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番外編
腐男子朝真視点
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永瀬×上條ー番外編ハロウィンー
会社の食堂、背後から聞こえてくる会話に聞き耳をたてる。永瀬×上條見守り隊員の僕大歓喜神席配置!話題は社内ハロウィンの仮装。向かい合わせで小さなスマホ画面に顔を寄せあう二人の姿を見たいけど、席を立つと食堂を後にしなければ不自然。目の保養か音声か葛藤の末、軍配は聴覚に上がった。
「これ似合いそう。」
携帯の画面をこつこつと叩く音と永瀬さんの声で上條くんがからかわれているのがわかる。上條くんの慌てた声が聞こえてくる。
「こんな……ェっちなのは……」
?!今エッチなのって言った?ケシカラン!?露出高め?破れ衣装?上條くんの白い肌が隙間から見えて、我慢できなくなって狼になる永瀬さんイイ!禁欲的な衣装を半脱がせもいい。作りたい!とコスプレイヤーの血が騒ぐ。僕が新人の去年は社内イベントの加減が読めず、気合いを入れすぎて完全に浮いていた。社長賞をもらって懐が潤った代わりに、色々失ったような複雑な気分になった打ち上げで、自棄になって飲みすぎて潰れて来年は作らせてくださいと土下座する夢を見た……何て夢だ。
「た……匠さんは、あえて可愛い系は?」
まだ初々しい名前呼びにときめく。上條くんが強そうな衣装を纏おうとも右固定。時折下剋上萌えのやつもいるけど、そいつでさえも最終的に組み敷かれる上條くんが見たいらしいから、屈折した右固定認識。追い詰められて涙目の上條さんとかハゲ萌え。彼らが恋人になった翌週の噛み痕がっつりエロうなじは、同じサークルなら見られたのにとメンバーたちで歯噛みした。永瀬さんならどんな最弱衣装だろうとも押し倒すに決まっている。はー、尊い。
「今年は、部下の朝真が用意してくれるかもしれないな。」
唐突に会話に出てきた自分の名に思わず振り向くと、永瀬さんがニヤニヤと手招きしていた。上條くんが隣席を勧めてくれる。見守り隊の視線が痛くて肩身が狭い。
「去年作りたいって土下座したの覚えているか?勿論二人分作業費用も材料費も俺が持つ。どう?」
夢だけど夢じゃなかった。ショックを隠しきれない。上條くんが、お金を払いたいと頬を染めるのをマスク下で頬を噛みながら堪能……する暇もなく永瀬さんがデカい手の平を開いて上條くんの顔を隠して口を開く。独占欲最高すぎか!
「純は払わなくていいよ。俺が別のものでもらうから。」
後半、声が小さいのはわざとだろう。飄々とした表情の下で舌なめずりする永瀬さんが見えるのに、色々と分かってなさそうな天然上條くんが尊い。是非協力させて欲しい!妥協せずカップル賞狙いたい!と伝えると上條くんから僕に伸ばされる握手の手。サッと永瀬さんに誘導して握らせる。永瀬さんが手をにぎにぎしながら妙に雄みをだしているような……心なしか上條くんの頬がピンクに染まってきた?こんな特等席で見てよいのか?!お布施はどこにしたらよいのだろう?!
トんだ僕を現実に呼び戻し永瀬さんは、話を進めていく。NGは過度な露出と破れ衣装とホラー。後は、全面に任せてくれるらしい。拘りたいので、採寸打診をしてみると仕事後に彼らのマンションでお手製ご飯までつくらしい破格の提案。
見守り隊の動揺がざわつく空気に混ざって伝わってくる。同棲したばかりの愛の巣に僕が?!マジか!二人のいちゃらぶ食事風景どころか作成シーンまで最前列で見られて、食べられるって本当?!
「なんっの予定もないです!空いています!よろしくお願いします。」
「お願いしてるのはこっちだけどな……」
永瀬さんも上條くんも苦笑いまで尊くて拝みたい。
採寸日は、二人がいちゃらぶ作ったご飯とモグモグタイムを堪能。資料にすると無茶ぶりをして『あーん』『ハグ』『膝のせ』を撮影。永瀬さんの許可をもらって会報にお裾分けしよう。食後のデザートはリビングでコーヒーと共に提供された。こんな至れり尽くせりの推し活があるだろうか?!目の前にはソファーに密着して座る二人!目の端に映るのは有名なローション。減っている量がえげつなくて生々しい。隠されつつも溢れるセイ活感を腹一杯堪能。
当日の二人は完璧。カップル賞間違い無しのはずだった。妙に色気の出た上條くんに我慢できなくなった永瀬さんが彼の体調不良をでっちあげ退席しなければきっと。衣装には、ちょっとした仕掛けも施したし洗濯も出来ると伝えたので二人は今ごろ……むふふ。僕は、報告会も美味しいお酒が飲めそうです。ハッピーハロウィン!
【あとがき的な作者捕捉】
折り本にできなかったので供養のためにアップしました。お付き合いいただきありがとうございます。
■表紙
■裏表紙
会社の食堂、背後から聞こえてくる会話に聞き耳をたてる。永瀬×上條見守り隊員の僕大歓喜神席配置!話題は社内ハロウィンの仮装。向かい合わせで小さなスマホ画面に顔を寄せあう二人の姿を見たいけど、席を立つと食堂を後にしなければ不自然。目の保養か音声か葛藤の末、軍配は聴覚に上がった。
「これ似合いそう。」
携帯の画面をこつこつと叩く音と永瀬さんの声で上條くんがからかわれているのがわかる。上條くんの慌てた声が聞こえてくる。
「こんな……ェっちなのは……」
?!今エッチなのって言った?ケシカラン!?露出高め?破れ衣装?上條くんの白い肌が隙間から見えて、我慢できなくなって狼になる永瀬さんイイ!禁欲的な衣装を半脱がせもいい。作りたい!とコスプレイヤーの血が騒ぐ。僕が新人の去年は社内イベントの加減が読めず、気合いを入れすぎて完全に浮いていた。社長賞をもらって懐が潤った代わりに、色々失ったような複雑な気分になった打ち上げで、自棄になって飲みすぎて潰れて来年は作らせてくださいと土下座する夢を見た……何て夢だ。
「た……匠さんは、あえて可愛い系は?」
まだ初々しい名前呼びにときめく。上條くんが強そうな衣装を纏おうとも右固定。時折下剋上萌えのやつもいるけど、そいつでさえも最終的に組み敷かれる上條くんが見たいらしいから、屈折した右固定認識。追い詰められて涙目の上條さんとかハゲ萌え。彼らが恋人になった翌週の噛み痕がっつりエロうなじは、同じサークルなら見られたのにとメンバーたちで歯噛みした。永瀬さんならどんな最弱衣装だろうとも押し倒すに決まっている。はー、尊い。
「今年は、部下の朝真が用意してくれるかもしれないな。」
唐突に会話に出てきた自分の名に思わず振り向くと、永瀬さんがニヤニヤと手招きしていた。上條くんが隣席を勧めてくれる。見守り隊の視線が痛くて肩身が狭い。
「去年作りたいって土下座したの覚えているか?勿論二人分作業費用も材料費も俺が持つ。どう?」
夢だけど夢じゃなかった。ショックを隠しきれない。上條くんが、お金を払いたいと頬を染めるのをマスク下で頬を噛みながら堪能……する暇もなく永瀬さんがデカい手の平を開いて上條くんの顔を隠して口を開く。独占欲最高すぎか!
「純は払わなくていいよ。俺が別のものでもらうから。」
後半、声が小さいのはわざとだろう。飄々とした表情の下で舌なめずりする永瀬さんが見えるのに、色々と分かってなさそうな天然上條くんが尊い。是非協力させて欲しい!妥協せずカップル賞狙いたい!と伝えると上條くんから僕に伸ばされる握手の手。サッと永瀬さんに誘導して握らせる。永瀬さんが手をにぎにぎしながら妙に雄みをだしているような……心なしか上條くんの頬がピンクに染まってきた?こんな特等席で見てよいのか?!お布施はどこにしたらよいのだろう?!
トんだ僕を現実に呼び戻し永瀬さんは、話を進めていく。NGは過度な露出と破れ衣装とホラー。後は、全面に任せてくれるらしい。拘りたいので、採寸打診をしてみると仕事後に彼らのマンションでお手製ご飯までつくらしい破格の提案。
見守り隊の動揺がざわつく空気に混ざって伝わってくる。同棲したばかりの愛の巣に僕が?!マジか!二人のいちゃらぶ食事風景どころか作成シーンまで最前列で見られて、食べられるって本当?!
「なんっの予定もないです!空いています!よろしくお願いします。」
「お願いしてるのはこっちだけどな……」
永瀬さんも上條くんも苦笑いまで尊くて拝みたい。
採寸日は、二人がいちゃらぶ作ったご飯とモグモグタイムを堪能。資料にすると無茶ぶりをして『あーん』『ハグ』『膝のせ』を撮影。永瀬さんの許可をもらって会報にお裾分けしよう。食後のデザートはリビングでコーヒーと共に提供された。こんな至れり尽くせりの推し活があるだろうか?!目の前にはソファーに密着して座る二人!目の端に映るのは有名なローション。減っている量がえげつなくて生々しい。隠されつつも溢れるセイ活感を腹一杯堪能。
当日の二人は完璧。カップル賞間違い無しのはずだった。妙に色気の出た上條くんに我慢できなくなった永瀬さんが彼の体調不良をでっちあげ退席しなければきっと。衣装には、ちょっとした仕掛けも施したし洗濯も出来ると伝えたので二人は今ごろ……むふふ。僕は、報告会も美味しいお酒が飲めそうです。ハッピーハロウィン!
【あとがき的な作者捕捉】
折り本にできなかったので供養のためにアップしました。お付き合いいただきありがとうございます。
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