136 / 159
第3章 王都騒乱編
第47話 悪あがき
しおりを挟む
「待ちなさい! そいつはお父様の名を語る偽物よ!」
そう言いながら城から出て来たのは今回の首謀者ミーナ王女だ。後ろに妹と弟、リーナさんにとっては姉の兄が付いて来ている。
「ほう、部屋の隅で震えているのかと思ったが、よく出て来れたものだ」
「偽物が! いくらお父様の真似をしても私には分かるわ」
どうわかるんだろう。何回【鑑定】しても本物の王様ですよ。
「ご機嫌麗しゅう。ミーナお姉さま。どこからどうみても本物のお父様ですよ?
何を根拠に偽物等とおっしゃるのですか?」
「ほ、本物は完治不能な毒に・・・。あ、いえ、私には分かるのです。それが本物の訳ないのです!
リーナ! 貴女の策略ね! 本当に下賤な子!」
サラッと毒を盛ったことを自白しそうだったんだけど、この王女様大丈夫だろうか?
「もう良い。リーナは下がっていなさい。
ミーナ、そして後ろでこそこそしている2人も、良く聞け。
お前たちには国家転覆の容疑がかかっている。そして女神様の言葉を詐称した容疑もだ。言い逃れは出来ぬぞ?」
「な、何の事!? 私たちは国の一大事に勇者を遣わされ、魔物の軍勢と戦ったのです! そのような容疑に問われる言われはありません!
宰相! 貴方はどちらを信じるのですか!」
あ、宰相であってたんだね。どちらを信じるって決まってるよね。
「ミーナ様。申し訳ありませんが、こちらは間違いなく本物の王でございます。
私は【鑑定】スキルを所持しております。間違える事などありません」
「そ、それは【鑑定】を偽称するスキルや魔道具があるかも知れないじゃない!」
「ステータスを隠す事はできても、偽称は聞いた事がございません」
あ、ここに1人【鑑定偽装】を持った勇者が・・・。
「くっ、仕方ないわね。荒事にはしたくなかったんだけど。勇者を呼び戻すわ!
あの勇者につけた首輪は宝物庫に有っただけあってとても優秀でね? 離れていても命令できるの」
ああ、それって暗に勇者を奴隷にしてるって認めてるんじゃないかな。今更だけど。
けど、命令が出来たとしても勇者たちは拘束されている上に、鈴木さんが近くで待機している。
忘れている人もいるかも知れないけど、鈴木さんのレジェンドスキルは一定範囲でのスキルの起動が出来なくなるものだ。範囲内に居る勇者たちはスキルが発動できない。拘束から逃れる事はできないだろう。
「さあ、ここに来るように命令したわ。すぐにでもここにくるわよ。
直ぐ近くの神殿に連れて行かれていて良かったわ」
声に出さずに命令できるなんて【念話】みたいな機能が付与された魔道具なのかな? アーティファクトと言われるだけあって高機能だね。
鈴木さんのスキルも知っていて、勇者が来ない事が分かっている王様は敢えて少し待ってあげるようだ。意外と優しいのか、希望を摘んで諦めさせるつもりなのか。後者だろうね。
「・・・・・・なぜ? なぜ来ないの? すぐそこにいるはずでしょ!?」
数分待ったが、やっぱり勇者たちは来なかった。
「ミーナよ。いくら待っても無駄だ。あやつらはここには来れぬ。
さあ、チェックメイトだ。大人しく捕まるが良い」
「嫌よ! 私はこの国の王になるの! こんな所で捕まる訳にはいかないのよ!」
あーあ、完全に王になるって宣言しちゃって。
「最終手段よ。1度しか使えない機能だから取っておきたかったけど、こうなったら仕方がないわ」
ミーナ王女がそう言うと、王女の目の前の地面に小さな魔法陣が2つ現れた。何だろう!?
〈リョーマ様。あれは【転移】の魔法陣です。何かが【転移】してきます〉
〈アクモンありがとう〉
何かと言うか、この状況なら考えられるのは1つだよね。まさか【転移】機能まで付いていたとは! 後で首輪解析させてくれないかな!?
「主人の元に強制的に呼び寄せる能力よ! さあ、勇者2人の力の前に平伏すがいいわ!」
やっぱりこの王女はバカなんだろうか?
「ミーナお姉さま。貴女は昔からどこか抜けていましたが、やっぱりバカなんですね。
勇者は偽物。朝、魔王の手先にやられたばかりじゃないですか? そんな者を呼んだところで、状況が好転するとでも?」
「リーナ! バカは貴女よ! 確かに、魔王の手先にはやられたわ。でもここにその魔王の手先は居ない!
つまり勇者さえ居たら何とかなるのよ!」
うん。バカだ。
「ここには、その魔王の手先と魔王を追い払った私と真の勇者がいるんだけど?」
そして、正確には魔王(俺)と魔王の手先(アクモン)もここに居る。姿は消してるけどね。
そんな話をしていると、魔法陣が光輝き勇者の2人が現れた。
「ん、んん? ここは・・・城の前か・・・?」
「さあ、勇者タクヤに勇者リョーコ。ここに居る偽物の王とその仲間たちをやってしまいなさい。
死んでも構わないわ」
これはもう、勧善懲悪物のお話で悪事がバレた悪代官のセリフだよね。そしてその命令だと勇者の2人が死んでも良いみたいに聞こえますよ。
「ちょっと状況が良く分からないんだけど!? って従うしかないのよね。分かってるわ」
「おいおい、よく見たら逃げ出したノルマの太郎君じゃないか。
何でこんな所にいるんだ? 逃げたまま小さくなって震えてたら、ここで死ぬことも無かったのにな!」
「きゃはは! ホント。正々堂々と人をいたぶれるなんて、素敵な世界に来たわね。やるわよ卓也」
イヤな奴らだとは聞いてたけど、人をいたぶるのが楽しみとか趣味が悪いってレベルじゃないな。勇者のセリフとは思えない。
「僕の知り合いが迷惑をお掛けして本当に申し訳ありません。
この場は僕に任せて貰えますか? 僕が責任を持って止めさせて頂きます」
太郎さんも思うところがあるらしく、1歩前に出た。
「おいおい、低レベルの一般人が何を言ってるんだよ!
レベル80の俺たちを止められるとでも思ってるのか? ノロマなだけじゃなくてバカなのか?」
そうか、太郎さんはステータスを偽装してたからこの2人は太郎さんが低レベルだと思ってるのか。
「ま、待って卓也。コイツ、いま喋ったわ! こいつ喋れないんじゃなかった? 何かおかしいわ」
ああ、そうだった。すっかり忘れてたけど、太郎さんは子供の頃に病気になって声が出なくなったんだっけ。俺が治したけど。
「御託は良いのでかかってきて下さい。この神に頂いた剣、神剣レーヴァテインの錆にしてあげます。神をも切り裂く最強の剣です」
そう言って太郎さんは俺の額を切り裂いた剣を構える。
神に頂いたって、作ったの俺ですよ。太郎さんの中では俺は神なんだろうけど、俺は神じゃないですよ。そして、いつの間にそんな名前を付けたの! カッコいいけど! そして神をも切り裂くって俺を切ったって事だよね! ツッコミが追いつかない!
「2人同時でいいですよ? 時間がもったいないので」
「アアン!? っざけんなよ! 格の違いってやつを教えてやるぜ!」
これはもう太郎さん1人でやる流れだね。従魔効果でステータスアップしてるし、多分大丈夫だろうけどいつでもフォローできるようにはしておこう。
そう言いながら城から出て来たのは今回の首謀者ミーナ王女だ。後ろに妹と弟、リーナさんにとっては姉の兄が付いて来ている。
「ほう、部屋の隅で震えているのかと思ったが、よく出て来れたものだ」
「偽物が! いくらお父様の真似をしても私には分かるわ」
どうわかるんだろう。何回【鑑定】しても本物の王様ですよ。
「ご機嫌麗しゅう。ミーナお姉さま。どこからどうみても本物のお父様ですよ?
何を根拠に偽物等とおっしゃるのですか?」
「ほ、本物は完治不能な毒に・・・。あ、いえ、私には分かるのです。それが本物の訳ないのです!
リーナ! 貴女の策略ね! 本当に下賤な子!」
サラッと毒を盛ったことを自白しそうだったんだけど、この王女様大丈夫だろうか?
「もう良い。リーナは下がっていなさい。
ミーナ、そして後ろでこそこそしている2人も、良く聞け。
お前たちには国家転覆の容疑がかかっている。そして女神様の言葉を詐称した容疑もだ。言い逃れは出来ぬぞ?」
「な、何の事!? 私たちは国の一大事に勇者を遣わされ、魔物の軍勢と戦ったのです! そのような容疑に問われる言われはありません!
宰相! 貴方はどちらを信じるのですか!」
あ、宰相であってたんだね。どちらを信じるって決まってるよね。
「ミーナ様。申し訳ありませんが、こちらは間違いなく本物の王でございます。
私は【鑑定】スキルを所持しております。間違える事などありません」
「そ、それは【鑑定】を偽称するスキルや魔道具があるかも知れないじゃない!」
「ステータスを隠す事はできても、偽称は聞いた事がございません」
あ、ここに1人【鑑定偽装】を持った勇者が・・・。
「くっ、仕方ないわね。荒事にはしたくなかったんだけど。勇者を呼び戻すわ!
あの勇者につけた首輪は宝物庫に有っただけあってとても優秀でね? 離れていても命令できるの」
ああ、それって暗に勇者を奴隷にしてるって認めてるんじゃないかな。今更だけど。
けど、命令が出来たとしても勇者たちは拘束されている上に、鈴木さんが近くで待機している。
忘れている人もいるかも知れないけど、鈴木さんのレジェンドスキルは一定範囲でのスキルの起動が出来なくなるものだ。範囲内に居る勇者たちはスキルが発動できない。拘束から逃れる事はできないだろう。
「さあ、ここに来るように命令したわ。すぐにでもここにくるわよ。
直ぐ近くの神殿に連れて行かれていて良かったわ」
声に出さずに命令できるなんて【念話】みたいな機能が付与された魔道具なのかな? アーティファクトと言われるだけあって高機能だね。
鈴木さんのスキルも知っていて、勇者が来ない事が分かっている王様は敢えて少し待ってあげるようだ。意外と優しいのか、希望を摘んで諦めさせるつもりなのか。後者だろうね。
「・・・・・・なぜ? なぜ来ないの? すぐそこにいるはずでしょ!?」
数分待ったが、やっぱり勇者たちは来なかった。
「ミーナよ。いくら待っても無駄だ。あやつらはここには来れぬ。
さあ、チェックメイトだ。大人しく捕まるが良い」
「嫌よ! 私はこの国の王になるの! こんな所で捕まる訳にはいかないのよ!」
あーあ、完全に王になるって宣言しちゃって。
「最終手段よ。1度しか使えない機能だから取っておきたかったけど、こうなったら仕方がないわ」
ミーナ王女がそう言うと、王女の目の前の地面に小さな魔法陣が2つ現れた。何だろう!?
〈リョーマ様。あれは【転移】の魔法陣です。何かが【転移】してきます〉
〈アクモンありがとう〉
何かと言うか、この状況なら考えられるのは1つだよね。まさか【転移】機能まで付いていたとは! 後で首輪解析させてくれないかな!?
「主人の元に強制的に呼び寄せる能力よ! さあ、勇者2人の力の前に平伏すがいいわ!」
やっぱりこの王女はバカなんだろうか?
「ミーナお姉さま。貴女は昔からどこか抜けていましたが、やっぱりバカなんですね。
勇者は偽物。朝、魔王の手先にやられたばかりじゃないですか? そんな者を呼んだところで、状況が好転するとでも?」
「リーナ! バカは貴女よ! 確かに、魔王の手先にはやられたわ。でもここにその魔王の手先は居ない!
つまり勇者さえ居たら何とかなるのよ!」
うん。バカだ。
「ここには、その魔王の手先と魔王を追い払った私と真の勇者がいるんだけど?」
そして、正確には魔王(俺)と魔王の手先(アクモン)もここに居る。姿は消してるけどね。
そんな話をしていると、魔法陣が光輝き勇者の2人が現れた。
「ん、んん? ここは・・・城の前か・・・?」
「さあ、勇者タクヤに勇者リョーコ。ここに居る偽物の王とその仲間たちをやってしまいなさい。
死んでも構わないわ」
これはもう、勧善懲悪物のお話で悪事がバレた悪代官のセリフだよね。そしてその命令だと勇者の2人が死んでも良いみたいに聞こえますよ。
「ちょっと状況が良く分からないんだけど!? って従うしかないのよね。分かってるわ」
「おいおい、よく見たら逃げ出したノルマの太郎君じゃないか。
何でこんな所にいるんだ? 逃げたまま小さくなって震えてたら、ここで死ぬことも無かったのにな!」
「きゃはは! ホント。正々堂々と人をいたぶれるなんて、素敵な世界に来たわね。やるわよ卓也」
イヤな奴らだとは聞いてたけど、人をいたぶるのが楽しみとか趣味が悪いってレベルじゃないな。勇者のセリフとは思えない。
「僕の知り合いが迷惑をお掛けして本当に申し訳ありません。
この場は僕に任せて貰えますか? 僕が責任を持って止めさせて頂きます」
太郎さんも思うところがあるらしく、1歩前に出た。
「おいおい、低レベルの一般人が何を言ってるんだよ!
レベル80の俺たちを止められるとでも思ってるのか? ノロマなだけじゃなくてバカなのか?」
そうか、太郎さんはステータスを偽装してたからこの2人は太郎さんが低レベルだと思ってるのか。
「ま、待って卓也。コイツ、いま喋ったわ! こいつ喋れないんじゃなかった? 何かおかしいわ」
ああ、そうだった。すっかり忘れてたけど、太郎さんは子供の頃に病気になって声が出なくなったんだっけ。俺が治したけど。
「御託は良いのでかかってきて下さい。この神に頂いた剣、神剣レーヴァテインの錆にしてあげます。神をも切り裂く最強の剣です」
そう言って太郎さんは俺の額を切り裂いた剣を構える。
神に頂いたって、作ったの俺ですよ。太郎さんの中では俺は神なんだろうけど、俺は神じゃないですよ。そして、いつの間にそんな名前を付けたの! カッコいいけど! そして神をも切り裂くって俺を切ったって事だよね! ツッコミが追いつかない!
「2人同時でいいですよ? 時間がもったいないので」
「アアン!? っざけんなよ! 格の違いってやつを教えてやるぜ!」
これはもう太郎さん1人でやる流れだね。従魔効果でステータスアップしてるし、多分大丈夫だろうけどいつでもフォローできるようにはしておこう。
0
お気に入りに追加
3,782
あなたにおすすめの小説
収納持ちのコレクターは、仲間と幸せに暮らしたい。~スキルがなくて追放された自称「か弱い女の子」の元辺境伯令嬢。実は無自覚チートで世界最強⁉~
SHEILA
ファンタジー
生まれた時から、両親に嫌われていた。
物心ついた時には、毎日両親から暴力を受けていた。
4年後に生まれた妹は、生まれた時から、両親に可愛がられた。
そして、物心ついた妹からも、虐めや暴力を受けるようになった。
現代日本では考えられないような環境で育った私は、ある日妹に殺され、<選択の間>に呼ばれた。
異世界の創造神に、地球の輪廻の輪に戻るか異世界に転生するかを選べると言われ、迷わず転生することを選んだ。
けれど、転生先でも両親に愛されることはなくて……
お読みいただきありがとうございます。
のんびり不定期更新です。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
令嬢キャスリーンの困惑 【完結】
あくの
ファンタジー
「あなたは平民になるの」
そんなことを実の母親に言われながら育ったミドルトン公爵令嬢キャスリーン。
14歳で一年早く貴族の子女が通う『学院』に入学し、従兄のエイドリアンや第二王子ジェリーらとともに貴族社会の大人達の意図を砕くべく行動を開始する羽目になったのだが…。
すこし鈍くて気持ちを表明するのに一拍必要なキャスリーンはちゃんと自分の希望をかなえられるのか?!
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺若葉
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる