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case8 大石菜々美『優しい少女と白い魔法使い』
第40話【アセスメント】猫神様は白虎様!?
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聞いている途中から涙がとまらなかった。
子猫の覚悟がきっと突き刺さったんだと思う。
久能さんや白夜様はそんな中、ただじっと子猫の話に耳を傾けていた。
子猫のクロちゃんが話し終えると、久能さんはふうっと大きく息を吐いた。
「君はとても小さかったのに、本当に大きな勇気がありましたね。私はそれがとても誇らしいです」
『ありがとうございます、創始様。だけど……ぼくは本当に無力で……』
クロちゃんがうつむいてつぶやいた。
すると久能さんは「いいえ」と首を横に振ってから続けた。
「普通だったら、大きな人間に立ち向かえません。だって自分が死んでしまうってわかるから。でもきみはそんなことを考えもせずに相手を威嚇し、噛みついたんでしょう? それにね、もっとすごいのはななちゃんを守ることを少しも後悔していないことですよ。それどころか、ななちゃんを守り切れなかったことを悔やんでいる。きみは本当に優しくて、勇気のある子ですよ」
『でも……!』
クロちゃんが言いかけたとき、白夜様が立ち上がった。
彼に近づいていった白夜様が彼にスリッと体をこすりつけた。
ハッと息を飲む。
猫が体をこすりつける行為は『仲間である』ことを証明するときだ。
白夜様がクロちゃんを認め、ほめているんだ。
「ほら、見下すことしか知らない高慢ちきな白夜さんだって、よくやったと言っているでしょう?」
クロちゃんは金色のつぶらな目をまんまるにさせて白夜様を見た。
白夜様は久能さんのほうをにらんだ後で、クロちゃんに向かって『うん』と肯定するみたいに小さくうなずいた。
『白虎様……』
と、クロちゃんが涙ぐむ。
ん?
白虎様?
クロちゃんのこぼした言葉に、私の涙がとまる。
頭の中ではクエスチョンマークがいくつも点灯しはじめる。
「あの……白夜様ですよね?」
私の質問に、今度は久能さんが「ん?」と首を傾げた。
「神様の名前、白夜様ですよね?」
もう一度念を押すように質問する。
「ええ。白夜さんですよ?」
「でも今、白虎様って……」
そこで久能のおじい様が「そうか!」とポンッと手をたたいた。
「あかりちゃんはここの神様のことを知らなんだか。無理もないな。みんなして猫神様と呼んでおるからなあ。実はな、あかりちゃん。白夜様はなにを隠そう、四神が一人、『西の白虎様』が変化された姿なのじゃよ。ほら、人の世界で白い大きな虎が姿を見せたら怖いじゃろう? だから、普段はあの通り、小さき猫の姿を借りていらっしゃるのだよ」
――ガチですか、それ!
あらためて白夜様を見る。
たしかにおじい様の言う通り、人間の世界で白い虎が闊歩なんてしようものなら大問題になる。
とはいえ、白夜様の姿は誰もが見られるわけじゃない。
それなら猫じゃなくて虎でもよさそうなのに――
「おじー様、それは説明不足もいいところですよ? 白夜さんは人の世界で怖がられないように猫の姿を借りているのではなくて、女性に逃げられないようにかわいらしい姿にしているんです。ほらっ、女性って猫が好きな人が多いでしょう? どうせキャーキャー言われるなら、怖がられるほうじゃなくてかわいがられるほうを選んだんです。虎の姿じゃ膝の上には乗れませんけど、猫の姿なら可能ですからねえ。本当に下心しかないんですよ、この人ってば。あかりさんも気をつけないと、膝、狙われてますからね!」
やれやれとアメリカ人のようにオーバーなリアクションをしてみせる久能さんに、白夜様が「シャーッ!」と威嚇する。
「なんですか? 本当のことなのに」
「あの……創始様! 白夜様と仲良しなのはよくよく存じておりますが、話の続きを……」
犬飼君がおずおずと口を挟むと、久能さんが「そうでした」とペロッと舌を出した。
――この時代にすっごい順応しまくってる。
とても平安時代よりも前から生きているとは思えない。
いや、生きてきたからこその適応力の高さなのだろうか。
「少し脱線してしまいましたが……今のお話でよくわかりました。クロさんの願いを聞きつけた狛十郎さんによって、ななみさんは救出された――ということで間違いないですか?」
「はい、創始様。ぼくと狛十郎さんでななみさんとクロちゃんを川から救出しました。と言っても、ぼくは後方支援に回っただけで、実際に川に飛び込んで二人を救出したのは狛十郎さんなんですが」
「さすがですね、狛十郎さん。お疲れ様です」
久能さんが柴犬の狛十郎さんに向かって深々と頭を下げる。
それに合わせるように狛十郎さんも頭を下げた。
「秀親君はななみさんのその後の容体のこと、聞いてますか?」
「まだ意識は回復していないそうです。かなりショックを受けたようで、目を覚ますことを彼女自身が拒否をしている――というのが狛十郎さんの見解です」
「そうですか。そうなると、クロさんも安心して天界に行けませんねえ」
ふうっと久能さんがまた深いため息を吐いた。
「それに……」
久能さんが一旦言葉を区切った。
口元に手を添えて「顔に三本傷……か」とつぶやいたのだ。
「その男は鳥羽山明憲ですかな、創始様」
「鳥羽山明憲?」
「私の弟子だった男です。霊力も高く、聡明な男でした。ですが、彼は心の闇にとらわれて、千年前に封じた悪しき魂を己に取り込んだのです。そんな彼を20年前に私と白夜さんでギリギリまで追い詰めたのですが、三神の力を引き離すだけで精いっぱいで……それでもなんとか捕らえて人の法で裁くために監獄に送ったのですが、10年前に脱獄してしまいまして。以来、ずっと行方を追っていたのですが……」
「小さく罪のない命を摘むのは、悪しき魂への供物のつもり……ですかな?」
「きっとそれもあります。しかし、狙っているのは猫ばかり。これは白夜さんへの挑発だとも受け取れます。猫は白夜さんにとっては同族ですからね」
白夜様が「ウナア」と鳴いた。
「わかっていますよ、白夜さん。ヤツを放ってはおけません。それにヤツは事の一部始終をどこかで見ていたでしょうから。私たちに報告が行くこともきっともう承知のはずです」
「となると……秀親君もななみちゃんも危険だと?」
「どちらかを狙ってくることは明白です。秀親君は今夜はここに泊まってください。警部には私のほうから連絡しますから。おじー様、頼みます」
「あい、わかりもうした」
「はい、創始様」
久能さんのおじい様と犬飼君が久能さんに向かってそれぞれ頭を下げた。
それを見届けた久能さんが今度は私にも「あかりさんも」と言ったのだ。
「巻き込む形になって申し訳ありませんが、いざというとき、ひとりでも多くの霊力の高い人が必要となります。ですから、今宵はここで秀親君とともに宿泊を。あっ、大丈夫です。ちゃんと個室を用意しますし、覗き対策もバッチリ厳重にいたします。なんなら、私の強力な護符を入り口に貼っておきましょうか? そうすれば白夜さんが寝込みを襲うなんていかがわしいこと、できなくなりますし」
「は、はい! って、いいえ! 大丈夫です! 心配に及ばずですから!」
白夜様がふんっと横を向く。
『そんなこと、されてたまるか』と言っているみたいだ。
一方、久能さんはクロちゃんに向き合うとスッと姿勢を正した。
「クロさん。あなたとたくさんの仲間の命を奪った相手を今度こそ、倒します。そしてあなたの大事なななちゃんを必ず現世に戻すと誓います」
『ありがとうございます、創始様! どうぞ、よろしくお願いいたします!』
深くお辞儀をしたクロちゃんの姿が金色の球体へ変わり、段ボール箱の中へと戻っていった。
段ボールの蓋が静かに閉まるのを見つめていた久能さんが私を見て、にっこりと笑う。
「尊き魂を持つ彼の亡骸をどうぞ今宵は秀親君と共に大事に守ってやってください。もしかしたら、悪しき魂が彼の高潔なる魂を食らいにくるかもしれませんからね」
と、とんでもないお願いをさらりと告げた。
こうして私は神守坂神社に犬飼君と一緒に泊まることになり、また生まれて初めて神様の戦いに巻き込まれることになったのだった。
子猫の覚悟がきっと突き刺さったんだと思う。
久能さんや白夜様はそんな中、ただじっと子猫の話に耳を傾けていた。
子猫のクロちゃんが話し終えると、久能さんはふうっと大きく息を吐いた。
「君はとても小さかったのに、本当に大きな勇気がありましたね。私はそれがとても誇らしいです」
『ありがとうございます、創始様。だけど……ぼくは本当に無力で……』
クロちゃんがうつむいてつぶやいた。
すると久能さんは「いいえ」と首を横に振ってから続けた。
「普通だったら、大きな人間に立ち向かえません。だって自分が死んでしまうってわかるから。でもきみはそんなことを考えもせずに相手を威嚇し、噛みついたんでしょう? それにね、もっとすごいのはななちゃんを守ることを少しも後悔していないことですよ。それどころか、ななちゃんを守り切れなかったことを悔やんでいる。きみは本当に優しくて、勇気のある子ですよ」
『でも……!』
クロちゃんが言いかけたとき、白夜様が立ち上がった。
彼に近づいていった白夜様が彼にスリッと体をこすりつけた。
ハッと息を飲む。
猫が体をこすりつける行為は『仲間である』ことを証明するときだ。
白夜様がクロちゃんを認め、ほめているんだ。
「ほら、見下すことしか知らない高慢ちきな白夜さんだって、よくやったと言っているでしょう?」
クロちゃんは金色のつぶらな目をまんまるにさせて白夜様を見た。
白夜様は久能さんのほうをにらんだ後で、クロちゃんに向かって『うん』と肯定するみたいに小さくうなずいた。
『白虎様……』
と、クロちゃんが涙ぐむ。
ん?
白虎様?
クロちゃんのこぼした言葉に、私の涙がとまる。
頭の中ではクエスチョンマークがいくつも点灯しはじめる。
「あの……白夜様ですよね?」
私の質問に、今度は久能さんが「ん?」と首を傾げた。
「神様の名前、白夜様ですよね?」
もう一度念を押すように質問する。
「ええ。白夜さんですよ?」
「でも今、白虎様って……」
そこで久能のおじい様が「そうか!」とポンッと手をたたいた。
「あかりちゃんはここの神様のことを知らなんだか。無理もないな。みんなして猫神様と呼んでおるからなあ。実はな、あかりちゃん。白夜様はなにを隠そう、四神が一人、『西の白虎様』が変化された姿なのじゃよ。ほら、人の世界で白い大きな虎が姿を見せたら怖いじゃろう? だから、普段はあの通り、小さき猫の姿を借りていらっしゃるのだよ」
――ガチですか、それ!
あらためて白夜様を見る。
たしかにおじい様の言う通り、人間の世界で白い虎が闊歩なんてしようものなら大問題になる。
とはいえ、白夜様の姿は誰もが見られるわけじゃない。
それなら猫じゃなくて虎でもよさそうなのに――
「おじー様、それは説明不足もいいところですよ? 白夜さんは人の世界で怖がられないように猫の姿を借りているのではなくて、女性に逃げられないようにかわいらしい姿にしているんです。ほらっ、女性って猫が好きな人が多いでしょう? どうせキャーキャー言われるなら、怖がられるほうじゃなくてかわいがられるほうを選んだんです。虎の姿じゃ膝の上には乗れませんけど、猫の姿なら可能ですからねえ。本当に下心しかないんですよ、この人ってば。あかりさんも気をつけないと、膝、狙われてますからね!」
やれやれとアメリカ人のようにオーバーなリアクションをしてみせる久能さんに、白夜様が「シャーッ!」と威嚇する。
「なんですか? 本当のことなのに」
「あの……創始様! 白夜様と仲良しなのはよくよく存じておりますが、話の続きを……」
犬飼君がおずおずと口を挟むと、久能さんが「そうでした」とペロッと舌を出した。
――この時代にすっごい順応しまくってる。
とても平安時代よりも前から生きているとは思えない。
いや、生きてきたからこその適応力の高さなのだろうか。
「少し脱線してしまいましたが……今のお話でよくわかりました。クロさんの願いを聞きつけた狛十郎さんによって、ななみさんは救出された――ということで間違いないですか?」
「はい、創始様。ぼくと狛十郎さんでななみさんとクロちゃんを川から救出しました。と言っても、ぼくは後方支援に回っただけで、実際に川に飛び込んで二人を救出したのは狛十郎さんなんですが」
「さすがですね、狛十郎さん。お疲れ様です」
久能さんが柴犬の狛十郎さんに向かって深々と頭を下げる。
それに合わせるように狛十郎さんも頭を下げた。
「秀親君はななみさんのその後の容体のこと、聞いてますか?」
「まだ意識は回復していないそうです。かなりショックを受けたようで、目を覚ますことを彼女自身が拒否をしている――というのが狛十郎さんの見解です」
「そうですか。そうなると、クロさんも安心して天界に行けませんねえ」
ふうっと久能さんがまた深いため息を吐いた。
「それに……」
久能さんが一旦言葉を区切った。
口元に手を添えて「顔に三本傷……か」とつぶやいたのだ。
「その男は鳥羽山明憲ですかな、創始様」
「鳥羽山明憲?」
「私の弟子だった男です。霊力も高く、聡明な男でした。ですが、彼は心の闇にとらわれて、千年前に封じた悪しき魂を己に取り込んだのです。そんな彼を20年前に私と白夜さんでギリギリまで追い詰めたのですが、三神の力を引き離すだけで精いっぱいで……それでもなんとか捕らえて人の法で裁くために監獄に送ったのですが、10年前に脱獄してしまいまして。以来、ずっと行方を追っていたのですが……」
「小さく罪のない命を摘むのは、悪しき魂への供物のつもり……ですかな?」
「きっとそれもあります。しかし、狙っているのは猫ばかり。これは白夜さんへの挑発だとも受け取れます。猫は白夜さんにとっては同族ですからね」
白夜様が「ウナア」と鳴いた。
「わかっていますよ、白夜さん。ヤツを放ってはおけません。それにヤツは事の一部始終をどこかで見ていたでしょうから。私たちに報告が行くこともきっともう承知のはずです」
「となると……秀親君もななみちゃんも危険だと?」
「どちらかを狙ってくることは明白です。秀親君は今夜はここに泊まってください。警部には私のほうから連絡しますから。おじー様、頼みます」
「あい、わかりもうした」
「はい、創始様」
久能さんのおじい様と犬飼君が久能さんに向かってそれぞれ頭を下げた。
それを見届けた久能さんが今度は私にも「あかりさんも」と言ったのだ。
「巻き込む形になって申し訳ありませんが、いざというとき、ひとりでも多くの霊力の高い人が必要となります。ですから、今宵はここで秀親君とともに宿泊を。あっ、大丈夫です。ちゃんと個室を用意しますし、覗き対策もバッチリ厳重にいたします。なんなら、私の強力な護符を入り口に貼っておきましょうか? そうすれば白夜さんが寝込みを襲うなんていかがわしいこと、できなくなりますし」
「は、はい! って、いいえ! 大丈夫です! 心配に及ばずですから!」
白夜様がふんっと横を向く。
『そんなこと、されてたまるか』と言っているみたいだ。
一方、久能さんはクロちゃんに向き合うとスッと姿勢を正した。
「クロさん。あなたとたくさんの仲間の命を奪った相手を今度こそ、倒します。そしてあなたの大事なななちゃんを必ず現世に戻すと誓います」
『ありがとうございます、創始様! どうぞ、よろしくお願いいたします!』
深くお辞儀をしたクロちゃんの姿が金色の球体へ変わり、段ボール箱の中へと戻っていった。
段ボールの蓋が静かに閉まるのを見つめていた久能さんが私を見て、にっこりと笑う。
「尊き魂を持つ彼の亡骸をどうぞ今宵は秀親君と共に大事に守ってやってください。もしかしたら、悪しき魂が彼の高潔なる魂を食らいにくるかもしれませんからね」
と、とんでもないお願いをさらりと告げた。
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