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Lesson 8 ナイショ
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どんなに嫌だと思っても、どんなに逃げたいと思っても明日は絶対にやってくるわけで――
「お邪魔します」
人好きのする穏やかな笑顔を湛えた葵がうちの玄関を上がる。
私はスリッパを差し出して「どうぞ」と出迎えた。
「あれ? ヒナがお出迎えなんて珍しいね?」
スーツ姿ではないラフなジーパン姿の葵はそう言ってリビングで立ち止まってあたりをキョロキョロ見まわした。
「おばさんたちは?」
「今日はお友達とランチしに行くんだって。大輔は部活の練習試合で一日いないし、お父さんは仕事」
私の返事に葵は「ふ~ん」とうなずくと、ニヤリとひと笑みした。
「なに……よ……?」
「ん? じゃあ、この家には当分、ヒナと俺の『二人っきり』ってことになるんだなって思ってさ」
葵がじろりと私を見つめくる。
その視線に一気に顔の温度が増していく。
「や……やらしいことしようとしたら叩きだすから!」
「勉強に身が入らなくなるようなことは『今日は』しないよ」
上ずった声の私を眺めながら葵はクスッと笑ってみせた。
――ちょっと『今日は』を強調されたような気がするんだけど。
『今日』でないのなら『いつか』はする気なのかと、また頭の中でいろんなことがぐちゃぐちゃに回り始める。
「コ……コーヒーでいいよね!」
葵の返事も聞かないで、私は急いでキッチンへ逃げ込んだ。
胸の鼓動が治まらない。
どうしていつもやましい方向に話が行ってしまうのだろう?
どうしていつも過呼吸みたいに息苦しくなってしまうのだろう?
――それも、これも全部葵のせいなんだから!
葵が含んだような言い方をするから悪いんであって、私のせいじゃない。
「ふたりっきり……」
マグカップへ適当にインスタントコーヒーの粉を入れて湯を注ぐ。
この家で『ふたりっきり』。
しかも、今からしばらく私の部屋にこもって『テスト勉強』。
部屋にはベッドもあるし。
――バカ、陽菜子! なに考えてるの!
やらしい想像してるのは葵ではなく自分のほうじゃないかと気づいて、またイラッとすると同時に、なにかものすごく寂しい気持ちに見舞われるのだ。
――前はこんなふうじゃなかったのにな。
葵に勉強を教わるのが単純に楽しかった。
一緒に勉強ができるって思うだけで普通に楽しかった。
それなのに今は苦しくて、頭にきて、面白くなくて、がまんばかりしている。
退屈過ぎてちっとも楽しくない。
「はあ……」
マグカップにお湯を注いで盆に乗せる。
まるで同棲カップルのような同じ柄だけど色違いのものがふたつ並んでいる。
いまさらカップを変えるのも面倒だからそのままリビングに持っていく。
葵はすでに階段下で待っていて、戻ってきた私に「ありがとね」と言った。
「お盆貸して」
「いいよ、私が持ってくから」
「熱いんだろ、それ?」
「熱いから、なによ?」
すると葵は「転ぶと危険だから」と小さくため息を吐いた。
「は?」
「階段で躓いて、熱いコーヒーが掛かったら大変でしょ?」
驚く私の手からお盆をあっさり取り上げて、葵は続ける。
「ヒナって意外と抜けてるからね」
そう残して葵はトントンッと軽やかに階段を駆け上がっていく。
『熱いコーヒーが掛かったら大変でしょ?』
これは優しさ?
『ヒナは意外と抜けてるからね』
でもこっちはやっぱり意地悪だ。
「ほらっ、ぼうっとしてるなよ。時間もったいないから、さっさと勉強するぞ」
階段を登り終えた葵が、階下の私に向かって呼びかける。
「……わかってるわよ」
つぶやくように答えると急いで階段を上がる。
上がりきった正面右の扉が私の部屋。
その前で葵はお盆を片手に待っている。
「開けてもらえる?」
「勝手に入ればいいじゃない」
右手だけでお盆を持っているんだから、左手はしっかりあいているはずなのに葵は笑みを絶やさない。
部屋の扉の取っ手に手を掛ける私の手の上にスゥッと葵の左手が伸びてきて、
重なる瞬間がスロー再生されるみたいに目に飛び込んだ。
ゆっくりと重なった葵の手の温もりがジワジワと私の中に沁み込んでくるみたいで、緊張感が一気に高まった。
取っ手を回そうとする私の手をさせまいかとするかのように抑え込む葵を見上げる。
「なに……したいのよ?」
「なにしたいと思う?」
そんな言葉に小さく動揺してしまう。
「部屋入りたいんじゃないの?」
「もちろん入りたいよ?」
葵はいつもそう。
言ってることとやってることが矛盾しすぎてる。
だから捕まえられなくて胸がギリギリと痛むのだ。
もう少しわかりやすくしてほしいのに、勉強以外はまったくわかりやすくしてくれない彼に苛立ちだけが雪のように降り積もる。
「これじゃ部屋に入れないよ」
「そうだね」
「勉強するんでしょ?」
「そうだね」
――お願いだから……なにがしたいか教えてよ。
葵はそう言ったっきり動かない。
ただ、私の手の上に自分の手を重ねたまんま立ち続けている。
――なにがしたいの? なにが望みなの?
わからない、わからない、わからない。
葵はどんな教科の、どんな問題よりも難しい。
「答え……ちょうだいよ」
耐えられなくって、答えが知りたくて、おかしくなりそうで、私は葵の目を見つめ返してそう告げた。
そんな私に葵は小さく笑った後、ゆっくりと手をどかした。
「ナイショ」
ひとつウィンクをして見せて、葵は「開けて」と催促をした。
――結局、ただの意地悪じゃない!
そう思う一方で、小さく笑った葵の顔がどこか淋しげに見えたような気がしたのは思いすごしだろうか。
そう考えたらさっきとは違う息苦しさが襲ってきて、葵の顔を見ないように、ゆっくり扉を開けた。
先に中に入って、机の前に座る。
葵は「おじゃまします」なんていつもなら言わないような言葉を口にしながら、隣にセッティングした椅子に腰を下ろしてテーブルの上にマグカップを乗せた。
「じゃあ、授業始めようか?」
そう告げる葵の顔はもういつもの『カテキョ』モードで、淋しげに見えた顔も、意地悪な顔も『カテキョ』の仮面の下へ隠れてしまった。
「陽菜子ちゃん?」
『葵』と『ヒナ』の関係から『葵先生』と『陽菜子ちゃん』の関係になる時間が来る。
「はい」
目の前の男を見習って『生徒』という仮面の下に不安定にユラユラと波打つ気持ちを押し込める。
退屈で、窮屈で、不満が募るこんな時間は早く過ぎてしまえばいいのにと
思いながら、私は立てかけてある教科書に手を伸ばした。
「お邪魔します」
人好きのする穏やかな笑顔を湛えた葵がうちの玄関を上がる。
私はスリッパを差し出して「どうぞ」と出迎えた。
「あれ? ヒナがお出迎えなんて珍しいね?」
スーツ姿ではないラフなジーパン姿の葵はそう言ってリビングで立ち止まってあたりをキョロキョロ見まわした。
「おばさんたちは?」
「今日はお友達とランチしに行くんだって。大輔は部活の練習試合で一日いないし、お父さんは仕事」
私の返事に葵は「ふ~ん」とうなずくと、ニヤリとひと笑みした。
「なに……よ……?」
「ん? じゃあ、この家には当分、ヒナと俺の『二人っきり』ってことになるんだなって思ってさ」
葵がじろりと私を見つめくる。
その視線に一気に顔の温度が増していく。
「や……やらしいことしようとしたら叩きだすから!」
「勉強に身が入らなくなるようなことは『今日は』しないよ」
上ずった声の私を眺めながら葵はクスッと笑ってみせた。
――ちょっと『今日は』を強調されたような気がするんだけど。
『今日』でないのなら『いつか』はする気なのかと、また頭の中でいろんなことがぐちゃぐちゃに回り始める。
「コ……コーヒーでいいよね!」
葵の返事も聞かないで、私は急いでキッチンへ逃げ込んだ。
胸の鼓動が治まらない。
どうしていつもやましい方向に話が行ってしまうのだろう?
どうしていつも過呼吸みたいに息苦しくなってしまうのだろう?
――それも、これも全部葵のせいなんだから!
葵が含んだような言い方をするから悪いんであって、私のせいじゃない。
「ふたりっきり……」
マグカップへ適当にインスタントコーヒーの粉を入れて湯を注ぐ。
この家で『ふたりっきり』。
しかも、今からしばらく私の部屋にこもって『テスト勉強』。
部屋にはベッドもあるし。
――バカ、陽菜子! なに考えてるの!
やらしい想像してるのは葵ではなく自分のほうじゃないかと気づいて、またイラッとすると同時に、なにかものすごく寂しい気持ちに見舞われるのだ。
――前はこんなふうじゃなかったのにな。
葵に勉強を教わるのが単純に楽しかった。
一緒に勉強ができるって思うだけで普通に楽しかった。
それなのに今は苦しくて、頭にきて、面白くなくて、がまんばかりしている。
退屈過ぎてちっとも楽しくない。
「はあ……」
マグカップにお湯を注いで盆に乗せる。
まるで同棲カップルのような同じ柄だけど色違いのものがふたつ並んでいる。
いまさらカップを変えるのも面倒だからそのままリビングに持っていく。
葵はすでに階段下で待っていて、戻ってきた私に「ありがとね」と言った。
「お盆貸して」
「いいよ、私が持ってくから」
「熱いんだろ、それ?」
「熱いから、なによ?」
すると葵は「転ぶと危険だから」と小さくため息を吐いた。
「は?」
「階段で躓いて、熱いコーヒーが掛かったら大変でしょ?」
驚く私の手からお盆をあっさり取り上げて、葵は続ける。
「ヒナって意外と抜けてるからね」
そう残して葵はトントンッと軽やかに階段を駆け上がっていく。
『熱いコーヒーが掛かったら大変でしょ?』
これは優しさ?
『ヒナは意外と抜けてるからね』
でもこっちはやっぱり意地悪だ。
「ほらっ、ぼうっとしてるなよ。時間もったいないから、さっさと勉強するぞ」
階段を登り終えた葵が、階下の私に向かって呼びかける。
「……わかってるわよ」
つぶやくように答えると急いで階段を上がる。
上がりきった正面右の扉が私の部屋。
その前で葵はお盆を片手に待っている。
「開けてもらえる?」
「勝手に入ればいいじゃない」
右手だけでお盆を持っているんだから、左手はしっかりあいているはずなのに葵は笑みを絶やさない。
部屋の扉の取っ手に手を掛ける私の手の上にスゥッと葵の左手が伸びてきて、
重なる瞬間がスロー再生されるみたいに目に飛び込んだ。
ゆっくりと重なった葵の手の温もりがジワジワと私の中に沁み込んでくるみたいで、緊張感が一気に高まった。
取っ手を回そうとする私の手をさせまいかとするかのように抑え込む葵を見上げる。
「なに……したいのよ?」
「なにしたいと思う?」
そんな言葉に小さく動揺してしまう。
「部屋入りたいんじゃないの?」
「もちろん入りたいよ?」
葵はいつもそう。
言ってることとやってることが矛盾しすぎてる。
だから捕まえられなくて胸がギリギリと痛むのだ。
もう少しわかりやすくしてほしいのに、勉強以外はまったくわかりやすくしてくれない彼に苛立ちだけが雪のように降り積もる。
「これじゃ部屋に入れないよ」
「そうだね」
「勉強するんでしょ?」
「そうだね」
――お願いだから……なにがしたいか教えてよ。
葵はそう言ったっきり動かない。
ただ、私の手の上に自分の手を重ねたまんま立ち続けている。
――なにがしたいの? なにが望みなの?
わからない、わからない、わからない。
葵はどんな教科の、どんな問題よりも難しい。
「答え……ちょうだいよ」
耐えられなくって、答えが知りたくて、おかしくなりそうで、私は葵の目を見つめ返してそう告げた。
そんな私に葵は小さく笑った後、ゆっくりと手をどかした。
「ナイショ」
ひとつウィンクをして見せて、葵は「開けて」と催促をした。
――結局、ただの意地悪じゃない!
そう思う一方で、小さく笑った葵の顔がどこか淋しげに見えたような気がしたのは思いすごしだろうか。
そう考えたらさっきとは違う息苦しさが襲ってきて、葵の顔を見ないように、ゆっくり扉を開けた。
先に中に入って、机の前に座る。
葵は「おじゃまします」なんていつもなら言わないような言葉を口にしながら、隣にセッティングした椅子に腰を下ろしてテーブルの上にマグカップを乗せた。
「じゃあ、授業始めようか?」
そう告げる葵の顔はもういつもの『カテキョ』モードで、淋しげに見えた顔も、意地悪な顔も『カテキョ』の仮面の下へ隠れてしまった。
「陽菜子ちゃん?」
『葵』と『ヒナ』の関係から『葵先生』と『陽菜子ちゃん』の関係になる時間が来る。
「はい」
目の前の男を見習って『生徒』という仮面の下に不安定にユラユラと波打つ気持ちを押し込める。
退屈で、窮屈で、不満が募るこんな時間は早く過ぎてしまえばいいのにと
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