50 / 134
二ノ巻 闇に響くは修羅天剣
二ノ巻12話 噓も方便
しおりを挟む
例の神社――の近くのコンビニ――への道を、急ぎ足に三人で行く。
錫杖を手に前を行く崇春の背を見ながら、かすみは百見と並んで歩いていた。
「あの。聞いてもいいです? さっきの――」
崇春には嘘をつかせたくない――その言葉が妙に引っかかった。
前を向いたまま百見が言う。
「ダメだね」
「ダメ、って」
百見は目だけをこちらへ向けた。
「君にだって聞かれたくないことぐらいあるだろう、僕の場合はこれがそうさ。……とはいえ」
顔をこちらへ向けて続ける。
「ただの言葉のとおりさ。彼には嘘をついて欲しくない、少なくとも彼の意思に反してはね。もちろん、全ての戒律を全ての局面で守れるかといえば難しいところだが……それでも、彼には、なんと言うか。自由に戒律を守って欲しいんだ」
自由に、戒律を。それは何だか矛盾した言葉に思えて。だが同時に、崇春の在り方そのものに近いようにも思えた。
「彼が自由に戒律を守ってくれるからこそ、僕は自由に戒律を破れる……彼の分までね」
「いや、そういうシステムじゃないですよね? 戒律って」
分かっているさ、とでも言いたげにうなずき、百見が微笑む。
「ともかく。崇春には嘘をつかせたくない。もし嘘が必要なら、彼の分まで僕がつくさ」
はっきり言って都合のいい話だ、そうは思った。けれどそれが、彼ら自身の自然な在り方にも思える。
とにかく。百見は本当に、崇春には在るがままに在ってほしいのだろう。その在るがままが、あるいはたまたま、崇春に取っては仏法者であることなのだろう。
かすみは息をつく。それから人差指を立て、百見の顔へと突きつける。
「百見さん!」
思い切り、笑ってみせた。
「――崇春さんのこと、好き過ぎ」
百見は目を瞬かせ、それから息をつく。かすみを見返して笑った。
「ああ。君もそうだろ」
「な……っ」
息を詰まらせたかすみが、口をぱくぱくと開け閉めしているうちに。
百見は話題を変えた。
「まあ、とにかく――渦生さんが何とかしてくれていれば理想的だが――、結果としては崇春に、例の約束を破らせてしまうかもしれない。だがまあ、それはそれで問題ない。仏教を由来とする――」
「仏教を由来とする言葉。『嘘も方便』……でしたっけ」
百見は嬉しげに笑う。
「おっと、どうやら君にも仏教精神が根づいてきたようだね」
かすみは小さくため息をつく。
「それはどうか知りませんけど。そもそも矛盾してません、これ。嘘をつくな、って戒律があるのに、嘘も方便って。『嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれる』なんて話もありますけど」
百見は表情を変えずに言う。
「なに、僕の舌なら二枚ある。一枚ぐらい問題ないさ」
「自分で言わないで下さい!」
百見は微笑んでかすみを見ていたが、不意に表情を消す。
「とはいえ。君の言うこともっとも。確かに矛盾しているんだ。だがそれでいい、矛盾していいんだよ、仏教は。そう、こういうたとえ話もある――」
小さく咳をして続ける。
「――ある男が帰ると、家が火事になっていた。そして中では、幼い子供たちが火事に気づかぬまま遊んでいた」
「大変じゃないですか!」
「そう、大変だ。そしてさらに厄介なことに、子供たちは幼く、火が恐ろしいものだということも分かっていない。もちろん目の前まで火が迫れば分かるだろうが……そうなってからではもはや、逃げることもかなわないだろうね」
「とにかく助けないと……」
「そのとおり。だが、外に出ろと言っても、子供たちは遊びに夢中で聞きもしない。火の恐ろしさを今さら説明している暇もない。子供たちは何人もいて、男が中に行っても全員をいっぺんには助けられない」
「じゃあどうしたら……とにかく、何とかしないと」
百見はうなずき、声を高めて続けた。
「そこで男はこう言ったんだ――『外におもちゃがあるよ!』と」
「え? ああ、なるほど」
「『みんなの欲しがっていた車のおもちゃだ、三つもある! 一緒に外で遊ぼう!』と、ね。それを聞いた子供たちは皆外へ出て、危ういところで火事の難を逃れた――。さて、このたとえ話をした後で、お釈迦様は弟子にこう問うた。『この男は嘘つきだろうか』と。弟子は答えた、『いいえ、この嘘は方便――目的を達成するための手段――でございます』と」
かすみは言う。
「それが『嘘も方便』、と」
百見は微笑む。
「お後がよろしいようで……と、言うようなものでもないか。これは『妙法蓮華経』のうち、第三章に当たる『譬喩品』。その中の『三車火宅の喩え』と呼ばれる説話だ。そして――」
そこで百見は眼鏡を押し上げ、かすみの目を見る。
「何が言いたいかといえば。つまり、そういうことなんだ」
結局のところ。目的は戒律を守ることではなく、救うこと、ということか。
救うためなら、矛盾があってもどうということはないと。救うための手段としてなら、戒律も嘘も同様に使う、と。
それはちょうど――仏教の意味するところでの『救い』というのは何なのか、それは知らないが――、今のかすみたちの状況に近いとも言えた。
かすみは小さく息をついた。
「まあ、何となく分かりましたけど……」
とはいえ。それにしても、言い訳が長い。
気にした風もなく百見は続ける。
「無論、その辺の解釈は様々だ……論理として矛盾すべきではないだとか、厳格に戒律を守るべきだという考え方も、解釈として有って然るべきとも言えるね。他に、一応つけ加えておくと『妙法蓮華経』、通称『法華経』は釈迦の死後五百年後ほどの成立と見られている、大乗仏教の経典だ。原始仏典にこの説話はなく、歴史上の釈迦自身がこの教えを説いたとは考えにくいが……まあ、仏教精神でもって語られていることは間違いない。それこそ『嘘も方便』といったところかな」
「方便が! 方便が多すぎますからーー!!」
かすみが思わず声を上げた、それを合図にしたかのように。
遠く行く手、神社の方角から、橙色の光が見えた、炎のような。そして音が聞こえた。遠く轟くような音、何かが爆発したかのような。
「あれは……」
かすみがつぶやき、百見が口を開きかけたところで。
前を行く崇春が振り向き、声を上げた。
「いかん! ありゃあ渦生さんの……急ぐぞ!」
言うなり、返事も待たずに走り出す。
「あのっ、いいんですか、約束とか」
後について走り出しながら、思わずかすみはそう尋ねた。
振り返りもせずに返事が来る。
「何言うちょんじゃ、ケガ人を見捨てる約束なんぞした覚えはないわい! 渦生さんのあれを喰ろうて、無事でおれる者なぞおらん!」
かすみの隣を駆けながら百見が言う。
「ね。あれでいいんだ、彼は」
かすみは駆けながら――百見のまねをして――肩をすくめてみせる。
百見はつぶやいた。
「しかし。あれほどの技を出したとなると、よほどの敵……渦生さんも無傷では済んでいないだろうね」
崇春はさらに速度を上げ、かすみらもどうにかついていこうとするが、だんだんと距離が開く。
例の神社までは、まだ遠い。
錫杖を手に前を行く崇春の背を見ながら、かすみは百見と並んで歩いていた。
「あの。聞いてもいいです? さっきの――」
崇春には嘘をつかせたくない――その言葉が妙に引っかかった。
前を向いたまま百見が言う。
「ダメだね」
「ダメ、って」
百見は目だけをこちらへ向けた。
「君にだって聞かれたくないことぐらいあるだろう、僕の場合はこれがそうさ。……とはいえ」
顔をこちらへ向けて続ける。
「ただの言葉のとおりさ。彼には嘘をついて欲しくない、少なくとも彼の意思に反してはね。もちろん、全ての戒律を全ての局面で守れるかといえば難しいところだが……それでも、彼には、なんと言うか。自由に戒律を守って欲しいんだ」
自由に、戒律を。それは何だか矛盾した言葉に思えて。だが同時に、崇春の在り方そのものに近いようにも思えた。
「彼が自由に戒律を守ってくれるからこそ、僕は自由に戒律を破れる……彼の分までね」
「いや、そういうシステムじゃないですよね? 戒律って」
分かっているさ、とでも言いたげにうなずき、百見が微笑む。
「ともかく。崇春には嘘をつかせたくない。もし嘘が必要なら、彼の分まで僕がつくさ」
はっきり言って都合のいい話だ、そうは思った。けれどそれが、彼ら自身の自然な在り方にも思える。
とにかく。百見は本当に、崇春には在るがままに在ってほしいのだろう。その在るがままが、あるいはたまたま、崇春に取っては仏法者であることなのだろう。
かすみは息をつく。それから人差指を立て、百見の顔へと突きつける。
「百見さん!」
思い切り、笑ってみせた。
「――崇春さんのこと、好き過ぎ」
百見は目を瞬かせ、それから息をつく。かすみを見返して笑った。
「ああ。君もそうだろ」
「な……っ」
息を詰まらせたかすみが、口をぱくぱくと開け閉めしているうちに。
百見は話題を変えた。
「まあ、とにかく――渦生さんが何とかしてくれていれば理想的だが――、結果としては崇春に、例の約束を破らせてしまうかもしれない。だがまあ、それはそれで問題ない。仏教を由来とする――」
「仏教を由来とする言葉。『嘘も方便』……でしたっけ」
百見は嬉しげに笑う。
「おっと、どうやら君にも仏教精神が根づいてきたようだね」
かすみは小さくため息をつく。
「それはどうか知りませんけど。そもそも矛盾してません、これ。嘘をつくな、って戒律があるのに、嘘も方便って。『嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれる』なんて話もありますけど」
百見は表情を変えずに言う。
「なに、僕の舌なら二枚ある。一枚ぐらい問題ないさ」
「自分で言わないで下さい!」
百見は微笑んでかすみを見ていたが、不意に表情を消す。
「とはいえ。君の言うこともっとも。確かに矛盾しているんだ。だがそれでいい、矛盾していいんだよ、仏教は。そう、こういうたとえ話もある――」
小さく咳をして続ける。
「――ある男が帰ると、家が火事になっていた。そして中では、幼い子供たちが火事に気づかぬまま遊んでいた」
「大変じゃないですか!」
「そう、大変だ。そしてさらに厄介なことに、子供たちは幼く、火が恐ろしいものだということも分かっていない。もちろん目の前まで火が迫れば分かるだろうが……そうなってからではもはや、逃げることもかなわないだろうね」
「とにかく助けないと……」
「そのとおり。だが、外に出ろと言っても、子供たちは遊びに夢中で聞きもしない。火の恐ろしさを今さら説明している暇もない。子供たちは何人もいて、男が中に行っても全員をいっぺんには助けられない」
「じゃあどうしたら……とにかく、何とかしないと」
百見はうなずき、声を高めて続けた。
「そこで男はこう言ったんだ――『外におもちゃがあるよ!』と」
「え? ああ、なるほど」
「『みんなの欲しがっていた車のおもちゃだ、三つもある! 一緒に外で遊ぼう!』と、ね。それを聞いた子供たちは皆外へ出て、危ういところで火事の難を逃れた――。さて、このたとえ話をした後で、お釈迦様は弟子にこう問うた。『この男は嘘つきだろうか』と。弟子は答えた、『いいえ、この嘘は方便――目的を達成するための手段――でございます』と」
かすみは言う。
「それが『嘘も方便』、と」
百見は微笑む。
「お後がよろしいようで……と、言うようなものでもないか。これは『妙法蓮華経』のうち、第三章に当たる『譬喩品』。その中の『三車火宅の喩え』と呼ばれる説話だ。そして――」
そこで百見は眼鏡を押し上げ、かすみの目を見る。
「何が言いたいかといえば。つまり、そういうことなんだ」
結局のところ。目的は戒律を守ることではなく、救うこと、ということか。
救うためなら、矛盾があってもどうということはないと。救うための手段としてなら、戒律も嘘も同様に使う、と。
それはちょうど――仏教の意味するところでの『救い』というのは何なのか、それは知らないが――、今のかすみたちの状況に近いとも言えた。
かすみは小さく息をついた。
「まあ、何となく分かりましたけど……」
とはいえ。それにしても、言い訳が長い。
気にした風もなく百見は続ける。
「無論、その辺の解釈は様々だ……論理として矛盾すべきではないだとか、厳格に戒律を守るべきだという考え方も、解釈として有って然るべきとも言えるね。他に、一応つけ加えておくと『妙法蓮華経』、通称『法華経』は釈迦の死後五百年後ほどの成立と見られている、大乗仏教の経典だ。原始仏典にこの説話はなく、歴史上の釈迦自身がこの教えを説いたとは考えにくいが……まあ、仏教精神でもって語られていることは間違いない。それこそ『嘘も方便』といったところかな」
「方便が! 方便が多すぎますからーー!!」
かすみが思わず声を上げた、それを合図にしたかのように。
遠く行く手、神社の方角から、橙色の光が見えた、炎のような。そして音が聞こえた。遠く轟くような音、何かが爆発したかのような。
「あれは……」
かすみがつぶやき、百見が口を開きかけたところで。
前を行く崇春が振り向き、声を上げた。
「いかん! ありゃあ渦生さんの……急ぐぞ!」
言うなり、返事も待たずに走り出す。
「あのっ、いいんですか、約束とか」
後について走り出しながら、思わずかすみはそう尋ねた。
振り返りもせずに返事が来る。
「何言うちょんじゃ、ケガ人を見捨てる約束なんぞした覚えはないわい! 渦生さんのあれを喰ろうて、無事でおれる者なぞおらん!」
かすみの隣を駆けながら百見が言う。
「ね。あれでいいんだ、彼は」
かすみは駆けながら――百見のまねをして――肩をすくめてみせる。
百見はつぶやいた。
「しかし。あれほどの技を出したとなると、よほどの敵……渦生さんも無傷では済んでいないだろうね」
崇春はさらに速度を上げ、かすみらもどうにかついていこうとするが、だんだんと距離が開く。
例の神社までは、まだ遠い。
0
あなたにおすすめの小説
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~
スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!?
「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」
やかましぃやぁ。
※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる