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第1章 幼少期編
第3話 新たな従魔
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「リョーマ・・・。不思議な名前・・・。でも何か神秘的な、ステキな名前! まさか我が子に女神様が名前を付けてくれるなんて。・・・夢のようです!」
テンションの上がった母親がそう言いながら、俺を勢いよく抱き上げる。あっ、まだ首が座ってないからね? そっと! そっとね!
「かわいい私の赤ちゃん。貴方は今日からリョーマよ!」
うん、俺リューマなんだけど、喋れなくて訂正も出来ないし、もうリョーマでいいかなって思い始めてきた。大体、初対面の人もみんな竜馬って漢字をみるとリョーマって読んでたし。
「ああ、リョーマか。不思議な響きだが、本当に素晴らしい名前だ。女神様に命名された人間なんて過去にどれ程居ただろうか? これは歴史的な出来事じゃないか!? ありがとうございます女神様」
父も嬉しそうだ。女神様にお祈りをはじめてしまった。うん、いいよいいよ。もうリョーマでいいよ。
「シーラ様、本当にありがとうございます。妻共々、この子が道を踏み外さないよう、しっかりと育てて行きます」
「ええ、私も助力を惜しみません。共にこの子を導きましょう。
ですが、その前に。一つ気になる事があります」
まあ、そうだよね。気になるよね? 多分さっきの事だろうな。
「まず先程、私の【鑑定】はレジストされました。私も伊達に数百年生きている訳ではありませんので、【鑑定】スキルは人類最高のレベル5です。
その【鑑定】がレジストされたと言う事は、この子、リョーマは間違いなく【鑑定】スキルを所持しています。それも私と同じレベルで」
え? 最高レベルが5? 俺10だけど・・・。女神様に貰ったスキル全部。
「更に驚く事に、私が【鑑定】した事に気付き、逆に私を【鑑定】してきました。
つまり、生後3日目にして明確な意思を持ち、スキルを使用するだけの知能があると言う事になります」
「なっ、なんですって!?」
あー、あれかな、両親に怖がられちゃうかな・・・。嫌わないで欲しいな。
「凄い! ねえ、あなた! うちの子は天才よ!」
親バカだった。
「そうだな。しかし、だからこそ育て方を誤らないようにしないとな。
リョーマ、改めて俺がお前の父親だ。よろしくな」
あ、はい。よろしくパパン。嫌われていないみたいで良かった。前世では両親が小学生の頃に離婚して、更に引き取った父親は中学の頃に病気で死んでしまった。親の愛には飢えてたんだよな。
「さて、話の続きですが、ごく稀に生まれながらにして高レベルのスキルを授かって生まれてくる子はいます。
しかし、世界を危機から救うと神託が出ている事を考えると【鑑定】だけと言う事はないでしょう。他のスキルも、もしかしたら複数のスキルを高レベルで授かっている可能性もあります。
魔物を操る事に長けていると神託にもありましたので高確率で【テイマー】系のスキルも所持しているでしょう。
この子には【鑑定】は出来ませんし、この辺りの話はリョーマが物心付いてからになりますね」
そう言えば、通常はどうやってスキルを覚えていくんだろうか? やっぱり異世界に来たからには魔法のスキルとか欲しいよね。
「さて、今日のところはここまでですかね? この後、リョーマのお祝いパーティーを開くのでしょう? 邪魔な私は退散するとします」
そうか、すっかり忘れてたけど、今日は俺の誕生祝いパーティーだった。名前はフライングゲットしたけどね。
「お母様、育ての親とは言え、私は貴方の娘、つまりこの子は貴方の孫も同然です。
神殿の巫女様をお呼びする訳にはいかないと思って遠慮していましたが、今日いらっしゃったなら話は別です。是非誕生パーティーに参加していって下さい」
「ええ、そうですシーラ様。お付きの方も含めて、パーティーに参加頂く準備はさせて頂いていますので、私からもお願いします」
父が帰ってきてから、みんな忙しそうにしていたのは、シーラ様も参加してもらう為の準備だったんだね。
そう言えば、父も【鑑定】してみたが、レベルは31で魔法使いって感じのスキルを持っていた。シンプルな【火魔法】と言うスキルの他にも【神聖魔法】とか、如何にも神官っぽいスキルもあったから、是非俺も覚えてみたい。
「そうですか・・・。折角、準備までして頂いて、断るのも失礼ですね。僭越ながら私も参加させて頂きます」
「ありがとうございます、お母様」
その返事を聞いて両親も嬉しそうだ。そして、心なしかシーラ様も嬉しそうだ。そんな事を考えていると【アナウンス】の声が聞こえる。
《従魔ポチが取得した経験値の一部を獲得しました。レベルが上がりました》
あ、レベルが上がった。これでレベル13だ。両親とシーラ様以外で、今まで見た人達の最大レベルまであと1レベル。まだ3日目なのに・・・。
でも、流石にレベルが上がるスピードは落ちて来たな。どんどんレベルアップに必要な経験値が増えているのだろう。
因みに、寝ている間も【アナウンス】されると目が覚めてしまうと思ってたら、オンオフの切り替えが出来たので、寝ている時は自動オフの設定にしている。目覚めた時にまとめて報告されるから、ちょっと厄介だけど、起こされるよりはマシかな?
「では、シーラ様。準備が整うまで今しばらく応接室でお待ち下さい。ご案内致します」
そう言って、父はシーラ様を連れて出て行った。
そして、俺はパーティーまで栄養補給(授乳)しながら一眠りする事にした。授乳しないと生きていけないのは分かるけど、何かちょっと恥ずかしい。
☆
少しして目覚めた俺は衝撃の【アナウンス】で一気に眠気が吹き飛ぶ事になった。
《従魔ポチを通じて、種族リトルアースドラゴンが従魔契約を申込みました。
承認しますか?》
はいっ!?!? ドラゴン!? この世界のドラゴンがどんなレベルか分からないし、リトルってなってるからそこまででは無いかも知れないけど・・・、ドラゴン! そして俺が近くに居なくても従魔契約が出来るとか! 【テイマー】スキルヤバすぎるでしょ!
ど、どうしよう? 従魔を増やしたら何かデメリットとかあるのかな? 情報が少なすぎる。
でも、ポチを通じて申請があったと言う事はポチは承諾したと思って良いって事だろうな。そうすると、ポチの友達(戦友?)になってくれると言う事なのかな・・・。そうだとしたら、承認一択だよなぁ。
うーん。悩んでもしょうがない。従魔が2人(2匹)になったら、経験値も2倍で俺も更に強くなれるだろうし、将来ポチを探しに行くのに強過ぎて困る事は無いはずだ。そう考えて、承認する事にした。
《リトルアースドラゴンを従魔ポチを通じて、従魔にしました。
名前を付けて下さい》
名前・・・。飼い犬にポチと名付けた俺に従魔の名前を付けろと・・・。運命の女神様も酷な運命を俺に押し付けてくれたな。(現実逃避)
暫く悩んだが、思いつかなかったのでアドランとした。アースドラゴンだからアドラン。うん、安易。アスランとどちらにしようか迷ったけど、アスランだと某機動戦士のキャラっぽいしね。
《リトルアースドラゴンを従魔ポチを通じて、アドランと命名しました。
これにより、従魔アドランは従魔ポチの配下となり、取得した経験値の一部が従魔ポチにも譲渡されます》
あ、ポチの部下扱いになるのか? ポチにも経験値が入るとか、益々チートだな。
こうして、俺に従魔が増えたのだった。
まだこの世界3日目なのに、この調子で従魔が増えたら、神託の通り魔物の王になりそうだ。旅に出られる年齢になる頃には従魔はどれだけ増えている事やら。恐ろしや。
そんな事を考えながら参加した、俺の誕生パーティーは余り記憶に残って無いのであった。
テンションの上がった母親がそう言いながら、俺を勢いよく抱き上げる。あっ、まだ首が座ってないからね? そっと! そっとね!
「かわいい私の赤ちゃん。貴方は今日からリョーマよ!」
うん、俺リューマなんだけど、喋れなくて訂正も出来ないし、もうリョーマでいいかなって思い始めてきた。大体、初対面の人もみんな竜馬って漢字をみるとリョーマって読んでたし。
「ああ、リョーマか。不思議な響きだが、本当に素晴らしい名前だ。女神様に命名された人間なんて過去にどれ程居ただろうか? これは歴史的な出来事じゃないか!? ありがとうございます女神様」
父も嬉しそうだ。女神様にお祈りをはじめてしまった。うん、いいよいいよ。もうリョーマでいいよ。
「シーラ様、本当にありがとうございます。妻共々、この子が道を踏み外さないよう、しっかりと育てて行きます」
「ええ、私も助力を惜しみません。共にこの子を導きましょう。
ですが、その前に。一つ気になる事があります」
まあ、そうだよね。気になるよね? 多分さっきの事だろうな。
「まず先程、私の【鑑定】はレジストされました。私も伊達に数百年生きている訳ではありませんので、【鑑定】スキルは人類最高のレベル5です。
その【鑑定】がレジストされたと言う事は、この子、リョーマは間違いなく【鑑定】スキルを所持しています。それも私と同じレベルで」
え? 最高レベルが5? 俺10だけど・・・。女神様に貰ったスキル全部。
「更に驚く事に、私が【鑑定】した事に気付き、逆に私を【鑑定】してきました。
つまり、生後3日目にして明確な意思を持ち、スキルを使用するだけの知能があると言う事になります」
「なっ、なんですって!?」
あー、あれかな、両親に怖がられちゃうかな・・・。嫌わないで欲しいな。
「凄い! ねえ、あなた! うちの子は天才よ!」
親バカだった。
「そうだな。しかし、だからこそ育て方を誤らないようにしないとな。
リョーマ、改めて俺がお前の父親だ。よろしくな」
あ、はい。よろしくパパン。嫌われていないみたいで良かった。前世では両親が小学生の頃に離婚して、更に引き取った父親は中学の頃に病気で死んでしまった。親の愛には飢えてたんだよな。
「さて、話の続きですが、ごく稀に生まれながらにして高レベルのスキルを授かって生まれてくる子はいます。
しかし、世界を危機から救うと神託が出ている事を考えると【鑑定】だけと言う事はないでしょう。他のスキルも、もしかしたら複数のスキルを高レベルで授かっている可能性もあります。
魔物を操る事に長けていると神託にもありましたので高確率で【テイマー】系のスキルも所持しているでしょう。
この子には【鑑定】は出来ませんし、この辺りの話はリョーマが物心付いてからになりますね」
そう言えば、通常はどうやってスキルを覚えていくんだろうか? やっぱり異世界に来たからには魔法のスキルとか欲しいよね。
「さて、今日のところはここまでですかね? この後、リョーマのお祝いパーティーを開くのでしょう? 邪魔な私は退散するとします」
そうか、すっかり忘れてたけど、今日は俺の誕生祝いパーティーだった。名前はフライングゲットしたけどね。
「お母様、育ての親とは言え、私は貴方の娘、つまりこの子は貴方の孫も同然です。
神殿の巫女様をお呼びする訳にはいかないと思って遠慮していましたが、今日いらっしゃったなら話は別です。是非誕生パーティーに参加していって下さい」
「ええ、そうですシーラ様。お付きの方も含めて、パーティーに参加頂く準備はさせて頂いていますので、私からもお願いします」
父が帰ってきてから、みんな忙しそうにしていたのは、シーラ様も参加してもらう為の準備だったんだね。
そう言えば、父も【鑑定】してみたが、レベルは31で魔法使いって感じのスキルを持っていた。シンプルな【火魔法】と言うスキルの他にも【神聖魔法】とか、如何にも神官っぽいスキルもあったから、是非俺も覚えてみたい。
「そうですか・・・。折角、準備までして頂いて、断るのも失礼ですね。僭越ながら私も参加させて頂きます」
「ありがとうございます、お母様」
その返事を聞いて両親も嬉しそうだ。そして、心なしかシーラ様も嬉しそうだ。そんな事を考えていると【アナウンス】の声が聞こえる。
《従魔ポチが取得した経験値の一部を獲得しました。レベルが上がりました》
あ、レベルが上がった。これでレベル13だ。両親とシーラ様以外で、今まで見た人達の最大レベルまであと1レベル。まだ3日目なのに・・・。
でも、流石にレベルが上がるスピードは落ちて来たな。どんどんレベルアップに必要な経験値が増えているのだろう。
因みに、寝ている間も【アナウンス】されると目が覚めてしまうと思ってたら、オンオフの切り替えが出来たので、寝ている時は自動オフの設定にしている。目覚めた時にまとめて報告されるから、ちょっと厄介だけど、起こされるよりはマシかな?
「では、シーラ様。準備が整うまで今しばらく応接室でお待ち下さい。ご案内致します」
そう言って、父はシーラ様を連れて出て行った。
そして、俺はパーティーまで栄養補給(授乳)しながら一眠りする事にした。授乳しないと生きていけないのは分かるけど、何かちょっと恥ずかしい。
☆
少しして目覚めた俺は衝撃の【アナウンス】で一気に眠気が吹き飛ぶ事になった。
《従魔ポチを通じて、種族リトルアースドラゴンが従魔契約を申込みました。
承認しますか?》
はいっ!?!? ドラゴン!? この世界のドラゴンがどんなレベルか分からないし、リトルってなってるからそこまででは無いかも知れないけど・・・、ドラゴン! そして俺が近くに居なくても従魔契約が出来るとか! 【テイマー】スキルヤバすぎるでしょ!
ど、どうしよう? 従魔を増やしたら何かデメリットとかあるのかな? 情報が少なすぎる。
でも、ポチを通じて申請があったと言う事はポチは承諾したと思って良いって事だろうな。そうすると、ポチの友達(戦友?)になってくれると言う事なのかな・・・。そうだとしたら、承認一択だよなぁ。
うーん。悩んでもしょうがない。従魔が2人(2匹)になったら、経験値も2倍で俺も更に強くなれるだろうし、将来ポチを探しに行くのに強過ぎて困る事は無いはずだ。そう考えて、承認する事にした。
《リトルアースドラゴンを従魔ポチを通じて、従魔にしました。
名前を付けて下さい》
名前・・・。飼い犬にポチと名付けた俺に従魔の名前を付けろと・・・。運命の女神様も酷な運命を俺に押し付けてくれたな。(現実逃避)
暫く悩んだが、思いつかなかったのでアドランとした。アースドラゴンだからアドラン。うん、安易。アスランとどちらにしようか迷ったけど、アスランだと某機動戦士のキャラっぽいしね。
《リトルアースドラゴンを従魔ポチを通じて、アドランと命名しました。
これにより、従魔アドランは従魔ポチの配下となり、取得した経験値の一部が従魔ポチにも譲渡されます》
あ、ポチの部下扱いになるのか? ポチにも経験値が入るとか、益々チートだな。
こうして、俺に従魔が増えたのだった。
まだこの世界3日目なのに、この調子で従魔が増えたら、神託の通り魔物の王になりそうだ。旅に出られる年齢になる頃には従魔はどれだけ増えている事やら。恐ろしや。
そんな事を考えながら参加した、俺の誕生パーティーは余り記憶に残って無いのであった。
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