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第三章 整形外科

媚臭

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翔子の性感帯が、目覚め始めたのを察知した崇、指を離し窪みに鼻を寄せた。

(ふっ、何、この娘の窪み? 汗と唾液と汁で、グチョグチョじゃん・・いくら清楚でも、コレなら、崇も幻滅ネッ・・)
冷ややかな顔で見守る美佳。

ところが・・
高揚し蕩然とした顔を上げる崇。
「おい、美佳っ、この娘の腋を嗅いでみろっ・・」

(嘘でしょ? 私、レズでもタチでSなのにぃ・・でも、崇の指示なら・・)
「んっ、えっ?」
その匂いは美佳の想像とは別物だった。

生臭さ、酸っぱさを包み隠す、翔子特有のラクトンだろう、バニラの如き甘い香り・・
同性をも虜にする[媚臭]が漂っていた。

(この娘、ぃゃ、この匂いは危険だわ・・私の崇を、奪られるっ・・)
「山下様、お愉しみの所、申し訳ありませんが、次の予約が御座います」
一刻も早く、翔子を帰したい美佳。

「何だっ、断れ無いのかっ?」
翔子に未練たらたらの崇。
「いえっ、次はアノ怜子への拷問ですから・・」
「分かった、仕方無いかっ? なら、この娘に、刻印を打っておいてくれ」
(まだ、この娘に執着? 何とかしなきゃ)

「山下様、そう言う訳で、今日はココ迄です・・最後に、お薬を貼りますので」
いきなり、タンクトップを捲り、スポブラを外す美佳。

翔子の見事な隆起と、紅茶色の乳首が晒される。
「えっ? や、止めてっ」

無言で素早くニップレスを貼る美佳。

「・・ぁっ」
一瞬、乳首に奔る痛み・・
「山下様、治療薬です。今日は、剥がさ無い様に・・はぃっ、コレで終了です」

実はニップレスは、針に媚薬を塗ったスポ絆だった・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

会計の前で、再び会う俺と翔子。
「脚はどうっ?」
「あ、信じらん無い位、全然平気っ・・崇先生、ホント、凄いっ」

(た、崇っ? 翔子っ、いつの間に、ナニをサれてたんだっ?)
壁越しに聴こえた、翔子が耐え切れずに漏らす呻きに、嫉妬で狂いそうな俺。

「翔子っ、この後、時間があるなら、次の私の治療を観ていかないかっ? 君の、トラウマ解消の為にもなるが?」
崇の提案に、俺を無視して頷く翔子。

「私、もう大丈夫だから、先に帰って」

翔子の言葉に、仕方無く頷く俺に、美佳がそっと囁く。
「ねっ、帰った振りして、裏口に来て」

何かが壊れ、何かが始まる予感・・
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