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二日目・後編
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17「えっとね、説明下手だから絵で教えるね…此処が現在地だから」
説明が下手と言いつつ丁寧に教えてくれて分かりやすかった。
ミルのところに行って良かった。
俺はミルにお礼を言い、魔法陣で教えてもらった場所に向かう。
洞窟と随分離れた場所にスノーゴブリンの巣があり、洞窟を見失わないようにチラチラと見ながら向かう。
洞窟のちょうど裏側にある場所がゴブリンの巣だ。
近くで降りると俺のニオイを嗅ぎつけたゴブリンがこちらを見た。
普通のゴブリンは緑色の肌だが、スノーゴブリンは真っ白な肌だった。
手には片手におさまるほどの普通サイズのハンマーを握りしめ襲いかかってきた。
随分と好戦的なゴブリンだな。
魔物もイベントを分かって今まで以上に警戒しているのかもしれない。
ゴブリン達には悪いが、今日は狩りまくるぞ!
スノーホワイトよりやや強めで人魂だけじゃ無理で打撃も加えた。
まとめて何匹か一気に来るから今日は無双状態で疲れた。
家と離れた場所に来たから今日は早めに切り上げよう。
倒しても倒しても溢れて来るスノーゴブリンをキリがいいところで終わらせ、魔法陣に乗り走る。
スノーゴブリンから手に入れたのはボロい布ばかりで服の材料にはならないから売るだけの代物を大量に持ち帰る。
売っても大した金額にならないけどな。
もう少しランク上げてもいいかもしれない。
目印のデーモングリズリーを見つけて降りると美味しそうなニオイがする。
そのニオイを嗅ぐとなんか家に帰ってきたような安心感がある。
…いや、これはきっと一人で心細かっただけだ。
そう自分に謎の言い訳をして洞窟に入ろうとする手を止めた。
束にして持ち運んでいたボロい布を地面に置く。
俺は洞窟の入り口の反対方向に歩いていった。
そして数分後、洞窟の中に入った。
昨日同様鍋をかき混ぜるゼロがいた。
「おかえり、今日も疲れたでしょ」
「…ただいま、いつも悪いな」
「俺が好きでやってるだけだから」
鍋の中はキノコ雑炊だった。
料理が上手くて強くて優しくて…本当に、なんで俺に執着するのか分からない。
ゲームの時から可笑しいよな、誰も結婚出来ない難攻不落のNPCなのに何故か俺だけプレゼントあげられて最低ランクのプレゼントで好感度が99%まで上がるし…
この世界に来て、気にしてなかった事が信じられないほど変な事が起きている。
…ゼロに聞いたら分かるのだろうか。
なんで、俺を好きになったんだ?
「ゼロ…」
「じゃあ俺はそろそろ…」
またゼロは寒い場所に戻る気だ。
耐性シールドがあっても寒い場所より暖かい場所の方がいいに決まってる。
俺ばかりこんなに尽くしてもらい、不公平だと思った。
俺はゼロに話しかけるとまた遮られそうでゼロの服の袖を掴んだ。
ゼロの瞳孔がカッと開き怯えて手を引っ込める。
「どうした?ツカサ、そんな可愛い事して」
「か、可愛くない…ゼロに渡したいものがあるんだ」
ショルダーバッグに手を突っ込み、探る。
そして中から木ノ実を入れた瓶を取り出す。
それをゼロに渡すとゼロは驚いた顔をして俺と木ノ実を交互に見ていた。
帰る前に洞窟の反対方向にある森に行って木ノ実を取ってきていた。
耐性シールドがない俺にとって疲れがあり、寒い中木をよじ登り木の実を取るのは大変だった。
ゼロの料理には遠く及ばないが、俺にはこれしか出来ないから…
「…これを朝食で食べたいって事?分かっ…」
「違う!…お前、昨日もそうだけど、あまり食べてないんだろ?だから…お腹空いたらでいいから食べて」
ゼロは俺がそんな事をすると思わなかったのか再び木ノ実の瓶を持ち、ふわっと嬉しそうに笑った。
あ、キラキラモーションなしで初めて見た顔だ。
これはサプライズ成功か?
「…勿体無くて食べられないよ」
「いや食べてよ」
ゼロは「ありがとう」と言い洞窟を出ていった。
…なんか、だんだん絆されてるような気がするのは、気のせいだよな。
説明が下手と言いつつ丁寧に教えてくれて分かりやすかった。
ミルのところに行って良かった。
俺はミルにお礼を言い、魔法陣で教えてもらった場所に向かう。
洞窟と随分離れた場所にスノーゴブリンの巣があり、洞窟を見失わないようにチラチラと見ながら向かう。
洞窟のちょうど裏側にある場所がゴブリンの巣だ。
近くで降りると俺のニオイを嗅ぎつけたゴブリンがこちらを見た。
普通のゴブリンは緑色の肌だが、スノーゴブリンは真っ白な肌だった。
手には片手におさまるほどの普通サイズのハンマーを握りしめ襲いかかってきた。
随分と好戦的なゴブリンだな。
魔物もイベントを分かって今まで以上に警戒しているのかもしれない。
ゴブリン達には悪いが、今日は狩りまくるぞ!
スノーホワイトよりやや強めで人魂だけじゃ無理で打撃も加えた。
まとめて何匹か一気に来るから今日は無双状態で疲れた。
家と離れた場所に来たから今日は早めに切り上げよう。
倒しても倒しても溢れて来るスノーゴブリンをキリがいいところで終わらせ、魔法陣に乗り走る。
スノーゴブリンから手に入れたのはボロい布ばかりで服の材料にはならないから売るだけの代物を大量に持ち帰る。
売っても大した金額にならないけどな。
もう少しランク上げてもいいかもしれない。
目印のデーモングリズリーを見つけて降りると美味しそうなニオイがする。
そのニオイを嗅ぐとなんか家に帰ってきたような安心感がある。
…いや、これはきっと一人で心細かっただけだ。
そう自分に謎の言い訳をして洞窟に入ろうとする手を止めた。
束にして持ち運んでいたボロい布を地面に置く。
俺は洞窟の入り口の反対方向に歩いていった。
そして数分後、洞窟の中に入った。
昨日同様鍋をかき混ぜるゼロがいた。
「おかえり、今日も疲れたでしょ」
「…ただいま、いつも悪いな」
「俺が好きでやってるだけだから」
鍋の中はキノコ雑炊だった。
料理が上手くて強くて優しくて…本当に、なんで俺に執着するのか分からない。
ゲームの時から可笑しいよな、誰も結婚出来ない難攻不落のNPCなのに何故か俺だけプレゼントあげられて最低ランクのプレゼントで好感度が99%まで上がるし…
この世界に来て、気にしてなかった事が信じられないほど変な事が起きている。
…ゼロに聞いたら分かるのだろうか。
なんで、俺を好きになったんだ?
「ゼロ…」
「じゃあ俺はそろそろ…」
またゼロは寒い場所に戻る気だ。
耐性シールドがあっても寒い場所より暖かい場所の方がいいに決まってる。
俺ばかりこんなに尽くしてもらい、不公平だと思った。
俺はゼロに話しかけるとまた遮られそうでゼロの服の袖を掴んだ。
ゼロの瞳孔がカッと開き怯えて手を引っ込める。
「どうした?ツカサ、そんな可愛い事して」
「か、可愛くない…ゼロに渡したいものがあるんだ」
ショルダーバッグに手を突っ込み、探る。
そして中から木ノ実を入れた瓶を取り出す。
それをゼロに渡すとゼロは驚いた顔をして俺と木ノ実を交互に見ていた。
帰る前に洞窟の反対方向にある森に行って木ノ実を取ってきていた。
耐性シールドがない俺にとって疲れがあり、寒い中木をよじ登り木の実を取るのは大変だった。
ゼロの料理には遠く及ばないが、俺にはこれしか出来ないから…
「…これを朝食で食べたいって事?分かっ…」
「違う!…お前、昨日もそうだけど、あまり食べてないんだろ?だから…お腹空いたらでいいから食べて」
ゼロは俺がそんな事をすると思わなかったのか再び木ノ実の瓶を持ち、ふわっと嬉しそうに笑った。
あ、キラキラモーションなしで初めて見た顔だ。
これはサプライズ成功か?
「…勿体無くて食べられないよ」
「いや食べてよ」
ゼロは「ありがとう」と言い洞窟を出ていった。
…なんか、だんだん絆されてるような気がするのは、気のせいだよな。
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