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piece9 浴衣を脱ぐ前に

ベッド行こう?

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「ゴウさんの……エッチ……」
快楽に潤んだ瞳で、悠里は力なく抗議する。
「……ん?」
ふっと剛士は、挑戦的な微笑を浮かべる。

「まさか、これで終わりなんて、思ってないよな?」
「え……?」
悠里の頭を撫で、剛士は彼女の瞳を覗き込む。
「俺、全然足りてないよ?むしろ、ただのウォーミングアップ」
「ゴウ、さん……」
「ベッド行こう?悠里」
「そ、そんな……」

狼狽えたように、悠里は剛士に問いかける。
「シャワーは……?」
剛士は、甘やかな微笑で答えた。
「……ん、もうちょっと」

有無を言わせず、彼は悠里を抱き起こす。
「あ……」
「ねえ、悠里」
ちゅっと甘いキスを彼女の唇に落とした。
「浴衣の綺麗なお前を、もっと俺にちょうだい?」
そうして、彼女を横抱きにして、ベッドへと連れて行く。


そっと、悠里を大切にベッドに下ろし、剛士はもう一度、優しいキスをした。

「悠里。帯、取る?」
このまま寝かせたら痛いかと、剛士は尋ねる。
悠里は頬を染め、小さく頷いた。
ゆっくりと帯を回し、身体の前に結び目を持ってくると、悠里はそれを解いていく。

「悠里。浴衣は自分で着られるのか?」
「うん。お母さんに教えて貰って、練習したんだ」
「そっか」
剛士は彼女の結った髪を撫でた。
「本当、すげぇ綺麗」
「ふふ。嬉しいな」
悠里は彼を見上げ、微笑んだ。
「また、浴衣見せてな」
「うん!」
帯を取り、悠里は剛士に抱きついた。

彼女の浴衣を留めているのは、あとは腰紐だけになった。
「悠里……」
そっと悠里の背に腕を回し、剛士は囁く。
「愛してるよ」
悠里も彼の首にしがみつき、応える。
「ゴウさん。私も……私も、愛してる」
悠里は彼の頬にキスをし、そっと囁いた。

「ゴウさん……もっと、めちゃめちゃにして?」
「……悠里」
剛士は甘い微笑を浮かべた。
「そんな可愛いこと言って……後悔しても知らないぞ?」
「ふふ……しないもん」
「じゃあ……悠里の望み通りに、」
ベッドに悠里を押し倒しながら、剛士は言った。
「めちゃめちゃにしてやる……」

「ん……っ」
熱いキスが降ってくる。
顎を捉え、逃げられないようにしながら、剛士は彼女の口内に舌を差し入れる。
「んっ……ふぅ…っ」
悠里の甘い吐息を楽しみ、剛士は丁寧に彼女の歯列をなぞる。
そうして、悠里の上顎に舌を這わせていった。
悠里は身悶えしながらも、彼の首に抱きつき、素直に応える。

「悠里。愛してるよ……」
甘い言葉とともに、剛士の身体が悠里に沈んでいく。
悠里は彼の心地よい重みに酔いしれながら、身体いっぱいに剛士の愛を受け取り、また愛を返していった。


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