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第1章 地方都市ガメル(仮
第6話 来客のようです
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朝、俺は自分の部屋のベッドで目を覚ます。自分の部屋と言っても、当然日本ではない。教会にある質素な部屋だ。
寝て起きたら実は夢でした。と言う事もなく、今日も絶賛異世界だ。
昨日はあの後、森魔法について詳しく聞こうかとも思ったけど、ケイ少年と話をしている間に結構時間が経っていたみたいで、そのまま寝てしまった。
魔法については追々説明してもらおう。
とりあえずケイ少年の朝の日課だった教会の掃除を済ませ、サラさんが作ってくれた朝ごはんを食べる。
貧乏な教会なので質素な料理だが、愛情がこもっていてとても美味しい。
「あらあら、今日もお掃除してくれたのねー。本当にいつもありがとう。
それで、天職を授かったのだから、今日から仕事を探すのかしらー?」
この世界では15歳になり天職を授かると、就職するのが一般的だ。もちろん小さい頃から働いている子がいたり、例外も存在するけどね。
そんな子達でも天職が授かれるのは、ここのような教会があるからだ。
ここは実質無料で使用可能だ。昼間であれば、いつでも誰でも入って祈る事ができる。
大きな教会になると、多額の寄付を要求されたりもするらしい。
何でも徳の高い教会で天職を授かると良い天職になりやすいと言われているそうだ。徳の高い教会=大きな教会と言う分かりやすい図式だ。
《完全に都市伝説で、天職を授かれるようになった時点で、その人の天職は確定しているのですけどね》
知識の泉がこの世界の仕組みをぶっちゃけてくれる。大きな教会は絶対に認めないだろうけどね。
まあ、大きな教会に寄付をして天職を授かるような人は、金持ちが多いので元々の素質も高いんじゃないだろうか?
さて、ケイ少年は今まで教会の手伝いをしていたけど、天職を得た今、早めに教会を出て家計の負担を減らすべきだろうか? 出来ればしばらくは引き篭もりたいんだけど。
「うふふ、もし仕事を見つけてもここが貴方の家なのは変わらないわよぉ。いつまでも住んでくれて構わないわ」
サラさんは俺の心を見透かしたかのように、そんな事を言ってくれる。うん、地上げ屋の問題もあるし、ここを離れるわけにも行かないからね。
でも、何もしない訳にもいかないから何か考えないとな。
「そうよ! ケイはずっとここに居ないといけないんだからねっ!
べ、別に私がそうして欲しい訳じゃなくて、サラさんと私だけになると男手が無くなるし、夜も無用心でしょ?」
カミラがツンデレってる。いや、もともとツンツンしてなかったかな。
しかし、この天職を活かしてできる仕事って何だろう? 獣語理解のスキルで動物園か!?
───ガン!ガン!
俺がくだらない事を考えていたら、教会の外から壁を蹴るような音が聞こえて来た。
「あらあら、毎日欠かさずに礼拝にいらっしゃる2人組が今日も来たみたいねぇ」
これ地上げ屋ですよね。確かに毎日欠かさずに教会に来てはいるけど、モノは言いようだね。
「昨日ケイにあんな仕打ちをしておいて、また懲りずに来たのね!
今日も私がガツンと言ってやるわ!」
それじゃ結局、昨日の二の舞だよね。今度はカミラが怪我をしちゃう。うーん、仕方ない。
「いえ、今日は俺が出ますよ。お二人はここで待ってて下さい」
そう言うと、俺は立ち上がり外に出た。
外に出ると予想通り、昨日も来ていた地上げ屋の2人組が居た。
1人は細身で如何にもチンピラと言った感じの男。外見はご想像にお任せする。もう1人は小太りな男。チカラだけは強そうだ。
「いらっしゃいませ。本日は我が教会にどのような御用事でしょうか?」
ここに来た理由なんて分かってはいるけど、一応聞いてみる。
「あぁん? 誰かと思えば、昨日俺たちに突き飛ばされて気を失ってたガキじゃねえか。
今日も突き飛ばされたいのか?」
俺の質問に細い方の男がそう返す。
「質問に質問で返すのは良くない事だと教わらなかったのですか?」
「あぁ? そうだったのか?」
「さ、さあ、俺っちは聞いたことねぇっす」
あれ? この世界では違うのかな? まあいいや。
「他の礼拝に訪れる方のご迷惑ですので、お帰り頂けますか? 今なら痛い目に合わずに済みますよ」
俺が。
寝て起きたら実は夢でした。と言う事もなく、今日も絶賛異世界だ。
昨日はあの後、森魔法について詳しく聞こうかとも思ったけど、ケイ少年と話をしている間に結構時間が経っていたみたいで、そのまま寝てしまった。
魔法については追々説明してもらおう。
とりあえずケイ少年の朝の日課だった教会の掃除を済ませ、サラさんが作ってくれた朝ごはんを食べる。
貧乏な教会なので質素な料理だが、愛情がこもっていてとても美味しい。
「あらあら、今日もお掃除してくれたのねー。本当にいつもありがとう。
それで、天職を授かったのだから、今日から仕事を探すのかしらー?」
この世界では15歳になり天職を授かると、就職するのが一般的だ。もちろん小さい頃から働いている子がいたり、例外も存在するけどね。
そんな子達でも天職が授かれるのは、ここのような教会があるからだ。
ここは実質無料で使用可能だ。昼間であれば、いつでも誰でも入って祈る事ができる。
大きな教会になると、多額の寄付を要求されたりもするらしい。
何でも徳の高い教会で天職を授かると良い天職になりやすいと言われているそうだ。徳の高い教会=大きな教会と言う分かりやすい図式だ。
《完全に都市伝説で、天職を授かれるようになった時点で、その人の天職は確定しているのですけどね》
知識の泉がこの世界の仕組みをぶっちゃけてくれる。大きな教会は絶対に認めないだろうけどね。
まあ、大きな教会に寄付をして天職を授かるような人は、金持ちが多いので元々の素質も高いんじゃないだろうか?
さて、ケイ少年は今まで教会の手伝いをしていたけど、天職を得た今、早めに教会を出て家計の負担を減らすべきだろうか? 出来ればしばらくは引き篭もりたいんだけど。
「うふふ、もし仕事を見つけてもここが貴方の家なのは変わらないわよぉ。いつまでも住んでくれて構わないわ」
サラさんは俺の心を見透かしたかのように、そんな事を言ってくれる。うん、地上げ屋の問題もあるし、ここを離れるわけにも行かないからね。
でも、何もしない訳にもいかないから何か考えないとな。
「そうよ! ケイはずっとここに居ないといけないんだからねっ!
べ、別に私がそうして欲しい訳じゃなくて、サラさんと私だけになると男手が無くなるし、夜も無用心でしょ?」
カミラがツンデレってる。いや、もともとツンツンしてなかったかな。
しかし、この天職を活かしてできる仕事って何だろう? 獣語理解のスキルで動物園か!?
───ガン!ガン!
俺がくだらない事を考えていたら、教会の外から壁を蹴るような音が聞こえて来た。
「あらあら、毎日欠かさずに礼拝にいらっしゃる2人組が今日も来たみたいねぇ」
これ地上げ屋ですよね。確かに毎日欠かさずに教会に来てはいるけど、モノは言いようだね。
「昨日ケイにあんな仕打ちをしておいて、また懲りずに来たのね!
今日も私がガツンと言ってやるわ!」
それじゃ結局、昨日の二の舞だよね。今度はカミラが怪我をしちゃう。うーん、仕方ない。
「いえ、今日は俺が出ますよ。お二人はここで待ってて下さい」
そう言うと、俺は立ち上がり外に出た。
外に出ると予想通り、昨日も来ていた地上げ屋の2人組が居た。
1人は細身で如何にもチンピラと言った感じの男。外見はご想像にお任せする。もう1人は小太りな男。チカラだけは強そうだ。
「いらっしゃいませ。本日は我が教会にどのような御用事でしょうか?」
ここに来た理由なんて分かってはいるけど、一応聞いてみる。
「あぁん? 誰かと思えば、昨日俺たちに突き飛ばされて気を失ってたガキじゃねえか。
今日も突き飛ばされたいのか?」
俺の質問に細い方の男がそう返す。
「質問に質問で返すのは良くない事だと教わらなかったのですか?」
「あぁ? そうだったのか?」
「さ、さあ、俺っちは聞いたことねぇっす」
あれ? この世界では違うのかな? まあいいや。
「他の礼拝に訪れる方のご迷惑ですので、お帰り頂けますか? 今なら痛い目に合わずに済みますよ」
俺が。
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