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第1章 地方都市ガメル(仮
第3話 手違いのようです
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《天職:森の賢者を授かりました》
天職を授かるために祈りを捧げた俺だったが、何故か貰った天職は神様と相談して決めた天職では無かった。
どう言う事だろう。神様が俺を騙す必要も無いと思うけど・・・。
《メッセージが届きました。再生します》
メッセージ? 何だろう。
《いやー、ごめんよー。何か手違いがあったみたいでさ、まだ死ぬ前の子に君の魂を入れちゃった。てへ》
何を言ってるんだ、神様は。
《非常に弱ってるけど、まだ生きてはいるから多分天職はその子が貰うはずだったモノになるんだよねー》
なるほど、ハーフエルフ(推定)だから森が付いてるのかな? まあ、でも賢者ならハズレではなさそうではあるかな。
《君が入らなかったら、近いうちに死んじゃってたから君が気に病む必要はないよ。
もう殆ど消滅してるから、明日には完全に居なくなっちゃうんじゃないかな?》
神様の許可があるとは言え、実は生きてる他人の体を使うのはどうなんだろう。明日までだけど。
《それで、天職の話だけどね。
防御力のバグと違って簡単だから、何とかこちらの時間で24時間もあれば修正して君に渡せそうだ。
それまでは申し訳ないけど、その子が貰う予定だった天職で頑張ってねー》
時間が100倍のスピードのこっちの世界では約3ヶ月。貰った天職がどんなものかは分からないけど、引きこもってたら何とかなりそうかな?
《それじゃ、また準備ができたら連絡するよー。
あ、因みにメッセージは一方通行だからね。ボクに君の声は届かないよ!》
メッセージはそんな感じで締めくくられて終わった。相変わらず軽いノリだった。
何て言うかミスばっかりする神様だけど、この世界ホントに大丈夫なんだろうか? 今から不安でしょうがない。
「だ、大丈夫? さっきから動かないけど」
俺が神様のメッセージを聞いて動いていなかったので、心配したカミラが覗き込んできた。
顔を45度くらいに傾けて覗き込むカミラ。うん、とても可愛い。
正直、前世で女っ気の無かった俺には刺激が強すぎる。
「だ、大丈夫だよ。ちょっと予想外の天職だったから呆然としてたんだ」
「へえ、良い天職が貰えたの?」
どうしようか、素直に答えても神様の修正が終わると変わっちゃうんだよね。まあ、いっか。変わった後でまた考えよう。
「うん、森の賢者って天職だよ」
「森の賢者ですって!」
俺がそう言うと、普段おっとりしてるサラさんが目をカッと見開きそう叫ぶ。
「わっ、びっくりした! 私はその天職聞いた事ないけど、サラさん知ってるの?」
「あらあら、急に大きな声を出してごめんなさいね。
私も森の賢者って天職は聞いた事がないわぁ」
ないんかいっ!
「でもねぇ、賢者シリーズの天職については聞いた事があるの。
結構レアな天職らしく、お役所とかに知られると大変な事になりそうだから、気を付けましょ?」
「えっ、どう大変になるの?」
「うふふ、有用なスキルを覚える事が多いから重宝されるのよぉ。
バレたら間違いなく、連れて行かれるわねぇ」
「そんなのダメよっ! ケイを連れて行かせたりはしないんだからっ。
でも良い天職が貰えて良かったね! 私も天職を授かるのが楽しみだわ」
うん、ここ以外でこれ以上天職について口外するのはやめておこう。
でもそうか、天職と一緒にスキルも覚えているのかな? ステータス!
─────────
名前:ケイ
年齢:15
天職:森の賢者
レベル:8
生命力:76/76
体力:90/90
魔力:32767(固定)
攻撃力:62
防御力:-32768(固定)
速さ:74
スキル(アクティブ):無限収納、鑑定、森魔法(NEW)
スキル(パッシブ):言語理解、自動回復、獣語理解(NEW)、知識の泉(NEW)
祝福:神の魔力、神の防御力、防御力+1
─────────
何とスキルが3つも増えていた。獣語理解は何となく分かるけど、森魔法と知識の泉って何だ?
《はい、それは私がお答えします》
頭の中に今までの無機質なメッセージじゃなくて中性的な声が響いてきた。
天職を授かるために祈りを捧げた俺だったが、何故か貰った天職は神様と相談して決めた天職では無かった。
どう言う事だろう。神様が俺を騙す必要も無いと思うけど・・・。
《メッセージが届きました。再生します》
メッセージ? 何だろう。
《いやー、ごめんよー。何か手違いがあったみたいでさ、まだ死ぬ前の子に君の魂を入れちゃった。てへ》
何を言ってるんだ、神様は。
《非常に弱ってるけど、まだ生きてはいるから多分天職はその子が貰うはずだったモノになるんだよねー》
なるほど、ハーフエルフ(推定)だから森が付いてるのかな? まあ、でも賢者ならハズレではなさそうではあるかな。
《君が入らなかったら、近いうちに死んじゃってたから君が気に病む必要はないよ。
もう殆ど消滅してるから、明日には完全に居なくなっちゃうんじゃないかな?》
神様の許可があるとは言え、実は生きてる他人の体を使うのはどうなんだろう。明日までだけど。
《それで、天職の話だけどね。
防御力のバグと違って簡単だから、何とかこちらの時間で24時間もあれば修正して君に渡せそうだ。
それまでは申し訳ないけど、その子が貰う予定だった天職で頑張ってねー》
時間が100倍のスピードのこっちの世界では約3ヶ月。貰った天職がどんなものかは分からないけど、引きこもってたら何とかなりそうかな?
《それじゃ、また準備ができたら連絡するよー。
あ、因みにメッセージは一方通行だからね。ボクに君の声は届かないよ!》
メッセージはそんな感じで締めくくられて終わった。相変わらず軽いノリだった。
何て言うかミスばっかりする神様だけど、この世界ホントに大丈夫なんだろうか? 今から不安でしょうがない。
「だ、大丈夫? さっきから動かないけど」
俺が神様のメッセージを聞いて動いていなかったので、心配したカミラが覗き込んできた。
顔を45度くらいに傾けて覗き込むカミラ。うん、とても可愛い。
正直、前世で女っ気の無かった俺には刺激が強すぎる。
「だ、大丈夫だよ。ちょっと予想外の天職だったから呆然としてたんだ」
「へえ、良い天職が貰えたの?」
どうしようか、素直に答えても神様の修正が終わると変わっちゃうんだよね。まあ、いっか。変わった後でまた考えよう。
「うん、森の賢者って天職だよ」
「森の賢者ですって!」
俺がそう言うと、普段おっとりしてるサラさんが目をカッと見開きそう叫ぶ。
「わっ、びっくりした! 私はその天職聞いた事ないけど、サラさん知ってるの?」
「あらあら、急に大きな声を出してごめんなさいね。
私も森の賢者って天職は聞いた事がないわぁ」
ないんかいっ!
「でもねぇ、賢者シリーズの天職については聞いた事があるの。
結構レアな天職らしく、お役所とかに知られると大変な事になりそうだから、気を付けましょ?」
「えっ、どう大変になるの?」
「うふふ、有用なスキルを覚える事が多いから重宝されるのよぉ。
バレたら間違いなく、連れて行かれるわねぇ」
「そんなのダメよっ! ケイを連れて行かせたりはしないんだからっ。
でも良い天職が貰えて良かったね! 私も天職を授かるのが楽しみだわ」
うん、ここ以外でこれ以上天職について口外するのはやめておこう。
でもそうか、天職と一緒にスキルも覚えているのかな? ステータス!
─────────
名前:ケイ
年齢:15
天職:森の賢者
レベル:8
生命力:76/76
体力:90/90
魔力:32767(固定)
攻撃力:62
防御力:-32768(固定)
速さ:74
スキル(アクティブ):無限収納、鑑定、森魔法(NEW)
スキル(パッシブ):言語理解、自動回復、獣語理解(NEW)、知識の泉(NEW)
祝福:神の魔力、神の防御力、防御力+1
─────────
何とスキルが3つも増えていた。獣語理解は何となく分かるけど、森魔法と知識の泉って何だ?
《はい、それは私がお答えします》
頭の中に今までの無機質なメッセージじゃなくて中性的な声が響いてきた。
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