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第2章 学園入学編

第2章 エピローグ

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 ガルムが来てから数ヶ月が経った。

 ガルムには基本的にゼムスさんの屋敷の番犬をやってもらっている。軍部にはばれていないのか、今のところちょっかいをかけてくる様子はないけど、念のために常駐させている。

 ガルムは【念話】も使えるから何かあれば、すぐに連絡してもらえるし、適任だと思う。


 転移者・転生者については今のところ進展がない。定期的にリーナさん、ゼムスさん、鈴木さんと情報交換をしているが、最近は目新しい情報もない。

 進展と言えば、ポチからのメッセージだ。10日に1回程度、1文が送られてくる。今までに送られてきたメッセージは次の通りだ。

 ”ご主人、我輩はポチなのだ”

 ”我輩、元気でやっているのだ”

 ”仲間もみんな元気なのだ”

 そしてその次にちょっと間があり送られて来たのが、

 ”我輩を追って、この世界に転生してくれて本当にありがとうなのだ”

 だった。これを聞いた時は、さすがに涙腺崩壊して、目が真っ赤になるまで泣いてしまった。

 1つ分かったのが、こちらからメッセージを送ると、向こうからメッセージが届くのが1回分遅くなると言う事だ。送受信で同じリソースを使用しているんだろう。

 その後も、定期的にポチからはメッセージが届く、大半は従魔の魔物たちの話だけど、聞いているだけで飽きない。たまにこちらの状況も送るようにしている。

 声を聞くと、早く会いたくて仕方ないけど、転生者・転移者7人が揃っていない今、まだダンジョンの封印を解く術はない。リーナさんとゼムスさんも情報収集はしてくれているけど、早く7人の転生者・転移者が集まる事を祈っている。

 そう言えば、毎回転生者・転移者とか7人の内の1人とか呼ぶのも大変なので、みんなで相談して呼び名を付けた。

 俺の案は、大罪ズだったんだけど、満場一致で却下された。不思議だ。

 結局、俺たちの中では異邦人ストレンジャーと呼ぶことになった。


 学園に入ってからは、冒険者の仕事があまりできずに貯金が減る一方だったんだけど、ジョージからとある提案をされた。

「なあリョーマ、お前が作ってくれるアメだけど、俺が今まで食べた中でもダントツに旨い。
 是非、俺の実家で販売してみないか?」

 ジョージは自己紹介してたように、実家が大きな商会である。

 冒険者以外で、何かお金を稼ぐ方法がないかと思案していた俺には特に断る理由もなかったので、二つ返事で了承した。

 最初は少量だったけど、人気が出てきたらしく最近では店員さんが【収納】の魔道具を持って仕入れにやってくる。

 砂糖などの材料と引き換えにアメを作るだけの簡単なお仕事だけど、俺の懐はウハウハだ。

 そろそろアメ以外のお菓子についても出品しようか検討している。

 便利な魔道具も卸そうかな? とも思うけど、こちらはリーナさんに相談しながらじゃないと性能高すぎてやらかしちゃうかな?


 それと、王都内にあるダンジョンだが、数ヵ月経ってアレ以来階層主が現れない事から、初心者向けのダンジョンとしての活動が再開された。

 やっぱりアレは、俺を呼ぶために自称神様が干渉した結果だったんだろう。

 しばらくは行く予定がないので大丈夫だとは思う。

 ただ、ダンジョン事態には興味があるので、もう少しして自由に外出ができるようになったら王都郊外にあるダンジョンにも行ってみたいと思っている。

 王都の北側を出て少し行ったところには何種類かダンジョンがあるそうだ。中級~上級のダンジョンが数個あるらしいから、その内行ってみたいな。



 そして、更に時が流れ、俺が2年生になる頃に事件は起きた。

 その事件は異邦人ストレンジャーの残りメンバーを中心として、王都を揺るがす大事件に発展して行くのだった。


─── 第2章 完
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