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第三章 整形外科

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青息吐息の翔子を、仰向けにする崇。
近寄り、乱れた髪を優しく撫ぜる。

「痛かったろう? 良く我慢したなぁ・・イイだ」
崇の精悍な顔を見詰める翔子の瞳が、苦痛の余韻ばかりで無く潤んでいる。

「次は、太腿に施術するよっ・・」
「私、太腿は何とも・・」
「脚の筋肉は繋がってるんだ、医者の言う事は黙って聞けっ、良いな?」
「・・・・は、はぃ・・」

崇の激しい口調に、惹かれる翔子の心。

「よしっ、ジャージを脱ぎなさい」
「えっ? そんな・・下は下着だけで」
「ほらっ、コレで覆えっ・・」

薄手のシーツを投げ渡す崇。
「そうか・・彼でも無い男に、観られたく無いわなぁ? おいっ、美佳、隣で相手シてやれっ・・」

意味深な笑みを浮かべる美佳に促され、後ろ髪を引かれる思いで、部屋を出る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シーツを固く押さえて、強ばった面持ちの翔子。
「んっ? 何を緊張してるんだ? 処女でもあるまいにっ・・」
「・・・・」
「えっ? お前、ま、まさかっ? そう言えば、お前のジャージ、鉄錆の様な匂いが漂って・・処女臭なのか?」
脱がされたジャージの、股間部に鼻を当てる崇。

羞恥に、蚊の鳴くような声の翔子・・
「・・・・私、昔に、ら、乱暴サれて」

ハッとした様に、翔子を凝視する崇。
「翔子っ、もういい、何も言うなっ・・今迄、色々と辛かったろう、可哀想に。
俺は外科医とは別に、女の娘のカウンセリングも行ってるんだ・・力になれるか分からんが、話してご覧」

縋る様な眼差しで、崇を見詰める翔子。
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