなみにポイントは現金に換金できるため、永良はこの〝悪の組織〟の幹部としてのバイト――【ネコパンチ】としての活動で、生活費と学費を捻出している。別段永良個人は、【メルクリウス】のメンバーに恨みなど無い。
「そこまでです、手を離しなさい」
――そこに凛とした声が響いた。
永良が正面を見ると、【メルクリウス】のリーダーである、槙島伊夜が立っていた。金に近い茶色の髪に、焦げ茶色の瞳。彫りの深い顔立ち――なんでもクォーターだと永良は聞いた事があった。永良が知っているのは、彼女の母国語が日本語ではないらしいという事で、必死に伊夜は日本語を覚えたのだが、その結果似非敬語が身についてしまい、園区長で会話をしていると言う事くらいである。
永良が脇役だとすると、伊夜は間違いなく主人公だ。現在の深雪区における、存在感No.1ヒーロー。女子でもこの世界では、ヒーローと呼ばれる。伊夜は、十人中九人が振り返る美貌の持ち主で、振り返らない人間は、病院に連行されると専らの噂である。
そもそも永良が所属する〝闇の明星〟は、伊夜を打倒すべく組織されたらしい。
永良はあくまでもアルバイトなので詳しい事は知らないのであるが、チラッと耳にした事があった。いつも悪の総帥が嘆いているから、気遣いで問いかけた結果だ。
槙島伊夜は、素性を隠す正義の味方も多い中で、顔も名前も晒しているヒーローの一人だ。
「はっはっは、返して欲しくば、この俺を倒す事だな!」
永良は気を取り直して、哄笑してみせた。
「……悪いけど、もう取り返してる」
「え」
直後永良は、不意に正面から少年が消えた事と、響いてきた中性的な声に、呆然として瞬きをした。見れば、永良の手から少年を奪還し、黒衣の人物が正面に降り立った。黒づくめで深々とローブを被っており顔も見えないし、声からも性別の判別が出来ない。
この人物は、【メルクリウス】の二番手で、『サハラ』と呼ばれている。
多分男だろうと永良は思っている。なお、ゾクリと腰に響く声をしていると評判だ。永良の腰には一度もキた事はないが。
サハラは、たまにローブのフードが取れても、目から下を覆うハイネックを着込んでいる。とりあえず、黒髪黒目だと言う事は分かる。全てのパーツを一気に見た事がないので永良は断言できないが、久遠が規格外として化け物だとすると、こちらは多分、平均的に、整った目の形という奴なのだろうと判断している。美形は滅べばいいと、永良は思う。永良は己を平均的だと思っている。
「サハラはさすがですね」
「……別に」
「これで思う存分、『ナガラ』を葬れますね」
――あ、なんかヤバイ。
永良は引きつった顔で笑った。ダラダラと冷や汗が流れてくる。
かなり永良にとって不穏な声が聞こえてきたからだ。
「待て、お前ら。理由はどうあれ、ナガラは、人助けしたんだし……」
そこへ二人のヒーローの後ろから、おずおずと【メルクリウス】の三人目のメンバーである『タイム』が声をかけた。タイムというのは通り名で、本名が時波環という名前だと、永良は知っている。黒い髪に緑色の瞳をしている。永良の中でタイムは、【メルクリウス】で一番空気が読める人物という高評価だ。
「気安く俺の名前を呼ぶな」
永良は投げやりにそう言った。一応悪役としては、対立している風でいた方がよいという判断からだ。庇われっぱなしでいるのも、悪の総帥にバレたら非常に気まずい。
「は? ナガラ……お前なぁ、庇ってやってるんだから、空気読めよ!」
「誰がそんな事を頼んだ?」
「えっ」
永良がタイムに言い返した時、いつの間にか気配もなく、伊夜が歩み寄ってきた。
「せっかくの、環の好意を無駄にすると言うのですね」
「え、いやあのその」
「目障りです。消えて下さい」
「っ」
次の瞬間、永良は伊夜に手刀を叩き込まれた。
そこで意識が途絶したのだった。
これは、非常によくある日常の一コマである。
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