野蛮にして強欲なるトロール英雄譚

雨竜秀樹

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第7話

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 女魔法使いの名前はオフィーリアというらしい。
 賢者学院という魔法使いを育てる場所では導師の資格を有しており、コボルドの城塞を攻略するために集まった6つある冒険者パーティーの1つ「魔を払う水晶」のメンバーだと言った。

 他の5つは「導きの灯火」「フィングルムの栄誉」「希望の運び手」「黒狼」「掃除人」である。
 そしてオフィーリアが所属していた「魔を払う水晶」は全滅している。
 俺が殺した2人に以外にも3人の仲間がいたらしいが、その3人の遺体を休息所と決めた場所で発見したからだ。残りの冒険者パーティーも「導きの灯火」「フィングルムの栄誉」は壊滅するところを、目撃したと証言している。

 なので「希望の運び手」「黒狼」「掃除人」のことで、知っていることを話すように言ったが、どうやら見た目と人数以上のことは知らないらしい。
 だがまあ、どの冒険者パーティーにも女がいるようなので、ひとまず満足しておくとしよう。できれば俺に倒されるまで生き延びてほしいところだ。

 冒険者以外にも、コボルドのことも聞いた。

 正直、こいつと同じレベルの冒険者パーティーが揃っていれば、コボルドなどいくらいても敵ではないだろう。数に押されてというのも考えられない話じゃないが、やはり強敵がいると考えるほうが自然だろう。
 そして、その考えは間違いではなかった。

 オフィーリアたちは、強大な力を持つ怪物に倒されたのだという。

 巨人のような体躯、燃え盛る灼熱のような真っ赤な肌、手は左右に2本、それぞれの手には剣、斧、槍、杖を持っている。顔はコボルドのような犬科の獣に近いが、頭には捻れた4本の角は天を突くように生えている。
 見たことも聞いたこともない生き物だが、イリスは心あたりがあるようだ。

「そいつはおそらく、悪魔の女王がコボルドと交わって産み落としたコボルドをベースのデーモン・プリンスですね。固有の名前は少しばかり長いので、略称として『ルベル』と呼ばれることが多いです。古い時代の言葉で赤を意味する言葉ですよぉ」

 デーモン・プリンス。
 悪魔の皇子と呼ばれる存在が裏にいたとは、なるほどコボルドたちが調子に乗るのも、わからなくはない。デーモン・プリンスは成竜以上の存在だと、長老が話していたことがある。愚かな人間がデーモン・ロードを呼び出した時、デーモン・プリンスは副官として付き従い、いくつもの国を滅ぼしたらしい。その時、何故だか俺たちトロールに従属を命じてきて、突っぱねたところ、デーモンとの戦いになった。
 その時の戦いは苛烈で、偉大なるトロールの戦士が何人も死んだらしい。

 結局、デーモン・ロードは人間の英雄たちが倒したらしいが、その前にトロールの戦士たちが、デーモン・プリンスと戦い相打ちになっている。

 それにしても、イリスといい、ルベルといい、最近は「悪魔」という単語に縁があるな。
 こいつはただの偶然か、それとも何かしらの理由があるのか……。
 もしも、そいつがコボルドに命じて、俺の集落を焼いてくれたなら、そいつに落とし前をつけさせなきゃならねぇ。
 とはいえ、過去の有志たちが相打ちになっている相手だ。
 これは予想以上に手強そうだな。こいつは戦うのが楽しみだぜ。同程度の相手と戦うのも面白いが、遥かに格上の相手に挑戦者として戦いに赴くのも血が熱くなる。

 俺の場合、成竜となったレッドドラゴンに戦いを挑んで以来の挑戦だ。
 あの時は激戦の末、レッドドラゴンが空を飛んで逃げやがったからな。こちらもだいぶやられて追いかけることもできなかったから、まあ引き分けってところだろう。
 今度の挑戦は是非とも最後まで戦いたいもんだ。

「やる気みたいですね。ですが、デーモン・プリンスは高次の存在ですよ。グロムさんがいくら強くとも生身では戦いになりません。魔法の支援か、あるいは武器がなくては、傷をつけることができませんよぉ」

 なんだと?
 そりゃ困った。そいつが真実なら、このままじゃ戦うこともできない。

「まあグロムさんなら、ルベルの武器を奪い取って、戦うことができるかもしれません。それはそれで難事だと思いますけどねぇ」

 そういえば、武器を持っているという話だったな。
 それなら、そいつを奪うというのも手かもしれん。杖は役に立たなそうだが、剣、斧、槍のどれか1つでも奪い取れば、勝機は見えてくる。
 とはいえ、そいつはできれば最後の手段にしておきたい。
 俺が武器を手に入れるのを、ルベルが黙ってみているわけがないからな。

「両手斧も壊れたからな。新しい武器を探す」

 コボルドの武器庫で手に入れた両手斧は、盗賊を仕留めるためにぶん投げたことで見事に壊れてしまった。
 それ以前にも、かなりの数のコボルドを血祭りにあげていたからな。
 仕方がない。

「冒険者の持っていた魔法の剣、中々の業物みたいですけど」
「ありゃ、人間の武器だ。俺には使えん」

 魔法の武器である点は魅力的だが、使いこなせなければ意味がない。
 捨て置いてもいいが、オフィーリアに持たせておこう。女魔法使いには使いこなすこともできないだろうから、寝首をかかれることもないはずだ。集落で取引をする時の交易品に使えるかもしれない。

 俺たちは基本的に、欲しいものは暴力で手に入れる。だが、場合によっては物々交換をすることもある。取引の判断は長老がするんだが、その時に必要な財宝を集めてくるのは、俺たち戦士の役目だ。

 女と財宝。
 この2つを一緒に持って帰れば、俺への評価もさらに高まるに違いない。
 そんなことを考えながら、オフィーリアに考えついたことを命じる。

「誰がお前の……、く、くそぉ、呪印が……、くそ、くそ、ちくしょう」

 悪態をつきながら、オフィーリアは命じたとおりに長剣を回収する。
 イリスの呪印による強制力は、俺の想像以上に強いらしい。

「いやぁ、いいですねぇ。トロールの命令に強制的に働かされる。怒りと悔しさで死にたいでしょうけど、それもできずに従順に体を動かす。えへへ、やっぱり、グロムさんについてきて正解でしたよぉ」

 恩返しじゃなかったのか?

「いや、もちろん恩返しもありますよ。でもまあ、やっぱり自分の趣味も満たしたいじゃないですかぁ。わたし、仕事と趣味は両立させたいタイプなんです」

 心底嬉しそうな表情で、イリスは蝙蝠翼をパタパタと動かす。
 まあいい、なんだかんだで、こいつは同行相手としては悪くない。頼りすぎるのは危険かもしれないが、女の管理が楽なのはありがたい。こいつがいなければ、適当な場所に縛って、閉じ込めるくらいしか思いつかなかっただろう。その場合、逃げられたり、衰弱死したり、コボルドに発見されて奪われる可能性が高かった。
 そうならなかった点に関しては、感謝している。

「そうだ。オフィーリア、服は着ておいていいぞ」

 そう言って、俺はボロボロになった魔法使いの服を投げる。
 他に女物の服はないし、コボルドや死んだ仲間の服を着せるわけにもいかんしな。

「いや~、グロムさんもお優しい。てっきり、このまま全裸で連れ回すのかと思っていましたよぉ」

 そんな言葉を聞きながら、俺は改めてオフィーリアの姿を見る。
 腰まで届く長い赤茶の髪、黒に近い紫色の瞳、理知的な容貌に成熟した身体。今までの経験からだが、この女は平均よりもかなり大きめの胸と尻だ。肌の弾力は若さと成熟さが絶妙な加減で混じり合っており、十分に楽しませてもらった。
 そしてなにより、精神力が強い。
 散々に体を弄ばれながらも、決して負けないという瞳でこちらを睨みつけて、何度も罵声を浴びせて、俺を殺すか、逃げようとした。
 もちろん周囲は警戒していたし、情報収集も忘れなかったが、実に生きが良く、敵地であるというのに、俺もだいぶん楽しんでしまった。まあ聞きたいことも聞き終えたので、続きは集落に戻ったときにでもゆっくりするとしよう。

「くそ、絶対に許さない。この呪印を取り除いて、お前も、お前の仲間も、絶対に皆殺しにしてやる……」

 ボロボロになった魔法使いの服を着終えたオフィーリアは、呪詛に似た言葉と気の弱い者なら射殺せるほど鋭い殺意に満ちた目をこちらに向ける。
 その姿に、俺は深い満足感を覚えた。
 母体が強ければ強いほど、俺の子も強くなる。その強さは、単純な肉体の強さだけではない。何者にも負けないという精神力、絶望的な状況下に抗う魂の叫び、それらが本当の強さに繋がるのだ。
 子を産み落とす瞬間まで、どうかその怒りの炎を燃やし続けてほしい。
 俺はそんなことを祖霊に願いながら、オフィーリアに後ろをついてくるように命じた。突き刺さるような視線を感じつつ、力強く前進する。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 デーモン・プリンス。
 討伐難易度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 魔界と呼ばれる次元に潜むデーモンと呼ばれる魔物。
 レッサー・デーモンでも小さな領地を治める騎士団と互角に戦える怪物であるが、そのデーモンの王族ともなれば、どれほどの脅威であるかは想像するのも難しい(デーモンの社会は厳然たる実力至上主義なのだ)。実際、このデーモン・プリンス以上の脅威は、魔界の階層を統べる魔神王や神話の戦いを生き残った竜神、神々の血を引く巨人種など、伝説の時代を生きる存在しかいないだろう。
 当然ながら普通の人間が敵う相手ではない。
 デーモン・プリンスと呼ばれる怪物に遭遇したという事例は少なく、アーク・デーモンやグレーター・デーモンなどが間違えて報告された例も多い。
 何れにせよ、熟練の冒険者パーティーであっても挑むべきではない。複数の国家が纏まり、英雄と呼ばれる者たちを全力で支援して挑まねばならない存在だろう。冒険者諸君にできることは、可能な限りの情報を持って、最寄りの冒険者ギルドに報告する。
 それが一番の貢献であり、重要なことである。
 デーモン・プリンスの発見が遅れたせいで、壊滅的な被害を出したり、あるいは実際に滅亡してしまった国家も存在するのだ。
 デーモン・プリンス自体の能力や外見、性格などは個々で大きく違う。だが参考までに今までの報告例からいくつかの特徴をあげるなら、その外見は巨人のように強大で、悪魔的な特徴――捻れた角や蝙蝠などの翼、尖った尾を持っているが、同時に他の悪魔には無い独特な姿をしている。例えば頭部が蛇や蜘蛛などであったり、腕が6本あったり、あるいは天使のように美しい姿をしていたりする。他の悪魔とは明らかに違う独特の雰囲気と禍々しい力に満ちており、1度でもデーモン種と遭遇したことがあれば、その違いは理解できるだろう。
 勝てない相手に戦うのは勇気ではなく無謀である。
 命を無駄にせず、どうか生存を優先してほしい。
 そしてその驚異に対抗するため、可能な限り詳細な情報を冒険者ギルドに伝えてほしい。それこそが、より多くの命を救うことに繋がるのだ。

P.S.
 デーモン・プリンスの情報に関しては規定の報奨金が支払われるが、報告時は高位導師による嘘発見の魔法と高位聖職者の邪悪看破の奇跡を受けることになる。もしも金欲しさや悪意を持って偽りの情報を提供する場合、各都市の法律及び冒険者ギルドの規律に基づいて処罰される。ただし、グレーター・デーモンやアーク・デーモンなどの見間違いなどである場合は、罪に問われないので、新米冒険者であっても、やましいところがなければ報告してほしい。またグレーター・デーモンやアーク・デーモンの場合でも、別に報奨金は用意されているので、無駄骨にはならない。危険な気配を感じたら撤退を決断するのも、冒険者には必要な技能なのである。この掲示板を最後まで読み終えた冒険者諸君、勇気と無謀をはき違えることがないようにしてほしい。

                   ―― 冒険者ギルドの掲示板 ――
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