辺境伯の贈り物~聖女候補なのに魔法学科を落第して婚約破棄された伯爵令嬢ですが恋した乙女は最強の大聖女になったので愛をつらぬき幸せになります

古東薄葉

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第一章 学園編

第24話 覚醒 ~聖女の魔力

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 村長さんの家の部屋を借り、倒れてから眠り続けるシオンを寝かせて休ませてもらった。

 ちびアンジェは村の子供達に遊んでもらって、私はベッドの隣に置いたイスに座る。
 目を閉じているシオンを見つめて出会ってからのことを思い出していた。

 いつでも、どんなときでも私を助け、支えてくれた人。
 たとえそれが主人の命令だとしても……。

 シオンのおかげで私の魔力は大きくなっていく。
 なんのためなのか、目的もないまま力だけが大きくなっていく。
 聖女になるため?
 でも、なってどうするの?
 早く目を覚まして。
 そして、教えて、私はどうすればいいの?


 数時間たってやっとシオンは目を覚ました。

「大丈夫?」
「……みっともないところをお見せしました」

 ベッドに手をついてシオンは上体を起こすが、その手に両手をかぶせて握りしめた。

「ごめんなさい、無理させちゃって」

 弱ったシオンの姿を見て、目に涙がたまってきた。
 シオンはもう片方の手で私の頭に手を置いて髪をなでてくれる。

「素晴らしい魔法でした。もう私の役目は終わりに近いようです」

 まただ、どうしてこんないい方をするんだろう、イヤだ!
 私はシオンに抱きついて胸に顔をうずめた。

「だめよ! 一緒に聖女をめざしましょうって約束したわよね! まだなってないわよ! まだまだ一緒にいて、いろいろ教えてくれないと約束違反よ!」
「アンジェ様……」

 顔は見えないが戸惑いを感じているような声が聞こえた。
 そして、髪をなでていた手が背中に回り、そっと抱きしめられた。

「そうでしたね。約束は守らなければなりません」

 そのとき部屋の窓の外から村人の声が聞こえてきた。

”ほらみろ、あの男、やっぱり聖女様の恋人だべ”
”お子さんもいたから夫婦でねえのか?”

 ヒソヒソと聞こえてくる話の内容に、顔がカーと赤くなる。
 あわててシオンから体を離した。

「どうしよう、みんな聖女って信じちゃってるみたい」
「屋敷に戻るのは少し遅くなりますが、帰りに湖に寄ってみましょう」
「どうしたの、忘れ物?」
「いえ、私の言った意味がたぶんわかると思います」

 シオンは真面目な顔で、しかし淋しそうな目で私を見つめた。


 シオンが起きられるようになったころには、夕方になっていた。
 村長さんは早めの夕食のごちそうでもてなしてくれた。

「さあ、聖女様、お召し上がりください。この村の名物の数々でございます」

 もう面倒くさいので、聖女じゃないと否定するのはあきらめていた。

 テーブルの上においしそうなおかずが何皿も並び、ちびアンジェはガツガツと食べている。
 私には、おちついて食べる時間がなかった。

「聖女様、この子にご加護をお与えください」
「聖女様、生まれる子供に祝福をお願いします」

 小さな子供を連れた親や妊婦さんが何人も私の席にやってくる。
 今さら聖女じゃありません、とも言い出せず途方に暮れる。

 慈愛のエリザ様ならこんなときにどうするだろう?
 そう思いながら子供の頭をなで、妊婦さんの大きなお腹をなでる。

「元気で大きく育つのですよ。女神ルミナスのご加護がありますように」
「みんな待っていますから、元気に生まれてくるのですよ。女神ルミナスの祝福がありますように」

 それらしく口から出任せで答えていく。
 それでも、みんな、ありがとうございますと両手を組んで私を拝んでいく。

 シオンはそんな様子を見て笑いをこらえていた……。


 夕食が終わり、やっと解放されて馬車に乗ると村人が全員で見送ってくれた。

「ところで聖女様、お名前をまだおうかがいしておりませんが」

 村長さんに質問された。

 あっ、どうしよう……、困った。

 とまどう私に代わってシオンが村人たちに向かって大きな声でかしこまった様子で言う。

「こちらの聖女様の存在は、その巨大な力ゆえに国家機密となっております。今日のことは決して誰にも言わないように。もし話せば、皆様にも危害が及ばないとも限りません」

 よくもまあ、それらしいウソが口からスラスラと出るものだなあ。
 横目で見ながら感心してしまった。

 しかし、村人たちは驚いた表情で顔を見合わせた。

「も、もちろんでございます。ご安心ください。みんなも、よくわかったな」

 村長に強く言われて、村人一同、うんうん、とうなずいている。

 おみやげにハチミツの入ったビンを何本ももらい、見送る村人たちに手を振りながら馬車は村を出発して湖に向かった。


 湖に着くと、眠ってしまったちびアンジェを馬車に残して、私とシオンは湖の水辺に立った。
 シオンは腕組みをしてじっと私を見ている。

 私は右腕を伸ばし、湖面に向けて手の平を掲げると自分でも驚くほど強く速いマナの流れを体内に感じる。

 手の平を弧を描くように右から左に動かし、水面の上に青い魔方陣を一つずつ描いていく。
 一つ、二つ、三つ、四つ。まだいける、五つ、六つ、七つ! 
 七つの魔方陣が円形に並べられた。

「舞い上がれ、九頭龍旋!」

 魔方陣の下で湖面が渦を巻き、中心から太い水柱が高く立ち昇っていく。
 そして湖面から離れて七つの頭を持つ水龍ができあがった。

 聖女になることが決まっていたソフィア様と同じ七つ!

「土砂を飛ばしたときと二人を蘇生させたときの魔力は、今朝よりも、はるかに強い魔力でした」

 シオンが倒れるほどの大きな魔力だった。
 その力を一人で出せるようになったということなのか。

「聖女の力の覚醒、そう言ってもいいと思います」

 私はいつの間にかそこまでの力を持ってしまった。
 そして、これから私はどこへ行くのだろう?

 水龍を湖の上で旋回させながら不安を感じずにはいられなかった。


 しかし、屋敷に戻る馬車の中で、もっと大きな不安が私を襲い始めていた。

 勝手に聖女を名乗ったのが、バレたらどうしよう……。
 『ニセ聖女、村人からハチミツをだまし取る』とかならないかしら?

 頼まれるままに加護や祝福を与えまくった村での行いを思い出して恥ずかしさに顔が赤くなり、後悔の気持ちがわきあがった。

 やっぱり、面倒でも聖女じゃありませんと言い続けるべきだった。
 でも、村長さんたちは、しゃべらないと約束してくれたし……。

 とにかく、そう考えて自分を安心させるしかなかった。

◇◆◇

 それから二日たった昼休み、セシリアが朝買ってきたという新聞をベンチで私に読んでくれた。

「『謎の自称聖女、土砂崩れの集落を救う』」

 げっ……。
 顔から血の気が引いていった。

 セシリアは手にした新聞を声に出して読み続ける。

「『自らを聖女と名乗るその赤毛の少女は、従者らしき男性と手をつないで集落を覆い尽くす土砂を魔法で吹き飛ばし、生き埋めとなっていた二人を死の淵から生還させた。
 最後の一人を救った時には同行した幼女を従者が抱きかかえて手をつなぎ合い、その奇妙な姿は村民たちを驚かせた。
 ハネウエル村のウィリアム村長は記者にそう語った』」

 ウソつき村長さん……。
 誰にも言いませんって言いましたよね?
 うつむく私の目は涙目になった。

「『彼らが村を去る際、この聖女の存在は国家機密であるとの言葉を従者は残したが、聖女を管轄する国家行政魔法支援局に問い合わせたところ、そのような事実はないと否定された』……だって」

 恥ずかしさに真っ赤になってうつむくしかなかった。

「赤毛の少女ってアンジェでしょ?、それで、従者はシオンさん、幼女がちびアンジェ」
「……わかっちゃう?」
「あたしには、バレバレね」

 私は両手を合わせて頼み込む。

「お願い、内緒にして。こんなの知れ渡ったら恥ずかしくて学校これなくなっちゃう」
「いいことしたのになんで隠すのよ? それに……、ゴメン、もう何人にも話しちゃった」

 テヘヘ、とお茶目に笑うセシリアを私は恨めしげに、にらみつけた。
 そんな私たちから離れたところで、二人の見知らぬ女生徒がこっちをみているのに気づいた。

”ほら、彼女でしょ、自称聖女”
”自分で聖女って名乗っちゃうんだ”

 そう言ってクスクスと笑いながら去って行く。

「へー、ウワサって伝わるのは速いねえ」

 去って行く女生徒たちを目で追いながら人ごとのように言うセシリアを私はふくれながらにらんだ。

 二人の女生徒が振り返り、また私を見た。

”でもさあ、山崩れの土砂を丸ごと吹き飛ばしたり、死者の復活とか、すごすぎない?”
”もしかして、ホントに聖女になるんじゃないの?”

 話ながら去って行く女生徒を見ながら、セシリアはなんか得意げだ。

「ほら、アンジェがやったのは、すごいことなんだから胸張っていいのよ」
「そ、そうかな……?」

 そう言ってもらえると、少しなぐさめられる。

「けど、自分は聖女ですって言っちゃったのは、どうかなあとは思うけどね」
「だから、こんなに恥ずかしがってるんだってば!」

 ポカポカとセシリアを叩くフリをしてじゃれる。

「あーら、ニセ聖女と平民、ずいぶん楽しそうじゃない」

 聞き覚えのある声に顔を上げると、ああ、やっぱり、いつものカリーナと取り巻きのレベッカとイリスだ。

「聖女候補じゃ満足できなくて、ニセ聖女になったのね。どうせ、たまたま息を吹き返したか、その従者みたいのに支援魔法でもかけてもらってたんでしょ。今のあんたの実力で蘇生魔法なんてできるわけないじゃない。そもそも男の支援魔法って禁術じゃなかったかしら?」

 ドキッ、さすが光魔法なら学園一、魔法の名門出身、鋭い指摘。

「なんだとー」

 立ち上がりそうなセシリアを手で押さえる。
 発表会以降、以前にも増してセシリアと一緒の時に絡んでくるような気がする。

 そうか、学園祭の一件を根に持って、わざとセシリアとトラブルを起こそうとしてるんだ!

「平民の男とお手々つないで聖女ごっこ、あー、いやらしい、ふけつ!」 

 パーン!、セシリアがカリーナのほほを平手で打った乾いた音が響いた。

 気づくのが遅かった!
 一瞬のことで止めるヒマがなかった。

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