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第1章 地方都市ガメル(仮
第16話 騒ぎになりました
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地上げ屋と用心棒の3人を教会の中に案内し、話を聞く事にする。案内と言うか、森魔法・木を隠すなら森の中で分身体を作って運ばせたんだけどね。自慢じゃないけど、俺自身の力で大男を運ぶ事は出来ない。
「すみません。憲兵に引き渡してもまたすぐに釈放されたら意味がないので、ちょっとお話を聞かせて貰おうと思って連れて来ました」
とりあえず食堂に連れてきて、まだ朝食を食べていた2人に説明する。昨日は心配そうに様子を伺っていた2人だけど、今日はあまり心配もしていなかったらしい。
カミラ曰く「昨日の魔法を見ちゃうと、心配するだけ損な気がしてね」との事だ。外に出る時に「気をつけてね」って言ってくれたのは何だったんだろう。社交辞令的なヤツかな。
「ところで、ギルドの時間は大丈夫なの?」
あっ、ギルドの訓練は朝一集合だからそろそろ出ないと不味いのか・・・。
「大丈夫よ。ケイの話だと、この拘束は当分消えないんでしょう? こいつらには私とサラさんが話を聞いておくわ」
「あらあら、私とオハナシしたいのかしら? ウフフ」
サラさんがちょっと怖いです。
「そ、そう言う事だからケイはギルドの訓練に行ってくるといいわ。
あ、そっちの冒険者は雇われただけみたいだから連れて行っても良いわよ」
「ムグゥ! ムグゥ!」
関係ないこの男は邪魔だから連れて行けって暗に言われた気がする。ああ、そのままギルドに引き渡したらいいかな? ギルドで一般人に迷惑をかけたらダメとか言われてたから規律違反だよね? 慰謝料とか貰えるかも知れない。
「蔦は今日一日は消えないようにしてあるし、体力と魔力も常に吸い続けてるから、何も出来ないとは思うけど、気を付けてね?」
「分かったわ」
分身体を残して行けたら良いんだけど、見えていないと操作出来ないからね。
《あ、私ならマスターが見えていなくても分身体を操作可能です》
・・・知識の泉が万能すぎて怖いよ。でも、それなら一応護衛をお願いしようかな。
と言うかこの魔法って、多分分身体を大量に作って目眩しをする事を前提に創られたと思うんだよね。名前が森魔法・木を隠すなら森の中だし。間違った使い方をして何かスミマセン。
それでも、護衛に使うことは出来るけど、あくまでも動く人形なので遠隔で会話をしたりする事は出来ないようだ。さすがにそこまでチートじゃなかった。ん? 世界最高の戦士並みの強さな時点でチートだって? キコエナイナ。
とにかく、俺は用心棒の冒険者、トメトさんだっけ? を分身体に持たせて冒険者ギルドに向かう事にした。俺が複数居たら騒ぎになるので、本体は森魔法・隠れ蓑で姿を消して付いていく。
結果、15歳の小柄な少年が、蔦でぐるぐる巻きになった2メートルを超える大男を担いで歩いていると言う、謎な光景を作り出している事に気付いたのはギルドに着いてからだった。
「おい、アレ。Bランクのトメトじゃねぇか?」
「ああ、間違いない。なんであんな格好なんだ?」
「と言うか軽く100キロを超えている巨漢を軽々と運んでるあのガキはなんだ!?」
ギルドに着くとそんな声が聞こえて来た。はい、結局騒ぎになりました。
ステータスのある世界であり、レベルが高いと出来なくはないとは言え、少年が大男を軽々と運ぶのは目立つみたいだ。
「ちょっと! 君は確か昨日冒険者登録したケイ君だったよね? 何でトメトさんを担いで来てるの?
とりあえずコッチに来て!」
そんな感じで、俺は昨日の受付のお兄さんにドナドナされ机と椅子が並んだ会議室のような部屋に入った。
「それで、何がどうなったら、何かぐるぐる巻きのトメトさんをケイ君が運んでくるの!?
あ、待ってて。ちょっと上司を呼んでくるから!」
そう言って受付のお兄さんが出て行くのを見送ると床の上にトメトさんを落とし、分身体を消して本体と入れ替わる。そのままだと喋れないからね。
さすがに知識の泉や森魔法が優秀でも腹話術は出来ない。出来ないよね? 出来ないって言って?
《簡単ではありません》
出来ないとは言われなかった。うん、君はチートだって知ってたよ。
「すみません。憲兵に引き渡してもまたすぐに釈放されたら意味がないので、ちょっとお話を聞かせて貰おうと思って連れて来ました」
とりあえず食堂に連れてきて、まだ朝食を食べていた2人に説明する。昨日は心配そうに様子を伺っていた2人だけど、今日はあまり心配もしていなかったらしい。
カミラ曰く「昨日の魔法を見ちゃうと、心配するだけ損な気がしてね」との事だ。外に出る時に「気をつけてね」って言ってくれたのは何だったんだろう。社交辞令的なヤツかな。
「ところで、ギルドの時間は大丈夫なの?」
あっ、ギルドの訓練は朝一集合だからそろそろ出ないと不味いのか・・・。
「大丈夫よ。ケイの話だと、この拘束は当分消えないんでしょう? こいつらには私とサラさんが話を聞いておくわ」
「あらあら、私とオハナシしたいのかしら? ウフフ」
サラさんがちょっと怖いです。
「そ、そう言う事だからケイはギルドの訓練に行ってくるといいわ。
あ、そっちの冒険者は雇われただけみたいだから連れて行っても良いわよ」
「ムグゥ! ムグゥ!」
関係ないこの男は邪魔だから連れて行けって暗に言われた気がする。ああ、そのままギルドに引き渡したらいいかな? ギルドで一般人に迷惑をかけたらダメとか言われてたから規律違反だよね? 慰謝料とか貰えるかも知れない。
「蔦は今日一日は消えないようにしてあるし、体力と魔力も常に吸い続けてるから、何も出来ないとは思うけど、気を付けてね?」
「分かったわ」
分身体を残して行けたら良いんだけど、見えていないと操作出来ないからね。
《あ、私ならマスターが見えていなくても分身体を操作可能です》
・・・知識の泉が万能すぎて怖いよ。でも、それなら一応護衛をお願いしようかな。
と言うかこの魔法って、多分分身体を大量に作って目眩しをする事を前提に創られたと思うんだよね。名前が森魔法・木を隠すなら森の中だし。間違った使い方をして何かスミマセン。
それでも、護衛に使うことは出来るけど、あくまでも動く人形なので遠隔で会話をしたりする事は出来ないようだ。さすがにそこまでチートじゃなかった。ん? 世界最高の戦士並みの強さな時点でチートだって? キコエナイナ。
とにかく、俺は用心棒の冒険者、トメトさんだっけ? を分身体に持たせて冒険者ギルドに向かう事にした。俺が複数居たら騒ぎになるので、本体は森魔法・隠れ蓑で姿を消して付いていく。
結果、15歳の小柄な少年が、蔦でぐるぐる巻きになった2メートルを超える大男を担いで歩いていると言う、謎な光景を作り出している事に気付いたのはギルドに着いてからだった。
「おい、アレ。Bランクのトメトじゃねぇか?」
「ああ、間違いない。なんであんな格好なんだ?」
「と言うか軽く100キロを超えている巨漢を軽々と運んでるあのガキはなんだ!?」
ギルドに着くとそんな声が聞こえて来た。はい、結局騒ぎになりました。
ステータスのある世界であり、レベルが高いと出来なくはないとは言え、少年が大男を軽々と運ぶのは目立つみたいだ。
「ちょっと! 君は確か昨日冒険者登録したケイ君だったよね? 何でトメトさんを担いで来てるの?
とりあえずコッチに来て!」
そんな感じで、俺は昨日の受付のお兄さんにドナドナされ机と椅子が並んだ会議室のような部屋に入った。
「それで、何がどうなったら、何かぐるぐる巻きのトメトさんをケイ君が運んでくるの!?
あ、待ってて。ちょっと上司を呼んでくるから!」
そう言って受付のお兄さんが出て行くのを見送ると床の上にトメトさんを落とし、分身体を消して本体と入れ替わる。そのままだと喋れないからね。
さすがに知識の泉や森魔法が優秀でも腹話術は出来ない。出来ないよね? 出来ないって言って?
《簡単ではありません》
出来ないとは言われなかった。うん、君はチートだって知ってたよ。
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