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Lesson 26 ぜんぶわかってるよ
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学校へ行く足が重たかったけれど何事もないような顔をして学校へ行った。
迎えに来る松永の手を取り、他愛のない話をする。
だけど聞いているはずの話は耳からすべて抜けていってしまって、結局どんな話をしたのか、後になってみるとなにひとつ覚えていなかった。
重症。
これじゃダメだってわかってるのに頭と心が一緒になってくれない。
授業中、ぼんやりと眺めてしまう教科書。
そこに刻まれた葵の字が、私の目にはまるで3Dのように浮き彫りになって見える。
「……しも! 大霜陽菜子!」
突然、フルネームで名前を呼ばれて顔を上げる。
教壇に立つ担任が私を呆れたように見つめていた。
「は……はい」
「考え事か?」
「えっと……」
答える言葉が見つからずにうつむく私。
それを見つめるクラスメートの間から、くすくすと小さな笑いが漏れる。
「恋愛にうつつを抜かすのもいいが、しっかり勉強しないとな」
「……はい」
そう言って担任がちらりと松永を見る。
松永が両眉を真ん中に寄せていた。
その顔がなんとなく悲しげに見えて、私はすぐに目を逸らした。
見ないでほしい。
今の私を見ないでほしい。
見透かされる心の中に住むのがあなたじゃないと、そうはっきりわかっていても伝えたくないと意固地になる私を心底見ないで欲しかった。
ゆっくりと腰を下ろす。
担任は文化祭についての話を始めた。
来週の金曜から3日間、学校はお祭りだ。
文化祭が楽しみだったはずなのに、今回はそんな気分にならない。
いっそ休んでしまおうか。
そんな私の耳に松永の勢いのいい声が飛び込んできた。
「俺と大霜が出ます!」
ハッと顔を上げる私に、クラスメートの視線が一気に集まった。
なにを言った?
そう思って松永を見てから担任を見ると、担任は腕組みしながら大きくうなずいた。
「ほかに立候補はいないか?」
担任の言葉には誰ひとり反応しない。
「じゃあ、うちのクラスからは松永と大霜。おまえたちが代表だ」
パチパチと拍手が上がる。
いったい、なんのことやらわからず、ひとりぼんやりする私に担任が笑う。
「ベストカップル賞。きちっと取ってくれよ」
その言葉に私は松永を見た。
ニッコリ。
満面の笑みを湛えて、彼はこちらを見ていた。
反論する間もなく私は文化祭のメインイベントとなるクラス対抗『ベストカップルグランプリ』に、松永とクラスの代表として出ることになってしまった。
そんな気分じゃない。
松永と付き合い始めたけど『ベストカップル』という言葉には抵抗がある。
HRが終わりると、部活へと行こうとする松永を引きとめた。
「なに?」
松永はいつもの甘く爽やかな笑みを私に向けた。
「なんで立候補なんてするの!」
そう言う私を松永は一瞬淋しげに見つめた。
その視線が胸に突き刺さる。
けれど、すぐに元のやんわりとした笑顔を作り。
「自信になるじゃん」
と松永は答えた。
「陽菜子と俺がベストカップルに選ばれたら、俺たちの自信になるじゃん。
『周りが羨ましく思う』くらい、『お似合い』ってことだろ?」
私の胸にあえて響かせるような言葉を選んで言ってるんじゃないか。
そんな気さえする松永の言葉に、私は掴んでいた腕を離してしまった。
「後悔はさせねーって言ったじゃん、俺」
笑みがなくなる松永に胸がギュッと押しつぶされそうになった。
松永の思いがなにも語らない瞳から溢れだしてくる。
それを素直に受けとめられなくて、私は一歩後ずさってしまった。
「全部わかってるよ、俺」
そう言って、松永が私にもう一度ほほ笑みかける。
「わかってても、それでもいいって選んだのは『陽菜子』じゃないから。俺の選んだことだから」
どうしてそんなふうに笑えるの?
葵が好きで好きでたまらないのに、松永から目が離せなくなるのはどうして?
「松永……!」
私に背を向けて、教室を出て行こうとする松永のその背中に向かって呼びかけた。
松永は足をとめて。
「なあ」
と言った。
「ベストカップルになれたら忘れろよ」
トクン、トクンと小さな悲鳴を上げる胸に拳を添えた。
「今すぐには無理でも……俺だけを見てくれよ」
にっこりと松永は笑った。
「私……」
答えが見つからない。
忘れることはできない。
松永だけを見ることに対して、はっきりとした返事をしてあげられない。
「一週間じゃ難しいわな」
コリコリと頭を掻くと松永は笑顔だけを残し行ってしまった。
揺れる瞳に、切なさで溢れる瞳に罪悪感と言う名のシミが心の中に広がっていく。
松永の言うようにすっぱりあきらめてしまえばいい。
だって葵にとって私は『仕方ない』くらいの価値しかない人間なんだから。
「どうすんの?」
松永が出て行った教室の扉とは反対側に千波が立っていた。
「立ち聞きする気はなかったんだけどね。聞こえちゃったもんだから」
そう言いながら、千波は近寄って来た。
「カテキョに言いたいこと、言えなかったんでしょ?」
「千波はなんでもお見通しだね」
「バカね、陽菜子がわかりやすいのよ」
近づいてくる千波に小さく笑みを返した。
「私、カテキョが好きみたい」
「だと思った」
千波の笑顔に、締めつけられていた胸が緩くほどける。
「でもね、松永も嫌いじゃないの」
松永も嫌いじゃない。
でも葵への想いとは遠くかけ離れている。
それがわかって、苦しくて、つらくて。
わかりきっていたのに、松永に甘える自分の中途半端加減にイラついた。
「そりゃ、嫌いだったら手なんて繋げないわよ」
千波が苦笑する。
そして、私の背中をポンっと押す。
「いいじゃない、松永は好きでやってんだもん。そういうの、利用するのは『女の特権』よ」
なんだか、すごく大人びた千波の発言に私は眉尻を下げた。
「ねぇ、何歳?」
「あら、一緒よ。17歳」
「どうしたらそんなこと言えるの?」
私の質問に千波はクスッと小悪魔な笑みを浮かべる。
「さあ? 知識って大事よねぇ」
将来、どんな悪女になるのか……そう思ったら可笑しくなった。
「ベストカップルグランプリはさあ、頑張んなさいよ」
「なんで?」
「きっと……面白いことになると思うから」
何かを企むような千波の笑みに、私は何か嫌な予感がした。
けれど、千波はそんな私の予感など無視するようにフフフッと含んだ笑みを浮かべて見せた。
『面白いこと』?
聞こうとしたけれど、千波はもうその話を遮断するように「帰ろう」と私を促した。
文化祭まで一週間。
もう悩んだって仕方ない。
葵が好き。
この事実はもう曲がらない。
松永と一緒にいると楽。
この事実も同じ、私の中では曲がらない。
それでもいいと言った松永を利用するなんてことは私にはできないから、せめてこの一週間は松永だけを見よう。
どうしても追ってしまうけど。
……葵の影を追ってしまうけど。
文化祭をキリにしよう。
その日までは葵のことは封印してまっすぐに向き合いたい。
きっと最後は『ごめん』と言ってしまうことになるとは思うけど――
片思いでもいいから、葵のことを考えていたいと思う気持ちで心が満たされてしまったから。
たとえ葵にとって私が取るに足らない存在でも、それでも葵がいい。
はっきりした気持ちに全部、全部、決着をつけよう。
ごめん。
もう少しだけ甘えてさせて、松永。
千波と一緒に歩く道に、秋風が吹く。
赤色に姿を変えた葉を乗せて、風が吹き抜けて行く。
見上げた空へと向かう木の葉には手が届かなくて、私はギュッと拳を作った。
風に乗って舞う木の葉に自分自身を重ねながら、それでもやっと答えを見つけた私の顔はさっきよりもほんのすこしだけ晴れやかなものになっていたんじゃないかって思う。
迎えに来る松永の手を取り、他愛のない話をする。
だけど聞いているはずの話は耳からすべて抜けていってしまって、結局どんな話をしたのか、後になってみるとなにひとつ覚えていなかった。
重症。
これじゃダメだってわかってるのに頭と心が一緒になってくれない。
授業中、ぼんやりと眺めてしまう教科書。
そこに刻まれた葵の字が、私の目にはまるで3Dのように浮き彫りになって見える。
「……しも! 大霜陽菜子!」
突然、フルネームで名前を呼ばれて顔を上げる。
教壇に立つ担任が私を呆れたように見つめていた。
「は……はい」
「考え事か?」
「えっと……」
答える言葉が見つからずにうつむく私。
それを見つめるクラスメートの間から、くすくすと小さな笑いが漏れる。
「恋愛にうつつを抜かすのもいいが、しっかり勉強しないとな」
「……はい」
そう言って担任がちらりと松永を見る。
松永が両眉を真ん中に寄せていた。
その顔がなんとなく悲しげに見えて、私はすぐに目を逸らした。
見ないでほしい。
今の私を見ないでほしい。
見透かされる心の中に住むのがあなたじゃないと、そうはっきりわかっていても伝えたくないと意固地になる私を心底見ないで欲しかった。
ゆっくりと腰を下ろす。
担任は文化祭についての話を始めた。
来週の金曜から3日間、学校はお祭りだ。
文化祭が楽しみだったはずなのに、今回はそんな気分にならない。
いっそ休んでしまおうか。
そんな私の耳に松永の勢いのいい声が飛び込んできた。
「俺と大霜が出ます!」
ハッと顔を上げる私に、クラスメートの視線が一気に集まった。
なにを言った?
そう思って松永を見てから担任を見ると、担任は腕組みしながら大きくうなずいた。
「ほかに立候補はいないか?」
担任の言葉には誰ひとり反応しない。
「じゃあ、うちのクラスからは松永と大霜。おまえたちが代表だ」
パチパチと拍手が上がる。
いったい、なんのことやらわからず、ひとりぼんやりする私に担任が笑う。
「ベストカップル賞。きちっと取ってくれよ」
その言葉に私は松永を見た。
ニッコリ。
満面の笑みを湛えて、彼はこちらを見ていた。
反論する間もなく私は文化祭のメインイベントとなるクラス対抗『ベストカップルグランプリ』に、松永とクラスの代表として出ることになってしまった。
そんな気分じゃない。
松永と付き合い始めたけど『ベストカップル』という言葉には抵抗がある。
HRが終わりると、部活へと行こうとする松永を引きとめた。
「なに?」
松永はいつもの甘く爽やかな笑みを私に向けた。
「なんで立候補なんてするの!」
そう言う私を松永は一瞬淋しげに見つめた。
その視線が胸に突き刺さる。
けれど、すぐに元のやんわりとした笑顔を作り。
「自信になるじゃん」
と松永は答えた。
「陽菜子と俺がベストカップルに選ばれたら、俺たちの自信になるじゃん。
『周りが羨ましく思う』くらい、『お似合い』ってことだろ?」
私の胸にあえて響かせるような言葉を選んで言ってるんじゃないか。
そんな気さえする松永の言葉に、私は掴んでいた腕を離してしまった。
「後悔はさせねーって言ったじゃん、俺」
笑みがなくなる松永に胸がギュッと押しつぶされそうになった。
松永の思いがなにも語らない瞳から溢れだしてくる。
それを素直に受けとめられなくて、私は一歩後ずさってしまった。
「全部わかってるよ、俺」
そう言って、松永が私にもう一度ほほ笑みかける。
「わかってても、それでもいいって選んだのは『陽菜子』じゃないから。俺の選んだことだから」
どうしてそんなふうに笑えるの?
葵が好きで好きでたまらないのに、松永から目が離せなくなるのはどうして?
「松永……!」
私に背を向けて、教室を出て行こうとする松永のその背中に向かって呼びかけた。
松永は足をとめて。
「なあ」
と言った。
「ベストカップルになれたら忘れろよ」
トクン、トクンと小さな悲鳴を上げる胸に拳を添えた。
「今すぐには無理でも……俺だけを見てくれよ」
にっこりと松永は笑った。
「私……」
答えが見つからない。
忘れることはできない。
松永だけを見ることに対して、はっきりとした返事をしてあげられない。
「一週間じゃ難しいわな」
コリコリと頭を掻くと松永は笑顔だけを残し行ってしまった。
揺れる瞳に、切なさで溢れる瞳に罪悪感と言う名のシミが心の中に広がっていく。
松永の言うようにすっぱりあきらめてしまえばいい。
だって葵にとって私は『仕方ない』くらいの価値しかない人間なんだから。
「どうすんの?」
松永が出て行った教室の扉とは反対側に千波が立っていた。
「立ち聞きする気はなかったんだけどね。聞こえちゃったもんだから」
そう言いながら、千波は近寄って来た。
「カテキョに言いたいこと、言えなかったんでしょ?」
「千波はなんでもお見通しだね」
「バカね、陽菜子がわかりやすいのよ」
近づいてくる千波に小さく笑みを返した。
「私、カテキョが好きみたい」
「だと思った」
千波の笑顔に、締めつけられていた胸が緩くほどける。
「でもね、松永も嫌いじゃないの」
松永も嫌いじゃない。
でも葵への想いとは遠くかけ離れている。
それがわかって、苦しくて、つらくて。
わかりきっていたのに、松永に甘える自分の中途半端加減にイラついた。
「そりゃ、嫌いだったら手なんて繋げないわよ」
千波が苦笑する。
そして、私の背中をポンっと押す。
「いいじゃない、松永は好きでやってんだもん。そういうの、利用するのは『女の特権』よ」
なんだか、すごく大人びた千波の発言に私は眉尻を下げた。
「ねぇ、何歳?」
「あら、一緒よ。17歳」
「どうしたらそんなこと言えるの?」
私の質問に千波はクスッと小悪魔な笑みを浮かべる。
「さあ? 知識って大事よねぇ」
将来、どんな悪女になるのか……そう思ったら可笑しくなった。
「ベストカップルグランプリはさあ、頑張んなさいよ」
「なんで?」
「きっと……面白いことになると思うから」
何かを企むような千波の笑みに、私は何か嫌な予感がした。
けれど、千波はそんな私の予感など無視するようにフフフッと含んだ笑みを浮かべて見せた。
『面白いこと』?
聞こうとしたけれど、千波はもうその話を遮断するように「帰ろう」と私を促した。
文化祭まで一週間。
もう悩んだって仕方ない。
葵が好き。
この事実はもう曲がらない。
松永と一緒にいると楽。
この事実も同じ、私の中では曲がらない。
それでもいいと言った松永を利用するなんてことは私にはできないから、せめてこの一週間は松永だけを見よう。
どうしても追ってしまうけど。
……葵の影を追ってしまうけど。
文化祭をキリにしよう。
その日までは葵のことは封印してまっすぐに向き合いたい。
きっと最後は『ごめん』と言ってしまうことになるとは思うけど――
片思いでもいいから、葵のことを考えていたいと思う気持ちで心が満たされてしまったから。
たとえ葵にとって私が取るに足らない存在でも、それでも葵がいい。
はっきりした気持ちに全部、全部、決着をつけよう。
ごめん。
もう少しだけ甘えてさせて、松永。
千波と一緒に歩く道に、秋風が吹く。
赤色に姿を変えた葉を乗せて、風が吹き抜けて行く。
見上げた空へと向かう木の葉には手が届かなくて、私はギュッと拳を作った。
風に乗って舞う木の葉に自分自身を重ねながら、それでもやっと答えを見つけた私の顔はさっきよりもほんのすこしだけ晴れやかなものになっていたんじゃないかって思う。
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